あ、ごめん。ちょっとダンジョンしてくる。   作:トウキキュウギョウ

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第3話 一難去らずにもう一難

やっと、学校に着いた。空いてる所に車をとめ、教室に向かう。

 

「郷香~ちょっと待って~」

 

むむ、後ろから声が。この声は

 

「凛じゃない、おはよう。」

「お、おはよう。って、郷香なんか変」

「変って何よ」

「なんて言うか雰囲気が変わった?」

 

「どんな風に変わったってのよ」

「まるで、1漫才終えた全然売れない芸人の様な」

「具体的過ぎない?」

 

私を郷香と親しげに呼ぶ、この娘は寂臣 凛(さびおみ りん)と言う。私の数少ない友人の一人だ。天然な所もあるが、たまにやたらと勘が鋭い。何より可愛いしモデルの様な体型だからモテる。

 

いつも、隣にいる私が惨めな思いをしてるのは内緒。それにしても遅刻魔とは言わないがいつも時間ギリギリに来る凛が何故、今日に限って早いのだろう。

 

「なんか、ビックニュースがある気がして」

「そりゃ、始業式なんだから、ビックニュースの1つや2つ、足下に転がってるでしょ」

「違うの!そうじゃなくて…なんて言うか、その…」

「あっ、そういえば私、ダンジョンデビューしました。」

 

「へ~、やっと郷香、ダンジョンデビューか~。……あれ?今、郷香なんて言った」

「だから、私ダンジョンデビューしたって言ったの」

「私の耳がおかしいのかな。今、郷香がダンジョンデビューって、単語を話した気がするの」

 

「凛の耳は正常よ。ダンジョン☆デビューしたのよ」

「ダンジョンとデビューの間に星を入れた意味は分からないけど、それってトンでもない事じゃない」

「ダンジョンめっちゃきつかった」

 

擬態魔物(ミミック)の事を思い出して、再び心が折れる。

 

「郷香が急に老けた!」

「大丈夫さね、心が折れただけよ」

 

仲睦まじく歩く大学生2人が、おばあちゃんと孫の構図に変わった。そのまま、教室に運ばれる。

 

「郷香、元に戻ってよ」

「ほい」

「ねー、所で郷香って、殺したの?」

「ッ!?」

 

周りの人がギョッとして、私を見る。おま、馬鹿野郎、言い方があるだろ!

 

「どれくらい?1体、2体…それとも10体とか?」

 

お前!朗らかな笑顔でそんな発言するじゃない、ツッコミ辛いし、周りに誤解が広まってくだろ。悪意があると思えるがこれが寂臣 凛の素なのだ。

 

「新川さん…そんなに抱え込む前に何故誰にも相談しなかったんたんだ」

 

クラスでそこそこ人気の条ヶ島 燈(じょうがしま とも)(男)が話かけてきた。周りも憐れみの目を向けてくる。違うんです、(あいつ)の言葉足らずのせいなんです。

 

「ち、違うの!そうじゃなくて、ダ…」

 

ここで私がダンジョンデビューをしたことを言うと、別の意味で大事になりそうだ。何か言い訳を考えなきゃ。

 

「ねぇ、条ヶ島くん聞いてよ。郷香ね、ダンジョンデビューしたんだって」

 

 

 

「………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………え?」

 

 

OMG。クラスの中だけ静止したように静かになる。流石に驚く以外の感情を持てる人は居なかった。条ヶ島君も今まで見たこと無いような顔をしている。耳塞いどこ…。

 

 

「えぇぇぇぇぇぇええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええッ!!!!!」

 

 

その後、うちのクラスがうるさいと下の階に居た先生に怒られた。

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「新川さんダンジョンデビューしたの!」

「凄い凄い!」

「どんな感じなのダンジョンって」

「モンスターとか倒したの」

 

次々に質問が飛んでくる。ややコミュ症の私にとってはこんなに人が集っていては答えれない。原因()は、後ろで我関せずと主張するようにTwitterを見てる。この野郎、後で覚えとけよ。

 

「お前ら!準備しろ、放送あっただろ」

 

先生が来た…先生が教室に入ってくるのは一種の恐怖を覚えるが、今日だけは救われた。

 

「それと郷香、お前、後で研究室な」

「へ?」

「さっきの騒ぎ、お前が原因だそうじゃないか、は・な・し、聞かせてもらうぞ」

 

さながら、金魚の様に掬われた私だった。

 

 

 

 

 

 

入学式が終わり、先生の誤解も何とか解いて、クタクタになった後、私は帰る支度をした。

 

「郷香~、さっき先生に何聞かれたの?」

「あんたがダンジョンの事を話したから芋づる式に先生にもダンジョンデビューしたのバレたわ」

「災難だったね」

「おかけで、遂にお前幻覚を見たんじゃないか?先生の知り合いに精神科医が居るんだ紹介してやろうか、とか言われちゃったじゃない」

 

ホントに踏んだり蹴ったりな1日だった。口は災いの元とは正にこの事だろうとしみじみ思った。

 

「帰ろ…」

「ねぇ?郷香、私、今日母親と喧嘩して家出してきたの、泊めて~」

「ダンジョンに興味あるだけでしょ。お生憎様、ダンジョンは私しか入れないのよ。だけど、泊まるのは構わないわ」

「やったぁ」

 

こいつに頼まれると私はどうしても断れない。それにこいつが度々泊まるせいで私は二人サイズの布団を買ってしまった。

 

兎にも角にも、帰らなきゃ。でも、何か忘れてる気がする。けど、疲れたし、まぁいっか。

 

 

車の扉を開けるそこにあるのは休める椅子ではなく、ダンジョンが待っていた。

 

 

 

「なんで私ってこう、迂闊かなぁ」

 

 

 




どうも、皆さん、FGOで水着が悉く当たらなくてキレそうなニュートンです。さて、ダンジョンでは新しいキャラ2人出てきましたね。名前考えるのたいへん( ´・ω・`)。
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