刹那の軌跡   作:Seli

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42話

〈エリィ Side〉

 

私達は、ルバーチェ商会のマフィア達を撃退しながら、水上バス乗り場を目指して移動していた。

 

そして何とか水上バス乗り場に来ることができたが、目の前でバスが出ていってしまった。

 

 

「くっ!?」

 

 

 

 

 

「そんな!? 予定時刻より出航が早すぎます!」

 

 

 

 

 

「ミシュラムでの騒ぎを聞いて、早く出航したのかもしれないわ…………」

 

 

 

「僕らにとっては、非常にまずいことになったみたいだね。」

 

 

私達が逃げてきた方向からマフィア達が追ってきて、此方に向けて銃を撃ってきた。

 

 

 

「波止場の方にまだボートが停めてあるかもしれねぇ! 走れ!」

 

 

私は銃で威嚇射撃をし、ティオちゃんはアーツで敵の足止めをしながら波止場へと向かったが、ボートが1つも無かった………

 

 

逃げ場がなく、協力しながら敵を撃退していたけれど、私達は徐々に追い詰められていった。

 

 

するとルバーチェ商会若頭『ガルシア』が現れた。

 

「やれやれ、テメエらか。 支援課のガキども……… ずいぶん久しぶりじゃねえか。

クク、道理で見たことあるガキどもだと思ったわけだ。まさか、招待カードを入手して競売会に参加するとはな………

さて、俺達の面子をつぶしてもらった代償として腕の一本でももらっておくか!」

 

 

それを合図に、私達と戦闘になった。

上手く連携を取り、彼を何とか退けることが出来たが、彼らはまだ闘えるみたいだった……

 

 

「…………ククク……………ハハハ! まさかここまでやるとはな。 なかなか楽しませてくれるじゃねえか。」

 

 

私は驚きで言葉が出なかった。

そんな!?

まだ闘えるの!?

このままだと…………

 

 

「わっ!? 生き返っちゃった!」

 

 

「バカな!?」

 

 

「ヴァルドよりタフみたいだね………」

 

 

「……チッ。化物が…………」

 

 

「クク、何を抜かしてやがる。 ランドルフ・オルランド…… テメエだって同じだろうが?」

 

 

ランディの言葉に彼は反応していた。

ランドルフ………?

 

 

「………………ッ!」

 

 

「ランディ?」

 

 

「やはりそうだったか………。 大陸西部最強猟兵団の1つ『赤い星座』。 その団長の息子として、ガキの頃から大部隊を率いて敵を殺しまくった赤き死神…………

『闘神の息子』 ランドルフ・オルランド!」

 

 

「………………………」

 

 

 

「『闘神の息子』」

 

 

「『赤い星座』 有名な猟兵団の1つですね………」

 

 

猟兵だったのね、ランディは。

 

 

「…………そうだったの…………」

 

 

 

「………ハハハ。 バレちまったならしょうがねえか。 そのオッサンの話はあながち間違っちゃねえぜ。 『闘神の息子』って呼び名は、反吐が出るほど気に食わねぇがな…………………

それに『死神』って呼び名なら、俺より相応しい奴がいるだろうが。」

 

 

「確かにな……… 『死神』は別格がいたな。テメエらをここで倒せれば充分だ。はぁぁぁぁぁ!」

 

ガルシアから物凄いオーラみたいなのが溢れだした。

 

 

するとランディが前に出て

 

 

 

「ここは俺がどうにかする。このオッサンを倒せば突破口が開けるはずだ。俺のことは気にせずに行け! うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!」

 

 

ランディからも同じように物凄いオーラが発生していた。

 

 

「ランディ!」

 

 

「ランディさん、らしくないです!」

 

 

ダメよ!

もう私の前から誰か居なくなるのは嫌よ!

 

「そうよ! そんなのダメよ!」

 

私は咄嗟に体が動き、ランディ達を止める為に間に入った。

 

「エリィ、危ない!」

 

 

「エリィさん!」

 

 

「邪魔だ!」

 

 

「くっ、お嬢!」

 

 

 

「なんだ、貴様は!?」

 

 

「がはっ!」

 

 

「キャウン!」

 

 

 

ガルシアは私を吹き飛ばそうとしていた。

私はダメージに備え目を瞑った。

 

その時私の頭の中には、

 

私は朧気に覚えている、10年ほど前に私や家族達を助けてくれた人みたいになりたかった。

そしてお父様が昔目指していたクロスベルの改革を志していた。

 

その目標は達成できないかもしれないわね………

お祖父様、ごめんなさい。

 

という思いしか無かった…………

 

 

あら? ダメージが来ない?

 

 

「テメエは!?」

 

 

「………………な!?」

 

 

私は恐る恐る目をあけると

 

 

「おいおい。こんなに可愛い女の子に手をあげるとか流石にダメだろ、ガルシアさんよ。」

 

 

私のを庇うようにして前に立ち、ガルシアの手を受け止めてる人物がいた。

その人物の背中を見た瞬間、私は10年前の出来事を完全に思い出すのだった。

 

 

〈エリィ Side out〉

 

 

 

 

〈ツヴァイ Side〉

 

 

 

「脱出方法は、このボートでいけるな。」

 

 

「そうですね。どうしますか?」

 

 

「ロジーヌも確か、ボートとか運転出来たよな?」

 

 

「はい、ある程度の乗り物を操縦できます。」

 

 

「なら、ボートに乗って波止場の近くで待機しておいてくれ。それで脱出できる状況になったら俺達を回収してくれ!」

 

 

「分かりました。ツヴァイさん。」

 

 

「ああ。」

 

 

ロジーヌがボートで波止場の近くに待機するのをを確認し、ワジ達の所へ急いで向かった。

 

波止場に着くと、マフィア達に追い詰められていたワジ達がいた。

しかも、ランドルフとガルシアが戦場の叫び(ウォークライ)で爆発的な闘気を発生させていた。

 

 

俺は瞬時に、『エクスカリバー』で手前側にいたマフィア達と軍用犬を撃退した。

 

すると、ランドルフとガルシアの間に割って入る人物がいた。

 

 

おい!? 何をしてるんだ、あの子は!?

 

ガルシアがその子を殴ろうとしていたので、

 

 

俺は力を解放し、凄いスピードでガルシアとエリィの間に入った。そして、エリィを庇うようにしガルシアの手を受け止めるのだった。

 

〈ツヴァイ Side out〉

 

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