プロローグ1
〈ツヴァイ Side 〉
俺は今、宮殿内でオリヴァルト・ライゼ・アルノール殿下と対面している。
「やあやあ、ツヴァイくん。久しぶりだね! 君とはリベールでの異変の時いらいかな?」
「お久しぶりです、殿下。ええ、そうですね。
リベールの時にはお世話になりました。」
「こちらこそ助かったよ。君の力が無ければ、僕らは死んでいたからね~。
シェラくん、クローゼくんとは連絡取っているのかい? 君に会いたがっていたよ?」
「毎日のように手紙が来たり、通信が来てますね。仕事で忙しい時は、返せない時があるのですが、二人とも泣き出すんで、できるだけ返すようにして、返せない時は前もって言うようにしてます。」
「相変わらずモテモテだね~。このこの! アルフィンも急いで女学園から帰ってくるみたいだよ?
アルフィンが帰ってくるまで君を引き留めておかないと、僕が殺されちゃうよ、ははっ!」
「何言ってるんですか、貴方は。
アルフィン殿下に会うのも久しぶりなんで、顔を見るまではいますよ。騎士団の休暇ももらってますし、時間は大丈夫です。
オリヴァルト殿下。
何か用があって、私を呼んだのではないですか?」
「アルフィンの為に、ありがとう。兄としてお礼を言うよ。
そうそう。要件なんだけど、これを読んでみてもらえるかい?」
俺は殿下から渡された書類を見てみると、
「トールズ士官学院推薦入学受付願書」と書いていた。
うん、さっぱり分からん。
なんでこんなものを渡してきたんだ殿下は?
「えっと、殿下。この書類の意味が私には分からないのですが....。」
「僕はお飾りだけどその学園の理事長をしていてね。君の実力を見込んで入学してもらいたいんだ、生徒としてね。」
「いやいやいや。俺はもう、25ですよ?
この学園入るってことは10歳近く離れていますよ? こんなオッサンが若者の中に入ったらいけんでしょう。だいたい歳誤魔化すのが厳しいでしょう?」
「君のルックスなら、変装して若く見せれば何とかいけるはずさ!
あと、僕からのコネを使えば何とかなるよ!
それに、君は戦いばかりだったんだろう?
学生生活を仲間達と送るのは良いもんだよ!」
「流石に無理がありますよ?
ってか俺が生徒でいたら蛇とか絶対介入してきますよ? 鉄血宰相も今頃怪しい動きをしてますし。」
「ツヴァイくん、だからこそだよ....。 今後帝国は戦乱の渦に包まれる。そこで、君が学生として入ることで仲間の力も付き、若者が協力しあい、立ち上がるようになる。これからはそれが必要なんだよ。君は周りに大きな影響を与えてくれる人物だと僕は見てるからね。」
「やれやれ、凄い御方だ。分かりました。
ただ、俺の仕事の都合もあるんで調整してからで良いですか?」
「もちろんだよ! ちなみに騎士団の方には、僕の署名で文書を送ってるから、許可は取りやすいと思うよ?」
「全く食えない御方だ。それじゃあ、ちょっと姉に連絡して来ます。」
と言い、俺は部屋を出て端末で姉に連絡するのだった。
〈ツヴァイ Side〉
〈オリビエ Side〉
彼が部屋を出てから、僕は彼のことについて考えていた。
彼とはリベールの異変の時からの付き合いだ。
初めは変わった青年だなと思っていたが、彼と話し旅をしていくうちに印象が変わっていった。
今ではこんなに仲良しさ。
今の彼の目は、普通の人と変わらないが、彼が力を発揮し敵と戦う時には人形のように冷たくなることがあった....
彼は今までどんなことを体験してきたんだろうね。
元、蛇の一員(下っ端)で今は守護騎士の従騎士をやっているらしいが、彼の本当の姿はどちらも嘘だと僕は読んでいる。
彼から話してくれたら嬉しいが、言うことはないだろうから僕から聞いてみよう!
シェラくん達にも脅されたしね!
全く、本人に聞けば良いのに肝心な所でヘタレになるんだから....
シェラくん達の恋も応援したいところだが、僕の妹もツヴァイくんのことが好きだからね~
彼を素直にさせてくれる女性は一体誰になるのやら....
おっと、アルフィンが帰ってきたみたいだ。
「おかえり、アルフィン!」
僕は笑顔で言うのだった。
〈オリビエ Side out〉