刹那の軌跡   作:Seli

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35話

〈ツヴァイ Side〉

 

ワジとミシュラムに着き、ワジが前に予約していたホテルにチェックインし、部屋に荷物を置いていた。

 

ワジが俺の荷物について尋ねて来た。

 

 

「アシュリーからいったい何を受けとっていたんだい?」

 

 

「ああ、コイツだよ。」

 

俺はバーから出てすぐ、知り合いの店に向かい荷物を受け取りミシュラムに来ていた。

 

箱を開け、中身を見せた。

 

 

「ブレードライフル? それって君が、猟兵として仕事する時の武器じゃないか。」

 

 

「ああ。こっちの方が今回は動きやすいからな。『エクスカリバー』はバラせるし、持ち運びが便利なんだよ。必要になれば組み立てるって感じだな。ちなみに中は、威力の高いゴム弾にしてるから、気絶したりはするが殺傷能力は無いぞ。」

 

 

「なるほどね。その方が太刀より適してる訳だ。ただ、その武器を出すと変装してても正体がバレるんじゃないかい? 君の猟兵の経歴は知らない人がいないぐらい有名だし。」

 

 

「ヤバくなったら出すって感じだな。それまでは素手で何とか対処するつもりだし、バレたらバレた時だ。俺の正体に気づくのはランドルフぐらいしかいないから、大丈夫だろう。」

 

 

「ツヴァイがそういうなら分かったよ。」

 

 

そこで部屋の扉がコンコンとノックされた。

するとワジが

 

 

 

「あっ、そういや。ルームサービス頼んでおいたんだ。出てもらえるかい、ツヴァイ?」

 

 

 

「ああ、分かったよ。はーい、今出ます!」

 

 

俺はドアを開けると、そこにはロジーヌがいた。

 

「どうも。えっと、付いてきちゃいました。」

 

 

うん、疲れて幻覚でも見ているんだろう...

俺は目を擦りながらドアを閉めた。

 

 

「ツヴァイさん!? すみませんが、開けてもらえませんか!?」

 

 

何か外からロジーヌの声が聞こえるし、ワジを見てみるとめちゃくちゃニヤニヤしてやがる....

ワジの策略か....

 

 

 

来てしまったのは仕方ないか。

 

 

 

 

俺はもう一度ドアを開け、ロジーヌを部屋に招き入れるのだった。

 

 

 

 

ロジーヌを部屋に招き入れ、二人に事情を聞いていた。

 

 

「で、どうしてロジーヌがここにいるんだ?」

 

 

 

「それは... 私がツヴァイさんの任務に従騎士としてお供したかったからです!

ツヴァイさんはいつも1人で解決しようとして無茶をしてばかりで...

いつも心配している私の気持ちも考えてください! それに、私は従騎士です!

貴方の側でサポートがしたいんですよ!」

 

ロジーヌはありのままの気持ちを俺にぶつけてきた。

 

危険が及ばないように危ない任務からは遠ざけてたんだが、不満ばかりを貯めてたみたいだな。そういえば、アイツにもそう言われたんだった....

どうやら同じ失敗を繰り返してたみたいだ。

 

「分かったよ。これからは、俺のサポートに入った時にはどの任務でも連れていくから、よろしく頼む。」

 

 

「.....はい! こちらこそよろしくお願いしますね、ツヴァイさん!

それと、ワジさん、きっかけをくださりありがとうございました。」

 

 

ロジーヌは俺の言葉が嬉しかったのか、満面の笑みになっていた。

 

 

この笑顔を俺は曇らせていたんだな....

 

 

 

「うん! 話が纏まったみたいで良かったね。それじゃあ、ここからは別行動って形でいいかい? 」

 

ワジが俺達に確認してきたので

 

 

「ああ。黒の密売会が終わったら合流しよう。

それと、もしトラブルが起きたりしたら各自で対処しよう。 さてと、ロジーヌの服を見に行くか。」

 

 

「私の服ですか?」

 

 

ロジーヌは不思議そうな顔をしながら言った。

 

 

「そのカジュアルな服装だとドレスコードに引っかかるし、化粧とかもして変装しておかないと不味いだろうが。 ミラのことは気にしなくていいから行くぞ。 それじゃあ、また後でな。」

 

 

「はーい。それじゃあ、デート楽しんできてね~」

 

 

「ツヴァイさん!? ワジさんも何を言っているのですか!?」

 

俺はワジにそう言い、ロジーヌの手を引き店へと向かった。

 

 

〈ツヴァイ Side out〉

 

 

 

〈ロジーヌ Side〉

 

 

ツヴァイさんが私の全身コーディネートを終え、『黒の密売会』に参加するために私達は大きなミシュラムのテーマパークから、離れた箇所にある大きな屋敷へと向かっていた。

 

 

今の私の格好は、赤いドレスを着てネックレス等の装飾品を付け、髪にはエクステをして、普段の私とは別人になっていた。

 

ツヴァイさんは、黒いスーツを着て赤い眼鏡をかけ、金髪のカツラを付けている。

 

 

今の私達は知り合いが見ても気づかれることはないでしょう。

 

 

 

先程からすれ違う人達が、私達の方を見てばかりだった。

女性の方は、ツヴァイさんにばかり目がいっている。

 

何をしてもこの人はモテるのですね....

 

 

私はツヴァイさんの腕に抱きつくようにして、歩くようにした。

 

 

「急にどうしたんだ? 」

 

 

「こういうカップル的な雰囲気を出していると、怪しまれにくいかと思いまして。ダメでしょうか?」

 

「確かにその方が良いな。怪しまれず入ることも出来るだろうしな。よし、それで行こう。」

 

 

む.....

私はこんなにもドキドキしてるのに、ツヴァイさんはいつも通りなのですね。

 

それが彼らしさでもあるのですが、私としては意識してもらいたいです。

 

 

 

でも、今は任務にお供出来るようになっただけでも満足ですね。

 

私は、ホテルでのやり取りを思いだしていた。

 

私は彼に自分の想いをぶつけました。

彼は私の手助けしたいという想いに答えてくれました。

そのお陰で、こうして彼と供に潜入任務を行うことになり、私は彼の為に頑張ると決心した。

 

 

そして、屋敷の前に私達は到着したのだった。

 

 

〈ロジーヌ Side out〉

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