陽斗Side
僕とみらいは一緒にサッカー場に来ていた
もう既にまゆみたちも来ており…
「おまたせー」
「あ、二人とも遅すぎ」
「大丈夫、壮太も丁度出てきたところだし。聞いたよ、勉強頑張ってるんだって?」
「そう。すごいんだ」
気が付くとホイッスルが鳴った。何だか丁度良いところを見逃したな。
「肝心なとこ見てなかった…」
「中学の頃と変わらないね、壮太」
「中学かあ、あの頃以来すっかり見なくなったなー、魔法使い」
「懐かしいね、かなのその話題」
「んー、もう1度会いたいなー!」
勝木さんの魔法つかいの話に反応を示さないみらい。変に反応を示すとリコ達のことを思い出すからな……
リコ達とお別れしてからは魔法と出会う前と同じ日常が続いた。僕とみらいの関係も変わらず続いている。まぁ…高校の時に……
ただ一緒にいて分かることはある。それはみらいが何処か寂しそうにしている。その寂しさを僕には埋めることは出来ない。仕方ないか…その寂しさを埋めるためには……
「ただいま…」
家の中に入るが誰も返事を返さない。いつも通りの日常に戻ったんだ。
「僕も…寂しいんだろうな…」
そう一人で呟くのであった。
みらいSide
「ただいまー」
「おかえり」
家に帰るとおばあちゃんが出迎えてくれた。おばあちゃんは夕食を作ろうとしているから、私は手伝おうとエプロンをつけると…
「私も手伝うね」
「大きくなったわねぇ」
「思い出してたの。あなたとモフルンが初めて出会った日のこと」
おばあちゃんは話してくれた。私が生まれたときに、おばあちゃんがモフルンを送ってくれたことを、そして私がモフルンの手を握ったことを
「モフルンはみらいを見守ってくれてる。小さい頃からずっと、今でもね」
「私、おばあちゃんのお話、大好き。不思議なお話をいっぱいしてくれたから、色んなことに興味を持てて…だから出会えたんだ」
「素直な言葉は力になる。想いがつながっていれば、それは奇跡を起こすのよ」
奇跡を起こす……
その日の夜、私はあまり眠れなかった。そんな時、ふとモフルンが落ち、拾い上げると窓が開いているのに気が付き、月を見た。私は少し散歩に出掛けることに…
桜並木を歩きながら私はモフルンに語りかけていた。
「今日ね、壮太の試合があって、みんなで応援にいったんだ。そうそう、イチゴメロンパンに新作が出たんだって。今度学校終わったら食べに…あ、今わたし色んな国の事を勉強してるんだ。お母さんのお店の仕入れで海外にも行ったりね。もっと知りたいんだ、私の世界のワクワクを。そしていつか…」
どんなに語りかけてもモフルンは答えてくれない。
「話したいこと、いっぱいあるんだ。今夜は十六夜だね。会いたいなー」
ふと何かが木に当たる音が聞こえ、振り向くと魔法の杖と同じサイズの木の枝が落ちていた。
「私を連れてきてくれたの?」
私は杖を天に向けて…
「キュアップラパパ!もう1度みんなに会いたい!」
呪文を唱えても…魔法は使えないよね
「なんてね…バカだな私」
私はそのまま帰ろうとするとおばあちゃんの言葉を思い出し、捨てた木の枝を拾い上げ…
「想いがつながっていれば、強い想いがあれば!キュアップラパパ、みんなに会いたい!キュアップラパパ、みんなとずっと仲良しで居たい。キュアップラパパ、みんなとずっと一緒に居たい。キュアップラパパ、みんなに会いたい!」
涙を流しながら、私は呪文を唱え続ける
「キュアップラパパ、みんなに会いたいよ…」
陽斗Side
「今夜は十六夜……」
そういえばあの時もこんな夜空だったな。僕が家で月を眺めているときに……
「キュアップラパパ……」
もう寂しそうにしているみらいを見続けるのは…イヤだ。いい加減会いに来いよ…リコ、はーちゃん…
「みらいがまたリコ達と出会えますように……」
僕がそう呟いた瞬間、机の上に置いてあったリンクルストーンの欠片が光り出した。これは…まさか!?
みらいSide
諦めかけながらも…私は呪文を唱える
「キュアップラパパ、リコにみんなに…会いたい」
眩い光と桜吹雪に咄嗟に目を閉じ、目を開けると…
「は!え?空!?これって、魔法…?」
気が付くと空に飛ばされた私。これは…
「モフルーン!」
飛ばされるモフルン。だけどそのモフルンの手を誰かが握り締めた。
「ダメじゃない気をつけなきゃ。モフルンは大切な友達でしょ?」
顔を上げるとそこには…
「夢じゃ…ないよね?」
箒に乗ったリコがいた。
「みらいー!」
「リコ!リコ、リコ! 会いたかった、会いたかったよー!」
「私もよみらい。ずっと、ずっとずっと、やっと会えた!」
「苦しいモフ…」
モフルンの声が聞こえ、二人同時にモフルンを見つめる。
「モフー!」
「「モフルン!」」
「みんなの声、聞こえたよ」
「「はーちゃん!」」
「みらい、リコ、モフルン!」」
「はーちゃん!」
「モフ!」
「また、みんなと会えた! ワクワクもんだあ!」
「あら、まだもう一人いるでしょ」
「うんうん、あそこに」
二人が指を指した方を見ると地上で私達を見つめる陽斗くんの姿があった。
陽斗Side
「奇跡みたいな魔法だな。またリコ達と会えるなんて」
僕はみらい達の姿を見て、微笑むのであった
まだ続きます
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