この素晴らしい天界に祝福を!   作:勾玉

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第13話 彼らのいない場所①

ゆんゆんのおっぱいでひとしきり泣き枯らして少し落ち着きを取り戻す。

 

「ゆんゆんのおっぱいのおかげで少し落ち着きました。ありがとうございます、ゆんゆんのおっぱい。」

「めぐみん・・・もっと打ちのめされたほうが良かったんじゃないの・・・?」

おっぱいが物騒なことをいう。

 

 

 

もちろん、ゆんゆんにはすごく感謝している。

ゆんゆんがいなければ、私は孤独と恐怖でがんじがらめになっていただろう。

 

 

 

「あらためて、おっぱ・・・ゆんゆんにこの状況を聞きたいのですが。」

「めぐみん、今、私のことをおっぱい、って言おうとしたわよね!?そうよね!?」

「なぜアクセルの街はこんな状況になっているのですか?」

私は、宿の窓から見える廃墟と化したアクセルの街を眺めて言った。

 

 

「なぜって・・・デストロイヤーに蹂躙されたからに決まっているじゃない。」

ゆんゆんが、今更それ聞く?という表情で私の質問に答える。

 

 

でも・・・・

「デストロイヤーは私の究極魔法で破壊しましたよね?」

「え?何言ってるの?今も世界中の脅威として存在しているじゃない。」

「そんな・・・2体目がいたってことですか?」

「2体?私はそんな話聞いたことないわよ。あんなのが2体もいたら、今頃、この世界は魔王城とアクシズ教徒以外全滅してるわよ。」

確かに私もデストロイヤーが2体いるなんて話は聞いたことがない。

 

 

 

「もうひとつ・・・聞きたいのですが・・・」

「何?」

 

 

本当は聞きたくないのだけれども・・・。

 

 

 

「ゆんゆんは、カズマとアクアを知っていますか?」

「え?アクアって、アクシズ教が崇拝する女神だったかしら?カズマって珍しい名前の人は知らないわよ。」

ほら、この事実を突きつけられるからだ。

 

 

「カズマとアクアは冒険者で、もうひとりダクネスを加えた4人が、私のパーティーメンバーでした・・・・」

「めぐみん・・・・・」

 

ゆんゆんが私を心配するような顔をしたと思ったら、すぐに、ハッとなって私に言う。

「あ!イマジナリーフレンドってやつね!それなら私も10人くらいいるわ!最近は僧侶のステファニーと戦士のジークがパーティーに隠れて夜二人でどこかにでかけるのよね・・・それから盗賊のブルーがこの間ダンジョンで隠し扉を見つけたんだけど・・・・」

 

 

・・・・・更に聞きたくなかった話が飛び出してきた。

ゆんゆんのひとり遊びがここまで進化していたとは・・・・

今度、真剣に精神系魔術専門の術師に見せに行った方が良いかもしれない。

 

 

 

 

ただ・・・

 

 

ルナもゆんゆんも、カズマとアクアのことを覚えていないという。

彼女達はアクセルの中でもカズマとアクアとの接点が多かったはずなのに。

 

そして、アクセルがめちゃくちゃなのはデストロイヤーの襲来によるものだという。

デストロイヤーは、カズマの指揮とアクアの結界破りが無ければ破壊できなかっただろう。

 

私たちの住んでいた屋敷は売出中になっていた。

カズマが屋敷を手に入れたきっかけは、アクアが除霊をサボって屋敷に幽霊が住み着いたという騒動にあった。

 

周囲の状況が大きく変化したのは、私がタイムマシンで過去のニホン、カズマの故郷から戻ってきた直後。

 

 

つまり・・・・・

 

「私が過去のニホンで何かを変えてしまったために、カズマやアクアはアクセルに来ることが無くなり、そのため、未だ屋敷は買い手がつかずに売出中、アクセルの街はデストロイヤーの襲来を防ぎきれず蹂躙された、ということですか・・・」

 

「・・・・それで、今度、ソードマスターのリビアと魔法使いのキャロルと一緒に女子会を開こうってことになったの!楽しみだなぁ。ねぇ、めぐみん、どこかおしゃれなお食事処とか・・・」

「ほら!そこの妄想ぼっち!患ってないで早く帰ってくるのです!行きますよ!」

「行くって・・・めぐみんも女子会に参加したいの?」

「・・・・・・・・・」

 

 

・・・・・だめだこの子!早く何とかしないと!

 

 

 

■■■

 

 

 

私はゆんゆんを伴いタイムマシンのあった洞窟まできた。

 

 

「あ、地面に何かの似顔絵が描いてあるわよめぐみん。ププ・・・これ人間?下手すぎじゃない?ねぇめぐみんもそう思わ・・痛っ!!ちょ・・・めぐみん!引っ張らいで!いたたっ!」

 

私はおっぱい紅魔族の髪を引っ張ってタイムマシンのところまで連れて行く。

 

「これに乗って過去に行って、戻ってきたら、アクアとカズマがいなくなっていたのですよ。」

「わぁ、なにこれ?ちっちゃいデストロイヤー?」

「これと一緒にあった手記には、タイムマシンと書いていたようです。過去の、それも、ニホンという国に移動できるもののようです。」

「ふーん。それで、どうするの?」

「もう一度これを動かして、過去に行って、全てをもとに戻します。」

 

ゆんゆんに宣言するが、ゆんゆんは眉をひそめる。

 

「もとに戻すって、過去で何をすればもとに戻るのよ?」

「それは・・・・」

何をすれば戻るのだろう。そもそも過去で私が何をしたかの記憶が無いから、仮にもう一度過去に行ったとしても何をするべきかわからない。

 

「それが分からなきゃどうしようも無いじゃない。そもそも、本当にそのアクアって人とカズマって人はこの国に来たの?」

「・・・・・・」

カズマ達の存在を疑われると胸が苦しくなる。

「来ました。間違いないです。とりあえず、中に乗って動かしてみますよ。」

「あぁ、待ってめぐみん!これ、どうやって中に入るの?」

私は話を強引に切り上げてタイムマシンをいじりにかかる。

 

 

過去に戻って何をするべきかはまだわからないけれども、戻る手段は確保しておくべきだ。

 

 

 

戻る手段さえあれば、最悪、何度でもやりなおして、絶対、絶対、カズマ達の待つ屋敷に帰るんだ・・・・・・・

 

 

絶対に、絶対に帰るんだ・・・

 

 

・・・・・・

 

 

 

・・・・・・

 

 

 

・・・・・・

 

 

 

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