絶望鬼ごっこパロディ(アーカイブ)   作:絶望鬼ごっこパロディアーカイブ

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頭脳派。


華麗なる戦い

5 がつ 15 にち てんき くもり じかん あさ

 ぎんぱつのおねーさんにのこぎりできられた。でっどえんどー。

 

 

5 がつ 15 にち てんき くもり じかん あさ

 きんぱつのおねーさんにはんまーでなぐられちゃった。でっどえんどー。

 

 

5 がつ 15 にち てんき くもり じかん あさ

 ぴえろにつかまってたべられちゃった。でっどえんどー。

 

 

5 がつ 15 にち てんき くもり じかん あさ

 ぴえろにつかまったらすーつのおじさんにうたれた。でっどえんどー。

 

 

5 がつ 15 にち てんき くもり じかん おひる

 ぞんびのおねーさんになたでつぶされちゃった。でっどえんどー。

 

 

5 がつ 15 にち てんき くもり じかん あさ

 うちゅうじんにからだをばらばらにされた。でっどえんどー。

 

 

5 がつ 15 にち てんき くもり じかん あさ

 きものをきたおねーさんにかいだんからつきおとされた。でっどえんどー。

 

 

5 がつ 15 にち てんき くもり じかん あさ

 にんじゃのおにいさんになわとびでくびをしめられた。でっどえんどー。

 

 

5 がつ 15 にち てんき くもり じかん あさ

 いきなりうしろからあたまをなぐられたらのうみそがとびでた。でっどえんどー。

 

 

5 がつ 15 にち てんき くもり じかん おひる

 しょーごおにーさんにないふでさされちゃった。でっどえんどー。

 

 

5 がつ 15 にち てんき くもり じかん おひる

 たえちゃんといっしょにくるまにはねられた。でっどえんどー。

 

 

5 がつ 15 にち てんき くもり じかん おひる

 あべさんのしたいにふれたらばくはつした。でっどえんどー。

 

 

5 がつ 15 にち てんき くもり じかん おひる

 あおいおねーさんのしたいにふれたらばくはつした。でっどえんどー。

 

 

5 がつ 15 にち てんき くもり じかん おひる

 ゆーちゃんのしたいにふれたらばくはつした。でっどえんどー。

 

 

5 がつ 15 にち てんき くもり じかん おひる

 えるさんのしたいにふれたらばくはつした。でっどえんどー。

 

 

5 がつ 15 にち てんき くもり じかん よる

 くさそうなおんなのこにさわったらばくはつした。でっどえんどー。

 

 

5 がつ 15 にち てんき くもり じかん よる

 へんならじこんにさわったらばくはつした。でっどえんどー。

 

 

5 がつ 15 にち てんき くもり じかん あさ

 むねがくるしい!でっどえんどー。

 

 

5 がつ 15 にち てんき くもり じかん おひる

 むねがくるしい!でっどえんどー。

 

 

5 がつ 15 にち てんき くもり じかん よる

 むねがくるしい!でっどえんどー。

 

 

でっどえんどー。

 

 

でっどえんどー。

 

 

でっどえんどー。

 

 

 

(この家に篭っても外のどの方向に行ってもDEAD ENDフラグが折れない。しかも僕が行動を変えようとしなくても日記が変わることがある。僕以外にも未来日記所有者がいるのは間違いないね。)

 

 ふとんを頭から被り懐中電灯で絵日記を眺める幼児というのは、その光景だけであれば日常の一幕でありそうなものであろう。

 しかしその絵日記が微かだがしっかりとノイズを出して何度も何度もひとりでに描き変わるとなれば、誰がどう見ても非日常的な光景となる。

 

 未来日記所有者、豊穣礼佑は最初にいた家から一歩も出ることができていなかった。

 彼の『はいぱーびじょんだいありー』は、日に三度の自分の行動と周囲の状況が書かれた絵日記という形で予知が行われる。その予知の結果はいずれもDEAD END、即ち死。その事実になりうる未来が彼の行動を縛っていた。

 頻繁に変わるため日記の内容の全てを把握しているわけではないが、礼佑は日記に対して全集中力を向けていた。前の『ゲーム』では未来日記所有者の裏をかくため日記を見ることは少なかったが、今回はまだ状況が見えない。そこで実際に行動を起こさずとも行動の予定を立てるだけで結果を見れる未来日記という利点を活かそうとしたのだが、尽く自分の死によって日記は終わってしまっている。この家の付近にいれば確実にピエロに殺されるようだし、学校に集まるグループに近づいても灯台に集まるグループに近づいても農協に集まるグループに近づいても、時間が朝か昼かの差こそあれ誰かに殺されてしまう。山の地下にあるデパートは少なくとも朝まではまだ安全そうだが、どんな予定を立てて途中の死を回避しようとも夜までには爆死するか突然死するようである。いっそ海に逃げようとも考えたが、良くて溺死悪くて化物に食われるだけであるらしい。

 

(未来日記所有者はおそらく僕のことにも既に勘づいているはず。先に死んだ3rd、6th、12thのうち、6thはこの場で大した予知はできない。残るは一番はじめに死んで正体が不明の3rdと、6thと一緒にゆのおねーちゃん達に殺された12thか……日記の変わる頻度からして、僕と同じように日記でのシミュレーションをしているのかな?それとも所有者全員が参加している?この鬼ごっこの参加者全員が未来日記所有者の可能性もあるかな。)

 

 しかしその程度のことで礼佑はゲームから降りる気は無い。自分のDEAD ENDフラグはその内容自体は確定していない。つまり読み合い出し抜き合いを制すれば逆転は不可能ではない。それになにより降って湧いたこのボーナスステージ、楽しまないわけがない。

 

 

 ざざ、という音と共にまた日記が描き変わる。今度は長期戦を想定して食料を集める予定を立てたのだが、どうやら今までとは違う人間と会うようだ。ということは、自分が行動を起こさなければ隠れ潜む確率が高い参加者ということ。おそらくチームなどはつくらないタイプ。寝首をかかれることを警戒した小心者か他が潰れるのを高みの見物できると思い込んでいる高慢なタイプだ。だが、それは逆に礼佑にとって好都合。取り入れば下手な真似をそうそうしない手駒が手に入る。

 礼佑は更にシミュレーションを進める。その度に日記は描き変わる。どうやらこの男、この場所――沖木島といらしい――の漠然とした土地勘があるらしい。武器は銃で何もしなくとも昼には殺しにくるようだが、それは裏を返せば朝の間は殺されない可能性が高いということ。このままここにいてもピエロに殺される未来が現実となるだけ。さて、どうするか。

 

「ま、おねーちゃん達よりは弱そうだしいっか!」

 

 礼佑ははいぱーびじょんだいありーを見た。描かれているのは、黒服の男。

 

 その男の名前は、織田敏憲。

 

 

 

「この家は缶詰がやけに多いな。ふん、こんなものを食べるような貧乏人でも僕の勝ちに貢献できるんだ、感謝してほしいね。」

 

 そんなことを呟きながら家から盗みとったランドセルに水を満杯にしたペットボトルと缶詰を詰めていく男。学ランにフルフェイスのヘルメットという怪しい彼の名は、織田敏憲。『プログラム』の元参加者で今は『子』の役の鬼ごっこの参加者だ。彼がこの鬼ごっこにあたってまず行ったのは、食料の確保だった。

 

「デイパックがあればこんなものに頼らなくても良かったのに。身軽にしたのは失敗だったか?」

 

 彼がこの鬼ごっこに知らず足を踏み入れたときその手にデイパックは無かった。彼の言葉通り身軽さを優先したのだが、その間にここに連れて来られてしまったのだ。空の色に気づいて慌てて隠し場所に戻るがどこを探しても結局見つからず、現在は物資を求めて家探しである。

 彼は装備の重要性を理解していた。先のプログラムでは丸一日を過ぎてもぶっ通しで続きそうだったことを考え、まずは飲食物の確保である。これは他の人間に補給ができなくするためという意味もある。飲まず食わずではどんな人間だって戦えない。人間は水を一日飲まないだけで倒れるのだ、自分の知らないところで野垂れ死んでくれるならそれで結構と彼は考えていた。

 そしてランドセルはデイパックの代わりである。獲得した物資を運ぶ手段が無ければ宝の持ち腐れだ。その点ランドセルは、容量はともかく身体への疲労がデイパックに比べて溜まりづらい。強度もあることから採用することとなった。

 

「うーむ、一つじゃ足りないな。キャリーバッグか何かに……かさ張るな。包丁とかも持っていきたいんだが。」

 

 ついでに武器になりそうなものも集めておく。包丁などの刃物はもちろん、洗剤も持っていきたい。彼は高貴なのでまぜるな危険を混ぜると毒ガスが発生することも把握しているのだ。

 ややあって適当なトートバッグを見つけるとそこに武器類をぶち込む。PUBGでありがちな外見となった彼はさて次の家に行こうとしたところで、一人の子供を見つけた。

 

 

「――それでね、気づいたらね、ここにいて。」

「ああいい。だいたいわかった。」

 

 ほとんど会話らしい会話もなく二人は家探しをしていた。一人は先程と同じく織田敏憲。そしてもう一人は首尾よく彼に取り入った豊穣礼佑である。

 

(こんなに簡単にいくとか、つまんないなあ。こんな弱そうな奴かよ。)

(迷子のガキ?参加者だろ。あのビラでいう『子』だな。)

 

 礼佑は自分がさしたる問題もなく織田に『保護』されることは予知していた。だから彼を選んだのだ。彼は自分を舐めている。無力な子供だとしか思っていない。

 一方織田も打算で動いていた。こんな場所で子供を『保護』していれば、お優しい一部の人間はコロッと騙せるだろう。元のクラスの人間はあっさり殺し合いに乗る下品な愚物ばかりだったが、幼児ならば問題はない。

 

(まずはステージ1クリアってね。)

(またいい『装備』が手に入った。)

 

(ここからはコイツを誘導して地下のデパートまで護衛させる。)

(こいつが持ってたガスマスクと包丁は預かると言って取り上げた。)

 

(クズみたいな人間らしいけど手駒としては丁度いい無能さかな。)

(そしてガキは『子供であること』、これがデカい。お人好しはこれで丸め込める。)

 

 双方がそれぞれに相手の利用価値を測る。この鬼ごっこ、『子』は直接は戦うメリットはない。しかし彼らにそんなことは関係ない。彼らはどうであれ勝利すべき人間なのだ。

 

 

((出し抜いてやるよ……エリート的にね!!))

 

 

 なぜなら彼らはエリートなのだから。

 

 

 

【H-07/00時44分】

【豊穣礼佑@未来日記】

[役]:子

[状態]:健康

[装備]:はいぱーびじょんだいありー@未来日記

[道具]:『スマートフォン(子)』

[思考・行動]

基本方針:このゲームに勝利してエリートであることを示す。

1:織田敏憲を利用しながら情報を集める。

2:ピエロ(ペニーワイズ)との接触を避けるため、西北西方面に逃走したい。

3:未来日記所有者は優先的に殺す。

※その他

自分の役・各役の人数・各役の勝利条件・会場の地図・制限時間は全て未把握。

未来日記による予知である程度の未来を把握しました。この場に留まると高確率でペニーワイズに殺害されます。

 

 

【織田敏憲@バトル・ロワイアル(漫画)】

[役]:子

[状態]健康

[装備]:ヘルメット、防弾チョッキ、ワルサーP38、ランドセル、トートバッグ

[道具]:ランドセルに飲食物、トートバッグにガスマスクや包丁、洗剤といったもの、特別支給品

[思考・行動]

基本方針:利用できそうな親か子と合流する。鬼らしき相手がいたら逃げる。

1:豊穣礼佑を利用しながらプログラムに備える。

※その他

各役の人数・各役の勝利条件・会場の地図・制限時間は全て未把握。

自分の役が『子』だと推測。




デスゲーム作品キャラ特有の状況把握能力。
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