海底都市の管轄保護区   作:片椅子

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夢…夢であってほしい
そう何度呟いた?
これは届かないものだ
何度…願ったとしても


決まって…いるから


教えてくれた

痛い…

ねぇ、痛いよ…

君は言ったよね…僕を救ってくれるって…

何度?何度繰り返せばいい…?

僕は消えちゃう…

だから助けて…

たす…けて

 

 

 

「……っ」

そうだ…第8防壁地帯について…そこで休んでたんだっけ…

隣には君がいる

「…少し、外の様子を見てこようかな」

海底生物は、深くまで潜ると、光がささなくなるから、朝も夜も関係なく襲ってくる

…だから、夜は決して眠ってはいけない

人間は夜は目が利かない

せめて朝のうちにもっと殺しておけばよかった

3日という昏睡期間中は運動をしてないから、少し体が鈍っていた

それに…まだ影に勝てるほど僕は強くない

「…」

首元の傷は癒えてきているのかは分からない

ただ…

「…っ」

ちりっ、と痛みが走る

鎖の様な跡が、だんだんと細くなって来ていた

いずれ消えるのか

そんなことも分からない

「…また、会えば分かるのかな」

青く、地上の空の色が微かに見える

あれは僕達の生まれた地

そっと手を伸ばす

届くことの無いこの手は、この都市の解明と等しいんだろうね

『協力者』は、知識の提供はしてくれた

対抗策や、どうすればいいのか、謎もすぐに解けていった

けれど、一つだけ教えてくれない

『海底地下都市』の存在している本当の意味を

彼らは知らないではなく、教えられない…と、

それを教えたら何かがあるのかすらも僕達は知らない

知らされない

それはこの地で散っていく仲間達の無念の1つになっているだろうね

「…」

空には、海底生物がきらきらと、その鱗を光らせながら泳いでいる

それは虚しくて

それは美しくて

それは、とても可哀想だった

人を殺すことしか出来ない、そのちっぽけな脳で、僕達は争いをやめられない

向こうがしたからと、事の正当化ばかりして、僕達は少しずつ腐っていく

少しでも…お互いの事を考えた事があるか

生物に説いてみても答えが帰ってくるわけでも、理解してくれる訳でもない

…だからこそ、やめられないんだ

「…」

あの風景を見て、それでもやるしかなかった

…殺すしかなかった

「(それでも、行くしかないんだ)」

明日、明日前線部隊に追いつく

そして、その皆となら…

「…っ」

見つけるんだ、この答えを…

「そう…ダヨな」

「(…え)」

「お前…選択…シタ」

「………っ」

体が固まって動けない…

この声は…この声は…っ

「…生きタイと」

 

 

 

ーーーーーーーーーーそれは、本当に僕が選択したの?

 

 

 

「…あれ? レフェル君?」

目が覚めて、『それ』が目に留まる

「………」

引きずられた血の跡

破れた服の切れ端

…きみ、じゃないよね?

血の跡をゆっくりと辿っていく

「…ああ、なんだ」

 

 

ーーーいるじゃないか




ーーー
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