「ツヴァイさん、どうしますか?」
「制圧するにこしたことは無いが、今やると間違いなくパニックだな....
それに他の一般客との距離が近すぎるから、危険が及ぶ可能性が高い。」
「そうですね。ですが犯人達次第で人質も危ないかもしれません。」
「俺が前に出て、犯人と交渉してみる。最悪強硬手段で制圧する。その間に他の客との距離を駅員と協力して広げてもらえるか?」
「分かりました。お気をつけて。」
俺はロジーヌと会話を終わらせ、犯人達に近づいた。
「すみませんが、人質を解放してもらえませんか? 変わりに私が人質になるので...」
「なんだ、てめえは!?」
「そうだ、ふざけてんのか?」
「俺たちが誰か分かってんのか!」
犯人たちは、俺の言葉に反応して言ってきたがその中の一人が、
「まて、お前ら。人質を離さず大人しくしてろ。テメエ何者だ? もしかしてクロスベル警察か?」
「いえいえ、私はただの旅行者ですよ。そこの女性と少女を解放していただけませんかね?
ミラ目的なら私の方が旅行者なのでたくさん持ってますよ? このとおり。」
俺はバッグを開いてたくさんのセピスやミラを
少しだけ見せた。
反応するか?
「残念ながらミラ目的では無い。」
「じゃあ、何が目的なんですか?」
「俺たち猟兵団の名前を知らしめるためだ。」
「猟兵団ですか? 」
「そうだ。今の猟兵団は、『赤い星座』か『西風の旅団』がほぼ二強だ。人物となれば、『闘神』、『猟兵王』、『死神』の3人が有名だ。俺たちはそこに並ぶ。」
「そうですか。ですがその目的の為にその二人は関係無いのでは? それに、駅で目立っては、逃げられずに拘束されますよ?」
「クライアントからの依頼でな。こちらの女性が希望らしい。自分から巻き込まれてきた少女はついでだ。
拘束されずに、逃げる手筈は整っている。
さて、警察と遊撃士が来る前にずらかるぞお前ら。」
「了解!」
「いやっ! 誰か、助けてください! お願いします。」
「ごめんなさい、ガイさん、ロイド...」
二人の人質は涙を流し、絶望していた。
俺は背後を確認し、ロジーヌ達が他の客との距離をあけたことを確認した。
猟兵なら容赦なく行かせてもらうか。理不尽に巻き込んで泣かすってのが許せない。
「....待てよ」
「何だ? 」
犯人たちは、俺の言葉に反応した。
「待てって言ったんだよ。バカ野郎供が!」
俺は瞬時に、人質を拘束している二人組に近づき、
「八葉一刀流 八の型 無手」
「ぐはっ!?」
「がはっ!」
技で二人を吹き飛ばし気絶させた。
そしてすぐに、人質達を背中にかばい、
「悪いが、少しだけ俺の背後で大人しくしててくれよ。絶対に守るからな。」
「は、はい....」
人質の二人は驚いていたが、ツヴァイの言葉に何とか返事した。
「てめえ!」
そこに、もう一人が突っ込んできたが、
相手の勢いをいなし、人がいない方向へ蹴り飛ばした。
「ぐへっ!」
「後はお前一人だけだな。さあ、どうするよ? 投降してくれたら助かるんだが....」
とリーダーに問いかけると、
「てめえ、何者だ? あまり俺を嘗めるんじゃねーぞ。はぁぁぁぁぁ!」
爆発的な闘気を引き出した。
「
ロジーヌ!」
ロジーヌに呼び掛けると、俺の背後にすでにいて、人質達を守っていた。
「はい! 使っても問題ないですよ。
人は避難させてますし、人質は私が守ります!」
「ありがとな! はぁぁぁぁぁ!」
俺も相手と同じ
周囲を巻き込むほど爆発的な闘気が発生し、
「何だ、この闘気は!? 桁が違いすぎる! 闘神と猟兵王クラスじゃねーか! まさか、貴様は...!?」
「誰を敵に回してたか気付くのが遅いぞ!」
俺は相手の懐に飛び込み、鳩尾に一発加えた。
「がはっ!.....くそが..」
リーダーは気を失った。
俺は闘気を納め
「ロジーヌ! とりあえず、犯人グループを拘束するぞ! それと、怪我人がいたら治療を頼む!」
「はい!」
俺は気絶している犯人達を拘束し、人質の女性達に怪我が無いか確認をした。
「二人とも大丈夫ですか? 怪我はありませんか?」
「はい、大丈夫です。ありがとうございました。正直諦めてましたから。」
「助けていただきありがとうございました!」
「いえいえ。こちらこそ長い間怖い思いをさせてすみませんでした。もうちょい良い手があれば良かったのですが、お二人を助けることが出来て良かったです。」
「感謝してます。すみません、お名前を伺っても? 私は、セシル・ノイエスと言います。
ほら、ユウナちゃんも。」
「はい、私はユウナ・クロフォードって言います! セシルさんとは同じアパートに住んでいて仲良くしてもらってます!」
「私はツヴァイ・リンクと申します。セシルさんとユウナちゃんだね。よろしくお願いします。」
「こちらこそ。今回の件のお礼をしたいので、私の家に寄っていただけませんか? お連れの方も一緒に。」
「セシルさん、私も賛成です! 」
「いえ、大したことをした訳ではないので、気にしなくても大丈夫ですよ。」
「いえいえ、そんなこと言わずに。」
ん? セシルさんの笑顔、有無を言わせないぞってオーラが出てるんですけど...
俺何かした!?今までの経験上逆らったらダメな気がする!
「はい、分かりました....
おーい、ロジーヌ!」
俺はロジーヌを呼び、事情を説明した。
「またですか.....分かりました。
初めまして。ロジーヌ・リンクと申します。
ツヴァイは私の兄になります。」
ロジーヌとセシルさん達はお互いに自己紹介していると
「すみません、クロスベル警察『特務支援課』の者ですが、事件の調書を取りたいのでお話を伺ってもよろしいでしょうか?」
と話かけてくる人物達がいたのだった。