原作の書籍版9巻まで、仮面の悪魔に相談を、続・爆焔を読んでいる方を読者に想定しています。
なお、アクア編とめぐみん編は短編集的な構成でなく、アクア編がめぐみん編の重要な伏線となります。
めぐみん編だけ見ても??な部分が出てくるのでご注意を。
それと、冒頭からめぐみんのショッキングなシーンあり。注意。
第7話 かけがえのない日常
【めぐみん視点】
私の目の前に仮面の悪魔が立っている。
「覚悟はよいな、紅魔の娘よ。ここには、あの薄汚い女神もいない。蘇生は不可能だ。」
悪魔が言い放つ。
傍らにいるゆんゆんが泣きながら言う。
「やめて・・・めぐみんを殺さないで・・・」
・・・・・・
私はそんなゆんゆんに笑い顔を作って見せる。
そして、
「抵抗はしません。ひと思いにやってください。」
悪魔に向けて言う。
「ふむ。その度胸や良し。では、さらばだ。」
次の瞬間、ザンッという音とともに首に激痛が走る。
視界に広がる世界がゆっくりと回っている。
私の首が宙を舞ったのだ。
私の目に映る絶望的な世界は暗転していって、
急速に意識が闇に飲まれていく・・・
■■■
時は二週間前までさかのぼる。
【めぐみん視点】
我が名はめぐみん、アクセル随一の魔法使い。アークウィザードにして爆裂魔法をいつか極めし者。
普段、だいたい爆裂魔法のことしか頭にない私だったが、今、爆裂魔法以上に私を惹きつけて止まない存在がいる。
そう、私の目の前にいる彼、サトウカズマだ。
それは昼食のひととき。
珍しくダクネスが食事当番をやると言い出し、彼女が食事を準備していた。
「おい!ララティーナお嬢様!!お前、俺の料理、塩と砂糖間違ってんぞ!!」
カズマの声が食事の席に響く。
ちなみに私の料理に間違いはない。
「む、やっと気づいたか。テヘペロ。」
「・・・何それ。」
「何って、お前が言ったではないか。女の子が失敗しちゃって、てへっと笑い、ぺろっと舌を出すのが可愛いんだよ、一度俺も女の子のテヘペロを間近で眺めてみたいでござるぅ、と。」
「・・・・・・。」
それからカズマとダクネスは取っ組み合いの喧嘩になる。
最近、ダクネスは喧嘩からのボディータッチを狙う作戦に出ているようだ。マジで痴女だ。
「このペロティーナ!!!構って欲しいならそう言えばいいのに、いつも周りくどい方法とりやがって、そんなだから肝心な時にさっぱり役に立たないんだ!!ハーレム構成員3号のくせに、調子に乗りやがって!」
「んなぁっ!!!」
と、ダクネスが真っ赤になって大声で叫ぶ。
「本っっっ当に頭にきた。本当にぶっ殺してやる。」
「お、おい、ダクネス・・・なに剣を取り出してるんだよ・・・それで斬られたら本当に死んじまう!!!!!」
「大丈夫だ、私の命中率はお前も知っているだろう。なぁに、お前の幸運値なら間違ってもあたりはしないだろう。」
ダクネスは不敵な笑みを浮かべてカズマに詰め寄る。
後ろでアクアがすかさず口を挟む。
「女神様をハーレムに加えようなんておこがましいにも程があるわ。ダクネスが私に代わって神罰を下してくれるでしょうから、身をもって後悔することね!」
「え?いや、お前が構成員とかお呼びじゃないから。3号までの中にお前は入っていないから。」
アクアがダクネスに言う。
「ダクネス、支援は私に任せて頂戴!とりあえず筋力増加ね!バインドで絡め取られてもすぐに解呪してあげるわ!ぶっ殺しちゃってもリザレクションがあるし、遠慮なくぶっ殺しちゃいなさい。」
「おい聖職者!何血迷ってるんだ!!お前、ペロティーナを止めろよ!!」
そう叫びながら、カズマはペロティーナに追いかけられて屋敷の奥へと駆けていった。
残った私とアクアは、
「アクア、食器を片付けたら爆裂に行きたいのですが、付き合ってくれませんか。」
「いいわよ、めぐみん。カズマラティーナも私たちが戻ってくる頃には落ち着いてるでしょう。そうだ!この前、珍しい花の咲く花壇を見つけたの!寄って乙女力を蓄えていきましょう!」
などと、平和な会話をしつつ出かけることになったのだった。