順序を追って話すか。 まず大市から被害者2人から物品を盗難した犯人の目的は何だと思う?」
「それは、盗んだ物品なんじゃないのかな?」
「物品を盗むことによって得をするのは誰だと思う?」
「犯人と、領邦軍、アルバレア領主か。」
「2つの点を結びつける要因は今の所無いから次にいくぞ。犯人の侵入、脱出経路及び潜伏先はどこだと思う?」
「うーん、やっぱり東か西の街道かしら? 鉄道での移動は目立つし...けど身を隠せる場所が無いわね。」
「2つの屋台全ての荷物を運ぶとしたら人手がいる。 犯人は複数だ。 潜伏先が分からぬぞ。」
「いや、1ヶ所だけあるな。 ルナリア自然公園だ。あそこなら距離的にも可能だ。」
リィンの答えに俺は頷き
「自然公園は最近管理者を変えられたらしいな。州の決定によってな。」
「あ! そこでさっきの関係が結びつくわね!」
「正解だ。目撃情報を得る為に、あそこで酔いつぶれていた管理者に話を聞きに行こう。
昨日からいたみたいだから、何か目撃してる可能性が高い。」
俺達はケルディックの西口に向かい、酔いつぶれていた男性に話を聞き確証を得られた。
「決まりだな。 犯人はルナリア自然公園にいる。」
「す、凄いね... ろくに情報を集めないで事件の真相を暴いちゃったよ。」
「ここに入学する前に色々な仕事してきたからな。こうやって少ない情報から推理するってことばかりだったよ....」
「改めて思うけど、ツヴァイって何者なの?」
「普通の人間だと思いたい.....」
「普通からだいぶかけ離れてるわよ...」
アリサにそう突っ込まれた。
「それより、依頼を消化してルナリア自然公園に向かおうぜ。」
俺はアリサ達にそう言い、行動を開始した。
今日の実習の依頼を終わらせ、やり残しがないか確認し、俺達はルナリア自然公園に向かった。
「昨日いた見張りがいないな...」
自然公園前に到着すると、昨日いた見張りがいなかった。
「あら? これは?」
「何か見つけたのか?」
アリサは何か落ちているのを見つけ、それを拾い上げた。
「ブレスレットか?」
「盗難にあった商人の1人がこれと似たようなブレスレットを扱っていたわね。」
「それがここにあるということは....」
「当たりだな。 盗品はここにあると見て間違いないだろう。」
自然公園に入ろうとしたが、門には真新しく頑丈そうな錠前がかけられていた。
「内側からかけられているね...」
「鍵があればあけれるんだが...」
「しょうがない、壊すか。」
「そうか。私がやろう。」
ラウラは錠前を前に大剣を構えた。
「で、出来るの!?」
「私の剣ならば何とか。」
アリサとエリオットが慌てる。
そこで、リィンがラウラの前に出て遮り
「俺がやろう。その大剣よりも静かにできるはずだ」
ラウラは何も言わずに引き下がった。
門の前から太刀の一閃が響いた。
すると鍵が見事に壊れ、門を空けることができた。
「それじゃあ、行こう!」
リィンを先頭に各自ついていくのだった。
俺は一番最後に公園内に入り、止まり振り返った。
結構な人数が離れた所から、ついてきているな
。この感じからして領邦軍か? いや、領邦軍以外の集団もいるな。ここで介入してくるとしたら、『鉄道憲兵隊』ってとこだろうな。
『鉄血宰相』まで動き出したか....
『
今はそれよりも事件解決だな。
俺は急いでリィン達の後を追うのだった。