あ、ごめん。ちょっとダンジョンしてくる。   作:トウキキュウギョウ

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ども。
カキキュウギョウです。
と言っても私だけではないのですが。
カキキュウギョウは私を含め、計五人で一つの章を担当しています。
私はご覧の通り第1部の担当です。
第1部のテーマは砂糖を吐くなのでご期待に添えるよう頑張ります。
では、どうぞ。
担当は夏野夜市です。


第1部 僕とダンジョン
プロローグ 自宅inダンジョン


ある日、ダンジョンが世界中で乱立した。本当に何の前触れも無く突如出現したのだ。

しかもダンジョンに入れるのは1つにつき1人だけ。

その為ダンジョンの発見が遅れ、全世界が大混乱に陥った。

 

ダンジョン乱立から暫くたったある日、あるダンジョンを踏破した人物がこんな言葉を放った。

 

「ダンジョンを全て踏破すると1つだけ願いを叶えて貰える」

 

ダンジョンが正体不明の恐怖から夢をもたらす宝物庫となった瞬間である。

その後様々なダンジョンが踏破され、ありとあらゆる場所でダンジョンブームが巻き起こった。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

枕元の目覚まし時計が鳴る。

「・・・眠い」

本来ならギリギリ寝ていたいが、今この家には僕以外にいないので、のそのそとベッドの誘惑から逃れる事にした。

 

僕、佐藤 拓海(さとう たくみ)は今年から高校1年になる。

そして自宅に一人暮らしだ。

 

何故と思うかもしれないが、僕の両親が現在海外転勤しているのが理由だ。

長期的に家に留まるのがあまり好きではない自由奔放な母さんが、僕が受験合格すると同時に飛行機に乗って父さんの元へ飛んで行ってしまったのだ。

 

当時、何も知らなかった僕は突如母さんが出て行った事に呆然としたが、父さんに電話すると定期的に生活費は送るのでお願いだから何とか生活して欲しい、とのこと。

元々両親は僕を何処かに一人暮らしさせるつもりだったようだが、母さんが独断で父さんの方に飛んでってしまったようだ。

 

思わず僕は頭を抱えてしまったが、母さんが独断で何かするのはいつものことなので仕方ない。

そう腹を括って今に至るが、コレが案外大変なんだ。

ご飯は自炊しなきゃいけないし、生活費は出来るだけ節約していくらでも余裕を持たせておかなきゃいざという時困る。

両親の今までの苦労がよくわかった。

2人とも今までありがとう。

 

そんなこんなであれから数日が経つ。一人暮らしにも慣れてきて今日は入学式だ。

学校初日に遅刻なんてのは第一印象が悪いので余裕を持って登校しなくては。

 

真新しい制服に着替え、忘れ物の確認をする。

よし、忘れ物はない。

あとは朝飯食って顔洗って歯磨きして、寝癖直して出発だ。

 

僕の部屋は家の二階の奥側にあるので、一階のダイニングや洗面所から絶妙に遠い。はっきり言って階段を昇り降りするのは面倒くさいので、自室で出来る朝支度は自室でしてから一階に降りる。

他の人はどうなんだろうか?まあ、どうでもいいが。

とりとめのない事を考えながら、朝食を食べる為に自室から出た。

 

 

出たはずだった。

 

 

しかしそこは全くの別世界だった。

「・・・は?」

見渡す限りの見た事ない木、木、木、多分ここは森だ。

いつから僕の家には森ができたのだろう?

そんな疑問も目の前にある宝箱を見たら霧散した。

 

わかった、わかってしまった。ここは興味はあったが1番無いな(・・・・・)と思っていた場所だ。

僕がそこに行くことは一生ないと、無縁だと考えていた場所。

 

宝箱を見たとき、中学の頃にテレビでお偉いさんが言っていたのを思い出した。

『目の前に宝箱のような物があって、ファンタジー風の景色が広がっていたなら恐らくそこはーーー

 

ダンジョンだ(・・・・・)

 

どうやら僕は色々ととんでもないところに来てしまった様だ。

取り敢えず目の前の箱を開けよう。

何はともあれ情報が無いので幾らでも動いて現状を把握しなければいけない。

 

だが容易に開けてはいけない。

通常、宝箱にはやはりお約束というものがあるだろう。

そう、罠だ。

何の警戒も無しに開けてうっかり、なんて今じゃホントに洒落にならない。充分警戒して箱に近づく。

 

そうして箱まで大体1mくらいのところまで進んだが特に何も無い。

さらに近づく。何も起きない。

いや、待て。安心するのはまだ早い。恐らく開けると何か起きるタイプの宝箱なんだろう。

 

いつでも逃げられる様に準備してそっと箱を開ける。

するとそこには、

トレイに乗っかってる朝御飯らしき物と一枚の紙、そして装備一式が揃って入っていた。

・・・ん?

 

装備一式はまだわかる。

ダンジョンを攻略する上で必要なんだろう。

だが、中に入っている朝御飯の様な物はなんだ?

不思議に思いつつ隣に置かれていた紙を手に取る。

そこには丸みを帯びた可愛らしい文字でこう書かれていた。

 

『初めまして!私はこのダンジョンの主です。突然で申し訳無いのですが貴方はダンジョン入りしました。なのでこれからダンジョン踏破までの間、長い付き合いになると思いますが、よろしくお願いします。

中に入っているご飯はお詫びの印として食べていただけると嬉しいです。

右隣りの部屋に食卓を用意しましたのでそちらでどうぞ!

P.S.

怪しいものは入れていないので安心してください。』

 

なんかすごい丁寧。

というかダンジョンの主って女の子なの?!

いやそもそもダンジョンの主に性別ってあるのか?!

つーか主そんなあっさり干渉してきて大丈夫なの?!

 

混乱してきたのでせっかく作ってもらった(?)ご飯を食べてみることにしよう。

念の為、中に入っていた装備一式を着込む。革のブーツ、革の鎧、鉄剣、小盾を装備して辺りを見渡す。

 

右隣りを見ると書き置き通り道があったのでそこを少し歩くと本当にそこには食卓があった。

マジかよ。なんでもアリだなダンジョン主。

テーブルと椅子が用意されていて、尚且つ椅子の上には座布団が置いてある。

 

ダンジョン主の心配りが垣間見えた。食卓ある時点で垣間どころでは無いが

椅子に座りトレイを置く。

ちなみにメニューはサバの味噌煮、豆腐の味噌汁、納豆、白米の基本的な和食である。

「じゃあ・・・いただきます」

ご飯はふつうに美味かった。

さて、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

どうしようかな。




如何でしたでしょうか。
多分私の小説が出ている時には他の章のプロローグも出ているでしょう。
そちらの方も是非ご覧下さい。
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