みらいたちと一緒にリンクスストーンを探しに行く僕。モフルンが言うには山の上から甘い匂いがするということでその匂いをたどって箒で向かった。僕はみらいの後ろに乗りながら
「箒に乗れて便利だな……」
「あれ?陽斗くんは魔法使えないの?」
「あっちでこっそり練習してたけどどうにもな」
「みらいだけだからね。魔法が使えたのは……でもその帝具……というよりリンクルストーンの欠片があれば多少は使えそうだけど……」
リコはそう言うけど、本当に使えるかどうか……
「こっちモフ」
モフルンが支持に従い、匂いの元へとたどり着くとそこには蜂の巣があった。
「甘い匂いって…まさかハチミツ!?」
くまだからはちみつの匂いを嗅ぎ取ったって言うことか?というか蜂が怒り出して巣から飛び出してきた。
僕らは急いで逃げ出すが、蜂はどこまでも追ってくる。どうすれば……
「そうだ!水の中に飛び込めば……」
「わかった!」
僕らは水の中に飛び込み、蜂をやり過ごすのであった。
蜂をやり過ごし、僕ら川から出た。すると僕はあるものを見て目をそらした。
「リコ、魔法で服とか乾かせない?」
「えっ?まぁできるけど……どうして……あっ!?」
「二人ともどうしたの?」
リコはすぐに気がついたけど、みらいは気が付いてなかった。二人共びしょ濡れだから服が透けていることを……
「キュアップ・ラパパ。服よ、乾きなさい」
リコの魔法で服を乾かしてもらった僕ら。後でリコに謝っておかないとな
「ところで陽斗……見たの?」
「………」
どう誤魔化しても怒られるし、正直に僕は頷くのであった。
「ま、まぁ目をそらしたから許すけど……」
「?」
とりあえず僕らは森の中を進んでいくことにした。
「キュアップ・ラパパ!小鳥よ、喋りなさい!」
『何か用ちゅん?』
「リコの魔法も上手くなったな」
「最初から上手いわよ!ちょっと失敗してたことがあっただけ……」
最初にあったときは猫を喋らせることができなかったりしたからな……
「綺麗な小石を見たことがあったら教えて?」
『うーん、頼み事ならタダじゃね…』
小鳥はそのまま飛んでどこかへ行くのであった。
「き、気を取り直して……キュアップ・ラパパ!落ち葉よ、リンクルストーンの気配を教えて」
落ち葉に魔法がかかり、矢印で方向を示していくが直ぐ様落ち葉が離れてしまった
「失敗か……」
「ちょ、調子が悪いだけだし……」
「お腹空いたね……一回戻ろうか」
みらいの言うとおりお腹も空いたし、一旦僕らは戻るのであった。
みんなでバーベーキューを食べているとガイが話しかけてきた。
「なぁポニィとツクシから聞いたんだけど、お前、あのみらいちゃんのこと……」
ガイが何か言いかけた瞬間、グリーンが慌ててガイの口を塞いだ。
「ははは、なんでもないよ……」
「?」
一体何の話だったんだ?
「すごくおいしい!こっちも!本当においしい!」
リコがご飯を食べながら感動をしていた。そうだよな。自分で作ったものだから美味しいもんな
「そうだろう!リコちゃんも分かってくれたか!我々は便利な道具を使って生活をしている。だがそれを敢えて使わない事で普段の暮らしが、いかに恵まれて幸せなのか分かるんだよ」
「自分の手で作って皆で食べるのってとっても楽しいし、すごーく幸せな気持ちになれるんだよ!」
リコも何かに気が付いたみたいだな。これはこれで良かったかもしれないな。
だけどその瞬間、無数のコウモリがこっちに向かって飛んできた。あれは……
「魔法入りました!いでよ、ヨクバール!」
突然現れたバッティが蜂と飯盒を合体させたヨクバールを生み出した。みんな、避難したみたいだし……
「二人共、行くぞ」
「「うん」」
みらいとリコはサファイアスタイルに変身し、僕はサファイアフォームに変わった。
「おぉ、姿が変わるのか!」
「鎧型って言うわけじゃないみたいだね」
「この欠片のおかげみたいなものだけど……」
「まぁ俺のもすごいけどな」
ガイはそう言いながら、変わった鎧を身にまとった。
「レイアースーツ!どうだ!」
「ガイ、自慢は後でいいから」
「どうやら人数が増え、更には話に聞いた空飛ぶプリキュア…。ですが大空は私の舞台!絶対に負けませんよ!」
ヨクバールが空から攻撃を仕掛けていく。しかも攻撃が激しくって近づけずにいる。
「銃弾も届かない……」
「陽斗、空飛べるでしょ、何とかして」
「近付こうとしたら攻撃が激しくって撃ち落とされる……」
どうにかできないものか考えていると、グリーンがあることを思いついた。
「ガイ、あそこの崖まで行けるか?」
「あぁ任せろ!」
「それだったら、陽斗!あっちまで怪物を誘導するんだ!」
「あ、あぁ……」
僕、ミラクル、マジカルはグリーンの指示に従い、近くの崖までヨクバールを誘導していった。
「逃げるのですか!逃がすわけ無いでしょ!!行けヨクバール!」
僕ら必死に走っていき、グリーンに指示された崖の所に行った瞬間、崖の中からガイが出てきて、ヨクバールを横から一撃喰らわした。
「土の中に入れるのか!?」
「あぁつっても体の負担が大きいから結構疲れんだけどな」
「だけどダメージを与えたことで……陽斗!」
「あぁ!」
僕は槍を構え、ヨクバールを切り刻んでいく。あとは……
「ミラクル、マジカル頼んだ」
「「リンクルステッキ!サファイア!青き知性よ!私たちの手に!フルフルリンクル!プリキュア・サファイア・スマーティッシュ!」」
二人の浄化技でヨクバールを撃退し、バッティも逃げ出すのであった。
それからみんなで四つ葉のクローバーを探すことになった。
「校長先生が水晶さんを使わずにお姉ちゃんに手紙を渡したのは魔法を使わずにリンクルストーンを探してみなさいっていうヒントなのかも。それに、みらいと一緒にがんばって探したら、見つかった時にとっても幸せな気持ちになれると思うの!」
「リコ……」
「まぁ何事も自分でやるのが重要だからな」
クローバーを探していると四つ葉のクローバーを見つけた瞬間、まばゆい光に包まれ、リンクルストーンに変わった。
「ペリドット!草のリンクルストーンモフ!」
本当にリコの言うとおりになったな。
みんなの所に戻るとリズさんが駆け寄ってきた
「リコ!帰りが遅いから心配したのよ」
「ごめんなさい。でも、もう大丈夫!」
「校長先生の手紙の意味が分かったのね…。あっ、だからリコに引きよせられたんだわ…」
「引き寄せられた?」
「えぇあなたが生まれた日に庭の杖の木に流れ星が降ってきて、その木から杖を授かったの。リコの力が星の杖を引きよせたのよ。お父様もお母様も、リコは素晴らしい力を持っていると信じているわ。今のリコなら、みらいさんと一緒にもっともっと成長して立派な魔法つかいになれるはずよ」
「ありがとう、お姉ちゃん。私、きっと立派な魔法つかいになってみせる!」
リコに素晴らしい力を持っているか……何だか本当にリズさんの言うとおりになるかもしれないな。
「そういえばガイとグリーンはこれから……」
「もちろん手伝うぜ」
「ゴズキから陽斗の家に厄介になるといいって言われてるけど……」
「そうなるだろうとは思ったけど……部屋も空いてるから大丈夫かな」
こうして新たな同居人が増えるのであった。
「校長、持ってきたぜ」
「これがそうなんだな」
「あぁだがそんなものどうするんだ?感じ的には臣具でも帝具でも無いみたいだが……」
「これはマホウ界に伝わる名刀……エメラルドが目覚めれば、この刀も目覚めるという言い伝えがある」
『そしてそれを扱いしものは……欠片を持つものと言うことです』
「占いの結果とやらか……まぁあいつに渡しておくか」