次からはオリジナルストーリーのクロスベル編です!
それと、クレアとフラグが立ちます(笑)
「あれは...」
「て、鉄道憲兵隊...」
(この者達は...)
(間違いない! 《
(帝国正規軍でも最精鋭と言われている...)
帝国正規軍の最精鋭部隊であり、帝国政府代表ギリアス・オズボーン宰相により設立された部隊。 帝国正規軍の組織であるが、組性格は軍隊というより警察に近く、活動において同じく帝国軍情報局と高度に連携をとっている。
(彼女が噂の人物か... 俺の正体までは流石に掴まれてないだろうな。)
隊員の後から出てきたのは、彼らを従えた水色の髪の女性『氷の乙女』の異名を持つ人物だ。
俺は鋭い目付きで彼女を見据える。
「
「鉄血の子飼いがどうして....」
予期せぬ事態で領邦軍の兵士達から動揺が上がる。 動揺を隠そうとして隊長が前に出る。
「どういうつもりだ? この地は我ら領邦軍が治安維持を行う場所だ。
貴公ら正規軍に介入される謂れはないぞ?」
「お言葉ですが、ケルディックは鉄道網の中継地点でもあります。 そこで起きた事件については我々にも捜査権が発生します。
その事はご存知ですよね?」
「くっ....」
帝国の法律を持ち出され、隊長は反論できなかった。
「元締めの方達を始め、関係者の証言を取り、状況証拠等も合わせて判断するに、こちらの学生さんたちが犯人である可能性はあり得ません。」
「.......」
正論で論破され、さらに黙りこむ領邦軍の隊長。 彼は彼女たちが出てきてしまった以上、自分達が窃盗犯とグルなのに気付いている。 隊長は彼女の言い分を受け入れた。
「では、後は我々にお任せください。 盗品の返却も含めて処理させていただきますので。」
「ぐ、撤収だ!」
苛立たしげに部隊を撤収させる、 兵士達はそれに従い、窃盗犯達は女性の一声で全員が拘束されてしまった。
「鉄血の狗が! それとそこの小僧、貴様の顔だけは忘れんからな!」
隊長が俺と女性に対して吐き捨てるように呟き、去っていく。
女性はその言葉を全く気にする素振りを見せず、俺達に歩み寄る。
(綺麗な人ね.... ツヴァイを近づけると危険な気がするわね。)
(こ、こんな人が鉄道憲兵隊の....?)
(彼女が....)
(鉄血勢力には目をつけられないようにしないとな。おとなしくしておこう。)
女性が正面に立ち、リィン達は改めて彼女の顔を目にする。
先ほどの隊長をあしらったような人物には見えないほど綺麗な女性だった。
「ふふ、お疲れ様でした。 帝国軍・鉄道憲兵隊所属、クレア・リーヴェルト大尉です。 トールズ士官学院の方々ですね? 調書を取りたいので少々お付き合い願えませんか?」
その後、ケルディックに戻った俺達はクレアの下で今回の事件についての調書を取られた。 彼解放された時にはもう夕方になっていた。
「お前さん達には本当に世話になったな。 盗品も戻ってきたし、トラブルも一通り解決した。 何と礼を言ったらいいのやら。」
「俺達も親切でやったことなので気にしないでください。」
「それに、今回の事件は私達だけじゃなくて、鉄道憲兵隊が動いてくれたおかげで解決できたっていうのもありますし。」
「いえ、私達はあくまで最後のお手伝いをしただけです。 皆さんが犯人を取り逃していたら介入すら出来なかったでしょうし、事件の解決は皆さんの功績だと言えるでしょう。」
「う、うーん。ちょっと面映ゆいですけど。」
「まあ、素直に受け取っておくとしよう」
ケルディック駅の前で、5人は列車が来るまでの時間、クレアとオットーさんの二人と別れる前に最後の会話をしていた。
戻ったらクロスベルか...
やれやれ。すんなり終われば良いんだが、嫌な予感するんだよな...
まあ気にしても仕方がないか。
それにしても笛を吹いた人物は誰なんだ?
逃げられたし、今後も何かと起こりそうな気がするし、注意しておくか。
「ツヴァイさん、どうかされましたか?」
「あ、いえ。クレアさんのように綺麗な軍人と話すような機会が無かったもので、緊張しています。それと今後もこのような事件が起こりそうで少し考え事を.....」
「へ?.....き、綺麗.... 私が....」
「今回の件で、クロイツェン領の内情も気になりますね... って痛いぞ!?」
ツヴァイの言葉に、クレアは一瞬固まり、すぐに顔を赤くした。
同時に、ラウラとアリサが俺をつねってきた。
「何するんだラウラ、アリサ!?」
「す、すまぬ! 急に腹がたち、無意識にやってしまった。」
「別に.... どっかの誰かさんがナンパし始めたから止めただけよ!」
「ったく何なんだよ...」
と俺達が漫才していると、クレアが正気に戻り、話はじめた。
どうやら、今回の事件を踏まえ、今後は憲兵隊の人間がこの地に常駐されるという事になったみたいだ。
もう領邦軍に我が物顔にされるという事はなくなり。 オットーさんはそれを聞き一安心した。
「ご、ごほん! 調書への協力、ありがとうございました。 お時間を取らせてしまって申し訳ありません。」
「いえ、気にしないでください」
「僕達の方こそ、危ない所を助けていただいてありがとうございます。 刃を突き付け合わずに納める事の難しさ、改めて理解しました」
クレア大尉は静かに首を振り
「いえ、余計なお世話だったのかもしれません。 ああいったトラブルも考えての《特別実習》かもしれませんから。」
「それは無いと思いますよ。クエストをこなして力を合わせ対処して力をつけていく目的はあったでしょうけど、今回みたいな大きな問題は流石に予測してなかったでしょうね。」
「そ、そうなのですか?」
「何良い雰囲気で話してるのよ、あんた達は.... だいたい、ツヴァイの言った通りよ。」
クレア大尉とツヴァイの言葉に答えたのは、ちょうど駅から出て来てジト目になったサラ教官だった。 どうやら今し方到着した列車に乗って来たみたいだ。
「サ、サラ教官!」
「やれやれ、ようやくのお出ましか。」
「もしかして、この事件を聞きつけて?」
「まあねえ。予想以上の問題が起こったみたいね。ツヴァイも約束守ってくれてありがとね。」
サラ教官の言葉に、アリサとラウラとクレアが反応した。
「いえいえ、お安いご用ですよ。教官もお疲れ様です。」
「ありがとう。」
サラ教官とクレア大尉は知り合いというより因縁がある関係のようだ。
「それでは皆さん、 私達はこれにて失礼します。 今後また困ったことがあれば、我々を呼んでくださいね。 お力になれることも多いと思います。ツヴァイさんも連絡くださいね。
ツヴァイさんのことを色々と教えてくださいね。」
クレア大尉は最後に腕から指の先までまっすぐに伸びた美しい敬礼をし
「特化クラス《VII組》、私も応援させて頂きますね。」
最後に俺達に今後の激励をもらい、颯爽と立ち去っていった。
とんでもない爆弾を置き残して....
何で俺は目つけられてんの?
しかもこの状況にして、帰るとかあの人鬼畜すぎるだろ....
女性陣から発生する物凄いオーラに、緊張がはしっている中、エリオットが
「な、何ていうか、軍人には見えない人だったね。ね、リィン?」
「そ、そうだな。ってかこの空気どうにかしてくれ! エリオット!」
「僕にも無理だよ!」
「あら~♪ 随分と大尉さんと仲良くなったみたいね、ツヴァイ。教官としては嬉しいんだけど、帰りの列車の中で話を聞かせてもらえるかな?」
「そうですね、サラ教官に賛成です。ツヴァイには色々とお話しないといけないわね。」
「そうだな。私も何故かは分からんが賛成だ。」
「さてと、あたし達もそろそろお暇しましょうか。ツヴァイは分かったわね?」
「了解しました!」
「はい......」
俺は諦めた……………。
「ハハハ、青春じゃのう。それではな。 ヴァンダイクによろしく言っておいてくれ。 お前さんたちも近いんじゃからまた遊びに来るといい。 歓迎させてもらうぞ!」
「はい、いつか必ずまた来ます!」
「お世話になりました!」
5人はオットーさんに一礼して、列車へと乗り込む。
俺は、列車の中でお話をすることになった....
俺達は士官学院に戻り、初めての特別実習を終えることができたのだった。