やっとの思いで執筆できました! 間が空いたから、字とか表現とか少しおかしいかもです……笑
総UA数50000、お気に入り数400突破しました! ご愛読の皆様、本当にありがとうございます!
今年も、Afterglow 〜夕日に焦がれし恋心〜 を、そして山本イツキをよろしくお願いします!
長くなりましたが、本編スタートです!
??side
日照時間が刻一刻と短くなり、マフラーが恋しくなる時期が来た。それでも、音楽を奏でる少年少女たちはどこまでも熱く、そしてその音色は私の心に深く響いている。
SPACE閉店から約半年。私、月島 まりなは前オーナーから場所をお借りし、改築を施し今日から新たなライブハウス『CIRCLE』が開店します!
SPACEのラストライブ、商店街の路上ライブで私が目をつけた5つのグループに事前に声をかけ、今日の夕方に集まってもらうことになっている。まだ朝日が出たばかりの時間だけど、準備を始めるとしようーーー。
葵side
文化祭が終了し、2学期の行事は全て消化した。ずっと気になっていたクラスに送られた景品はトロフィーと表彰状、そして1ヶ月間食堂のメニュー単品無料券が送られた。
別の購買で売ってるパンも対象らしいので、買ったパンをモカちゃんにあげるのもいいかもしれない……。
「そういえば、今日なんだよなぁ」
「あっ! そういえば今日だったね!」
「えっ……? 今日って何かあったっけ??」
巴ちゃん、つぐみちゃんの声かけに対し、ひまりちゃんの頭の上にはクエスチョンマークが浮かんでいた。
「ひまり……Afterglowのリーダーなんだからそれぐらいは把握しないと」
「ご、ごめんなさい」
「それでも、本当に唐突だったよね。あのお姉さんに急に声をかけられて……」
あれはつい先日のことーーー。
いつも通りの帰り道で起きた出来事。
「あっ、そこの羽丘の高校生の皆さん! ちょっといいかな?」
なんの前触れもなく、見知らぬお姉さんがボクたちに話しかけてきた。黒髪でセミロングで、身長は巴ちゃんより少し低いぐらい。歳は大学生ぐらいのように見えた。
「はい、何の用ですか?」
巴ちゃんが質問するとそのお姉さんは、にこやかに答えた。
「単刀直入に言うと、新オーナーの命により、あなたたちをスカウトしにきました!」
あまりに突然の出来事で困惑するボクたちにそのお姉さんは続けて話す。
「今度、この近くでライブハウスができることになってて……以前あったライブハウスで演奏してたグループと、路上ライブしてるグループの中から私がピックアップして声をかけてるの!」
「ということは……SPACEの関係者の方ですか?」
「まぁ、前オーナーの知り合いってところかな? SPACEの最後のライブ、拝見させてもらったよ、Afterglowさん?」
「あたしたちのライブ、見てくれたんですか?」
「客席の方でね。"True color"だったよね?すごくいい曲だった!」
「あ、ありがとうございます」
お姉さんは両手を合わせ、にこやかに答えた。さしずめ蘭もほんのりと赤く染まった頬をかき、嬉しそうに見えた。
ここでつぐみちゃんが、お姉さんに疑問を問いかける。
「えっと、私たちに用って……?」
「あっ! ごめんね、本題に入らなくちゃね。来週の金曜日から『SPACE』に変わるライブハウス『CIRCLE』が開店するの!そこに、私が声をかける予定の残り4つのグループと共にCIRCLEを盛り上げて欲しいの!」
「盛り上げるって、具体的には?」
「CIRCLEのスタジオでどんどん練習とかライブをやってもらって欲しい……とかかな?」
「おぉ〜、モカちゃんたちがライブして〜、CIRCLEにお金が入って、両者ウィンウィンですね〜♪」
「表現が少し違う気がするけど、まぁそんな感じ!」
要するに、お互いにメリットがあるということだ。蘭の思いつきで始まったこのグループだが、ここまで有名になると誰も思ってなかっただろう。
「やるかやらないか、ボクは蘭に任せるよ。事の発端は蘭なんだからね」
他の4人もボクに同調するように頷く。
数秒の悩みの末、蘭の出した決断はーーー。
「……やらせていただきます。せっかくの機会なので」
「よしっ、そう言うと思ってたよ! それじゃあ、来週の金曜日、午後17時頃にCIRCLEに集合で。今日はありがとう!私は別のグループの子達に声をかけてくるね」
そう言ってお姉さんは小走りで去っていった。ここで気になったことが1つ……。
「あのお姉さんの名前、なんて言うんだろ?」
「「「「「 ……あっ 」」」」」
ーーーということがあったのだ。
そして今日がその集合の日。巴ちゃんの情報によると、あこちゃんが所属しているRoseliaも呼ばれているらしい。残り3つのグループは名前すら伝えられていない。
そうこうしていると、新ライブハウスであるCIRCLEに到着した。外装は全ライブハウスSPACEに似ている。ガラス張りの扉の中にカフェテリアがあり、和やかな雰囲気をかもちだしている。
ほんの少しの緊張と高揚感を抱きつつ、新ライブハウス『CIRCLE』の扉を開くーーーと同時に頬を真っ赤に染めたひまりちゃんが扉を閉めた。
「おいひまり!? なんで閉めたんだ!?」
「だ、だって……奥の方に薫先輩がいたもん……」
「薫先輩って……2年の瀬田先輩のことか!?」
羽丘学園の演劇部2年、瀬田 薫先輩。他校にもその名が知れ渡っている超有名人だ。そんな人も蘭たちと同じガールズバンドを組んでいたとは……世の中とは狭いものだと実感させられる。
「おぉ〜、テレビで見たことある人たちもおりますな〜♪」
「Pastel*Palettsだね! モカちゃん!」
「芸能人も招集するこの店のオーナーって一体何者なんだ……!?」
しばらく中で待機していると、例のお姉さんが店の奥の扉から出てきた。
話し声もピタリと止まる。
「みんな、今日はきてくれてありがと! 自己紹介が遅れたけど、私は月島 まりな。気軽にまりなって呼んでね! 早速だけど、今日みんなに集まってもらった趣旨を説明します。」
お姉さん……まりなさんは、一呼吸置き数秒の沈黙の時間が流れると、あることをボクたちに告げた。
「今日みなさんに集まってもらった理由は1つ……今からファミリーレストランに行って親睦を深めてもらいます♪」
『……え、えぇ〜〜!?!?』
店内を各バンドのメンバーの驚きの声で満ちた。そして、流されるままファミレスに全員集結し今まで話したことない人とも関係を持つことが出来た。
余談だが、それぞれのグループに男の人が一人ずつメンバーに加わっていた。どのように勧誘されたかなど人それぞれで、とても有意義な時間を過ごすことができた。
連絡先も交換したことだし、これからも交流を深めていこうと思うーーー。
それから数週間の時が流れ、12月24日、クリスマスイブを迎えた。春には桜が咲き乱れる並木道も今はイルミネーションと化し、煌びやかでキラキラと輝いている。
待ち合わせ場所である時計塔の針は午後12時を指しており、ある人物との約束の時間を示している。
「葵く〜ん!! お待たせ〜!!」
ボクを呼ぶ声が聞こえる背後を振り向くと、右手を振りながら小走りしているひまりちゃんの姿があった。
「ごめん! 待った!?」
「ううん、ボクもさっき来たところだから気にしないで。今日は誘ってくれてありがと、ひまりちゃん」
「う、うん……/// わたしの方こそ、今日はきてくれてありがと! それじゃあ行こっか♪」
「いつもの『えい、えい、おー!』はしないの?」
「こんな大勢いるようなところではしない!!」
ひまりちゃんはそう言った後、真っ赤に染まった頬を膨らませた。
「あははっ♪ ほら、早くしないと日が暮れちゃうよ?」
「あ、そうだった! まずは電車で上野ヶ原水族館に行くよ!」
「上野ヶ原水族館か、行くの久々だなぁ。楽しみだね!」
ボクはひまりちゃんの横に並び、電車で水族館に向かった。そして、物陰からもう一人ーーー。
パシャッ!
「おぉ〜、これはこれは面白そうなもの見つけましたなぁ♪ 蘭にも連絡入れとこ〜っと、写メ送信〜」
電車でおよそ20分。羽丘から少し遠い場所に位置する上野ヶ原には、大きい水族館があることで有名だ。最寄りに新幹線も通っており、県外や海外からの来場者も非常に多い。
「そういえば、何日か前にペンギンが一羽脱走したってニュースが流れてたよね。無事に保護されたらしいけど……」
「あ、それ保護したのハロー、ハッピーワールド!らしいよ。ほら、薫先輩が所属してるバンドの」
「うそっ!? そんな偶然があるんだね、少し羨ましい……」
「わたしもだよ〜! 間近でペンギンを見る機会なんてほとんどないからね!」
そう二人で話していると、目的地である上野ヶ原水族館に到着した。入場ゲートにはデカデカとイルカショー、サンゴ大展示と書いた看板がぶら下がっていた。
「ここに来たのは小学校以来かな? 家族みんなで行ってイルカショー見たの、懐かしいなぁ。それから、蘭が迷子になって父さんにこっ酷く怒られてたな。
『エイを泳いでるの追いかけてたらみんながいなくなった』って言ってた!」
「あ、それわたしも葵くんのお母さんから聞いたことある! ホント突然だったらしいね、わたしは……なんだったかな? 何かが怖くてずっと泣いてた記憶がある///」
「あっはは♪ ひまりちゃんらしいね」
「わ、わたしらしいってどういう意味!?ねぇ、答えてよ、葵くん!!」
「そのままの意味だよ♪ ほら、そんなに膨らませないで、早く行くよ?」
「ちょっ!? 待ってよ〜、葵くん〜!!」
ボクたちはパンフレットを店員さんからもらい、水族館内をまわりだした。
モカちゃんside
「……ほらね〜、二人とも一緒でしょ、蘭〜?」
「それはモカが送ってきた写真でわかってたって。それで……なんであたしまで水族館に?」
駅で二人のラブラブぶりを見たモカちゃんは、二人を尾行することに決めたのです〜。
そこで蘭にも連絡したら、なんと近くにいるのだとか。これはもう連れてくしかないよね〜♪
「あたし、帰りたいんだけど?」
「えぇ〜、モカちゃんは悲しいよ〜。 ヨヨヨ〜」
「……わかったから抱きつかないで! ほら、二人を見失うよ」
「蘭もやる気になってきた〜?」
「ちがっ!? 別に、そうじゃないし……!」
「それじゃあ、フードコートで腹ごしらえしてから行こ〜!」
「早速目的から外れてるし……」
はたして、モカちゃんたちは無事に2人にバレずに尾行することができるのでしょ〜かーーー。
いかがだったでしょうか?
後半は近日公開予定です!
それでは、今年も体調には気をつけて。