特に無い事もなくみらいの魔法学校入学準備を終わらせ、僕らは近くのベンチに座って休憩をしていた。
「みんなリコちゃんの事知ってるね。」
「うん、ここには小さい頃から来てるから……」
「みんないい人モフ。」
「そうだね~みんなのおかげで私も魔法使いだよ。」
「道具が揃っただけじゃ魔法は使えないわ。それなら私だって苦労はしない…」
「リコちゃん?」
「私、聞いちゃったの」
リコはナシマホウ界に来る前の事を話しだした。たまたま通りかかった部屋の前で、リコとポニィの二人は水晶と校長のやり取り聞いたのだった。
『魔法の水晶よ答えよ。リンクルストーン・エメラルドが復活するんじゃな?』
『光の…とても強い力をひめた光のきざしが見えます…ですが闇の力ともう一つ次元を超えた存在がうごめいています』
『エメラルドの力は計り知れない…悪しき者に奪われる前に手を打たねば…』
「エメラルドを見つければ、皆に認めてもらえる立派な魔法つかいになれるって思ったの…だからあなたの世界まで探しに行ったのよ」
「凄いなぁリコちゃんは!知らない世界にたった1人で飛び込んで叶えたい夢があるんだもん」
「あなたは?夢とか目標とかないの?」
「リコちゃんみたいに、何か見つけたいな」
「そう……陽斗は?」
「僕は?僕も特にないな。今のところは……」
「因みに私はリコの手伝いかな?ここに来た時に良くしてくれたしね」
「そ、それは……」
「リコちゃん優しいね」
みんなでそんな話をしていると突然みらいの持っているリンクルストーンが糸みたいなものに奪われた。僕たちは糸が出てきたところへと向かうと塔の上の方に逆さになった何かがいた。
「こんな子娘どもにてこずるとは…バッティも なさけないねぇ」
それが僕たちの前に降り、姿を表した。それはまさに蜘蛛女だった。
「このスパルダにエメラルドのありかを教えな!」
「そんなの知らな…」
「教えない!人のものをとるなんて、知ってたとしても絶対に教えない!」
みらいの奴、怖くないのかな?明らかに人外のやつに対して度胸ありすぎだろ。
「立場が分かってないようね。あなた達に選択の余地はない!魔法入りました!いでよ!ヨクバール!」
スパルダが呪文を唱えると石と冷凍みかんが融合した姿のヨクバールが現れた。僕は白い石を取り出し、変身した。
「二人は逃げろ!!ここは僕がなんとかする」
「で、でも……」
「貴方一人で……」
「行くよ二人とも」
ポニィが二人を背負い、走り去っていく。あいつの足なら逃げ切れるだろうな
「あんた聞いてるよ!帝具使いだってね。だけど悪いけどあんたをまともに相手する気はない!!」
スパルダが糸を放ち、僕を縛り上げた。
「くそっ!?」
「やっぱり聞いた通り力はすごいけど、戦い慣れはしてないわね。そこでおとなしくしてなさい」
スパルダはヨクバールと共にみらいたちを追っていく。僕は縛られたままでどうすることもできない……
「くそ……」
なんとか抜け出そうとした瞬間、突然僕は雷に打たれた。一瞬で痛みが感じられなかったけど……
「糸が切れてる……よく分からないけど追いかけないと」
僕はすぐにスパルダのあとを追いかけるのであった。
「………」
「将軍にしては優しいな」
「貴様も来ていたか。ゴズキ」
「見知らぬ土地だからな。殺しも何もせずせっかく戻った命、のんびりと余生を過ごしたかったが……まさかポニィもここにいるとはな。お前も驚いてるだろ。ツクシ」
「うん、それでお父さん、どうする?手助けする?」
「待て、奴の力を見たい」
「将軍がそうご所望だ。聞いてやろう」
広場に出ると街中が蜘蛛の糸に囲まれていった。それに街中が破壊されていく。
「逃がさいよ!エメラルドのありかを言わないのなら、街ごと消してやろうか?」
リコはその光景を見て、これまでこの街で過ごしてきたことを思い出し、怒っている様子だった。
「さぁどこだい!」
「だからあなたには!」
「絶対に教えない!」
「リコちゃん!?」
「みんなの、大切な町に……何てことしてくれるのよ!!」
リコの思いに応えるように像の中の炎が大きく燃え上がり、街中に張り巡らされた蜘蛛の糸を真っ赤な光の柱が消し去っていく。そしてその光から一つのリンクルストーンが現れた。
「あれは……」
「熱い思いを… 感じるモフ!あれはリンクルストーン・ルビーモフ」
「新しいリンクルストーン!?もしかして……」
僕は巾着に入った石を取り出すと残った4つの石の内一つが赤に変わっていた。
「だとしたら……行くぞ二人とも」
「「うん」」
「「キュアップラパパ!ルビー!」」
ルビーが現れ、モフルンのリボンにセットされた
「「ミラクル・マジカル・ジュエリーレ!」」
二人はツインテールのヘアスタイルに、赤を基調としたコスチュームに変わった。
「ふたりの奇跡!キュアミラクル!」
「ふたりの魔法!キュアマジカル!」
「「魔法つかい!プリキュア!」」
そして僕も赤い石を腕輪にはめ込んだ瞬間、真っ赤な衣装に両手には炎の篭手が装備された姿に変わった。
「変身しただと!?」
「ルビーのプリキュアモフ!ルビーが新しい力をくれたモフ!」
「小癪な!行け!ヨクバール!そいつらを纏めて押しつぶせ!」
ヨクバールが僕たちを押しつぶそうとするが、僕らは三人でヨクバールを受け止めた。この姿だと力が上がっているのか?
「くっ、何をして……」
「油断してるよ!おばさん」
ポニィがスパルダに蹴りを喰らわせると、みらいから奪ったリンクルストーンが手元から落ち、モフルンがそれをキャッチした。
「ナイス!ポニィ!モフルン!」
「褒める前に!やっちゃいなって」
「わかった」
僕は襲いかかるヨクバールに対し、拳を構え思いっきり殴った。その瞬間ヨクバールは炎に包まれていくのであった。
「トドメは頼んだぞ!二人とも」
「「リンクルステッキ!ルビー!」」
リンクルステッキにルビーをはめ込む二人、
「「紅の情熱よ、私達の手に!フルフルリンクル!」」
二人は空中に魔法陣を描いた。
「「プリキュア・ルビー・パッショナーレ!」」
ヨクバールに突撃をし、ヨクバールは紅い螺旋状のリボンに包まれて浄化されていくのであった。
「プリキュア!オボエテーロ!」
スパルダも撤退し、街も元の姿に戻っていった。人々はプリキュアの登場に驚きを隠せないでいた。
「ふむ………」
「どうかしたのですか?」
「ヤモーくん、どうやら私も動いたほうが良いですね」
「では見せてくれるのですか?皇具の力とやらを……」
「えぇ、見せますよ。あの方から授かった皇具の力を……手始めに……お願いしますよ。ザンクさん」
「あぁ、愉快愉快。こうしてまた消し去ることができますよ」
「ではまずは彼の実力を……そして見極め次第でこの皇具『無視流残スペーイド』をお使いください」
「わかった」
「どのようなものか見せてもらいますよ。リュウトさん」
「楽しみにしていたまえ。そしてユートピアに招かれた者共も始末してみます」