第六天魔王が異世界で暴れるようですよ   作:たこ焼き屋さん

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最近「あひるの空」を読んだのですが、すげーバスケしたくなったので昨日母校に乱入してきました。
おかげで筋肉痛だよこの野郎!

あっFGOのイベントでちょっと投稿遅れます。




お風呂回。えっ、ポロリ?そんなも──

織田信長は白髪幼女事、白夜叉と出会い新たに目覚めた力について思考を巡らせ始める。

 

名前が判明しているのは”魔王の因子”と”天下布武・革新”と”三千世界”の三つで、”??????”に至っては名前も能力も一切が不明である。

現状分かっている能力がどこからともなく想像すれば銃を創造出来ると言う事だ。玉は詰め込まれていて火も点火済み。引き金を引くだけですぐさま鉛玉を弾けさせ、敵へと的中させる──簡単に言えば猿でも撃てる親切設計だ。

 

(さて、いささか名前が無いと締まらんしな……この中だと三千世界が妥当かのぅ。魔王の因子とか技名ぽくないし、もう一つは長いし是非もないよネ)

 

簡単に適当に決めているがこれは理論的にも理にかなっていた。

銃を創造するには集中し銃の事をイメージしなければいけない。今までは戦闘と言う戦闘をしていないので問題は無かったが、ギフトゲームとは言わば戦争。

ほんの少しの遅れが生死を分かつ重要なファクターとなる。戦場では一興一同冷静に尚且つミスなく高速で行わなければいけない。

一丁二丁程度ならば一秒未満で創造出来るが、百、千──それこそ限界の数まで一気に創造するとなると一秒以内に出せる自信はない。なので、技名を付けそれと銃をリンクさせておけば土壇場の場面に置いて、一気に大量展開する事が容易になる。

と、ここまでの事を信長が考えていれば良かったのだが、本能の赴くままの信長はカッコつけたいからと言う理由で決めていた。

 

 

長い長い徒歩を終えて日は暮れているがどうにか屋敷に着いた。

ここまで会ったのは忙しなく働いていた子供達だけで、黒うさぎ達一向とはすれ違ってすらいない。

 

「ふぅぁ……眠いな」

 

信長が謀反されたのが夜で、その後も一睡どころか朝の箱庭に呼び出されそれ以降睡眠時間すらない。明らかに寝不足だ。

眠い目を擦りながら一歩一歩屋敷へと向かう。後ろに追随するジンは信長の欠伸に空笑いを返す事しか出来なかった。

その時に周りにいる敵勢力に気づいてはいたが眠気の方が些か強く、自身が出向くまでもないと考えていた。

 

屋敷の中に入ると目の前を丁度女方三人が通り過ぎようとし、信長を見つけると足を止めた。

 

「あら、帰ってきたのね」

「歩いてな・・・遠すぎるわ、足が破裂するかと思ったぞ」

「私も概ね同じ感想よ・・・そうだ、一緒に来ない?これからお風呂に行くのだけど」

 

本来であれば水を川から子供達が汲んでくるノーネームでは、風呂などと言う水を大量に使う事はあまりしたくない。が、逆廻十六夜が蛇神を殴り倒して奪った水樹のギフトにより、汲んでくる必要もなくなります大量の水をいくらでも使う事が可能になった。

朝に水に落ちその後はひたすらに歩いて極寒地帯に転移してと、休まる時の一つも無かった春日部と飛鳥は絶対にお風呂に入ると言って聞かなかった。

黒うさぎは慌てて手入れをしてこなかった浴槽等を洗い、どうにか使用可能状態に漕ぎ着けて二人を呼んだのだ。そこに信長一人が加わるのは大した問題ではない。

 

「ふむ水浴びか・・・いや朝どうせ浴びたしな」

「え、水浴び?もしかして戦国時代にお湯を浴びる習慣はないのかしら?」

「私は歴史に詳しくないから知らない」

「なんだ、水浴びではないのか?それとも蒸し風呂か?」

「違うのですよ信長様。この時代お風呂とは、お湯を浴びてお湯に浸かる事を表します」

「なんと珍妙な」

 

湯船に浸かるようなお風呂と呼ばれるスタイルが浸透したのは江戸時代からとされていて、戦国時代には蒸し風呂(サウナ)や水浴びが常識であった。

そのため黒うさぎから伝えられた行いは謎めいた物であった。

 

「じゃが面白そうじゃワシも行こう」

「了解ですではこちらへ」

「ジンも入るのじゃろ?ワシの背を流すために」

「ふぁぇえまぇぉぉ!」

 

驚きのあまりジンは突拍子もない大声を上げた。

 

「うるさいわ!何を変な声をだしとる」

「いや、え、僕は男ですよ」

「それがなんじゃ、蘭丸も男でワシの背中を流したぞ」

「いやでも・・・耀さんと飛鳥さんは」

「問題ないわよ。さすがに十六夜くんならまだしも、まだ子供のジンくんなら別に」

「問題ない」

「よし、決定事項じゃなそれじゃあ行くぞ」

「いやぁぁぁぁぁ!」

 

本来は叫ぶべきは女子なのだが唯一男のジンだけが恥ずかしさから叫ぶ。

戦の時代以降の平和な時代を経験している耀と飛鳥は、銭湯においてはある一定の幼い男の子に関しては女子風呂に入っても問題ないとしていて、信長は背中を流させるためによく森蘭丸を使った事などを踏まえると問題ないとした。

この時一人反対しようとした黒うさぎも今日のゴタゴタした疲れからもうどうでもいいやと諦めて口を出そうとしない。

事実上ジンに拒否権はなく一人幼女に引きずられながら風呂場へと向かう事になった。

 

大浴場は手入れされていないと言っておきながらも、更衣室はそこそこ整理されていて、竹籠に木製の簡易ボックスと不自由な点は何一つない。

 

「でます!でますからぁ!」

「悲しいぞ・・・ワシの身体はそんなに惨めなのか」

「そうね・・・どこかの何うさぎに比べれば私なんて」

「大丈夫だよ飛鳥将来大きくなると思う」

「ありがとね春日部さん」

「それは・・・僕としては魅力的で・・・けどその中まで僕は男で」

「ええい四の五の言うな!男じゃろ!」

 

服を無理矢理剥ぎ取り勢いよく戸を開け、風呂場へと投げ捨てる。

見事宙へ身体を任せたジンは湿った床を高速で何回転もし端の扉へと頭をぶつけ悶絶する。そこへトドメの信長キックが炸裂。完全に意識を刈り取る事に成功した。

 

「弱いの・・・まぁ仕方なしか、黒うさぎ後は任せたぞ」

「ふぇ!あわあわあわ」

 

無残に再度捨てられたジンは黒うさぎの胸へと顔を埋めて捕獲される。その瞬間意識を取り戻しジタバタし始め、数秒後には胸圧で窒息し意識を手放した。

 

「これは先に身体を洗うのか」

「そうよ、ジンくんは伸びてるし私が洗おうかしら。他人に洗われることはあっても他人を洗った事は無いけどいい?」

「うむ苦しゅうない」

 

小さな木の椅子へと腰を下ろした信長の後ろに周り、泡立てたタオルで背中を上下に擦る。

 

(小さなキズ、それもこんなに沢山。私よりも二回り小さい身体をしてながら、こんなボロボロになるまで戦ってたのね)

 

背中を洗えば直にその肌を触れる時もあり、全身に刻まれている小さなキズに驚きを隠せない。

飛鳥は戦争を経験している。

とは言え戦場へ直接赴いた訳もなく、他人を絶対に操る事を出来る人間離れした”ギフト”によって、屋敷に閉じ込められ自由に他人と触れ合うことも良しされてこなかった。

戦争に駆り出された兵士も最低年齢が十七歳であり、見た目十二歳程度の幼女の信長よりは圧倒的に身体は出来上がっている。それでもキズの数で言えば兵士より信長の方が多いと確信できた。

そこに何か明確な理由があったのではなく、色々な角度から付けられたキズを撫でながら漠然とそう思っていた。

 

「どうした黙り込んで」

「いえ、何でもないわ。こういうのに憧れてたのよ」

「そうかそうか。よし次はワシが洗って──」

「私もやりたい、信長様の背中洗わせて?」

「クハハは!人気者は辛いな」

 

横から乱入した耀にタオルは攫われ仕事は奪われた。

その後結局機嫌を良くした信長と耀と飛鳥は交代交代背中を洗いっこし、文字通りの裸の付き合いを重ねていく。

 

泡に包まれた身体に桶に貯めた湯を足先からかけていく。お湯はまだまだ若い三人の柔肌を撫でながら泡を流し、湯の温度で若干火照った肌を晒す。

身体を流し終えれば待ちに待った、

 

「風呂じゃぁぁぁぁ!」

 

バッシャン!!大はしゃぎの魔王様は天井に届くまで高く水柱を生成しながら飛び込んだ。

水しふぎの被害を受けた三人は呆れたように笑い、大きな音と衝撃で目を覚ましたジンは飛び退きすぐさま駆け出して消えていく。

 

「ごめんなさぁぁぁぁいいいいぃぃい!」

「ぷふぁ!いやーこれはいいな!これが風呂か・・・ワシの時代は酷かったからなこれなら何時間でも入ってられるわ」

「気に入ってもらえて良かったわ信長様」

 

ご満悦の表情で肩までしっかり浸かる信長は後は酒があれば完璧なのだかなと思うが、不味い酒を出されても気分が悪くなるのでここではあえて要求はしない。

新たな経験は新たな幸福感を与えてくれ大満足の中、とある一つの難題を視線が捉えた。

 

「にしてもこの水袋こんなに大きくて戦いの邪魔にならんか?」

「キャッ!何触ってるんですか」

 

水に浮かぶ黒うさぎの二つの双丘は信長に小突かれ一瞬沈むと、一気に浮力で上へと飛び上がる。

胸を触られセクハラされたと訴えながら両手で胸を抱きしめながら端へと逃げる。しかし逃げた方向が不味かった。

 

「私も触らせて」

「私も触るわ、春日部さんどうにか手を退かして」

「了解はい」

「なっちょ、お待ちになりなさいませ春日部様!交渉を断固交渉を」

「ならば交渉はワシが聞こう。で、なんじゃ?」

「スゥイ──」

「すぅいーつを買ってやるから胸を揉むなと言ったら、婿に行けなくなるほど凄いことをしてやるぞ。改めて聞くぞなんじゃ?」

「いやあの、その」

「うむ」

「「「いただきます」」」

 

三人は合唱し、交渉は決裂となり狙いを定め飛びつこうとする。

 

「いつの間に口車を合わせたのですか!」

「別に」

「してないな」

「してないわよ」

「なんでこんな時ばかり息が合うんですか、この問題児様達は!!」

 

この夜ノーネームに新たな謎が加わる事になった。黒うさぎの叫び声は屋敷の全体へと駆け巡り、幼子達を恐怖のどん底へと貶める事になる。

 

一時間に及ぶ攻防の末、無事では無いが開放された黒うさぎは身体の疲れを抜くはずが避けに疲れたと肩を落としながら、三人へとパジャマを渡すのだが、寝る時は何も着ない派じゃと騒ぐ問題児によって寝るのはさらに遅くなった。

 

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