「おかえり、みらい」
「みらい、心配したよ~」
みらいのおばあちゃんとお父さんにそう言われる中、おばあちゃんは僕の方を見た。
「陽斗くんも付き添ってくれてありがとうね」
「いえ、成り行きで……」
「あぁそうだわ。この子……」
「初めまして、リコと申します」
「あぁみらいの友達で……そっちの二人も?」
「えっと……」
「はい、リコの親戚のポニィといいます」
「ツクシです」
親戚って……いや二人からしてみればそっちの方が都合がいいのか?
「でそちらは?」
みらいのお父さんが振り向くといつの間にいたのか教頭先生が立っていた。
とりあえず僕らは一旦座って落ち着いて話すことになった。
「立派な学校に通ってたんだね。いや~、作法の学校の先生は立ち居振る舞いが違いますな~」
「はい?」
「作法?」
「魔法学校って言ってるのに、私の聞き間違いだって…」
なるほど魔法と作法の聞き間違いで……それならみらいのお母さんたちが普通に驚いていないことに関しては納得いくな
「リコさん、ポニィさん、ツクシさん、あなたたちは明日からこちらの学校に通うのです」
「えっ?」
「私達たちも?」
「学校にですか?」
「あらそれだったらうちから通えばいいじゃない、部屋も空いてるしさ」
「是非そうなさい」
「よろしいのですか?」
「「えぇ」」
リコがこっちに滞在することも決まったみたいだな。でもそれってポニィとツクシも入ってるんだよな
「あっ、私達は陽斗の家に行きます」
「三人だと狭くなっちゃうからね。いいかな?」
「何というか断っても無理そうだし……いいけど」
とりあえず僕らは朝比奈家を後にし、僕の家に二人を招き入れた。
「一人暮らしだっけ?」
「まぁな。いない間みらいのお母さんが掃除してくれたみたいだな」
「何だかごめんね。急にこんなことになって」
ツクシはそう謝るけど、何となく予想はしていたから別にいいんだけど……
「一応空いてる部屋あるし大丈夫だろうけど……ちょっと二人に言っておくことがあるんだ」
「「何?」」
「ここはマホウ界じゃないから臣具とか人前で使うんじゃないぞ」
「あははは、分かってるって」
「ポニィちゃん、ちゃんと気をつけよう」
ツクシは分かってるみたいだからいいけど、ポニィは心配だな。それに僕の場合はリゼルファを使うときは少し見た目が変わるからいいけど、二人の場合は顔とか見られたらまずいだろうな……
「陽斗、思ってること言い当ててあげる。戦うときに顔とか隠したほうがいいって思ってるよね」
「よくわかったな……」
「それは大丈夫だよ。さっき出る前に教頭先生に魔法をかけてもらって、臣具発動時は私達のことを他の人達に認識できないようにしてもらってるから」
ということは安心してこっちで戦えるってことだな。というか戦うことが第一になってきてる気がするな……まぁ仕方ないことだけど……
次の日の朝、目が覚めるとポニィとツクシの二人が僕らが通う津成木第一中学校の制服を着ていた。
「いつの間に制服なんて持ってたんだ?」
「こっちに来る前にもらったのよ」
「必要になるからって」
「というかよく制服なんて手に入ったな……」
これも魔法だからいいのか?
「飯食べたら早速学校に行くか」
僕は台所に立ち、朝食を作り始め、食べ終えると三人で学校へと向かうのであった。
学校につき二人を職員室に送り届け、僕は掲示板に貼られたクラス分けの紙を見て、教室に入った。
「またみらいと一緒か……にしても遅いけど新学期早々遅刻ってわけじゃないよな」
まさかと思っていると、みらいとその友達の長瀬まゆみ、みらいと僕の小学生から幼馴染の大野 壮太が教室に入ってきた。
「あっ、おはよう、陽斗くん」
「遅かったみたいだけど遅刻するかと思ったぞ」
「あ、あはは……まぁ間に合ったから……」
「何というか陽斗も同じクラスか……これはもう腐れ縁みたいだな」
「去年と同じ仲良しメンバーが集ったわね」
他愛のない話をしていると、担任の高木先生がリコ、ポニィ、ツクシの三人を連れて入ってきた。
「リコ、ポニィちゃん、ツクシちゃん、同じクラスなんだね」
「何?知り合い?」
まゆみが驚いているけど、何というかこれは偶然なのか?まぁ一緒にいたほうが都合がいいからいいけど……
それからリコたちの自己紹介が始まり、リコは自分の名字を十六夜と名乗った。それに合わせて親戚という設定のポニィたち二人も同じ名字を名乗るのであった。
リコたちの自己紹介が終わると教室に1人の女子生徒が遅れて入ってきた。
「遅いぞー!」
「すみません…箒が飛んでって…うちの生徒が、空を飛んでったんです」
その発言を聞いて、ポニィ、ツクシはリコの方を見て、僕はみらいの方を見ると、二人は思いっきり目線をそらしていた。
魔法使うとこ見られて大丈夫なのか……
ため息を付いているとみらいのロッカーから何かが出てきた。よく見るとモフルンとはーちゃんの二人だった。リコもみらいもそれに気がつき、なんとも言えない顔をしていた。
「はぁ……先生、少し具合がわるいんで保健室で休んできます」
「お、おぉ、大丈夫か?1人で行けるか?」
「はい、なんとか」
僕は教室を抜け出し、モフルンたちを追いかけるのであった。
「……