〈ツヴァイ Side〉
俺はロジーヌと通信を終えて、姉さんへ連絡した。
「はい、もしもし?」
「ああ、俺だよ。 姉さん、相変わらず出るの早いな。
それと連絡が遅くなってすまない。
特科クラスの入学オリエンテーションが長引いてたんだよ。」
「ツヴァイからの連絡よ? 出るの早いのは当たり前じゃない! そうなの?
入学式だけだから早く終わると思って連絡したのに、出なかったから心配したのよ。」
「悪かったよ。今後は夜とかの方が助かる。出れる可能性が高いのはその時間帯ぐらいかな?
緊急の時は俺から連絡するよ。」
「分かったわ。入学式とクラスはどうだったの?」
「クラスは、なかなか面白い経歴の子達が集まっているな。まあ、俺が言えた義理じゃないが。
殿下の狙いも分かったし、なかなか楽しめそうだ。
クラスの子たちとも仲良く出来そうだな。
歳は皆下だが・・・。」
「それなら良かった。女の子とかもいるのよね?」
「いるな。10人中4人だな。
まあ、寮が一緒だし、交流する機会も多いから
何とかなるだろう。」
「え? 寮一緒なの? 男女共に?
ダ、ダメよ! 不純異性交遊は、お姉ちゃんが許しません!」
「いやいや、その歳で何言ってるんだよ。
姉さんも俺もいい歳だろ?
そろそろ相手見つけた方が良いと思うぞ。」
「歳のことは言わないで! 私は、ツヴァイにもらってもらうつもりだから良いんです!
ツッくんの結婚相手はお姉ちゃん以外認めません!」
「何決めてるの!? いい加減、弟離れしようよ!
総長の威厳が全くないよ?!」
「ツヴァイは、お姉ちゃんが嫌いなの?」
「ったく。嫌いじゃねーよ。姉さんのことは大好きだよ。 俺に光を教えてくれた人だからな。
今でも感謝しきれないぐらい、感謝してるよ。」
「そっか………… ありがとう!」
「可愛い姉さんだな。
そろそろ晩飯作らないといけないから、切るぞ? また連絡するよ。 おやすみ、姉さん。」
「可愛いって。
分かったわ。 それじゃあ、またね。
おやすみ、ツヴァイ。」
と通信を終えると、ドアがノックされた。
俺は騎士団用の端末を隠しドアを開けた。
そこにはリィンがいた。
「どうしたんだ、リィン?」
「ああ。さっきアリサ達から、ツヴァイがご飯を作ってくれるって聞いたから、お礼を言いに来たんだよ。
誰かと通信してたのか?
話し声が聞こえてたから。」
「律儀な奴だな。ああ、歳が離れている姉さんとな。」
「そうなのか。俺にも妹が要るんだよ。」
「なるほどな。女兄弟がいると何かと気遣う点も多くなるから大変だよな。
さて、そろそろ飯作りにいくとしますかね。」
「だな。
俺もリビングに行くよ。
ツヴァイと話もしたいし。
それじゃあ、行こう。」
「了解。」
俺達は、一階のリビングとキッチンへ向かうのだった。
〈ツヴァイ Side out〉
〈アイン Side〉
まったくもう………
ツヴァイの言葉はいつも心臓に悪いんだから。
それにしても女の子と一緒の寮ってのが心配ね。 あの子は、凄くモテるからね。
本人に自覚が無いところが質がが悪いのよね……
近いうちに休みを取って、会いに行かないと!
すると私の執務室の扉がコンコンとノックされた。
「入れ!」
と言うと、中に入ってきたのは私の親友兼恋のライバルだった。
「失礼します、総長。ってどうしたんですか? 凄いご機嫌ですね。」
「ルフィナか。 さっきまでツヴァイと通信してたからな!」
私は満面の笑みで言うと、ルフィナは一瞬固まっていたが、同じように笑顔になっていた。
「へえ………… そうなんですか。それは良かったですね。」
「それで、どうしたんだ?」
「どうやらクロスベル方面で、教団の残党が動き始めているみたい。」
「それは本当か!?」
「ええ。『蒼き聖典』とアッバスさんからの報告だから間違いないわ。活発化してきたら、協力者を1人寄越して欲しいと要請があったわ。」
「…………そうか。蒼き聖典から要請があったら、希望の光を向かわせよう。
アイツが一番臨機応変に動けるし、教団のこと
については詳しいからな。」
「了解したわ。報告は以上ね。
それで、話は変わるんだけど、アインはいつ休暇取るの?」
「急にどうした? もう少し先で取るつもりだが……」
私は嫌な予感がしながらもルフィナに尋ねた。
「そう。日程が決まったら教えてね♪ 私も同じタイミングで取るから。ツヴァイくんに一緒に会いに行きましょう♪」
「な!? だ、だめだぞ! 私1人で会いに行くんだ!
」
「あら、別に良いでしょう? 何か問題でもあるのかしら、お義姉さん?」
「お義姉さんと呼ぶんじゃない! 私の弟は絶対やらないからな! 」
私達は、弟のことについて言い合うのだった。
〈アイン Side out〉