あ、ごめん。ちょっとダンジョンしてくる。   作:トウキキュウギョウ

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あらすじ(超絶簡潔)

飯食う

家出る

ダンジョン入り

チェスト開ける

木の棒を手に入れた!




それでは続きをどぞ。


第1話 通学路ダンジョンは鬼畜仕様でした?

 

木の棒?

 

……

 

ただの木の棒?

 

………

 

いや、違うはずだ。

 

ダンジョンのチェスト?から出てくるぐらいだし、ただの木の棒では無いはず。

 

試しに振ってみたら何か起こるかもしれないな。

 

「ハッ!」

 

ヒュンヒュン

 

…何も起こらない。

 

誰も見ていないはずなのに少し恥ずかしくなっただけだった。

 

ダンジョンは何のためにこの木の棒が入っていたチェストに罠を仕掛けていたんだろう。

 

もしやこの棒は何かのヒントかも知れない

 

「まぁ、せっかくだし持って行くか。」

 

何にせよ早くしないと入学式に遅れてしまう。

 

もっていた鞄に棒と傘を突っ込んで部屋を見渡す。

 

この部屋にあるのは、奥に続いていると思われる通路と先程のチェストだけのようだ。

 

幸いと言うべきかこの部屋には後は何も無い様なので、通路に向かう。

 

通路には罠とか無いといいんだが…

 

 

 

 

ーーー

 

 

 

 

通路はどこからか光が入っているみたいで完全に真っ暗闇というわけでもなかった。

 

が、それでもやはり少し見にくい。

 

ライトで道を照らせば少しは見やすくなるか?

そう思い鞄からスマホを取り出す。

 

ここで()()のいい方なら

 

『おいおい、スマホがあるならスマホで助けを呼べばいいじゃないか』

 

なんて思う人もいるだろう。

 

だが、そこまでこのダンジョンは甘くはないようだ。

 

スマホの電源を入れていろいろなことに気付いた。

 

まずは『圏外』という二文字があること。

 

まぁそうだろうなとは思っていたけどこうやって目の当たりにすると、ガックリくるものだ。

 

しかし、そんな事が頭から無くなってしまうぐらいにおかしなものがスマホの画面には表示されていた。

 

()()()()()()()()()()()()()()

 

具体的にはパーセントの表示が『∞%』になっていた。

 

訳が分からない。

 

しかも、使える機能が極端に少なくなっていた。

 

ダンジョンで使えそうな機能は片手の指で数えるほどしかない。

 

ダンジョンの仕業か?

 

充電切れを気にする必要がなくなったのは嬉しいが、それに対するデメリットが厳しい。

 

ライト機能は残っていたのは本当によかったが、これではもはや「phone」と呼べない代物になってしまっている。

 

まぁ、今は使えるだけマシか。

 

そう思い俺はスマホのライト機能で少し明るくなった通路を進んだ。

 

 

 

 

ーーー

 

 

 

 

光が見えてきた。

 

どうやらこの先は少し広い場所になっているようだ。

 

もうすぐで中が見えるというところになって気づいた。

 

なんかヒューヒュー鳴ってる?

 

さらに進み部屋の中をチラッと覗いて俺は進みたくなくなった。

 

2つ目の部屋には底の見えないとても大きな穴と真ん中に少し前話題になったスタッツライン?スラックライン?だかいうものがあった。

 

「ここの主はダンジョンになんてもん作ってんだよ…」

 

いかにも渡れと言わんばかりに設置されているベルト状のラインの先端は壁に埋まってるようで、結構がっちりととまっていた。

 

ほう、ふむ、なるほど!

 

これを渡れと?

 

万が一落ちたら死ぬよ?九割九分九厘死んじゃうよ?

 

でも、ダンジョン内では()()()()()()()()()()って発表されてたしな…

 

しかも発表したのって国だろ?情報元としては信用出来る…と思いたい。

 

やらずに後悔するより、やって後悔しろという言葉もあることだしやってみるか!

 

 

 

 

ーーー

 

 

 

 

ふぅ。

 

落ち着け、まずは深呼吸だ。

 

そして下を見ず、前を向け…

 

ゆっくりでいいから少しづつでも進むんだ…

 

…下から風が吹いてくる。

 

いったいどのぐらい深い穴なんだろうか。

 

先はまだ長そうだ。

 

結構キツいので早めに終わると助かるんだが…

 

 

 

 

 

ーーー

 

 

 

 

…あれは

 

どれぐらい進んだか分からないが、ようやく向こう岸が見えてきた。

 

やっとこの綱渡りが終わるのか。

 

後少し、後少し…

 

後…1歩…

 

「やっと!終わったぁ!」

 

そう思った瞬間全身の力が抜け倒れ込んでしまった。

 

ものすごい疲れた。もう無理だ。動けない。

 

うつ伏せだと顔が痛いので、仰向けになった次の瞬間

 

ヒュン!

 

と上を何かが飛んでいった。

 

このダンジョン鬼畜すぎないか?

 

そんなことを考えながら、俺の意識は暗闇に沈んでいった…

 

 

 

というわけにはいかない。

 

何の為にここまで来たのかというと、入学式に遅刻しない為だ。

 

落ちずに辿り着いたとはいえ休む暇は無い。

 

本当になんて鬼畜なダンジョンなんだ…なんて考えつつ立ち上がり、奥へと繋がっていると思われる通路に向かった。

 

 

 

 

ーーー

 

 

 

 

さっきみたいなのは本当に1度きりにして欲しい。

 

というかダンジョンと言えばモンスターとのバトルとかだろ?綱渡りとかダンジョンじゃなくていいじゃん。

 

そんな事を考えていたのが良くなかったのだろう。

 

3つ目の部屋には大量の宝箱があった。

 

いかにもゲームとかで出てきそうな宝箱だ。

 

そして、その部屋の入り口には看板があり、こう書かれていた。

 

『もうすぐ出口だよ!この宝箱の中から鍵を見つけよう!』

 

鍵を見つけるだけ?簡単すぎじゃないか?

 

いや、そんな簡単なわけが無い。

 

看板をよく見ると小さく注意書きがあった。

 

『注意 ハズレはモンスターとのバトルだよ!気を付けてね!』

 

そうきたか、それなら武器になりそうな物がないか鞄を探すか。

 

…そう思っていた時期が俺にもありました。

 

木の棒しかねぇよ!入学式に行くために持ってく鞄に武器なんかある訳ないだろ?!

 

しょうがない、木の棒だって立派な武器だ、短いけど。

 

「よし、宝箱開けるか!」

 

そう言って部屋を見渡す。

明らかに100以上の宝箱があった。

どうやらこの中の一つが当たりのようだ。

 

 

「…よし、諦めよう!」

 

そう言って俺は天を仰いだ。

 

 

 

 

 




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