女神転生 中島   作:ジャックオニール

10 / 51
コンピューターウイルス 前編

スサノオとの戦いから2日後の事だった。弓子が宣言どうりに病院から退院してきた。

 

弓子「お前ら、大変だ!兄貴が帰ってくる!」

ジャック「ヒーホー!大輔の兄ちゃんお土産買ってきてくれるかな?」

弓子「バカ野郎!ケチな兄貴が土産なんか買うわけねえだろ!」

ティンク「弓子?お兄さん何処に行ってたの?」

弓子「ああ、スサノオを探しに島根県までだ。」

スサノオ「弓子のお兄さんですか?帰って来たらちゃんと挨拶しないといけませんね。」

弓子「何を呑気な事を言ってるんだ!お前がいるから問題なんだよ!」

ユキムラ「ハハハ!問題なんてなんにもないさ。みんなスサノオって名乗らなければいいだけじゃないか!」

弓子「はぁ?」

ユキムラ「彼は昨日からこの僕と同じイケメンおもてなし武将隊に加わったんだよ!そう!これからの名前はスサノオではなく、本多 タダカツさ!」

中島「本多 タダカツ…。徳川最強の男なんだな。」

弓子「徳川最強の男、本多 タダカツか。お前にピッタリの名じゃねぇか!ってそんな事で兄貴が誤魔化せられるか!」

ジャック「みんなでタダカツって呼んでいたらきっと大丈夫だぞ!」

弓子「まぁ、いいか。タダカツ!お前、兄貴が帰って来ても絶対に自分がスサノオだって名乗るなよ。」

タダカツ「わ、分かりました。それより弓子、この後、お昼が過ぎましたら少し町を探索したいのですがご一緒していただけますか?」

弓子「なんだよ、何処か行きたい所でもあるのかよ。」

タダカツ「ええ、この町は興味深い物が沢山有ります。特にこの八丁味噌!私は大変気に入りました。昨日もユキムラと共にいくつか八丁味噌を購入致しましたがまだまだ購入しきれていませんので見に行きたいのですよ。」

弓子「まぁ、いいや。一緒に行ってやるよ。その代わり帰りにトレーニングに付き合えよ。」

タダカツ「ええ、分かりました。ああ!今からが楽しみです!」

ティンク「とりあえずそろそろお昼だしご飯にするよ。」

弓子「チビ、今日の飯はなんだ?」

ティンク「野菜たっぷりのポトフだよ。みんなの分を注いでくるよ。」

 

みんなで談笑していると大輔が帰って来た。もちろん手ぶらで…。手土産の1つも買ってこない、本当にケチな男である。

 

大輔「みんな、ただいま…。」

弓子「お、おう、兄貴、帰って来たんだな。」

大輔「弓子、何か変わった事はなかったかい?」

弓子「2、3日でそうそう変わった事があってたまるかよ。何もねえよ。」

大輔「ふーん…。所でニュースで見たのだけど…津島神社で何か凄い事故があったみたいだけど。」

ジャック「大輔の兄ちゃん、物知りだな!」

大輔「津島神社はスサノオ所縁の地なんだ。僕が島根県まで行って直ぐの出来事なんだよ。何か知ってるよね。」

弓子「はぁ?知らねえよ。」

大輔「所でソイツは何者だい?」

 

大輔はスサノオを指差した。

 

ユキムラ「ハハハ!彼の名は本多 タダカツ、僕と同じイケメンおもてなし武将だよ。」

大輔「本多 タダカツ…。君…スサノオだよな。」

タダカツ「は、はい。そうです…。」

弓子「タダカツ!お前、素直に答えてるんじゃねえよ!」

タダカツ「いや、聞かれたので…。」

大輔「何でスサノオがここに居るんだよ!どういう事なんだよ!」

 

簡単にバレてしまった。

 

弓子「小さい事をガタガタ言うなよ。そんな事だから兄貴は友達が一人も居ないんだよ。」

大輔「小さい事じゃないだろ!スサノオは僕達の親の仇じゃないか!何を考えているんだ!」

 

珍しく大輔が大声をあげる。

 

弓子「しょうがないだろ。中島の奴が神社を魔法で滅茶苦茶にしたからこいつが住むとこ無くなったんだよ。だから連れて来たんだよ。文句があるなら中島に言えよ。」

大輔「中島君が?」

タダカツ「ええ、お兄さん。彼の放ったメキドで私も死にかけました。」

大輔「お前がお兄さんって言うなよ!お前が僕達の両親を殺したんだろうが!」

弓子「そうだぞ兄貴、タダカツがあたし達の頭がおかしいキチガイの両親を殺してくれたんだからちゃんと「ありがとうございました」ってお礼を言えよ。」

大輔「何でだよ!親が殺されてお礼を言う奴が何処に居るんだよ!」

弓子「あー、何を怒ってるんだよ。帰って来てそうそう兄貴はうるせえな。」

タダカツ「なにか弓子がすみません…。」

大輔「お前のせいだよ!」

タダカツ「すみません…。お兄さん。」

大輔「だからお前がお兄さんって言うなよ!」

中島「あ、あの、そろそろお昼ご飯だからお兄さんも気持ちを静めて欲しいんだな。」

大輔「もういいよ!」

 

大輔は諦めたのか事務所のソファに座った。

 

「いやー!」

中島「ティンクの声なんだな。」

 

中島達はティンクの叫び声が聞こえたので急いで台所に向かった。

 

弓子「どうしたチビ、ゴキブリでも出たのか?」

ティンク「せっかく作ったポトフが…。なんで…。」

タダカツ「ああ、それですか。最後の味付けがまだのようでしたので私が仕上げに八丁味噌を入れておきました。」

ティンク「何してくれるのよ!」

タダカツ「いや、味付けがまだのようでしたので…。」

ティンク「こういうお料理なの!煮込んだお野菜とお野菜のお出汁を楽しむお料理なの!」

タダカツ「しかし、八丁味噌はとても素晴らしい食材です。使わない手はありません。」

ティンク「これじゃただのお味噌汁じゃない!どうしてくれるのよ!」

タダカツ「まぁ、できたみたいですのでいただきましょう弓子。」

弓子「あ、ああ…。」

 

タダカツは八丁味噌の入ったポトフを自分と弓子の分だけ注いだ。

 

タダカツ「では、いただきましょう。」

ティンク「ちょっと!何で自分と弓子の分だけなのよ!」

タダカツ「私がここで敬愛しているのは弓子だけです。それに私は弓子と出かける約束があるので時間が無いのです。」

ティンク「あんた!ちょっと協調性が無さすぎよ!」

中島「まあまあティンク、抑えるんだな。僕達もせっかくだから食べるんだな。」

ティンク「うん、そうだね…。せっかく一生懸命作ったのに…。」

弓子「おうチビ、これ結構いけるぞ。」

ティンク「なんでもおいしいって言う弓子に褒められても嬉しくないよ。」

 

中島達はそれぞれ席に着いて食事を始めた。

 

大輔「そうだ弓子、この後直ぐに依頼人に会いに行って欲しいんだ。」

弓子「はぁ?今言うなよ。たまには兄貴が行けよ。どうせ毎日兄貴は暇だろうが。」

大輔「僕はこれから別の依頼主にここで会う約束なんだよ。で、行く場所はここのオフィス街だから気をつけるんだよ。」

弓子「ちっ、しょうがねえな。タダカツ、買い物はまた今度だ。」

タダカツ「弓子、私もご一緒します。」

中島「弓子さん、気をつけてなんだな。」

弓子「なーかーじーまー!テメエも来るんだよ!」バキ!

 

弓子の蹴りが中島にヒットした。

 

中島「い、痛い…。」

弓子「行くぞ、早くしろ中島!」

中島「あっ、弓子さん、待って欲しいんだな。」

ティンク「中島!あたしも行くよ!」

 

こうして中島と弓子は新たな依頼に向かった。

 

大輔「所で、君達は行かないのかい?」

ユキムラ「僕は今日、イケメンおもてなし武将隊のショーの日なんだよ。今日はタダカツがいるからマスター達は心配ないよ。」

ジャック「オイラはパスカルの散歩をしないといけないぞ。それじゃあオイラ行ってくるぞ。」

ユキムラ「僕もファンのみんなが待っているから行ってくるよ。」

 

事務所は大輔を残してみんな出ていった。

 

 

 

 

 

中島達はビジネス街にやって来た。

 

弓子「このビルだな…。行くぞ。」

中島「あっ…。ここ…。」

ティンク「中島?どうしたの?」

中島「ここの会社、僕が前に勤めていてクビになった所なんだな。」

弓子「中島、お前が愚図だからクビになったんだよ。どうせ会社の連中はお前なんか覚えていねぇよ。」

ティンク「弓子!そんな言い方はないじゃない!ねぇ、中島?何でクビになっちゃったの?」

中島「僕は退社時間になったから節電のためにパソコンのコンセントを全部引き抜いて帰ったんだな。それで次の日、出勤したらパソコンのプログラムが全て故障したとか言われていきなりクビになったんだな…。」

 

それだけの一大事を起こしてクビだけですんでむしろラッキーである。

 

ティンク「…。ま、まあ過ぎた事を気にしてもしょうがないじゃない。」

弓子「まあ、あたしが知ったことじゃないからいいか。行くぞ。」

タダカツ「分かりました。」

弓子「中島!早くしろ!」

中島「あっ!待って欲しいんだな!」

 

一同はビルの中に入った。奥に進むといきなり警備員に呼び止められた。

 

「君達、ちゃんと来客名簿を書いて…。」

弓子「どけ!」バキ!

 

弓子がこめかみを蹴りあげ警備員を気絶させた。

 

弓子「よし、行くぞ!」

ティンク「行くぞ、じゃないよ!何で毎回警備員の人を蹴るのよ!」

弓子「いちいち説明するの面倒だろうが。これが1番手っ取り早いんだよ。」

タダカツ「そうですね、行きましょう。」

 

こうして依頼人の居る会社に入っていった。

 

エレベーターに乗り依頼主の居る会社に入った。

 

弓子「依頼主の社長は居るか?」

「なんだね君達は?」

弓子「依頼を受けて来た探偵だ。社長に用事があるんだよ。」

「探偵?そんな胡散臭い者達を社長に会わす訳にはいかないな、帰りたまえ!」

弓子「なんだテメェ、あたしはここの社長に呼ばれて来たんだよ!したっぱのお前がでしゃばってるんじゃねえよ!」

「課長の私に向かってなんて口の聞き方だ。そんな者を社長に会わす訳にはいかん!帰れ!」

弓子「お前が課長だぁ?どう見ても無能のバーコードハゲにしか見えないけどなぁ。」

 

弓子の発言でオフィスの所々でクスクスと笑い声が聞こえる。

 

「それにお前!モニターで見てたが警備員を蹴り倒して来ただろ!」

弓子「いいから社長を呼べよハゲ!」

「まだ完全にハゲてはない!見ろ!このフサフサの髪を!」

 

フサフサではない。ハゲである。課長の発言で社員達は笑いをこらえる事が出来ずに仕事どころでは無くなっている。

 

弓子「タダカツ!なんか腹立つからこいつの髪の毛を全部むしれ!」

タダカツ「御意。」

 

タダカツが会社の課長の髪の毛をむしろうとした時、奥のドアが開いた。

 

「何事ですか!騒々しい!」

「しゃ、社長!」

弓子「お前が社長かぁ!依頼で来た探偵だ。」

「探偵さん?いきなり入って来ては駄目じゃないか。警備員の人にちゃんとアポをとらないと。」

弓子「まあ、過ぎた事をガタガタ言ってもしょうがないだろ。で、依頼ってなんだよ。」

「ここじゃなんだから奥の社長室で話をしましょう。」

 

弓子達は社長室に案内された。

 

弓子「なんか社長室のわりに質素な部屋だな。」

「会社のお金で無駄遣いは出来ませんからね。どうぞお掛けください。」

 

弓子達はソファに腰掛けた。

 

「早速ですが、話をさせてもらってもよろしいですか?」

弓子「ああ。」

「ちょっと前からですが、前日作成した会社のパソコンのプログラムが明くる日急に消えたりする異常がありまして…。」

弓子「パソコンのプログラム?あたしらには専門外だよ。」

「パソコンの修理を出したのですが異常がなくて…。それにその消されたプログラムがその次の日に修復されていたりとか、とにかく不思議な事が色々と起きるのです。」

弓子「他に変わった事はないのか?」

「そうですね…。昨日、楽しみにとっておいたチョコレートがなくなっていた事がありました。」

弓子「他には?」

「う~ん、電気代がここ最近少し高くなってる位ですかね…。」

弓子「誰かのイタズラにしか思えないな…。」

「今の所は会社の業務に支障はあまりないのですが気味が悪くて…。探偵さんに調査をお願いしたいのです。」

弓子「警備員にでも任せたらいいじゃねえか、わざわざあたしらに頼まなくても…。」

「警備員からは毎日異常がないと報告を受けていまして、もしかしたら…。」

弓子「お化け、悪魔の仕業かも知れないって事か?」

「はい、お願いできますでしょうか?」

弓子「う~ん、分かった。引き受けてやるよ。でも、今の話を聞いただけではな、期待に応える事が出来ないかも知れないぞ。」

「そうですか…。」

弓子「お化けも悪魔も関係無いかも知れないからな。ちなみに会社は何時までだ?」

「6時までです。基本的に社員には残業はさせないので7時までには全員帰りますね。」

弓子「そうか。じゃあ、7時から朝まであたし達が会社を見張っといてやるよ。」

「お願いします。」

 

夜になった。今日は天気が良いので空には大きくて綺麗な満月が見える。18年に一度のスーパームーンである。

 

弓子「よし、行くぞ。」

中島「よ、夜になったらビルの中が薄気味悪くて怖いんだな。」

ティンク「悪魔なんか出てきてもあたしがボコボコにしてあげるよ!」

タダカツ「早く行きましょう。悪魔がいるなら私がボコボコにしてあげましょう。」

中島「ふ、二人ともどうしたんだな?」

タダカツ「今宵は満月です。気持ちが高ぶるのは当然の事です。」

ティンク「そうだよ!今日は綺麗な満月だよ!早く行こうよ!」

弓子「なんだよ…。いつになくやる気だなチビ。」

ティンク「弓子!何をちんたらしてるのさ!ぶっ飛ばすよ!」

タダカツ「そうです!」

弓子「分かったよ、うるせえな。」

 

珍しく弓子が圧倒されながら再びオフィスに向かう。見回りの警備員が悲鳴を上げながらこちらに向かってくる。

 

「でででででたー!!!!」

弓子「おい、どうした!」

「あ、あんたは?」

弓子「ここの社長に呼ばれて来た探偵だ!何があった?」

「た、探偵さん?オ、オフィスのパソコンが!勝手に動いて!ひぃぃぃ!」

ティンク「びくびく怯えてる人間なんてボコボコだよ!エーイ!」ペチ!ペチ!

 

ティンクが警備員の顔をペチペチキックをしている。

 

「痛!ちょっと!痛!何をするんだ!」

ティンク「ボコボコだよー!」

「ちょっと!何だ?妖精?」

弓子「中島!そのチビを捕まえてろ!」

中島「わ、分かったんだな。ティ、ティンク、駄目なんだな。大人しくするんだな。」

 

中島はティンクを捕まえて胸ポケットに入れた。

 

中島「警備員さん、ごめんなさいなんだな。」

「あ、ああ。お陰で少し落ち着いたよ、ありがとう。」

弓子「チビがすまなかったな。で、オフィスで何があった?」

「あっ、そうだった。オフィスのパソコンが全部ついていたので気になって覗いてみたら緑色をした子供位の大きさの生き物がたくさんいてパソコンをいじっていたのです。」

弓子「低俗の悪魔だな…。」

タダカツ「低俗の悪魔ごときに怖れて職務放棄するような警備員はこの世に必用ありません。ボコボコにしましょう。」

「へ?何を?」

 

タダカツが警備員めがけてパンチを繰り出す。

 

弓子「タダカツ!止めろ!お前、さっきからちょっとおかしいぞ!」

タダカツ「逆らう者は全てボコボコにします。お月様!ピカピカー!」

 

タダカツが弓子に襲いかかる!

 

弓子「あー…。駄目だこりゃ。中島!お前はその警備員を連れて悪魔がいるオフィスに行け!あたしはタダカツをぶっ飛ばしてから行く!」

中島「タダカツを?」

弓子「今のあたしは絶好調だ。冷静じゃないこいつなんかあたしの相手にならねえよ。だから行け!」

中島「わ、分かったんだな!」

「行きましょう!」

ティンク「お月様ピカピカー!」

中島「ティ、ティンク!暴れたら駄目なんだな、大人しくするんだな!」

ティンク「ピカピカー!」

 

中島は警備員と共にオフィスに向かった。

 

タダカツ「お月様!ピカピカー!」

弓子「なんだよこれ…。違う意味でヤベエな。元に戻るのかよ…。」

タダカツ「ピカピカー!」

弓子「遂に言葉を喋れなくなったぞ…。」

 

 

 

 

中島は警備員に案内されてオフィスの中に入った。中は子供位の背丈で全身緑色をした悪魔が6匹パソコンを起動させている。

 

「オラ、絶好調だべー!お月様!ピカピカー!」

「ピカピカー!」

中島「い、いっぱいいるんだな…。怖いんだな…。」

「それでは探偵さん、よろしくお願いします。」

 

警備員が中島を残して戻っていった。

 

中島「えっ?ちょっと、ぼ、僕を一人にしないでほしいんだな。」

「誰だべ?」

 

中島は悪魔達に見つかってしまった!

 

「あっ!おめえは!」

中島「ぼ、ぼぼ、僕は中島 朱美なんだな。」

「ちょっと前にパソコンのプログラムを壊した奴だべ!」

「あっ!オラも思い出したべ!」

「おめえ!またプログラムを壊しに来ただな!あの時オラ達が徹夜でプログラムさ直したんだべ!」

中島「ぼ、ぼ、僕は…。」

「おめえみたいな奴、オラ達がボコボコにしてやるだ!」

「お月様!ピカピカー!」

「ピカピカー!」

 

グレムリンが6匹現れた!

グレムリンはいきなり中島に襲いかかった!

 

「お月様!ピカピカー!」

「ピカピカー!」

 

グレムリンの攻撃!

爪で中島を引っ掻いた!

グレムリンの攻撃!

鋭い牙で中島を噛みついた!

グレムリンの攻撃!

爪で中島を引っ掻いた!

 

中島「ううぅ…。き、君達、落ち着いて欲しいんだな。」

「おめえなんてボコボコにしてやるだー!ピカピカー!『ジオ!』」

 

グレムリンの攻撃!

グレムリンの放った雷が中島を襲う!

グレムリンの攻撃!

鋭い牙で中島を噛みついた!

 

中島「ぼ、僕は戦いに来たんじゃないんだな…。僕の話を聞いて欲しいんだな。」

「会社のプログラムを壊しに来た人間はボコボコにしてやるだ!」

ティンク「ボコボコにされるのはお前達だよ!いくよ!お月様!ピカピカー!」

 

テンションがおかしくなったティンクがグレムリン達に突っ込んで行く!

 

「おめえなんて返り討ちにしてやるだ!お月様!ピカピカー!」

「ピカピカー!」

 

グレムリンの攻撃!

鋭い爪がティンクに襲いかかる!

 

中島「だ、駄目なんだな!」

 

中島はティンクを庇い傷を負った!

 

中島「ううぅ…。」

「おめえ!邪魔するでねえだ!」

中島「ティンクは僕の大事な友達なんだな。痛い思いをするのは僕だけで良いんだな。」

「だったらその妖精ごとおめえをやっつけてやるだ!全員でかかるべ!」

 

グレムリンが一斉に中島に襲いかかる!

絶体絶命のピンチである!

 

「なーかーじーまー!てめえ、ちょっとは反撃しろよ!」

「ぐわっ!」

「ぐえっ!」

 

弓子の蹴りでグレムリン達を蹴散らした!

 

弓子「今だ!窓のカーテンを閉めて月が見えないようにしろ!」

「は、はい!」

 

弓子の一声で先程の警備員が急いでカーテンを閉めていく。

 

ティンク「あ、あれ?あたし、何をしていたんだっけ?」

中島「ティンク?元に戻ったんだな!でも…何でなんだな?」

弓子「ああ、あの満月が原因だ。」

 

弓子に蹴り飛ばされたグレムリン達が起き上がってきた。

 

「あれ?オラ達、何をしていただ?」

「思い出せねえだ。」

弓子「よう!お前達がここでパソコンのプログラムを消していた張本人だな。」

中島「ゆ、弓子さん。待って欲しいんだな!」

弓子「どけ、中島!」

中島「彼等の言うことを聞いてあげて欲しいんだな。」

弓子「じゃあ、お前が話を聞けよ!あたしは気絶させたタダカツを連れてくるからそれまでに聞いとけ。」

 

弓子はオフィスを出ていった。

 

中島「僕達はここのパソコンの入力したプログラムが消える原因を調べに来たんだな。君達はここで何をしていたのか教えて欲しいんだな。」

「おら達はプログラムを消したりしてねえだ。」

ティンク「じゃあ何をしていたのよ。」

「おら達は今日も消されていたここの会社の兄ちゃん達が毎日一生懸命作成したプログラムを修復していただ。」

「だって、毎日必死で作ったプログラムが消されるなんて可哀想だべ。だからおら達が直していただ。」

中島「そうだったんだな。」

「そうだおめえ、二度とパソコンのコンセントを引き抜いたらダメだからな!」

中島「わ、分かったんだな。」

 

中島達が話し込んでいると弓子がタダカツを連れて入って来た。

 

弓子「中島、話は終わったか?」

タダカツ「弓子、お手を煩わせてすみません。」

中島「あっ、弓子さん。タダカツも。」

弓子「ああ、タダカツもやっと正気にもどったよ。所で話は終わったか?」

タダカツ「話?そこの悪魔達の仕業なのでしょう。力で叩きのめせばいいだけの事です。」

 

タダカツがグレムリン達に殴りかかる。

 

中島「だ、ダメなんだ…ブヘッ!」

 

中島はタダカツの放ったパンチをまともに喰らった!

 

タダカツ「何をしているのですか、何故その悪魔を庇うのです。」

中島「彼等は悪くないんだな。」

弓子「中島、ちゃんと説明しろ。」

タダカツ「弓子、その悪魔達を倒せばすむ話ではないですか。」

弓子「タダカツ、話を聞いてからでも遅くはないだろ。」

タダカツ「弓子がそう言うなら…。」

 

中島は弓子達にグレムリン達の事を説明した。

 

弓子「要するに、プログラムを消した奴は他にいるって事か。」

中島「そうなんだな。」

タダカツ「それであなたはその悪魔達の言うことを簡単に信用したと言うことですか?」

「おら達はウソをついてはいねえだ!」

タダカツ「ウソをつく者がウソをついていますと言うのですか?」

ティンク「ちょっと!何を言い出すのよあんた!」

中島「彼らを信じてあげて欲しいんだな!お願いなんだな!」

タダカツ「何を甘いことを言ってるのですか貴方は。退いてください。」

 

タダカツが再度グレムリン達を殴りかかる。

 

弓子「タダカツ!止めろ!」

タダカツ「弓子、私は…。」

弓子「お前の言うことは間違ってはいないがここは中島の言う通りにしろ。まあコイツらがあたしらを騙していたとしたらぶっ飛ばしたらいいだけだしな。」

タダカツ「………分かりました。」

中島「タダカツ、ありがとうなんだな!」

タダカツ「…。」

ティンク「ちょっと!中島がお礼を言ってるのに何を無視してるのよ!」

弓子「チビ、止めろ。そっとしてやれってくれ。あたしは社長に連絡するからお前らは少し待っててくれ。」

中島「分かったんだな。」

「おら達はどうなるだ?」

中島「ちゃんと社長さんに説明したら分かってくれるんだな。」

「そうだべか?」

「おめえ、優しい奴だな!」

「おら達、おめえ気に入ったぞ!」

中島「ありがとうなんだな。」

 

中島はグレムリン達と仲良く話をしだした。少し離れてタダカツは様子を見ている。

 

タダカツ「分からない…。何故あの男は敵かもしれない者を信じる事ができる?」

弓子「それが中島だ。そういう奴だ。」

タダカツ「ゆ、弓子!いつの間に戻って来たのですか?」

弓子「今だよ。社長がすぐに来るってよ。」

タダカツ「そうですか。しかし弓子。私にはあの男が分かりません。あの男は弱いのに何故皆が慕うのかが…。あの男と契約している悪魔達は皆あの男より遥かに強いのに…どうして…あのグレムリン達まであの男を慕いだしている…。」

弓子「タダカツ、心の中では分かっているはずだ。ただ、認めたくないだけだろ。」

タダカツ「私が認める者は強い者だけです。」

弓子「まあいい、そのうち分かるさ。」

 

 

 

少しして依頼主の社長が到着した。

 

「探偵さん!なにか分かったのですか?」

弓子「ああ社長さんか。早かったな。」

「ええ。」

 

弓子は依頼主に今までの経緯を説明した。

 

「そうですか。彼らがプログラムを直してくれていたのですね。」

 

社長さんはグレムリン達に近づいた。

 

「君達のおかげで私の会社は今まで大事に至らなかった。ありがとう!」

「おら達はただ…。パソコンってのが気に入っていじくっていただけだべ。」

「おら達こそここにあったチョコレートとキャンディーを勝手に食べてしまってごめんだべ。」

「私のチョコレートを食べたのは君達かい?」

「ごめんなさい。」

「あれ、凄く美味しかっただろ?私のお気に入りなんだよ。また食べさせてあげるよ。」

 

依頼主の社長さんはすっかりグレムリン達を気に入ったようである。

 

ティンク「でも、そのプログラムってのを消した犯人って誰なんだろう?」

タダカツ「内部の人間…。の可能性があるかもしれませんね。」

弓子「内部の人間にプログラムを消すメリットがないだろ。」

「特定の社員を陥れる為にやるって可能性がありますね。その辺は課長に相談して内部の人間を探っていきましょう。」

弓子「課長?あのバーコードハゲか?役にたつとは思えねえけどな。」

「課長はプログラムの作成とかは出来ないけどあれで社員の人望はあるのですよ。」

弓子「パソコン使えない奴がいてもただの給料泥棒だろ。」

「給料泥棒かどうかは明日、見てもらえば分かるよ。」

弓子「まあ、真犯人を見つけないといけないしな。明日1日ここにいるよ。」

「それにしても今日はとても綺麗な満月なのにカーテンを締め切って勿体無い。」

 

社長さんはカーテンを全て開けた。

 

「お月さま、ピカピカー!」

タダカツ「ピカピカー!」

ティンク「ピカピカー!」

 

悪魔達が一斉に暴れ出した。

 

「うわっ!みんな暴れ出した。なんだこれは?」

弓子「余計な事するなよ!中島!急いでカーテンを閉めろ!」

中島「わ、分かったんだな。」

 

弓子が悪魔達をぶっ飛ばしている間に中島が急いでカーテンを締め切った。

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。