4月頃
「今どこにいるかわかる?」
「あそこの裏路地に連れて行かれて・・・」
「分かったわ、あなたは此処にいて彼女たちをお願い、私が見てくるから。」
震えてる彼女たちを相方に任せ、私は路地裏に向かう。
通報があったのは先ほど、内容はスキルアウトに絡まれている少年がいるという内容だった。しかも相手は複数人で、少年のほうが危険だ。
私は路地裏に入り様子をうかがう。様子は見えないが騒がしい、もしかしたらと思い、走りだす。
「ジャッジメントです!早急に・・・」
角を曲がり目に入ったのは少年の背中だった。その背中はあの人に似ているような気がした。
「ん?・・・警察・・・じゃないな、一人でこんなところ来たら危ないぞ。」
振り返った姿はあの人とは違った。黒髪の少年
「私は風紀委員です。通報があったので此処に来ました。」
「ジャッジメント?・・・治安関係の人か。」
少し考えてから答えた。様子から見てあまり学園都市に慣れていない?
「こんな状態になった理由を聞きたいのだけどいいかしら?」
「うーん、・・・予定では絡まれてた女の子たちを逃がして終わるはずだったんだけど・・・」
予定?
「絡まれてね・・・でもなんか直感的に放っておくのはまずい感じがしたからぶっ倒したんだが、」
その後ろで倒れていた内の一人が起き上がる。私はとっさに透視能力を使う。ナイフ!?しかも手にとって襲いかかろうとしている!?
「危ない!?」
男はナイフを持って襲いかかる。しかし・・・
「ん」
体の向きを変えることによって振りかぶったナイフを躱す。
「だから」
そのまま後ろに回り込み。
「甘いんだよ。」
後頭部に掌底を打ち込んだ。
「あ~もう!ここまで騒ぎになるとは思わなかったな。」
頭をポリポリ掻いてめんどくさそうに言う。
「この人達を連れて行ってくれない?」
「!?あなたは?」
「面倒くさいからパス。じゃ!」
「!ちょっと。」
そのまま彼は私と反対方向に逃げてしまった。
「まったくもう・・・」
この男たちをこのままにしておくわけには行かなかったので私は追いかけれなかった。
その後、警備員(アンチスキル)を呼び、男たちは連行された。
「ということがあったのよ。」
あの時のことを思い出しながら白井さん達に話した。まあ、ある程度ぼかしながらだけど。
「4月頃?そういえば大きいスキルアウトの集団が壊滅したと聞きましたが・・・」
「ええ、それよ。ま、アンチスキルが連行したあと調べてわかったんだけどね。」
「ああ~そういえばそうでしたね。名前は確か・・・『ワイルドキャッツ』。」
「誰が捕まえたかは、知らなかったのですが・・・固法先輩が関わっていたのは知らなかったんですの。」
「実際に倒したのは彼だからね。」
「その様子じゃ彼の名前とか連絡先は知らないようですの・・・地道に探すしかありませんの。」
「ん?知ってるけど?」
がっかりした様子だった白井さんが首をこっちにグリンと向ける。
「ちょ、結局知ってるんですの?」
「さっきの話の中で名前出てませんでしたよね?」
「え、そうだっけ?」
あちゃ~、名前知ってるものと思って話してしまってたようね。
「彼の名前は・・・・」
『ソラ~』
「何?」
宿題をしていると、テレビを見ていたシルフィの声が聞こえた。
『今日銀行強盗の時に、少し気になった子がいたんだ~』
「?」
気になった子?
『ソラも気になった子はいるんじゃない?可愛い子も何人かいたし』
「(そういうことか)特には何も思わなかったよ。話したのもちょっとだけだ。」
『え~?』
「ま、縁があればまた会えるだろ?」
『そうだね~。』
そのまま宿題を再開した。何でそんな事言い出したんだ?
『また会えるよきっと。精霊の感は外れないからね。』
「彼の名前は春池 空(はるいけ そら)。高校生よ。」
「春池、空。」
「あ、居ました。」
名前を聞いた初春さんがパソコンで調べたようね。
「なになに、春池空、高校1年能力は空力系の能力者でレベル3」
「レベル3って結構な能力者ですよね。」
「彼は高校から学園都市に来たって言っていたわね。」
「言っていたわねって・・・何度か会っていますの?」
「ええ。」
「その話を詳しく!」
「ええ!?」
初春さんが何故か興味津々な様子で聞いてきた。
「初春、そんなにがっつくのはみっともないですわよ?」
白井さんが抑えるように言う。
「それに固法先輩のプライベートですの。・・・そこら辺は暖かく見守りませんと。」
そう言って優しい眼差しで見つめるって勘違いしてる!?
「違うわよ!その、彼が彼氏とかそういう訳じゃなくて!」
「「分かります、分かっていますよ(ですの)」」
「だから違うってー!!!!!」
早く誤解とかないと!
翌日
学校へ行く際中メールが来た。相手は・・・固法?珍しいなこんな時間に。
『ソラ~どしたの~』
シルフィは頭の上に乗っかっている。
「メール、固法から。」
『固法ってあのメガネかけた女の人?』
「そうそう。」
あの人結構俺の面倒見ようとするからな。今日は何だ?
『要件は~?』
「今日放課後会えないかって。友達に紹介したいらしい。特に用事もないし、いいかなって思うけど。」
『いいんじゃない?』
「んじゃ、返信と。」
この時俺は何も考えずに返信をしてしまった。
これがきっかけで科学と幻想の物語が交差し始めたなんて
この時のまだ俺は知らなかった。
今回は回想ときっかけになるような話でした。
原作キャラとの掛け合いは次回に持ち越します。(切るところがなかなか見つからなかったので)