*リーフィアside
ーー竜巻ごと切り裂け。太陽と
"ソーラーブレード"
「解除!」
ソーラーブレードを振るう瞬間に合わせてグレイシアがオーロラベールを解除する。竜巻によるダメージを最小限に抑え、それでいて攻撃の威力を落とさない完璧なタイミングーーまさに阿吽の呼吸であった。
轟音を立てていた巨大な竜巻が一刀両断され、会心の一撃がガブリアスに届く。残るのは
「グレイシア、ありがとう。また助けられてしまったね」
「ありがとう、じゃなくて…あんな
「そうですよリーフィアさん!編入試験の時から強いとは思っていましたが、これほどまでとは…想像を軽く超えてましたよ」
「私は平和主義だからね。なるべく穏便に済ませたい気持ちはグレイシア、タマンタと変わらないよ」
「の割にバトルしてる時の表情は生き生きしてたけどね」
「グレイシアさんも負けてなかったですよ、ふふ」
○
*マニューラside
黒い霧から飛翔し、抜け出そうとした矢先
"波導弾"
直撃。2度目の墜落。
黒い霧が晴れると、その真紅の瞳は閉じていた。考えたくは無かったが、波導の感知能力は技のエネルギーだけでなくポケモンの正確な位置まで判別できるようだ。これではまるでレントラーの透視能力そのものーーいや、それ以上だ。ルカリオに撹乱の類は一切通じないと考えていいだろう。
「ドンカラス、せめてお前だけでも逃げてくれ」
化け物を目の当たりにしてもう一度同じ言葉を口にする。ドンカラスはこの戦闘が始まってから2度も直撃を受けている。例えガブリアスほどのパワーが無かったとしても、無防備な状態で受ける直撃というのはダメージが大きいものだ。
「…私に貴方を見捨てて逃げろと…死ぬつもりですか?」
「共倒れするよりかはいいだろ?心配するな。逃げる時間くらいは稼いでやるから」
"ボーンラッシュ"
ルカリオはドンカラスへの追撃をやめない。ルカリオ側も数の不利を背負っている以上、片方を集中砲火で早めに落とすのは定石と言える。俺ではなくドンカラスから狙うのは足場が不安定なバクバク砂漠において最適とも言える空からの逃走という手段も奪えるから。
"メタルクロー"
だから俺は時間を稼ぐ。ドンカラスだけでも逃げ延びて怪現象の謎を、アカギ様の無念を晴らしてほしい。そのためならーー
「早く逃げろ!俺はもう覚悟が決まっている。この覚悟が揺るがないうちに早く!」
「……クールな貴方がそこまで言うとは…分かりましたよ。その覚悟、無駄にはしません」
「逃がしはしない」
"波導弾"
ボーンラッシュとメタルクローの鍔迫り合いから距離を取ったルカリオは飛び立ったドンカラスへと再度、波導弾を放つ。ドンカラスは逃げることに全ての意識を注いでおり、このままでは先ほどまでの二の舞だ。それでもドンカラスが全く避けようとしないのは俺を信頼してくれているから。そして俺はその信頼に応えられる自信がある。伊達にアカギ様の元で共に戦ってきた訳ではない。
"氷の礫"
ルカリオの武器が感知なら俺の武器は速さ。波導弾を見てから氷の礫で相殺するのは造作も無いこと。
ルカリオは波導弾が相殺されるのを察知し、すぐにドンカラスを追いかけようとする。足の裏に波導が充填され跳躍する寸前
"高速移動"
ルカリオの前へと回り込み、
"氷の礫・連弾"
近距離でエアスラッシュよりも速い氷の礫を連続で撃ち込む。ルカリオに撹乱が通じないのであれば、感知を上回る速さで攻撃を叩き込めばいい。それだけだ。