「あああ……」
ある日の授業中、テストが返ってきてからみらいが項垂れていた。まぁ思っていたとおりと言うべきか……
前の席に座るリコがみらいの答案を見て驚きを隠せないでいた。
「朝日奈!国語も歴史も理科も英語も全部できるのに、どうして数学だけはダメなんだ?」
「あ、あははは」
「笑ってる場合じゃないぞ。今度再テストするからな」
「えっ!?今、再テストって言いましたぁぁ!?」
「それまでにしっかり復習しとけよ!」
「は、はい」
担任にそう言われ、落ち込むみらい。まぁ昔から苦手だからしょうがないと言うべきか……ただ僕が驚いているのはポニィだった。てっきり赤点を取りそうかと思っていたのに、それなりの点数をとっている。
「十六夜、よく頑張ったな。クラスで満点はお前だけだぞ」
「はい」
「100点かぁ~!リコすご~い!」
昼休み、校舎裏でモフルンとはーちゃんにテストの結果を見せるみらいとリコ。
「凄いモフ~!リコのテスト、丸がいっぱいモフ~」
「お花?」
はーちゃんが答案用紙に書かれた花丸を指さしてそういった。何というか未だに花丸を書いてくれるなんて……僕ら中学生だよな。
「これは花まるっていうんだよ!凄く頑張った人が貰えるお花なの!」
「花マル?はーちゃんにも頂戴!」
はーちゃんは地面に花丸を書くが、どうにも上手くかけなかった。
「そういえば陽斗はどうだったの?」
「ん?あぁほら」
僕はリコに答案用紙を見せると、なぜか驚きを隠せないでいた。
「……陽斗、結構高得点と言うか……もしかして私の次だったりする?」
「多分そうかもな」
「陽斗って頭いいんだね」
「リコ、その喧嘩買うぞ……というか僕は驚いてるのはポニィが赤点回避してることだよ」
「フフン、こう見えて結構頑張ったんだからね」
「あはは、ポニィちゃん、チーフみたいに頭が良くなりたいって頑張ってるもんね」
「チーフ?」
「あ、えっと……私達がいたグループのリーダー的な人かな。あの人とはいろいろとあってね……」
「私はチーフみたいに頭が良くなって……上手く動けるようにしたいだけだから……」
ポニィも頑張ってるって言うことだな。ふっと気がつくとモフルンがみらいの答案用紙を広げていた。
「みらいのモフ?」
「わーーーー私のはいいって…」
「バツがいっぱいモフ…」
はーちゃんは今度はバツを書き始める。うん、無邪気だから仕方ないのだろうけど、可哀想だからやめてやろうな
「バツはすぐ書けるモフ!」
「バツ!バツ!」
バツという言葉が突き刺さり、落ち込むみらい。うん、可哀想だからやめてやれ
「再テストやだよ~…」
「みらい、勉強嫌いじゃないでしょ?」
「そうだけど……」
「みらい、リコ、そろそろ授業始まるから戻るぞ」
「そうだった!?」
「とりあえず陽斗!夜、家でみらいの勉強を一緒に見るわよ」
「はいはい」
夕方、家に帰るとガイとグリーンの二人が出迎えてくれた。
「よっ、おかえり」
「おかえり。食事の準備できてるよ」
「ただいま。何というか二人は本当に学校とか良かったのか?」
ガイとグリーンが僕の家に住むようになったけど、二人は学校に通わず家事やら何やらいろいろとやってくれていた。
「僕らが学校に通うよりかは」
「こうして自由に動けていたほうがいいだろ。つってもちゃんとやるべきことやってるから大丈夫だ
「まぁおかげで家事とか助かっちゃうからいいよね」
「というか陽斗はずっと一人でやってきたの?」
「僕の場合はみらいのお母さんがたまに来てくれて掃除してくれてるから……料理とかも教わったし……」
それまでは結構苦労したけど、今は何というか家族が増えた分助かってる
「食事終わったら、みらいの家に行ってくるから」
「なんだ?夜這いか?」
「夜這い?ただ勉強を教えに行くんだけど」
ガイはグリーンとポニィの二人に頭を叩かれ、ツクシは苦笑いをしていた
「あはは、いってらっしゃい」
「あ、あぁ……」
何だかよくわからないけど、僕は食事を終え、みらいの家に行くのであった。