やはり俺が315プロにいるのはまちがっている。   作:Hoffnung

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お、お久しぶりです…
なんか面倒くさくなって放置してたら最終更新日から1年たってました…一応かけたので久しぶりに更新です


第十五話

「なんでだよ…なんでなんだよ!!」

 

悲痛な慟哭が病室内に響き渡る。

 

「神波さん…」

 

その慟哭に呼応する様にベッドの上で横たわっている男は糸の如き細い声を挙げた。

 

「約束、約束したじゃねぇか!俺をトップアイドルにするって!」

 

「…申し訳ありません」

 

叫びを挙げた男は心底この現状を受け入れたく無いとばかりに嘆く、更にそれに反比例するように細い声がまた挙がる。

まるで、映画のワンシーンの様だ、と俺は少しばかり思った。

…B級映画の、だがな。

 

「あの言葉は嘘だったのかよ!信じて頑張ってきた俺の努力はどうなっちまうってんだよ…!」

 

ああ、いい加減このやり取りを見るのも疲れてきた。

 

「糞、糞、糞ったれ…!なんで世の中どうでも良い奴が生きて、あんたみてぇな男は長生き出来ねぇんだ!」

 

「…ねぇ、神波さん」

 

「…んだよ」

 

いやぁ真に迫る演技ですね、アイドルじゃなくて俳優でも結構上目指せるんじゃないですか?

 

「もし綺麗な花畑に来たとしましょう、ふと、折角だから花でも摘んで帰ろうと思いました、その時、神波さんならどんな花を摘んで帰りますか?」

 

「…1番綺麗な花だな」

 

「つまりはそう言う事です」

 

「ち、畜生…!!」

 

…そろそろ、これを見るのも止めた方が良いんじゃないか?個室とはいえそこそこうるさいぞ。

 

「ねぇ2人とも」

 

突然の第三者の声に、シリアスな雰囲気を醸し出していた2人が反応する。

おお!この状況を打破すべく、救世主(メシア)が現れたようだ。

第三者である男は2人を少し見渡すように間を置くと口を開いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そこら辺で辞めにしないかい?その闘病ごっこ」

 

「え〜折角盛り上がって来てたのによ…悪いなプロデューサー、付き合わせてよ」

 

「いえいえ、私も楽しかったですから」

 

真丈さんの鶴の一声でようやく映画のワンシーンタイム(さっきまでの茶番)は終わったようだ。

いや、なっっがいんだよ、この茶番、もう30分過ぎてんぞ。

 

「いやぁ2人とも名演技だったねぇ、プロの指導を本気で受ければ俳優だって夢じゃないんじゃない?」

 

「お!やっぱそう思う?くぅ〜俺ってただでさえ歌って踊れるスペックしてる上に演技の才能まであるなんてなぁ…プロデューサー、こう言う路線の仕事もバンバン取って来てくれよ」

 

「はい!機会があれば是非!」

 

「マジかよ!期待しとくぜ!…おい、八幡何黙ってんだ、どうだったよこの俺の演技は!」

 

「いや糞長ぇなとしか」

 

「演技についての感想0(ゼロ)!?」

 

何を図々しく感想なんて求めてんだよこの人。

いやマジで実際に長かったんだぞ、さっきまでのシーンだけならまだ良かった、あれだけだったなら神波さんの演技についての感想もまぁそこそこ真面目には返してたと思う。

だが、実際に行ったのはあれとは違うシチュエーションで4回、納得いかなくて断念した回数が多分5回、んでもって今やってたのも加えると丁度10回になる。

演技についての感想を聞く前に、こんな長い茶番を何も言わずに付き合ってた俺と真丈さんをまず褒めるべきだろ。

 

「ちぇー、こんなシチュエーション滅多に無いんだから気合い入れたのにさぁ」

 

「気合い入れるのならアイドル活動の方でお願いします」

 

真面目に神波さんの身体的能力面では尊敬してるからぼっちにはキツいノリを降ってきたり、実行するのは勘弁して欲しい。

…今回の事に関してはそれに乗ったプロデューサーもプロデューサーだけどな。

 

「しかし、倒れたっていうから結構心配してたんだけど…まさか、ただの盲腸とはねぇ」

 

「そうそう!俺なんてプロデューサーがぶっ倒れたって聞いてたからさ、すっげぇ大騒ぎしちまったぜ!」

 

「その大騒ぎに迷惑を被った人間がここにいるんですがそれは」

 

「うっ…ご、ごめんて…」

 

ワザとらしく嫌味を言うと神波さんから謝罪の言葉が帰ってくる、俺はそれを聞いてはぁ、とため息を吐いた。

 

…実はと言うと、俺が先日プロデューサーが倒れたという内容の連絡をよこして来たのが何を隠そうさっきまで俳優気取りでノリノリで演じていたこの神波さんだ。

いやまじで驚いたんだぞ、朝携帯みたら鬼のように神波さんから着信あったら何事かと思いきやプロデューサーが倒れたってデカデカと書いてたんだからな。

まさかつい数時間前まで会ってた人間が倒れた、なんて経験はした事ない上にこれでもかってぐらい誇張した言い方で書いてたもんだから飛び起きて布団から落ちそうになったんだぞ、俺の至福の二度寝タイムを返せ。

 

 

「まぁまぁ比企谷君、そう意地悪せずに」

 

「…………わかってますよ」

 

「凄い間があるね!?」

 

真丈さんの慰めに渋々と言った感じで了承する…と言っても正直もう特に気にしてはないけどな、プロデューサーも無事みたいだし。

 

「本当にご迷惑をお掛けしてすいません、皆さんこれからが大切な時期だというのに…」

 

「気にすんなってプロデューサー、暇になったら自主練でもすっからさ」

 

「それにプロデューサーが予め取ってきてくれてる仕事も何件かありますしね、そう気に病むことじゃないっす」

 

プロデューサーが申し訳無さそうにしているがそれでもしっかりと仕事の予定がある様に調整してるのは流石だと思う、俺と別れる前もスケジュール確認とか色々やってたもんな。

盲腸で入院って形にはなるが、休んでもバチは当たりはしないだろう。

 

「まぁそういう事だから大丈夫だよプロデューサーさん、私達はそろそろお暇させていただくつもりだけど…他に何か連絡事項はあるかい?」

 

「いえ、先程話した内容で大丈夫です、お忙しい中お時間割いていただけてありがとうございます」

 

「だから気にすんなって、真面目だなぁ」

 

どこまでも腰が低いプロデューサーに神波さんが呆れたように呟く、偉そうにしろとまでは言わないがここまで腰が低いとなんだか申し訳なくなってくるぞ。

手術も無事に成功したみたいだし、今はゆっくり休んで下さい。

 

 

 

 

 

プロデューサーが入院している個室から退室すると、一通りの挨拶を済ます。

 

「じゃあここに来る前のも言ったけど私は用事があるから失礼するよ」

 

「うっす、了解です」

 

「右に同じく」

 

「うん、ではまた事務所で会おうか、またね」

 

バイバイ、と手を振って真丈さんは俺達と別れる、それに合わして俺達も振り返した。

…しかし分かってはいるがほんとイケメンだと人生得だな、ま、真丈さんレベルとなるとあんまりお目にかかれないけどな、笑顔を振り向いただけでそこらにいるナースさん見惚れてんぞ・・・あ、声かけられた。

 

しかもさらりと受け流した!どうやら声をかけられるのには慣れているらしい、畜生、もげればいいのに。

 

にしても、アイドルとしての知名度が全然無いの現在ですらこれなのに売れて有名にでもなったらどうなんの?大丈夫?過激派とかに暗殺とかされない?ユニットメンバーとして真面目に心配なんですけど。

 

「んじゃまぁ、俺達も行きますかね」

 

「うっす」

 

そんな俺の心情とは全く関係無い神波さんの言葉に短くだが相槌を返す、他に入院している知り合いがいる訳でもないし、プロデューサーのお見舞いが済んだのならもうこの病院に残る必要性は皆無だ、とっとと帰らせて貰うとしよう。

 

「あ、見てみろよ」

 

「?……どうしたんです?」

 

真丈さんと別れてすぐの突き当たりの廊下での事だった。

 

神波さんの言葉に振り返る、早く帰ろうとした矢先に…なんだってんだ?

ほれ、と神波さんが顎でしゃくる。

視線をその方向に向けて見れば…子供?

 

「サッカーして遊んでるぜ、楽しそうだよな」

 

「…はぁ」

 

神波さんの言う通り、窓の外から見える光景からは中庭と思われるスペースで小学校低学年ぐらいか?それくらいの年齢の子供達がサッカーをしている様子が見えた。

 

「つーか、この病院マジでデケェな、病院もデカけりゃ中庭もデケェ」

 

「そうっすね」

 

「…なんだよ連れねぇな、もうちっと良いリアクション返してくれてもいいんじゃねぇの?」

 

「ぼっちにそんな高等技術求めないで下さい」

 

良いリアクションってなんだよ、さっぱりわからないわ。

てか、俺にそんな話題振られてもどう反応すれば良いって話だろ、元気ですね!とでも返せば良いのか?

 

まぁ病院が広いってのは同意する、流石都内。

 

「ほら、なんかあーいうの見るとガキだった頃思い出してさ、懐かしーとか思ったりしねぇ?」

 

「いや、全く」

 

えー?なんて困惑した反応が返ってくるが思わないもんはしょうがない、強いて俺のサッカーしてた記憶なんてそれこそ小学生の時に数合わせの時に入れらた時ぐらいしか記憶に無いぞ。

 

…確か比企谷菌ってあだ名が出始めたのもその頃だっけ、バリアすら効かねぇってどんだけ強力だったんだよ比企谷菌。

 

「楽しかったなー、小坊の時は良くグラウンド出て遊んだわ」

 

「でしょうね、その成りでインドア派だったら驚きです」

 

「ケハハハハッ、完全にアウトドア派だったぜ」

 

予想どうり、だな。

 

神波さんが教室で大人しく読書しているイメージとか現段階では持てそうに無いな、今後も持てそうに無いけど。

 

ふと、神波さんが物思いに吹ける様な表情になる。

 

「……思えばあん時ぐらいだったか」

 

「何がです?」

 

「ん?あぁ、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お袋に捨てられた時」

 

「…」

 

「…」

 

沈黙、静寂が一瞬でこの場を支配する。

 

「あ、悪ぃ、…気にすんな」

 

「…わかりました」

 

そんな神波さんの言う通り、気にしない事に決めた。

…正直気にならないと言えば嘘になるが、どうも俺が所属している315プロダクションは所謂、"訳あり"の人達が多い。

 

なんでアイドルなんてやってんの?と言いたくなる経歴の持ち主もいるが、必要以上に過去には触れない、そんな暗黙の了解がどこかあの事務所にはある。

 

だからといって、あの事務所が暗いとかそんなんは全く無いんだけどな、寧ろ明るすぎてビビるレベル、俺がもし本当にゾンビだったらとっくに浄化されてる。

 

あれ、明るい、というより日光で消えるのはドラキュラだったか。

にしてはトマト嫌いなんだよな俺。

 

「あ、そう言えば八幡」

 

「なんですか?」

 

さっきの話も終わって帰路につこうと歩いていると思い出したかのように神波さんが呼び止めた。

今度はいったい何だ?……普通に嫌な予感しかしないぞ。

 

コホン、と咳払いをした。

 

「悪りぃんだけどさ、ちょっとばかしk「お金なら貸しませんよ」おい!まだ言ってる途中だろ!」

 

…はぁ、こんな事だろうと思った、さっきまでのシリアスな雰囲気は何処行ったんだか…言ってる途中だとかほざいてるけど動揺しまくってるしもし違ったとしても中らずと雖も遠からずってとこだろ、神波さん分かり易いんだよなぁ。

 

「違うんですか?」

 

「うっ、あー…まぁ違わないってゆーか…」

 

「…お金関係の事か、"はい"か"いいえ"で答えて下さい」

 

「…はい」

 

俺の問いかけに目を少し反らしながら肯定の返事を返した。

 

やっぱり金じゃねーか。

 

そんな俺の呆れた様な視線が堪えたのかばつが悪い様に顔をしかめると直ぐに真剣な表情に切り替わる、お、次はどんな茶番が始まるんだ?

 

もし一人劇場紛いな事をし始めたら即座に無視して帰ってやろう。

 

え?酷い?知るか、時間は有限なんだからな。

 

「いいか?まず、俺、22、大人、お前、17、未成年、クソガキ、ここまではオーケー?」

 

「…はい」

 

「俺は八幡より4年長く生きてる、4年分の人生においての経験の差がある訳だ…これもオーケー?」

 

「はぁ」

 

「つ・ま・りだ、良識ある大人である俺が、クソガキであるお前に借金紛いの事なんざする訳ねーだろって事よ」

 

「ふーん」

 

…色々と言いたい事はあるが、神波さんの言い分には一理ある。

普段はあんなでも俺より4年もの歳月を重ねた大人、どうせ神波さんだからといって禄でもない事だろうとどこかで決めつけていたのだろう、人を色眼鏡で見るなんて、俺もまだまだだったみたいだな。

 

「わかりました、じゃあ何なんですか?」

 

「おう、俺に金くれや」

 

「貸すのよりずっと悪いじゃねーか!!」

 

前言撤回、やっぱ禄でもねーし、糞だわ。

 

「だから"悪りぃけど"つったろ?」

 

「悪過ぎるんだよ!何ちゃっかりタダで貰おうとしてんだ!!」

 

そういやさっき金関係ですか?→はい、って答えたばっかじゃねーか!一瞬でも期待した俺が馬鹿だった!!

 

「これのど・こ・が、良識ある大人なんですか?」

 

「…あのなぁ、高校生にはあんまり馴染み無いだろうから教えてやっけど借金して首が回らなくなって大変な目にあう奴なんざ珍しくないんだぜ?」

 

フッ、と自慢げに鼻息を鳴らす。

 

「だから借金を作ってそうならない為に、最初から"くれ"って言っけば問題無いだろ?」

 

「大有りだよ!大問題だわ!!」

 

何、「俺、頭良いだろ?」みたいな顔してんだよ、スマホ(カバー付き)ぶつけるぞ。

普段のキャラなぞ知ったこっちゃ無いと言わんばかりに俺は叫ぶ、一見まともな事言ってるように見えるけどクズの考えそのものだ。

 

「はぁ…一応聞きますが、くれって具体的にどれくらい欲しいんですか?」

 

とりあえずクズ発言は100歩…1000歩…いや10000歩ぐらい、本当は譲りたくないけど置いといて、だ。

値段によっては考えてやらん事もない、もしかしたら自販機でジュース買いたいから100円くれ、ってのもまだ可能性としてはある訳だからな。

 

「5万くらい!」

 

「帰ります」

 

一瞬でも期待した俺が馬鹿だったわ(2回目)

 

「待て!待ってくれっ!今月家賃分しか無くてマジでやばいんだ!頼む!待ってくれ!」

 

「それ俺に関係ないですし」

 

「あるだろ!?おんなじユニットじゃんか!」

 

「あれ?…ちょっと何言ってるかわかんないですね」

 

「あー!はちまーん!!」

 

これ以上はハッキリ言って時間の無駄だ、材木座みたいになってる神波さんは置いといて今度こそ帰らせて貰おう。

 

「わかった!俺が我儘過ぎたってのは認める!今度は等価交換といこうぜ!」

 

「…何です?」

 

等価交換、その魅力的なフレーズにもう一回話を聞いてあげることにした。

5万に見合うだけの条件を本当に提示してくれたのなら金はだそう、丁度この前給料入ったしな。

 

…さっきは関係無いなんて冷たい事を言ったが、あの絡まれた時に助けてくれた恩は未だにちゃんと感じてる、出来れば俺だって協力はしたい。

 

絶対に調子に乗るから言わないけど、一応尊敬はしてるんだ。

 

「いいか、八幡、よく聞け」

 

「…」

 

正に苦渋の顔、譲りたくは無いがこうなっては仕方ない。

そんな覚悟を感じる顔だ、さてさて、今度こそ…

 

「今日から一か月、弁当買ったら俺のおかずを…お前に一個やる!」

 

「話は終わりだ」

 

今度こそ交渉は決裂した。

 

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

 

最早第二の材木座と化した神波さんをガン無視し、更に巻く為に病院内をうろつくこと早十数分。

 

やっべ、ここどこだ、完全に迷ったぞ、意外と広かったわこの病院。

 

やっぱり流石は都内と言うべきか、予想以上の面積の大きさに迷ったみたいだ……アイドルになってから迷うこと多くない?

 

院内の地図が設置されてれば助かるんだが、どうやら見渡す限りこの周辺には無さそうだ。

 

…人に話しかけて聞けばいいだろって思ったそこの君、俺にはハードルが高すぎて無理だと言う事を察してくれ、アイドルになっても俺がコミ障である事には変わりないんだからな。

 

そうこう行ってる内に一旦外に出てみる、ここは…中庭?やっべ、俺一周回って戻ってたのかよ、どんだけ彷徨ってたんだ。

考えなしに神波さんを巻く事だけを優先させ過ぎた結果がこれか…

 

って、おい!!

 

「うおっ!?」

 

俺がボーッと考えていると結構なスピードでボールが飛んでくる、顔付近に飛んで来たそれを寸でキャッチしてみせた。

 

あっぶねぇ、これレッスンで体動かして無かったら顔面に直撃だったんじゃないか?今はアイドルなんだからこんな顔だって商売道具なんだぞ。

 

「あー!ボールが!」

 

「お兄ちゃんごめんなさいー!」

 

「ボール返してー!」

 

「え?…あぁ、ボールね」

 

どうやら事故でこっちにボールが飛んで来てしまった様だな、故意的に当てに来たとは考え難いし、難しく考えずにさっさとボールを返してしまうか。

 

咄嗟にキャッチしてみせたボールを子供達に返そうとする為に近づくと、ひっ、と何処か怯えたような声を誰かが出した。

 

え?何その反応、傷付くんですけど。

 

「ゾ、ゾンビだ…!」

 

「ほ、本当に居たんだ…!」

 

「おい、近寄るなよ!」

 

「そうだ!感染しちまうぜ!」

 

「いや…た、食べないで下さい…!」

 

 

 

…泣いていいっすか?

 

 

 

ボール返そうとしただけでこの仕打ちとか俺が何したの?目が腐ってるって?やかましいわ。

 

…最近はマシにはなってきてると思っていたが、どうやらまだまだ小さい子には刺激が強かったらしい、なんなんだよ俺の目、そろそろ危険物とかに指定されたりしない?

 

「おーい、どうしたの?ボール引っかかった?」

 

「あ、悠介にーちゃん!」

 

「こっち来ちゃダメだよ!」

 

「ゾンビがいるんだ!感染ったら大変だよ!」

 

お?そんなに大変って言うんだったら感染してやろうか?あんまり比企谷菌を舐めるなよ?あの無敵のバリアだって容易く貫通する強力な代物だ。

感染ったら最後、バイオハザード間違い無しだぜ!

 

 

…自分で言ってて悲しくなってきた。

 

 

子供達の様子が気になったのか、病人服を来た男の人が松葉杖を使って器用にこちらに寄ってくる。

どうやらこの子供達と遊んでいたらしい、見たところ俺と同年齢ぐらいだし子供達の誤解も解いてくれるだろう。

 

「えー?ゾンビなんている訳ない、じゃん……」

 

「…」

 

「…」

 

「…」

 

「…嘘だろ?」

 

「おい」

 

俺の期待を返せ。

何困惑した表情してんだよ、ちゃんと否定してくれ、そろそろ本気で凹むぞ。

 

「悠介、一体何なのさ、ボール取りに行くくらいで…」

 

「きょ、享介!ちょ、ちょっと本物のゾンビがいるかも!」

 

「いや違えよ」

 

そうこうしてる内に2人目まで現れた、見た目は……双子?

 

呆れた様子で来た男の人は、この病人服の人と顔が瓜二つ…眼鏡を掛けているか、いないかという違いは有るものの、ドッペルゲンガーなんじゃ無いかと思んじゃ無いかと思うレベルで顔が似ている。

 

ここまで似てる双子とか何気に初めて見たかもしれん、真面目に眼鏡の有無でしか判別出来ないんだが…てか

 

なんなんだよ今日は!俺ってそんなに酷い目をしてるか!?ここまで言われるぐらいまでは酷くは無かった筈だぞ!

 

「何言ってんのさ、この人に失、礼………」

 

「…」

 

「…」

 

「…」

 

「…え、本物?」

 

「んな訳あるか!!」

 

本日二度目の咆哮、グッバイ、俺のクールキャラ。

 

容姿も似てれば反応も似てる、そんな瓜二つの不思議な2人

 

その2人からして連続でゾンビに間違えられる、それがこの双子、悠介と享介のファーストコンタクトだった。

 

 

 

 

 

 

 

 




前回投稿から、一年以上たっているの本当に申し訳ございませんとしか言い様が無い…コホン、やっとWの2人が出せましたよ…といっても八幡とあったばかりですがね、この話からオリキャラ2人の身の回り関係の話をちょくちょく入れていくつもりではあります

さて…次更新するのはいつになるのやら…(不定期更新野郎)

オリキャラどっちが好き?

  • 真丈拓哉(元マジシャン)
  • 神波狩人(元ストリートダンサー)
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