明日は最後の補習。つまり補習に合格すれば僕たちはマホウ界から去ることになる。
「みらいはどうするんだろう?」
一人、そう呟くけど誰も答えてくれない。みらいはどうするつもりなんだ?そして僕はどうしたらいいんだ?
「何を悩んでいる」
突然声をかけられ、振り向くとそこにはブドー師匠がいた。
「師匠、どうしたんですか?こんな時間に?」
「少し調べることがあってな。お前は……」
「僕は……何をすれば良いのか悩んでいて……」
「何をすればいいか……それはお前が決めることだ」
僕が決めること……僕はどうしたいんだ?
「あちらに戻っても己を鍛え続けろ。多分だが戦いは終わらない」
師匠はそう言い残して、去っていった。戦いは終わらない……もしかして師匠の調べごとに関係してることなのか?
「今日はいよいよ最後の補習。その内容は…先生との魔法対決です」
次の日になり、教室で補習の内容を発表された。リコはお別れになることに対して浮かない顔をして、みらいはというと変わらない様子だった。
「君達は5人で1つのチームになり、帽子につけた自分の花を守りながら、誰か1人でも先生の花を咲かせることができたら全員合格。晴れて2年生になることができます」
「私達の花が咲いたらどうなるんですか?」
「その時は退場。もし5人全員が退場となったら、その時点で落第決定です。それでは、君達の相手になる先生を紹介しましょう」
アイザックさんがそういった瞬間、教室に入ってきたのはリズさんだった。
リズさんと戦って勝つということか……
「手加減はしませんよ、よろしくね」
リズさんが相手ということで、さっきまで浮かない顔をしていたリコが更に浮かない顔をしていた。今のままで本当に合格できるのか?
外に出て、早速試験が始まった。僕、ポニィ、ツクシ、ブドー師匠、ゴズキ師匠は魔法の絨毯に乗って先生たちと一緒に観戦していた。
試験が始まり最初に飛び出したのはみらいだった。みらいは魔法を使って花を咲かせようとするがかわされていた。
「あの子達がどこまで通用することやら」
「あの子達はこの補習で、実技だけでなく魔法つかいにとって大切なことを学んできました。その成果がこの試験で分かるでしょう」
「みらい……」
「心配そうだね」
「手伝ってあげたら?」
「そんなことできるわけ無いだろ。これはあいつらの……」
僕はただ見てるだけしかできないのか?そんなこと……
それからケイ、エミリー、ジュンの三人が上手く協力してリズさんを追い詰めるが、惜しい所で花に魔法があてられ、三人は脱落してしまった。
「花よ、咲いて!」
みらいが頑張っているみたいだけど、リコは動こうとしなかった。やっぱり別れるのが辛いのとリズさんに勝てないという気持ちがあるからか?
「キュアップ・ラパパ!水玉よ、舞い踊りなさい!」
リズさんがみらいとリコの二人を水玉で撹乱していき、二人は地面に落ちていってしまった。
「いたた…やっぱリズ先生は凄いな~!でも、まだまだ!」
みらいは諦めず、また飛ぼうとした瞬間、リコがあることを言い出した。
「そんなに早く帰りたい…?これが終わったら私達…お別れなのよ!?」
「……リコ」
何というか見てられないな……僕は絨毯から降り、二人のところへ駆け寄った。
「みらい、どうしてそんなに頑張るんだ?」
「陽斗くん……だって頑張りたいよ。立派な魔法つかいになるのがリコの夢…だから、合格しなきゃ!絶対合格してリコは2年生になって、魔法頑張って欲しい。だから私、今は試験のことだけ考えようって…」
「リコのことを思ってか……全然気が付かなかったな。何年も幼馴染やってるのに……」
そうだよな。みらいは友達のためなら精一杯頑張るやつだったよな。
「よけいなお世話よ!そんな気を遣って貰わなくても、自分で合格できるし」
「その割には動けてなかったぞ。リコ」
「う、うるさいわよ。陽斗!見てなさい!行くわよ!みらい」
「うん」
二人は再び空に飛び上がり、リズさんと向き合った。僕にできることは……
「二人共!頑張れ!」
やっぱり応援しかないよな
「キュアップ・ラパパ!雲よ、湧き立ちなさい!」
二人は雲の中にとじ込まれていく。リズさんも本気なんだな。いや、本気の相手には本気で答えるのが礼儀だしな。
雲の中から飛び出してきたのは、リコとリコのほうきに乗ったみらい。二人はリズさんに向かって突っ込んでいく。
「「「キュアップ・ラパパ!花よ!咲きなさい!!」」」
三人がほぼ同時に魔法を放ち、すれ違った。そして………
「あっ……」
リズさんの花が魔法によって咲いていた。みらいとリコの勝ちだな。
「みらい!リコ!やったモフー!!」
モフルンも駆け寄り、みらいとリコも嬉しそうにするのであった。
「立派でしたよ、みなさん」
リズさんはスタンプを押し、晴れて全員合格することができたのだった。
これで終わりかと思ったときだった。
「お遊戯は終わりましたか?」
声が響き、そこにはバッティの姿があった。バッティは合格書と花を使ってヨクバールを生み出した。
「こんなときに来るんじゃねぇ!!」
リゼルファを起動させようとした瞬間、上から何かが降ってきた。降ってきたのは二人、一人はザンク。もうひとりは見覚えのないやつだった。
「また会ったな。小僧!!」
「ザンク!それにそっちは……」
「はじめましてと言うべきかな?私はリュウト。皇具を使い、ある計画を成就させようとしているものです」