絶望鬼ごっこパロディ(アーカイブ)   作:絶望鬼ごっこパロディアーカイブ

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笑顔の耐えない戦場。


(ターニャ・デグレチャフ登場話)【幼女ごっこ】

「なんだここは……」

 

右、左、住宅街。

上、無数のビラと朱い空。

どこか懐かしくも未知の立地に困惑を隠しきれない幼女がひとり。

ターニャ・デグレチャフは何時の間にか、前世の故郷に酷似した場所に転移していた。

 

 

「これも貴様の仕業かッ! ……存在Xッ!」

 

幼女と言えど現役の軍人。直ぐ様冷静さを取り戻すと、目下この状況の最大の現況と思わしき存在を心中で罵倒する。

 

存在X。過去現在に至るまでターニャを苦しめている連中は、

事あるごとに信仰心を求めてくる。

単純に考えるなら、これも何時まで経っても信仰を持たない自分に業を煮やした存在Xが用意した試練だろう。

 

そこらにばらまかれているビラに目を通してみると、信じがたいことにアレンジされた鬼ごっこのルールらしきものが記されていた。

この法則に習うなら、自分は「子」……なのだろうか?

確かに肉体は幼女だが、中身アラサーの自分が該当するものかと判断に困る。

少なくとも「鬼」ではないだろうが、そうなると自分は狩られる側である。

危機的な状況に押し込め、無理矢理に信仰を持たせる算段か。

なぜ選出が鬼ごっこなのかはわからないが、現代社会に信仰を求めてくるような、需要と供給を理解できない存在Xの事だ。

ルールがわかりやすいとか、そんな適当な理由で決めたのだろう。

 

「ふざけるなよ……ッ」

 

ーーーだとしたら考えが甘い。

 

当然、欲しくもない加護を押し付けられて、あまつさえ幼女にさせられた身の自分が奴等を信仰するなどあり得ない。

ラインの悪魔は存在Xに憎悪しつつ、このゲームからの脱出を決意した。

 

(それに休暇とはいえあまり長く行方をくらますと今後の昇進に響く……早く帰らなければ)

 

その思考は意外にも小市民的であった。

 

 

【???/00時10分】

【ターニャ・デグレチャフ@幼女戦記】

[役]:子

[状態]:健康

[装備]:『お守り』

[道具]:モンドラゴンM1908

[思考・行動]

基本方針:出来れば子と合流。

1:このゲームから早期の脱出を目指す

※その他

自分の役・各役の人数・各役の勝利条件・会場の地図・制限時間は全て未把握。

『お守り』については把握しているは不明。

[人物解説]

アニメ11話で帝国に帰還した後からの参戦

『幼女戦記』の主人公。 前世は日本のエリートサラリーマンで、徹底した合理主義的思考で人事課で素晴らしい活躍をしていたが、彼にリストラされたことを逆恨みした元同僚の手によって殺された際、転生前に神を名乗る存在Xと謁見する。 

 しかし無神論者である彼は、目の前の存在が本物の神である可能性を全否定してまともに取り合わず、その「不信心」に怒った存在Xによって「神への信仰を取り戻すように」と魔法の存在する、ヨーロッパに似た戦争前夜の異世界に女児として転生させられる。

 転生先の祖国が戦争不可避な国際情勢であり、魔導師適性があるせいで将来的に確実に徴兵がくる身の上だったので、士官学校への入学して優秀な成績をおさめ、安全な後方勤務ができる軍官僚になろうと画策。

しかし士官学校の実地訓練にて北方の国境部隊に派遣されている時期に国境紛争が勃発。初陣で、敵一個魔導中隊に単騎で600秒の遅滞戦闘を貫徹。スコアも撃墜4・不明2と初戦でエース級の活躍を見せ、英雄しか生きて貰えないという銀翼突撃章を授与されてしまう。

 軍内での二つ名は「白銀」か「錆銀」と、敵からはネームド扱いされており、特にライン戦線での暴れっぷりから「ラインの悪魔」と呼ばれる。




案外少ない見た目は子供キャラ。

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