海底都市の管轄保護区   作:片椅子

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新米捜索隊の導入の指揮を任された少年は
海底都市に降り立った
指揮官として選抜され、新米達を指導していたが…


海底都市の管轄保護区

「第3捜索隊! 第2防壁地帯に移動しろ!」

巨大な空洞に等しいこの場所に、声が響く

『海底地下都市の防衛線へ』

指揮官の命令によって第3捜索隊の者達が動く

「…」

ここは海底地下都市

地上の土地の約八割がこの場所だ

面積はそのまま陥没し、今は人類の害悪であり、希望になりつつある

この場所に人員を投下しても、その大半は死ぬ、そんな場所だ

けれど、やめられない

それには理由がある、避けられない理由

…土地が、ないんだ

現在地上には、数多くの国がある

その中でも、中立の数国を除いた残りの国々は、戦争や紛争を繰り返し

今もなお続いている

僕の国は戦力としては中の中

けれど強国に劣らず、知識で対抗していた

この場所の捜索もその一つ

『海底生物』と呼ばれる『海底地下都市を包む見えない水』を泳ぐ解析不能な生物達

人間を察知し、食い殺す

土地の枯渇により人類が手をつけたこの海底地下都市

だが、真っ先にと飛び降りた彼らを待っていたのは、『地上からは見えなかった未知の生物』

見えないんだ、地上からでは

この不可視の水の中のものは

当然なすすべも無く、彼らは全員殺された

数日経っても帰ってこない彼らに

地上の者達は「きっと凄い財宝を見つけたんだ」と思ってしまった

ろくに状況を調べもせず、再び人員を投下

しかし、誰も戻ってはこない

そして、それから数年たった

いつか戻ってくる

そう思い続けていた地上の者達は、自身が降りて見て初めて知った

この、財宝どころか、人間を殺す為のシステムが組まれた地下都市を

「………当時は血と死体で相当無残だったらしいけどね、今じゃ対海底生物の武器まで作られてさ、君達も本当に可哀想に」

広大な面積、だがそれを構築するのは

意味があるのかも分からない模様が突然浮き出たのかと思ったらいつのまにか消えている

けど、それについては解明された『協力者』の知識があってだけどね

どうやらこの模様は『術式』だと言う

この場所には巨大な魔法がかけてあるそうだ

しかし、『魔法』に関しては中立国という理由と、伏せなければならないとのことで明かされてはいない

そして、『協力者』によって知識を与えられた、解析士と技術士、彼らの存在が無ければ、この場所にはきっと誰も足を踏み入れることは出来なかっただろう

何故か。海底生物には地上の武器は通用しなかった

核兵器などと言うものを投入したところで、傷どころか、その二次効果さえ出なかった

そんな時だからこそなのだろう

強国の力を持って攻略できなかったこの地下都市

それをどうにか出来ると言い出した者達がいた

当時その現場にいた僕もびっくりしたものだ

その人達は戦争に関与せず、中立の立場にいた者達だった

勿論強国だけでなく、この地下都市に関係している全ての国々に平等に言った

『私達は、貴方がたに「海底地下都市」について教えましょう』

それが『協力者』であり、強国の者達の「無知からの無意味な死」を止めるべく現れたんだ

それで作られたのがこの武器

『対海底生物撃退用調整設備』

略して『クリートリペル』

勿論これを使おうにも力量や知識が必要だから、そうやすやすとは使えないけどね

手の中で槍状になった棒を回転させる

僕の身長より長いけど、その分軽さを意識したものだ

戦わなくてはいけない

それは、この海底地下都市にいるもの全てに当てはまるものだから

「…んー、もう着いた頃かな」

さっき送った第3捜索隊の彼らはまだ新米で、僕の所属してる第1部隊とは

すべき事も行動も違う

単に僕が彼らの司令塔になっているだけだが、それでも責務は果たすつもりだ

「…ここから一番近い第2防壁地帯には

比較的海底生物は近寄らないし、防壁隊のメンバーもいるから平気だとおもうけど」

今日に限って…なんて事もあるかもしれない

元々送るだけの仕事だったけど

「今日はもう仕事もないし、ちょっと行ってみようかな」

近々発表される『海底地下都市の深海探索』

僕を含めそのメンバーは、この地下都市の解明に向けてそれぞれ行動している

それだけだけど、それしかないからね

…何段も階段状に連なる白海貝殻の死骸の上を駆けながら地点へ移動する

道中邪魔をしてくる海底生物を薙ぎ払う

そして、数分後到達したその防壁地帯には…

「………これは」




初めまして、らてぃです
『海底都市の管轄保護区』
どうでしたか?
これからも続けていきますので、どうかよろしくお願いします!
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