絶望鬼ごっこパロディ(アーカイブ)   作:絶望鬼ごっこパロディアーカイブ

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絶望鬼ごっこだ。


※二話投稿『(大和亜季登場話)何が始まるんです?』&『【アイド・エクスペクト・ア・ロット・モア】』

「うーむ……」

 

機関銃を手にした、迷彩服の女性(その胸は豊満だ)が唸る。状況がまるで掴めない。

いきなり目隠しされて「鬼ごっこで親の役をしろ」と説明され、そのまま飛行機から落下傘投下とは。

こういうのは幸子殿の役ではなかろうか。まあ、要はサバゲーのようなものではあろうが……。

 

「むむむ……一体何があったのか教えてちょうだい、というやつですな……」

 

赤い空。漂う霧。無人の街。遠くに見える海。どこかの島のようだ。

しかも、デイパックに入っていた支給品は……。

 

「これ、実銃と実弾、ですよね……? 島がドンパチ賑やかになってしまうのでは……?」

 

ごくり、と唾を飲む。現代日本で許可もなく実銃を所持するのは、流石に犯罪だ。

つまり、これはまさか、本物の銃を使った、殺し合いなのでは? プロデューサー殿はヤクザ組織に沈められたのか?

映画の見過ぎで変な夢を見ているのだろうか? 鬼が出ても、この銃を撃っていいものか? ゾンビや怪物が出て来たら?

 

……彼女は思考を整理し、目標をシンプルにする。サバイブ(生存)。脱出して帰還することだ。それが一番。

まずは親や子の役の人を探し、協力し、情報を集めねばなるまい。

 

 

【???/00時06分】

【大和亜季@アイドルマスター シンデレラガールズ】

[役]:親

[状態]:健康

[装備]:M60機関銃@現実

[道具]:デイパック(不明支給品1)

[思考・行動]

基本方針:帰還する。

1:親や子と合流し、情報を集め協力する。

2:鬼と遭遇したら…撃っていいものか?

※その他

自分の役・各役の勝利条件・制限時間を把握。

 

『人物解説』

ゲーム『アイドルマスター シンデレラガールズ』シリーズのCoolアイドルの一人。CV:村中知。年齢は21歳。福岡県出身。

身長165cm・体重51kg、スリーサイズは92-60-85。左利き。サバゲーとプラモ収集が趣味の軍オタで、口調も軍人風。

性格は明るく脳筋。体力には自信があり、モデルガンの扱いや格闘術はなかなかのもの。ちょくちょくセリフに戦争映画ネタが入る。

 

 

 

 

 

 

 

死体を発見した。……蛙のだ。踏み潰され、干からびている。

 

壁を背にし、周囲に注意を払いつつ、無人の街を進む。地獄と言われても信じられそうな、この異常な状況。

標識などによれば、ここは『平瀬村』というらしい。聞いたことはないが、日本のどこか、なのか。それを模して再現したか。

廃村でもなさそうだが、人の気配は……感じられない。疫病とかなら死人がいるはずだが、それもない。

 

「ドーモ」

 

通りの向こう、店の中から低い声。敵意はないが、ドスのきいた男性の声だ。

挨拶をしてきたということは、鬼ではないのか。あるいは余裕か、こちらを油断させるためか。

店から出て来たのは……ダークスーツ、サングラス、角刈りのごつい男。どう見てもヤクザだ。顔色は悪く無表情、某州知事を思わせる顔つき。

武器は持っていないが、武装していておかしくない。自分にこんな機関銃を持たせるような連中だ。

子ではなかろうが、鬼や、危険な親である可能性もある。慎重に距離を取り、こちらも挨拶を返す。

 

「……どうも。……すみませんが、先にあなたの役と、お名前を、お願いするであります」

 

 

街中を探索し、ようやく人に出会えた。胸部の豊満な成人女性、であろう。子か、親か。あるいは鬼か。

サイバーサングラスで観察する。比較的鍛えられた筋肉。機関銃で武装重点。眉根を寄せ、緊張ゆえか汗をかいているが、呼吸は激しくはない。

多少は荒事に慣れたアトモスフィアから、ニュービー・バトルオイランの類か。こちらは一人で武装は貧弱、刺激してはまずい。

 

「ドーモ」

 

距離を取り、アイサツする。油断なく、チャカ・ガンはいつでも抜けるように。

相手はやや困惑したようだったが、こちらに殺気がないと分かると、距離を保ったままアイサツを返した。

 

「……どうも。……すみませんが、先にあなたの役と、お名前を、お願いするであります」

 

役と、名前。こちらを攻撃する気がないということは、ほぼ確実に鬼ではない。

親か。子なら保護重点だが、親であってもうら若き女性、保護対象とすべきか。あるいは武装を交換するか。

ネオサイタマの治安が悪いストリートであんな女性が歩いていれば、多少武装していても確実にファック&サヨナラだ。

護衛任務のテストなら、自分や彼女に発信機が仕掛けられていて、モニタリングしているかも知れない。

とすれば、こうした女性は保護すべきだ。特に殺害命令も出ていない。

 

「ドーモ。私の役は『親』です。名前は……」

 

と、気づく。自分には『名前』がまだ設定されていない。まさか『自分はクローンヤクザY-12型です』と名乗るわけにもいかない。

我々の存在は闇社会ですら広まり始めたばかりで、一般市民には知られていないし、知られてはならない。

不注意な機密漏洩はヨロシサンの株価に影響する、と研修された。それは絶対に避けねばならない。

 

個体識別番号自体は、首筋にバーコード化して刻印されている。自分の番号はY-12の○○○○○○○だ。当然、これも明かせない。

闇社会とはいえ社会に出て活動する以上、一般市民から名前を聞かれたら名乗らねば、シツレイだし不自然だ。ゆえに雇い主が適当に名前を割り振る事もある。

例えばモリタ・イチロー、ジロ、サブロ……ジュウニロ、といったように。ダース単位やグロス単位で取引されるため、名字があればいい。

 

だが生憎、今の雇い主からは何も名前が与えられていない。名刺も持っていない。

自分で自分に名前をつけるほどの自主性や機転は、クローンヤクザにはない。仮であっても、『名付け』は自我を与えるほどの重大事。どうすべきか。

 

「……名前は、ありません。……仮に『Y-12』と呼んで下さい」

 

これでいい。嘘はついていない。こう名乗るしかない。

この場に他のクローンヤクザがいれば、互いの型番や識別番号で名乗りあえばいい。しかし相手は一般市民だ。

クローンヤクザであること、ヨロシサンの製品であること、今の雇い主のことは隠した。クローンヤクザにしてはなんたる機転であろう。

 

 

「わ……ワイジューニ、殿?」

 

鬼ではない、子でもない。敵ではない。油断はならないが。しかし『Y-12』とは。名前がないとは、コードネームか。

明らかにカタギの存在ではないから、暗殺者とかそういう人なのかも知れない。仲間になってくれれば頼もしそうではある。

 

「……ええと……じ、自分は『親』の役で、名前は『大和亜季』であります。よろしく!」

 

ひとまず、自分の役と名前を小声で答える。互いに敵意はないが、いつ何時誰と殺し合いになるかわからない。味方が多くて悪いことはなかろう。

機関銃を提げ、右手を挙げてゆっくり近づく。あちらも同じように近づく。道の真ん中で互いの掌をあわせ、敵意がないことを改めて確認する。

 

「ドーモ、ヤマト・アキ=サン」

Y-12殿が改めてお辞儀した。礼儀正しい人物のようだ。こちらもお辞儀を返す。

「ど、どうも。Y-12殿」

 

 

無人の民家に身を潜め、休息を取り、互いに情報を交換する。互いの支給品、デイパックの中身も確認した。

電気は来ていないが、飲食物や医療品等はある。つい先程まで人間が生活していたかのように。少し回収し、持っておく。

 

「た……助かりました。突然何者かに拉致されて、こんな妙な場所に落下傘で投下され、銃火器を配布されるなど……。

 これは、犯罪ではないでありますか? わ、Y-12殿は、どうお考えですか?」

 

クローンヤクザ以外の人間をも親としてバラ撒くとは、ヨロシサンはいつもどおりだ。

とは言え、彼女にヨロシサンの名をバラすわけには当然いかない。

 

「ワカリマセン。……何者かが、我々を試している可能性があります。ヤマト=サン」

 

法に照らせば犯罪だろうが、ヨロシサンを犯罪者呼ばわりは出来ない。仮にヨロシサンでなければ、何らかの非合法組織の仕業だろう。あるいは両方か。

殺すつもりなら、こんなゲームを仕掛ける前にいくらでも殺せたはず。ならば、殺し合いを愉しむ連中による、よくあるデスゲームということになる。

クローンヤクザから死への恐怖は除去されているが、こういう場合、なるべく生き残るためにあがいたほうがいい。連中はそれを見ているのだから。

 

「生き残りましょう。今はそうとしか言えません」

「は……はい!」

 

彼女に悪意はない。演技をしている様子もない。純粋に巻き込まれただけだろう。

鍛えているようではあるが、彼女に機関銃は重そうだ。自分が装備した方が良いのではないか。そう言おうとした時。

 

BLAM!

 

 

「……!」

 

窓の外から銃声が一発。殺し合いが始まったのか。警告か、陽動か、おびき寄せる罠か。一発だけなら誤射か。

思わず、傍らのY-12殿を見やる。ここを出ては危険だが、とどまるのもどうか。助けを求める子や親がいるかも知れない。

どちらがリーダーというわけでもないが、荒事に慣れているのは多分、彼の方だ。自分よりは年上であろうし。

 

「どうするで、ありますか……?」

 

 

【チーム・コマンドー】

【F-02/01時01分】

 

【大和亜季@アイドルマスター シンデレラガールズ】

[役]:親

[状態]:健康

[装備]:M60機関銃@現実

[道具]:デイパック(不明支給品1、確認済み)、飲食物・医療品少し

[思考・行動]

基本方針:帰還する。親や子と合流し、情報を集め協力する。

1:Y-12殿をひとまずは信用する。

2:鬼と遭遇したら…この機関銃を撃っていいものか?

3:窓の外の銃声に、どう対応するか? Y-12殿の判断を仰ぐ。

※その他

自分の役・各役の勝利条件・制限時間を把握。

 

【クローンヤクザY-12型@ニンジャスレイヤー】

[役]:親

[状態]:健康

[装備]:埋込式サイバーサングラス、ドス・ダガー、チャカ・ガン、ヤクザスーツ

[道具]:デイパック(不明支給品2、確認済み)、飲食物・医療品少し

[思考・行動]

基本方針:子を探し、守る。親とは協力する。鬼と遭遇したら排除するか、子を連れて逃走する。

1:自分の身を守れそうにない親も一応守る。今はヤマト=サンをとりあえず護衛する。

2:ヤマト=サンの機関銃を自分が装備した方がいいのではないか、と言い出そうとした。

3:窓の外の銃声に、どう対応するか? 判断を仰がれている。

※その他

自分の役・各役の勝利条件・制限時間を把握。個人名がないため、仮に「Y-12」と名乗る。

このゲームを「ヨロシサンによる自分の機能テストか、非合法組織による殺人ゲーム、あるいはその両方」と認識。

生き残るつもりだが、ヨロシサンの株価が下がりそうな行い(自分の正体をバラすなど)は基本的にしない。




今回聞こえた銃声の正体はある『子』によるものですが果たして誰でしょうか?正解は明後日の投稿で。
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