俺は通話を終え、寮から出て駅に向かおうとしていた。
「やばいよ。通話していたらいつの間にか時間ギリギリになってるし。
リィン達に先に行っててくれって言うんじゃなかった・・・・。
ボヤいてもしょうがない。
急ぎますかね。」
俺は寮の鍵を閉め、急いでトリスタ駅へと向かうのだった。
駅の前まで、来たところで女性の方とぶつかった。
「きゃっ。」
「すみません!
急いでいたもので。
ケガはありませ・・・・・・んか?」
「ええ、大丈夫ですよ。
そちらも大丈夫でし・・・・・たか?」
何でヴィータがこんなところにいるんだ!
ここまで近くにいるとか予想外なんだが・・・・
何とか、ごまかせるか?
一応バレないように変装はしているが。
「はい、大丈夫です。そちらも大丈夫でしたか?
すみません、急いでいたもので。」
「大丈夫ですよ。その制服はトリスタの学生さんかしら?
私はミスティよ。
貴方に似た人を見たことがあったから驚いてしまったの。
ここで出会ったのも何かの縁ね。
良かったらこれ、どうぞ。
私の名刺ね。
ここから見えるラジオ局で番組を放送しているの。
良かったら聞いてみてね。」
「はい、そうです。
ミスティさんですね。
僕はリンクって言います。
そうなんですか?
ありがとうございます!
聞いてみますね。
ってしまった!
時間が無かったんだ!
すみませんが、急いでるので失礼します。
それでは、また。」
俺はミスティと別れ、急いで駅の中に入っていった。
「ええ、また話ましょう。
ってもういないし。
それにしても、今の子あの人にそっくりだったわね・・・。
まさかね。
彼は騎士団だし、学生としているわけないわよね・・・・。
ツヴァイは一体何しているのかしら?
鋼や死線も彼が抜けて以来、元気が無いし・・・。
まあ、私もそうなんだけど。
ぼやいても仕方がないわね。
私は、私の仕事をしましょう。」
と言い、女性はラジオ局に向かうのだった。
ふー。
さっきは危なかったな。
良かった、変装してて。
バレたら不味いことになってたな。
俺は一安心し、駅に入るとA班の皆を見つけたのだが・・・・。
サラ教官が腕組んで、すごい形相なんですけど。
俺は即座に
「すみません! 遅れました!」
と謝った。
「ツヴァイ~♪
初日から遅刻するとは良い度胸じゃない♪
何で遅れたのかな?
理由を教えなさい。
あんたは、寝坊なんてしないでしょ?」
「すみません、知り合いと通信してたら遅れました!
次から気をつけます!」
「罰として、一週間寮の掃除当番ね♪
それじゃあ、列車に乗って行くわよ。」
「分かりました。」
「災難だったね、ツヴァイ。
僕もリィンも呼びに行けば良かったね。」
「そうだな、エリオット。すまなかった、ツヴァイ。」
「ありがとな、エリオット、リィン。
ラウラもアリサも遅れてすまなかった。」
「別に気にするでない。早く行くぞ。」
「別に良いわよ、みんな行きましょう。」
「ありがとな、みんな!」
俺は笑いながら、みんなと列車に乗ってケルディックに向かうのだった。