公安特捜班俊作集 ひかり最終便の女   作:新庄雄太郎
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今日は、最終ひかり号のグリーン個室で殺人事件が発生、現場には香水瓶が落ちていた
犯人は赤い服を着たバブリーガールが犯人なのか 凶器はアイスピックで首を刺したのだ


ひかり最終便の女

東京中央公安室公安特捜班の高杉は、ここ二日間、続けて、東京駅に、人を見送りに行った。

 一度は、大阪府警の警部で、もう一度は、大学時代の友人である。

二人とも、21時00分発、新大阪行の最終の「ひかり323号」だった。

 大阪府警の大谷と言う警部は、会議が長引き、疲れたので、新幹線の中で寝て帰りたいというので、この323号の個室を、高杉の方で、用意したのだった。

 大学の友人、河原は、仕事で、よく東京に来ていたが、帰るときは、必ず、この列車の個室にしている男だった。だから、東京に着くとすぐ、「ひかり323号」の個室の切符を、買っておくのである。

 この列車の後に、21時24分発の「ひかり171号」があるが、こちらは、名古屋止まりなので、大阪まで行く人にとっては、やはり、「ひかり323号」が、最終になる。最近では最終ひかりの事をシンデレラエクスプレスと呼ばれているのだ、週末に東京で過ごし、又離れ離れになる。

 

「へぇ、最終ひかりの事をシンデレラエクスプレスって言うのか。」

 

「そうよ、なんかロマンチックな列車の名前ね。」

 

「高山と小海はまだ帰らないのか。」

 

「はい、今日中に出さなければならない書類がありますので。」

 

「そうか、無理知られんよ。」

 

「お疲れ様でした、南主任。」

 

東京駅・14番ホーム

 

「愛してるよ。」

 

「うん、つかさこそ。」

 

プルルルルルルルーッ、

 

「まもなく14番乗り場に、ひかり323号新大阪行が発車します。」

 

と、アナウンスが流れ、ドアが閉まり、最終ひかりは発車した。つかさはひかりが発車したと同時に彼氏に追いかけながらひかりを追いかけていた。つかさは彼氏が乗ったひかり323号が遠くへ走り去っていった。

 

「ふうーっ、終わった、桜井、俺は上がるからよろしく。」

 

「高山、私は今日当直だから。」

 

「そうか、後よろしく。」

 

「うん。」

 

この日特捜班で当直の日は桜井と水野と岩泉だった。その時、事件が発生した。

 

ひかり100系・グリーン個室

 

ある日、車掌は乗車券を拝見に回っていた。

 

「ご乗車有難うごさいます、乗車券を拝見させていただきます。」

 

と、その時、車掌はグリーン個室を覗いてみると1人の男が死んでいたのだ。

 

「うっ、何だこの匂いは、げっ、この男、し、しし、死んでるよ、うわーっ。」

 

車掌は、すぐに車掌長に報告し、すぐに新大阪駅で停車させ現場検証が行われた。

 

次の日、新大阪駅で殺人事件のニュースが流れた、それを見ていた桜井と岩泉と水野はびっくりした。

 

「あっ、このひかり、昨日班長が友人と見送った時のだ。」

 

「えっ、本当かそれ岩泉。」

 

「何ですって。」

 

そこへ、高杉公安班長がやって来た

 

「どうしたんだ、桜井、岩泉、水野。」

 

「昨日見送ったひかり323号で殺人が起きたって。」

 

「何だって。」

 

プルルルルルルル。

 

と、そこへ、特捜班に電話が入った。

 

「はいっ公安特捜班、えっ、緒川 進43歳、わかりました調べて見ます。」

 

「班長、事件ですか。」

 

「今大阪府警から協力要請があった、緒川 進という人を調べてくれ。」

 

「わかりました。」

 

南は、桜井と岩泉と水野を連れて被害者の身元を当たることにした。

 

「被害者は、世田谷の人みたいですね。」

 

「よしっ、桜井と岩泉はひかり号に不審者はいなかったか聞き込みをしてくれ。」

 

「わかりました。」

 

南と水野は、被害者が勤務する会社に行って見た。

 

「どうも、鉄道公安隊の南です。」

 

「同じく水野です。」

 

「あの、緒川社長はいらっしゃいますか。」

 

「あのー、緒川社長は昨日の夜に大阪へ出張へ行っていまして。」

 

「そうですか。」

 

「あのー、社長が何か。」

 

「実はですね、ひかり323号のグリーン個室で死体で発見されましてね。」

 

「えっ、社長が。」

 

「はい、何か変わったことはありませんか。」

 

「ええ、そこまでは。」

 

公安特捜班

 

「被害者は、緒川進さん43歳、「サンオート・オガワ」の会社社長です。」

 

「うん、そのサンオート・オガワって。」

 

「ええ、大手アメリカの自動車メーカーの販売店だそうです。」

 

「うーむ、なるほど。」

 

「班長、昨日のひかり323号の乗客に赤いバブリー服を着た女性を目撃しています。」

 

「えっ、本当か。」

 

「はいっ、みどりの窓口の人に確認しました。」

 

「そうか、よしっ、香川と高山はその女性の捜索だ。」

 

「わかりました。」

 

梶山は、高杉班長に現場の遺留品が見つかったと報告した。

 

「班長、グリーン個室にピンク色の香水瓶が落ちていたと。」

 

「香水瓶?。」

 

「ええ、大阪府警の冴島警部の話だと個室の床に落ちていたと。」

 

「なるほど。」

 

「班長、死因はアイスピックによる出血死だそうです。」

 

「アイスビックか。」

 

高山と小泉は赤い服を着たバブリーガールの人に声をかけた。

 

「すいません、鉄道公安隊の者ですが。」

 

「なんでしょうか。」

 

その女性は特捜班に任意同行し、事情聴取を行った。

 

「えっ、そんなの知りませんよ、そのアイスピック、でもその香水は私が挙げたものですけど。」

 

「そうですか、じゃあ席は普通席に座ってたんですね。」

 

「ええ、間違いないわよ。」

 

彼女の名前は上原美幸24歳、バーの店員であるが最終便のひかり323号には乗っていたが彼女ではなかった。

 

「あの最終便に乗っていた美女は誰なのか。」

 

「私はその人を殺していません、本当です。」

 

「主任、犯人は別の人じゃないでしょうか。」と香川は言う

 

「えっ。」

 

「何だって、犯人は別人か。」

 

「ええ。」

 

「犯人はどうやってグリーン個室に入ったのか、殺害方法はアイスピックで首を刺したと考えられる。」

 

「可能性がありますね。」

 

「ああ。」

 

2日後、殺人事件の真犯人鮎原麻沙美27歳を逮捕した、2年前に解雇されたの犯行だった。彼女は緒川を殺害したことも自供した。

 

「シンデレラエクスプレスって、切ない者なのね。」

 

「うん、週末に過ごすと別れが来るって訳さ。」

 

「うん、そうだな高山、桜井。」

 

と、言いながら21時00分新大阪行「ひかり323号」を見ながら、東京駅を発車した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




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