絶望鬼ごっこパロディ(アーカイブ)   作:絶望鬼ごっこパロディアーカイブ

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今話から週一投稿で再スタートです。


Ζ・刻をこえて

島の北西端、座標A-02。海に突き出した岬。

オルガ、田所、プルツー、光彦の4名は、互いに訝しみながらも合流し、自己紹介と情報交換を行う。

子は親の、親は子の情報を得た。ビラやデイパックの裏の文章で、三つの役の勝利条件も知った。そして……。

 

「宇宙コロニーと地球の戦争、か……。どっかで聞いたような話だな」

 

オルガが眉根を寄せ、呟く。田所と光彦は、面識はないが同じ地球の日本出身。対して、オルガとプルツーは。

惑星間規模の大戦「厄祭戦」から300年後、火星で生まれ地球と戦ったオルガ・イツカ。

宇宙世紀0089、火星と木星の間、小惑星基地アクシズで生まれたクローン人間プルツー。

同じ宇宙なのか異なる世界なのかは不明だが、もし同じだとすれば―――プルツーはオルガより遥かに昔の人間だろう。

宇宙世紀以前、「キリスト紀元」の地球に生きている田所と光彦は、もっと昔の人間ということになる。

 

「何百年かの未来にも、人類は存続し……飽きもせずに戦争を繰り広げているというわけか。まったく、愚かな種族だ」

 

プルツーが鼻を鳴らす。この火星生まれの男は、モビルスーツを知っているという。

そんな男と、この地球人どもと、この私。全く接点のない我々が、なぜこんな場所で一堂に会しているのか。

『記憶操作された人間を集めている』『自分への演習』という推測は、あたっているのか外れているのか。

まさか本当に、時間や距離を超えて―――なにかオカルティックな力によって、洗脳されているわけでもない様々な人間を集めているのか。

あるいは、これは現実ではなく仮想現実で、こいつらは単なる電子情報、アバターに過ぎないのか。どれも有り得そうに思えてくる。

光彦も交え、三人で対話と考察を行う。熱が入る。

 

「……これもうわかんねぇな」

 

ブリーフ一丁で日本刀を持った男、田所が、何度目かの同じ言葉を呟く。そうとしか言いようがない。完全に理解を越えた出来事だ。

機関銃を持った変な髪型の男と謎の少女は、いわゆる『オタク』らしく、自分には理解できない用語で会話している。

もうひとりの少年は、自分と同じくブリーフ一丁だ。いや、自分はゲイだがショタコンではない。盛っている場合ではない。今すべきことはなんだ。

 

「あのさぁ……まず、ここに親と子がいるんだろ」

苛ついた田所が呼びかけ、三人が振り返る。

「鬼ごっこしろっていうんなら、どこか別んとこいこうや。ここ、どん詰まりじゃん」

光彦が頷く。確かに、こんなところで鬼に襲われたら、逃げ場がない。答えの出ない話をしている場合ではない。

「そうですね。その、衣服も調達したいですし……民家を探しましょう」

 

 

光彦も、オルガも、プルツーも。口には出さないが、わかっている。

親は子を守る。しかし、子が親より多く生き残ってゲームが終わった時―――生還出来るのは、親だけだ。

はっきり書いてはいないが、ルール上はそういうことになる。鬼と子だけなら話は単純だが、親が絡むとややこしくなる。

親と子が同じ数なら? ルール上は子が勝利し、親は生還出来ない。利害は一致しているようで、食い違う。どちらもが勝つ方法はないのか?

 

プルツーは……自分だけ生き残ればよい、とする。明快だ。オルガと光彦は……判断を保留している。

田所は……よくわかっていない。彼は平凡な一学生で、人殺しの経験も覚悟もない。要は鬼から逃げればいいのだろう、としか考えていない。

とにかく、他の参加者とも合流せねば。シンプルな彼の思考が一同を動かした。

 

「……!」

 

道を進むうち、プルツーが血相を変え、頭を抱えてうずくまる。これは。なんだ。眼の前に閃光が走ったような感覚。

「どうかしましたか?」

「……なにか、いる。この先だ。危険を感じる。気をつけろ……!」

並外れた直感力、認識力、精神感応能力。ニュータイプであるプルツーには、まざまざと危険が感じられた。

同じニュータイプか。いや、違う。強烈な思念波、邪悪な気配。悪魔か、鬼か。しかも―――それだけではない。子供の叫び声。襲われている。

そして、これは。それらの気配よりもっと遠く、轟音と共に突如出現した、この存在の感覚は。

 

『モビルスーツ』。そう伝わってくる。なぜ、なぜそれが、ここに。

 

 

「南から来る……北のも、動いたね」

 

座標B-02の物陰で、堕鬼が呟く。風に乗って臭いや音声が伝わってくる。

帯で取り囲んだ籠の鳥、少年は、動転して叫び、わめいている。こちらは帯を動かし、煽り立てる。

殺しはしない。生き餌、友釣り、一網打尽。そううまくいくかどうか。慎重に見張る。こちらは手負い。二度も不覚を取るのはゴメンだ。

充分にひきつけたところで、帯を散らし、崖へ向かって追い立てるとしよう。

 

 

【A-02/01時02分】

 

【オルガ・イツカ@機動戦士ガンダム鉄血のオルフェンズ】

[役]:親

[状態]:健康

[装備]:UZI@現実

[道具]:デイパック(不明支給品1)

[思考・行動]

基本方針:とにかく生き残る。

1:とりあえず民家へ行き、衣服や靴を調達する。

2:プルツーの話に興味はあるが、判断は留保。

※その他

各役の人数・会場の地図は未把握。

 

【水泳部の田所@昏睡レイプ! 野獣と化した先輩】

[役]:親

[状態]:健康

[装備]:日本刀、野原ひろしの革靴@クレヨンしんちゃん、ブリーフ

[道具]:デイパック、睡眠薬(持参)

[思考・行動]

基本方針:家に帰る。

1:とりあえず民家へ行き、衣服や靴を調達する。

※その他

各役の人数・会場の地図は未把握。

 

 

【プルツー@機動戦士ガンダムZZ】

[役]:子

[状態]:健康、警戒、困惑

[装備]:光彦の服と靴、小石少々

[道具]:『スマートフォン(子)』、『お守り』

[思考・行動]

基本方針:生き残る。

1:この鬼ごっこの目的と自分の記憶について考える。

2:とりあえず民家へ行き、衣服や靴を調達する。

3:鬼(堕鬼)の気配と子供(大翔)の叫び声に警戒。遠くにモビルスーツらしき反応も感知。

※その他

各役の人数・会場の地図は未把握。自分の役を子と推測。

地獄の雰囲気にのまれてニュータイプの力が若干鈍っていましたが、慣れつつあります。

この鬼ごっこを「記憶を操作された人間に関する実験」だと考察しました。他の可能性も考慮しています。

 

【円谷光彦@名探偵コナン】

[役]:子

[状態]:健康

[装備]:パンツと靴下のみ

[道具]:DBバッジ(現在通信不能)

[思考・行動]

基本方針:生還の為に行動。子や親と合流したい。

1:このゲームは誰が、どのように、何故行ったのかを考える。

2:とりあえず民家へ行き、衣服や靴を調達する。

※その他

各役の人数・会場の地図は未把握。自分の役を子と推測。

この鬼ごっこを「記憶を操作された人間に関する実験」だと考察しました。他の可能性も考慮しています。

 

【B-02/01時03分】

 

【堕鬼(妓夫太郎)@鬼滅の刃】

[役]:鬼

[状態]:負傷(再生中)

[装備]:

[道具]:四次元っぽい紙袋、不明支給品2つ

[思考・行動]

基本方針:殺し、食らい、現世へと復活する。

1:幸せそうな子や親を食い殺し、取り立てる。

2:帯で大翔を取り囲み、この場に周囲の親や子を誘き寄せ、一網打尽にするか殺し合わせる。

3:今度は反撃を受けないよう慎重に観察する。

※その他

スマートフォン(鬼)の所在は不明。落としたのかも、元から入ってなかったのかもしれません。

 

【大場大翔@絶望鬼ごっこ】

[役]:子

[状態]:健康、混乱

[装備]:『お守り』

[道具]:若干のお小遣いなど

[思考・行動]

基本方針:とにかく人と会う。幼なじみが巻き込まれていたら合流したい。

1:鬼と異臭を警戒。

2:なんだこの帯は!?

※その他

自分の役・各役の人数・各役の勝利条件・会場の地図・制限時間は全て未把握。自分の役を子と推測。

 

 

 




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