絶望鬼ごっこパロディ(アーカイブ)   作:絶望鬼ごっこパロディアーカイブ

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スーパーマーズ……?火星の王じゃねぇか……!


(オルガ・イツカ登場話)鬼ごっこオルガ

 遠くで何かが聞こえているような気がする。

 聞いたことのない声だ。

 性別も年齢も判然としない謎の声、それが何事かを喋っている。

 そして次に感じたのは、浮遊感だ。

 シャトルに乗っているときのそれとは違う、重力のかかり方を体に感じる。

 その感覚をきっかけに、自分の四肢が拘束されている違和感と、自分が何かに腰掛けている事実に、鉄華団団長オルガ・イツカは気がついた。

 

(なんだってんだ……?)

 

 顔に浴びる風は、強く、早い。だがその速度は一定だ。制御されている。下からの一方向。

 自由落下ではなく、降下――生身であることを考えると、おそらくはパラシュート、だろう。とにかく自身はふわふわとしたものを覚えながら落っこちている、それは確実であった。

 

(走馬灯、ってやつか……)

 

 体表を流れる気流を感じながら、オルガはそんなぼうとしたことを考えていた。

 覚えている最後の記憶は、背中に突き刺さった銃弾の痛みと身体から流れる血の熱と地面の凍れる冷たさだ。

 致命傷だということはわかりきっている。

 ヒットマンに銃撃され、ついにくたばろうとしている、はずだった。ならこれは、走馬灯だろう。そうでないのなら――

 

「地獄、か?」

 

 どん、という感触に尻の痛みを覚えながら、そうつぶやく。

 状況は全くわからないが、死にゆく自分が行くべき場所など限られている。

 天国にパラシュートなんてものがあるとは思えない以上、ここは地獄だろう――地獄に落ちるのにパラシュートが用意されるなんて話も聞いたことはないが。

 とにもかくにも、ピンとこない。死後の世界なんてろくに考えたこともないが、こんなことを予測できるやつはいないだろうな、などと考えていると、顔に軽い衝撃がすると共に視界と聴覚と四肢が解放された。

 

 

「どういうことだ?こりゃ……」

 

 数分後、そこには解放された手首をさすりながら座席を改めているオルガの姿があった。

 目の前には、パラシュートのついた椅子としか形容できないものが一脚。自分が鉄華団の団長として座っていた椅子とどっこいどっこいの高級感とチープさを合わせ持った、成金趣味を伺わせるものだ。座席の下には物を入れるためのスペースがあり、その中にはデイパックが入っていた。

 

「……どうなってんだ……」

 

 オルガ、更に混乱。

 自身の置かれている状況と、その直前までの状況に全く脈絡が無い。なぜ火星の都市にいた自分が、赤い空をした地球と思わしき島にいるのか。なぜこんなわけのわからないもので空から、考えるに今も自分の頭上から遠ざかっていくオンボロの飛行機から落とされたのか。意味も趣旨も理解できない……が、嗅ぎなれた匂いを感じてデイパックに目を向けた。

 

 中身は銃器だ。そうあたりをつけて思い切ってファスナーを開けると、予想通りマシンガンと思わしきものが出てきた。整備に使う油の匂いが微かにしたことからもしやと思ったが、旧式であるものの確かに殺傷能力を持つ凶悪な武器をその手に取った。

 意味はわからない。だが趣旨は理解できた。つまり、最初と一緒だ。

 

「ヒューマンデブリにでもされたか?扱い雑過ぎんだろ……ん?」

 

 ようするに、切った貼っただ。そう状況を理解する。なんだかよくわからないが、護身用というレベルでない武器と共に見知らぬ場所に拉致られる。尋常な自体のはずがない。それが手の中の重さによって理解させられながら、オルガはデイパックの中の文字に気づいた。

 内ポケットのところ、そこに何やら文字が印刷されている。鉄華団団長たるもの文字は当然読める。苦もなくそれは読めるがオルガの眉間には皺が寄った。

 

『貴方の役は『親』です。

子の勝利条件:制限時間まで一人でも逃げ切る、もしくは、『鬼』が全員死ぬ。

親の勝利条件:『子』が勝利条件を満たしなおかつ『子』の生きている人数が『親』の生きている人数より多い(このとき『親』のみ勝利する)。

鬼の勝利条件:制限時間までに生きている『子』の過半数を主催者本部(F-5神塚山山頂地下)に捕まえる、もしくは、生きている参加者の内過半数が『鬼』になる。

制限時間は24時間です。』

 

「まるでわからねえ……勘弁してくれよ……」

 

 ようするに鬼ごっこ、なのだろうか。だがそれにしては出てくる言葉が物騒すぎる。いくらなんでもこれだけということはないだろうとデイパックをあさるが銃の説明書とよくわからないもの、それのみ。これでどうしろというのだ。

 思わず空を見上げる。そこで初めて、飛行機がビラらしきものをバラまいていることに気づいた。どうやら、見えているのに見えていなかったようだ。

 

「クールになれ、オルガ・イツカ。まずは、一つずつ、やっていく。」

 

 言葉に出して言い聞かせると、オルガはデイパックをひっつかみ歩き出す。まずは、あのビラを見てみるか。落っことした側が撒いているのだ、何か有益な情報があるだろう、そう考えて。

 

 

 

 

 

【A-08/00時06分】

【オルガ・イツカ@機動戦士ガンダム鉄血のオルフェンズ】

[役]:親

[状態]:健康

[装備]:UZI@現実

[道具]:デイパック(不明支給品1)

[思考・行動]

基本方針:とにかく生き残る。

1:ビラを取りに行く。

※その他

自分の役・各役の人数・各役の勝利条件・会場の地図・制限時間は全て未把握。

人物解説……機動戦士ガンダム鉄血のオルフェンズのW主人公の一人。クールでカッコよくて最高に粋がっている、民間警備会社『鉄華団』の団長。暗殺後からの参戦。




この企画は団長ぐらいの理解度がアベレージかも。
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