広々と広がる大農園を、全身緑の軍服を纏った兵士たちが歌を歌い軍靴を鳴らし進んでいく。
彼らの先には煙をあげる多数の城塞郡が建ち並び現在の惨状を遠くから教えてくれる。
ここはガエリア王国、我等が生まれ育った母なる母国、そして憎し圧政の象徴。
王国暦149年、王国の政治は完全に腐敗していた、度重なる不作による農村の貧困、そして不当に税収を上げ利益を貪る役人たちの台頭により多くの市民が飢餓で倒れた。
そんな事態に対し、王族と貴族は何もせず、貧困に苦しむ市民を嘲笑った。
その結果王国各地で暴動が発生、そして国民議会が組織されるとガエリア軍の約3割が離反、
こうして後にガエリア革命と呼ばれる内戦の幕が切って落とされた。
「伝令、北東方面軍第7歩兵師団が離反、現在こちらへ向かっています。」ノックもせずに部屋に入るなり伝令兵が悲鳴のように叫んだ。
ここは、ガエリア王国の東に位置するクーゲンドルフ地方、
豊かな土壌により王国建国以来、国民の食を支えてきた場所である。
また、近年王国に対し数々の挑発行動を繰り返す、帝政ヴェルディリアが存在することから、多くの要塞により構成されたバジル線が構築されている。
しかし、革命の開始と共に要塞近くの街で暴動が発生、鎮圧の為に 多くの人員が街に派遣され、要塞が手薄になった隙を狙い国民議会が要塞の攻撃を開始、必死に防衛戦を展開し撃退したものの、離反した北東方面軍第7歩兵師団がこちらへ向かっているとの報告が入り、要塞司令部はとても混乱していた。
「クソッこっちは国民議会の対応に忙しいってのに、第7歩兵師団の相手などできるものか」
「ならば、ここを放棄しましょう!」
「何を言っている、この堅牢な要塞郡が民兵と軍人崩れに落とされたとなれば海軍のバカどもに笑われるぞ」
「しかし、ですねここに立て込もっていても 「失礼します、正門前に第7歩兵師団が!」
そのように、要塞司令官とその副官が言い争っていると突然、伝令の兵士があわてて敬礼もせずに入ったのできたのであった。
「なんだと、何故誰も撃たない?」
「それが、この手紙を司令官に渡せとあちらの指揮官が
」
『要塞司令官殿へ
こちらは北東方面軍司令官チャールズ・マッカーソ
です。
単刀直入に言うと さっさと降伏しやがれ 糞野郎
です。一応こちらとしては降伏せずに要塞を放棄
していただくだけでけっこうです。
考える猶予として1日待ちますが、1日たっても
要塞に引きこもるのでしたら国民議会と協力し
要塞への総攻撃をはじめます』
と殴り書きされておりそれを見た要塞司令官は血相を変えて「あの軍崩れを攻撃せよ!」と部下に叫んだ。
___革命は終わらない、終わらすにはまだ血が足りない___
北東方面軍司令官
『チャールズ・マッカーソ少将』
次回:要塞攻略作戦
設定:帝政ヴェルディリア ガエリア王国の隣国に位置
する帝国で魔法書をめぐり王国暦147年まで戦争
をしていた。
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