俺達は薄暗いルナリア自然公園を進んでいた。
奥に行くと、進行方向から話し声が聞こえてきた。
静かな場所なので、鮮明に聞こえた。
(いた!)
(四人か。荷物もし現行犯逮捕にはなりそうだな....)
窃盗犯に見えないように隠れ、声を潜めながらエリオットと俺は話しながら窃盗犯を観察していた。
(ふむ。どうするのだ、ツヴァイ?)
(奇襲をかけよう。リィンもそれでいいか?)
(ああ、問題ない。)
(アリサ、頼む。)
( 了解。それじゃあ、行くわよ?)
弓矢を構えるアリサの言葉に、全員無言で頷き 陰から出て....
「そこまでだ!!」
突入と同時にリインが叫び、窃盗犯の前に飛び出し、窃盗犯は驚いていた。
「てめえらは昨日の!?」
「門には鍵をかけたはずなのに!」
「まさか突破してきたのか!?」
「うむ、その通りだ」
「盗まれたものはちゃんとあるな。」
「この場合、現行犯逮捕が認められる状況なのかしら?」
「認められないなら、今の状況を写した画像を見せるだけだがな。俺の
ほら、これが証拠だ。」
俺は
「何て機能をつけてるのよ!? ホント規格外ね、ツヴァイは!」
そうアリサに突っ込まれ
「いや、必要になるかと思って付けてたんだよ。さて、どうしますか犯人さん達? 大人しく投降した方が身のためですよ?」
「くっ.....」
窃盗犯達は銃を取り出した。
「おい、やっちまうぞ!」
「所詮はガキ共だ!」
「ここで潰せば問題ない!」
「覚悟してもらおうかッ!」
俺達は冷静に
「弱い連中ほど意気がるんだよな。」
「それは此方の台詞だな。」
「大した訓練も受けてなさそうだし。」
「アークスの戦術リンクを使えばいける。」
「この程度なら、簡単に制圧できるわ!」
「ああ、行くぞ!」
開始と同時に窃盗犯達は銃を乱射した。 狙いがついていないためバラバラだった。
その隙に、俺達はすぐに離れ、アリサが牽制として矢を窃盗犯達の間に射った。
「うおっ!?」
「ちっ……」
それだけで彼らは動揺し、銃撃は止む。
「サンキュー、アリサ。ナイスだ。八葉一刀流二ノ型 『疾風』!」
「ぐあっ!?」
俺は風を纏いながら移動し、窃盗犯全員を峰打ちで気絶させ制圧した。
「コイツら素人の集まりだな。訓練も何もされてないな。」
「弱ッ。ってかツヴァイの技が早すぎて見えなかったんだけど!」
「やれやれ、口ほどにもない連中だ。それにしても先程の技すごかったぞ。」
「驚いたよ。あそこまでのレベルで技を使える使い手だなんて、剣聖クラスなんじゃないか?」
「そんな大したものじゃないぞ、リィン。」
「勝負はあった。 投稿して、大市の人達に謝罪してもらうぞ。」
「そちらの盗難品も全て回収させてもらうわ!」
「『誰』に頼まれたかも話してもらう必要がありそうだな。
誰かが背後で操ってんのか....?
さっきの会話の内容だと領邦軍ではなさそうだし、洗いざらい話してもらおうか。」
俺は脅し気味に言うが、窃盗犯はまだ抵抗を見せる。 口を割ろうとしない窃盗犯達を連行しようとしたその時、
大きな笛の音が聞こえるのだった。