『ご無沙汰しております校長。いろいろと大変だったと聞きましたが、すっかり元に戻られたようですな』
「薬膳茶のおかげじゃ」
『それで…リンクルストーン・エメラルドのほうは?』
「あの時エメラルドは目覚め、その輝きを宿した妖精の子は空の彼方へと消えていった」
『そうですか……ところで…元気にしてますか?あの子』
「心配はいらぬ。今は良き友に出会い、しっかりと成長しておる。君と同じくナシマホウ界でな」
『そうですか……それとあの子と一緒にいる彼の持つ帝具と言ったかな?』
「あぁ、それがどうかしたのか?」
『彼の帝具は本当に帝具なのかい?』
陽斗SIDE
あの戦いから数日が経った。僕らは日常に戻ったけど……この場にははーちゃんはいない。
みらいもリコもいつもと変わらない感じでいるのだけど……
「リコ1番!凄いモフ!」
「すごいよ。リコ」
「まぁ予習・復習をちゃんとしていれば当然の結果よ。それにしても暑いわね。魔法学校は年中春だから、この暑さには慣れないわ。ほら、補習で行ったひゃっこい島はずっと冬だし……」
「あぁ……」
みらいとリコの二人ははーちゃんのことを思い出していた。やっぱりはーちゃんのことを気にしてるんだろうな
「それは陽斗もでしょ」
「たまに浮かない顔をしてるしね」
ポニィとツクシが心配そうに僕のことを見つめていた。
「浮かない顔か……そうかもな」
二人も思っていたんだろうな。いつまでも一緒だって……それは僕も思っていたことだし……
それからみらいとリコの二人はお店の手伝いがあるといい、僕らと分かれた。
あの二人……本当に大丈夫かな?
「そういえばお父さんがちょっと気にしてたよ?」
「気にしてたって?」
「陽斗のリゼルファのこと。どうにも他の帝具とは違っているんだってさ」
他の帝具と違うって、どう違うんだ?
「もしかしたらそのうち連絡があるかもしれないね」
ツクシはそう言うのであった。
その日の夜、部屋でリゼルファを見つめていた僕。これは両親が発掘したものだって聞かされていたけど、本当に帝具なのかどうかわからない
そんなことを考えていると窓からノックする音が聞こえた。見てみるとみらいとリコが箒で空を飛んでいた。
「どうしたんだ?こんな時間に?」
「うん、ちょっと散歩に誘いに来たの」
いつもと変わらない笑顔をしているつもりだけど、全然そんな風に思えないぞ
「わかった」
僕は二人の散歩に付き合うことになった。僕らは街の高台まで来た。するとリコはみらいにあることを聞いてきた。
「それで…どうしたの?」
「リコ…また、はーちゃんを捜さない?」
「もう…探し尽くしたじゃない…全部…」
「はーちゃんに会いたいモフ……」
やっぱりはーちゃんのことが気がかりだよな。僕らにとっては大切な存在だったからな。
「私ね、ちょうど3人に話しに行こうと思っていたの。私、魔法界に戻った方が良いかなぁって思って…」
「えっ?」
「そもそもナシマホウ界にはエメラルドを探しに来たのよ。でも、エメラルドは…」
「そうだけど……」
「魔法学校で勉強して、もっともっと魔法を使えるようになれば…はーちゃんだって見つかるかもしれない。だから…」
「リコ……」
リコもまたはーちゃんを探し出すために、自分にできることをやろうとしているんだな
「リコ、帰っちゃうモフ?」
「明日はお休みだし、みんなでどこか遊びに行きましょ」
「そうだな……」
次の日、みらいたちと遊びに行くことになったのだけど、ポニィとツクシ、ガイ、グリーンはせっかくだからということで、誘いを断っていた。
気を使わなくってもいいのにと思った……
「うっ…!?私はいったい…あの時ドクロクシー様に……」
ヤモーはドクロクシーとの決戦の場所にて復活していた。
「ドクロクシー様~!!」
ヤモーが叫ぶと同時に、湖の中から何本かの骨が現れた。
「おぉ… このようなお姿に…このヤモーがプリキュアに復讐を!!」
ヤモーが姿を消すと近くにいた橙色の魔神が姿を表した。
「プリキュア?なんだそりゃ?」
「伝説の戦士ですよ」
「ん?お前は?」
「異世界の人間。リュウトというものです。終わりなき混沌の眷属様」
「……お前、どこまで知っているんだ?」
「知っているのは主ですよ。どうですか?少しお話をしませんか?ヤモーさんの活躍を見ながらね」
四人で色んな所に遊び、ベンチに座っておやつを食べていた時、突然空が暗くなり、それと同時にセミ型のヨクバールとヤモーが姿を表した。
「どうして…また…」
「それにあの召喚したやつはドクロクシーのお付き……」
「プリキュアに帝具使い!あなた方をここで倒させてもらいますよ!」
ヨクバールが僕らに攻撃を放ち、僕らは攻撃を避けるが……せっかくの楽しい時間を邪魔しやがって……
「もういい加減にして!!」
「「キュアップ・ラパパ!ダイヤ!ミラクル・マジカル・ジュエリーレ!」」
「2人の奇跡!キュアミラクル!」
「2人の魔法!キュアマジカル!」
「「魔法つかいプリキュア!」」
「リゼルファ!ダイヤフォーム!!」
「不滅の闇に染まりしヨクバールよ!憎きプリキュアを倒すのです!」
僕らはヨクバールに向かっていくが、このヨクバール、前に比べてかなり強い……
「ドクロクシー様のお力が込められたヨクバールです。あなた方に勝ち目はありませんよ」
ヨクバールの攻撃を喰らい、僕らは地面に倒れた。このままじゃやられてしまう
「さぁお別れですよ!!」
「もう、嫌なの…大切なみんなとお別れなんて…もう、嫌なの…」
「みらい……」
「絶対にはーちゃんを見つけてみせるって決めたのに…」
「リコ……」
二人が悲しそうにしている。男としたらこんなのダメだろ。僕は立ち上がると同時に、モフルンが僕らの前に出てあることを告げた
「2人を悲しませちゃ駄目モフ!!笑ってないと、はーちゃんだってニコニコで帰ってこられないモフー」
「モフルンの言うとおりだ。笑ってないと、はーちゃんだって悲しむぞ」
「そうよね…私たちが笑顔じゃないと!」
「うん……」
ミラクルとマジカルの二人が立ち上がると同時に、攻撃を食らったときに落としたリンクルスマホが輝き出した。
「甘い匂いがするモフ」
どうしてこのタイミングで?それに甘い匂いって……
僕はポケットの中からエメラルドのかけらを取り出した。欠片も光っている……
「リンクルスマホン…」
すると花飾り付きのカチューシャをしたロングヘアにハート模様のスカート、花飾り付きのロングブーツを着用した少女が僕らの前に現れた。この子は……
すると少女はどこからともなくエメラルドのリンクルストーンを取り出した。まさかと思うけど、新たなプリキュア?
「キュアップ・ラパパ!エメラルド!」
リンクルスマホンにリンクルストーン・エメラルドをはめ込み、スマホンのタッチペンで『F』を書くと、スペルが浮かび『Felice』と表示された
「フェリーチェ・ファンファン・フラワーレ!」
ピンク色の髪が左右に伸びて編み込んだ三つ編み形となり、頭には花と蝶をかたどったカチューシャを身に着け、ミント系の緑を主体に白も配色されたドレス風のコスチュームを着用した姿に変わった。
「あまねく生命に祝福を!キュアフェリーチェ!」
「キュアフェリーチェ……」
「エメラルドのプリキュアだというのですか!?ヨクバール!」
「陽斗、一緒に」
「えっ?あぁ……エメラルドフォーム!!」
エメラルドの姿に変わり、迫り来るヨクバールを僕とフェリーチェの二人は同時に受け止め、投げ飛ばした。
「強いな……って何でお前が驚いてるんだよ?フェリーチェ……」
「いえ」
フェリーチェは自分の姿の強さに驚いてるけど、今はヨクバールをどうにかしないとダメだな。
僕らは同時に攻撃を繰り出し、ヨクバールがダメージを受けていた。
「フラワーエコーワンド!」
スマホンのペンが杖に変わり、構え、リンクルストーン・エメラルドをはめた
「キュアー・アップ!」
一面に咲き誇った花から放たれたエネルギーをワンドに集め、そして無限大マークを描き
「プリキュア・エメラルド・リンカネーション!」
ピンク色の光線と∞から分かれた2つの緑色のリングを敵に放ち、光線で敵の動きを封じた後、花とリングで包み込み、ヨクバールを浄化した
「私にはドクロクシーさまのお力があります…オボエテーロ!!」
「どうですか?」
「あの力… ただもんじゃないねぇ…」
「プリキュアのことですか?それとも……」
「あの小僧は何者だ?」
「興味湧いたのであれば……」
「あぁお前らに協力してやるよ」
戦いが終わり、僕らを助けてくれた少女……この子、まさかとおもうけど……
「あなた…ひょっとして…」
みらいたちもすぐに少女の姿を誰かと重ねていた。すると少女は僕らに抱きつき、
「私だよ!はーちゃんだよ!」
「「え、えぇーーーーー!?」」
「成長しすぎだろ……」