魔法つかいプリキュア 宝石と帝具使い   作:水甲

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10 リコのお姉さん

「というわけで今日は鍛錬は無いみたいなんだよね」

 

「いや、どういうわけだよ……」

 

今日も鍛錬があると思い、出かけようとするとポニィにそんな事を言われた。というかどういう訳なのかがわからない

 

「えっとね。陽斗くん、将軍はちょっとした調査にでかけてるの。本来はお父さんが代わりにやるつもりだったんだけど……」

 

「お父さんも将軍に連れられて調査に行ってる」

 

調査?何かしらあったのか?とはいえ、急に時間が空いてしまったな……

 

「折角だからみらいたちの様子でも見に行くか……」

 

「それじゃ私達もそれに付き合いますか」

 

「そういえば陽斗くんってみらいちゃんの事が好きなの?」

 

ツクシが突然そんな事を聞いてきて、僕は立ち止まった。

 

「何でそう思うんだよ?」

 

「ほら二人とも幼馴染だし、そういう感情が芽生えたりとか……」

 

「いやいや甘いね。私が思うに陽斗とリコはお似合いだと思うんだけどな~」

 

何で女の子ってそういう話が好きなんだよ……別に僕はみらいとリコのことは……

 

「ほ、ほら、あそこにみらいたちがいるぞ」

 

「誤魔化した」

 

「誤魔化したね」

 

二人のことを気にせず、みらいたちが集まっている噴水広場に行くとどうにも見慣れない人がいる。

 

「あら、貴方が陽斗くんね」

 

「は、はい」

 

「私はリズ。リコの姉で、アイザック先生の代理として補習の先生をしているの」

 

アイザックってあのおじいさんだよな。何だか今日は代理とか何やら多い日だな……

 

「というかリコの姉……なんとなく似てる気がしてるけど……」

 

僕はリコの方を見ると何故かリコは険しい表情をしていた。

 

「水のゾウよ、玉乗りしなさい!」

 

リコが魔法をかけて水でゾウと玉を作ろうとするがすぐに元の水に元の水に戻ってしまう。

 

リコは何度も同じ魔法をかけようとするが、失敗に戻ってしまう。何、熱くなってるんだ?

 

「リコ、少し休んだ方がいいよ」

 

流石にみらいも止めに入った。

 

「リコさん、無理せずイメージをハッキリ持って…」

 

「む…無理なんてしてません!!」

 

「リコ、無理してないっていうのは嘘としか思えないぞ」

 

僕もそう言うがリコは聞き入れなかった。いつもみたいに頑固になっているとかじゃないな。もしかして……

 

(小さい頃から、私は何でもお姉ちゃんをお手本にしてきた。ずっと練習をしてきたし、魔法の知識だって必死に勉強してきたのに…どうして、できないの…)

 

リコはもう一度魔法を使おうとした時、リズさんがそっとリコの手を握った。

 

「出来るわ。あなたの杖は…」

 

「杖が何だっていうの!!私には出来ないの!!お姉ちゃんに私の気持ちなんて分からないわ!!」

 

リコはリズさんの手を振りほどき、どこかへ行くのだった。リコが熱くなっている理由がわかった。対抗意識を燃やしていると言うよりかは認めてもらいたいって感じだな。

 

「リコ……」

 

「みらい、とりあえずリコのところに行くぞ」

 

「うん」

 

「それじゃ私達も一緒に行きますか」

 

「そうだね」

 

四人でリコの所へと向かうのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リコは学校の屋上ではーちゃんのお世話をしていた。

 

「はーちゃん、もう寝た?リズ先生、リコのこと待ってるよ」

 

「みらい……陽斗、ポニィ、ツクシ……」

 

「逃げてるだけじゃ何も解決しないぞ」

 

「逃げてなんかないし!?」

 

いつもどおりのリコで良かった。リコはため息をつき語りだした。

 

「リズお姉ちゃんは何でもできて、私の憧れだった…このペンダントも私の家に先祖代々伝わる大事なもので…本当はお姉ちゃんが受け継いだものだったの」

 

リズさんは昔から魔法の才能はすごく、リコもそんなリズさんに憧れていた。そしていつかリズさんみたいな立派な魔法使いになりたいと思うようになったのだが……

 

「でもいざ学校に入ってみたら、魔法の実技だけがどうしてもできなくて…このペンダントにふさわしいのはやっぱりお姉ちゃん…。プリキュアだってお姉ちゃんの方が…」

 

リコがそう言いかけた瞬間、みらいがリコの手をぎゅっと握りしめ、悲しそうな顔をした。

 

「そんなの嫌だよ!リコがこのペンダントを持っていたから私達は出会えたんだよ!私はリコじゃなきゃ嫌だ!リコと一緒に合格するの!」

 

「みらい……」

 

「なぁリコ、お前はリズさんになりたいのか?」

 

「えっ?いや……」

 

「立派な魔法使いになりたいっていうのは分かるけど……リズさんみたいな魔法使いじゃなくって、リコらしい魔法使いになれるように頑張れば良いんだよ」

 

「私らしい魔法使い……」

 

「それに焦らず一個ずつ頑張っていけ。一気に難しいことをやろうとせず、一つ一つ積み重ねていくんだよ。誰だってそうしてきたんだから……」

 

「陽斗……」

 

「にしても姉に対してのコンプレックスか~」

 

「私達はそういうの考えたことなかったね」

 

「というよりお父さんがみんな平等に接してくれたからね。じゃなかったらアカメあたりに強くあたってたかもね」

 

「アカメちゃん、今頃どうしてるかな?」

 

二人は誰かの思い出しながらそんな事を言っていた。アカメって誰だ?僕はその事を聞こうとした瞬間、突然大きな音が聞こえてきた。

 

 

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