刹那の軌跡   作:Seli

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20話

順序を追って話すか。 まず大市から被害者2人から物品を盗難した犯人の目的は何だと思う?」

 

 

 

「それは、盗んだ物品なんじゃないのかな?」

 

 

 

「物品を盗むことによって得をするのは誰だと思う?」

 

 

 

「犯人と、領邦軍、アルバレア領主か。」

 

 

 

「2つの点を結びつける要因は今の所無いから次にいくぞ。犯人の侵入、脱出経路及び潜伏先はどこだと思う?」

 

 

 

「うーん、やっぱり東か西の街道かしら? 鉄道での移動は目立つし...けど身を隠せる場所が無いわね。」

 

 

 

「2つの屋台全ての荷物を運ぶとしたら人手がいる。 犯人は複数だ。 潜伏先が分からぬぞ。」

 

 

 

「いや、1ヶ所だけあるな。 ルナリア自然公園だ。あそこなら距離的にも可能だ。」

 

 

 

リィンの答えに俺は頷き

 

 

「自然公園は最近管理者を変えられたらしいな。州の決定によってな。」

 

 

 

「あ! そこでさっきの関係が結びつくわね!」

 

 

 

「正解だ。目撃情報を得る為に、あそこで酔いつぶれていた管理者に話を聞きに行こう。

昨日からいたみたいだから、何か目撃してる可能性が高い。」

 

 

 

俺達はケルディックの西口に向かい、酔いつぶれていた男性に話を聞き確証を得られた。

 

 

 

「決まりだな。 犯人はルナリア自然公園にいる。」

 

 

 

「す、凄いね... ろくに情報を集めないで事件の真相を暴いちゃったよ。」

 

 

 

「ここに入学する前に色々な仕事してきたからな。こうやって少ない情報から推理するってことばかりだったよ....」

 

「改めて思うけど、ツヴァイって何者なの?」

 

 

 

「普通の人間だと思いたい.....」

 

 

「普通からだいぶかけ離れてるわよ...」

 

 

アリサにそう突っ込まれた。

 

 

「それより、依頼を消化してルナリア自然公園に向かおうぜ。」

 

 

俺はアリサ達にそう言い、行動を開始した。

今日の実習の依頼を終わらせ、やり残しがないか確認し、俺達はルナリア自然公園に向かった。

 

 

 

「昨日いた見張りがいないな...」

 

 

 

自然公園前に到着すると、昨日いた見張りがいなかった。

 

 

 

「あら? これは?」

 

 

「何か見つけたのか?」

 

 

 

アリサは何か落ちているのを見つけ、それを拾い上げた。

 

 

 

「ブレスレットか?」

 

 

 

「盗難にあった商人の1人がこれと似たようなブレスレットを扱っていたわね。」

 

 

「それがここにあるということは....」

 

 

 

「当たりだな。 盗品はここにあると見て間違いないだろう。」

 

 

自然公園に入ろうとしたが、門には真新しく頑丈そうな錠前がかけられていた。

 

 

 

「内側からかけられているね...」

 

 

 

「鍵があればあけれるんだが...」

 

 

「しょうがない、壊すか。」

 

 

 

「そうか。私がやろう。」

 

 

 

ラウラは錠前を前に大剣を構えた。

 

 

 

「で、出来るの!?」

 

 

 

「私の剣ならば何とか。」

 

 

 

アリサとエリオットが慌てる。

そこで、リィンがラウラの前に出て遮り

 

 

「俺がやろう。その大剣よりも静かにできるはずだ」

 

 

 

ラウラは何も言わずに引き下がった。

 

 

 

 

門の前から太刀の一閃が響いた。

すると鍵が見事に壊れ、門を空けることができた。

 

 

 

「それじゃあ、行こう!」

 

リィンを先頭に各自ついていくのだった。

 

俺は一番最後に公園内に入り、止まり振り返った。

 

結構な人数が離れた所から、ついてきているな

。この感じからして領邦軍か? いや、領邦軍以外の集団もいるな。ここで介入してくるとしたら、『鉄道憲兵隊』ってとこだろうな。

『鉄血宰相』まで動き出したか....

氷の乙女(アイスメイデン)』がどういう人物か知れる良い機会か。

 

今はそれよりも事件解決だな。

 

俺は急いでリィン達の後を追うのだった。

 

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