~side:千冬~
一夏が撃墜され、意識不明となって数分が経った。
【銀の福音(シルバリオ・ゴスぺル)】は一夏を撃墜したポイントから動くことはなく、その場で停止していた。
千冬(くっ……私達教員がいながら生徒に怪我を負わせてしまうとは……我ながら情けない)
千冬は一教師として、一人の姉として一夏に怪我をさせてしまったことから自責の念に駆られていた。しかし、
ブーーーーッ!!ブーーーーッ!!
突然、作戦室に警報が鳴り響く。
千冬「どうした?!」
「そ、それが……」
千冬「なんだ、さっさと言え!」
千冬は思わず強い口調で教員に良い放つ。だが、千冬の問いに対する答えはとんでもないものだった
「…………半年前に消息を絶った【黄金の不死鳥(フェネクス)】が、福音のいるポイントへ【紅椿(あかつばき)】の3倍の速度で接近中です」
千冬「なんだと?!」
束「っ?!」
【黄金の不死鳥(フェネクス)】。束が開発した黄金の装甲を持った全身装甲(フルスキン)のISであり、【ヴォーダン・オージェ】との同調を前提に開発されている。半年前、つまり一夏達が入学した時期に同じくドイツが開発した【シュヴァルツェア・レーゲン】と合同評価試験を行っていたが、フェネクスに搭載されていたシステム【IS-D】のリミッターを解除したことで暴走。レーゲンを中破させ、高官がいた司令塔を破壊した後に行方不明となった。
そのフェネクスが福音の元へ向かっている。ドイツ軍から詳しい情報を聞かされていた千冬はすぐに指示を出す
千冬「直ぐに専用機持ちを召集しろ!急げ!!」
「は、はい!」
千冬(お前は…まだ怒りの中にいるのか……"ラフタ")
束(ラーくん。お願いだから…怒りに、マシーンにのまれないで。それじゃあ束さんもくーちゃんも悲しくなっちゃうよ)
~sideout~
~side:ラウラ~
一夏が撃墜され、待機命令が出てから数分がたった。デュノアやセシリアは教官や一夏を心配している。だが、心配しても福音を倒せるわけではない。今は待つしかない。
ブーーーーッ!!ブーーーーッ!!
突然、作戦室に警報が鳴り響いた。
ラウラ「この警報は?!」
セシリア「一体何があったのでしょうか」
そう言っていると、作戦室から教官が出てきた。
ラウラ「教官、一体何があったのですか?」
千冬「詳しい事は中で話す。お前達も来い」
そう言って、教官は私とシャルロットとセシリアに中に入るように指示する。私とシャルロットとセシリアは、教官の指示に従い、作戦室に入室した。
ラウラ「教官。それで一体何があったのですか?」
千冬「………フェネクスが福音の元へ向かっている」
ラウラ「なっ!?」
シャル「ふ、フェネクスって確か……」
セシリア「半年前に行方不明になったという、あの?」
私は耳を疑った。フェネクスが此方に向かっている?生きていたのか。姉上が、姉上が!!
ラウラ「教官、出撃の許可を下さい!!」
千冬「駄目だ。お前も分かっている筈だ。奴は今マシーンにのまれている。最悪死ぬぞ」
ラウラ「ですが!!」
真耶「お、織斑先生!大変です!!」
突然山田教論が大慌てでやって来た。
千冬「どうした?山田先生」
真耶「ふぇ、フェネクスが福音を撃破。パイロットを連れてここに向かってきています」
千冬「何?!」
姉上が!姉上がここに向かっているのか?!
千冬「専用機持ちは私についてこい!」
「「「はい(了解)!」」」
~sideout~
~side:ラフタ~
もう良い、もう良いんだよフェネクス。だから止まって。私はもう怒ってないから。だから、その人を殺さないで。
フェネクス『…………』
ありがとう。フェネクス、この人を人の居るところへ運ぼう。私も、もう……限……か………い……。
~sideout~
~side:ラウラ~
私達は砂浜でフェネクスを待っていた。
千冬「………来たか」
教官がそう言うと、私達が出撃していった方向からフェネクスが来た。だが、妙にふらついている。
千冬「………ラフタももう限界だったのだな」
教官がそう言うのと同時にフェネクスは砂浜に降り立ち、救護班に福音のパイロット渡す。すると、フェネクスの青く光っていた装甲が輝きを無くし、全身が一回り小さくなる。
『……ただ……い………ま……』
フェネクスはそう言いながら前に倒れる。フェネクスは光と共に消え、ラフタが現れる。
ラウラ「………おかえりなさい、姉上」
私は姉上とまた会えて嬉しくて、姉上を抱きしめて泣きながらそう言った。
こうして、福音の暴走事件は終結した。突如として再び現れた黄金の不死鳥の手によって
如何だったでしょうか。コメントお待ちしております。
では次回!
※文を修正しました(2018/8/2)