次の日…。
中島達は朝から依頼主のオフィスの社長室に来ている。オフィスのプログラムを消した真犯人を見つける為だ。
「皆さん、朝から来ていただきありがとうございます。」
弓子「ああ、それよりなにか対策があるのか?」
「ええ、それは課長が来てからお話します。」
コンコン、ドアがノックされた。
「社長、失礼します。」
「課長、朝早くから呼び出してすまないね。」
弓子「よう、バーコードハゲ!」
「あっ!お前らは昨日の探偵!何をしに来た!」
「私が呼んだのです。取り合えず座ってください。」
弓子「早くしろよ、役立たずの窓際族。お前待ちだったんだよ。」
相変わらずの物の言い様である。
「で、皆さん揃った所でよろしいでしょうか?」
弓子「ああ。」
「昨日の夜、探偵さん達に調査していただいた結果、今まで消されたプログラムを修復してくれていたこちらのグレムリン君達に遭遇しました。」
「グレムリン?」
弓子「簡単に言うと悪魔だよ、ハゲ。」
「ハゲは余計だ、それより悪魔だと?」
中島「でも課長さん、彼等は悪い悪魔ではないんだな。」
ティンク「そうだよ。毎晩プログラムを直してくれていたんだよ。」
「そうなのか…。それより毎晩?そんな夜遅くまで起きているから君達は肌が緑色をしているのではないのか?ダメだよ、私の様に規則正しい生活をしないと。食事はちゃんとしているのかね。」
「おら達、キャンディーとかチョコレートとか食べているだべ。」
「お菓子ばかりじゃないか。よし、今日のお昼は私が行きつけの定食屋に連れて行ってあげよう。」
弓子「ハゲ、話を脱線させるなよ。」
「話を続けてもいいかな?」
「社長、すみません。」
社長さんの話が再開された。
「で、私は外部の仕業ではないとしたら内部、社員の仕業ではないかと思うんだ。」
「しゃ、社長!お言葉ですが社員達はみんな毎日必死で頑張っています。我々がみんなを信じてあげないとどうするのですか!」
弓子「だから話を脱線させるなよハゲ。黙って最後まで聞けよ。」
「何だと!社員のみんなは優秀な者ばかりだ!外部のお前に何が分かるんだ!」
弓子「ハゲ、この白鷲 弓子様に楯突くとはいい度胸だな。真犯人の前にお前からぶっ飛ばしてやろうか?ええ?」
「課長も探偵さんも落ち着いてください。課長の言い分も分かります。しかし、グレムリン君達が居なかったら会社は存続の危機でした。なので内部の人間を洗い出す為にグレムリン君達に1つのプログラムを作ってもらいました。」
中島「プログラム?」
「はい、このプログラムはほかのプログラムを消去しようとするとシステムエラーが出てパソコンから激しい光が出てきます。このように。」
社長さんは自分のノートパソコンを開いてプログラムを作動させた。
タダカツ「おお!これなら犯人が一発で分かりますね。」
「はい。これを会社のパソコン全てにプログラムされています。」
弓子「で、あたし達はそのプログラムを起動させた奴をぶっ飛ばしたらいいんだな。よし、任せておけ。」
「手荒な事は余り控え目にお願いします。課長はいつも通り振る舞って皆に怪しまれない様に探りを入れて下さい。」
「分かりました。そろそろみんな出勤してくる時間ですので失礼します。」
課長は社長室から出ていった。
タダカツ「あの方は大丈夫でしょうか…。」
弓子「ああ。少なくとも悪い奴では無さそうだな。まあ、あたし達は犯人が出てくるまで気長に待つか。」
社員達が次々と出勤してきた。
「課長、おはようございます!」
「やあ、おはよう。」
「おはようございます。」
「おはよう、なんだ?眠そうじゃないか。」
「すみません、昨日寝付けなくて…。」
「そんな時はブラックのコーヒーでも飲んでスッキリしたまえ。どれ、私が入れてこよう。」
「課長、いつもすみません。」
「ハハハ!気にしなくていいんだよ。」
「おはようございます課長!」
「おはよう!」
そろそろ朝礼の時間にさしかかった。
「おはようございます…。」
「おはよう!どうしたんだ?ギリギリじゃないか。」
「すみません…。電車を1本乗り過ごしてしまって…。」
「なんだなんだ、朝食はちゃんととったのかね?」
「それが…。コンビニでサンドイッチを買ったのですが…。まだでして…。」
「サンドイッチには紅茶だな…。どれ、この前買ったアールグレイがあるので是非とも飲んでくれたまえ。」
「課長…。わざわざそんな…。」
「いやー、うちの会社のみんなはコーヒー派が多くてね。紅茶はなかなか減らないのだよ。気にせず飲みたまえ。」
課長の様子を社長室にあるモニターで中島達が見ている。
ティンク「課長さん、いい人だね。」
中島「うん。」
「課長はいつも社員一人一人に気をかけているんだ。」
タダカツ「ただ周りに媚びているだけではないですか…。」
「じゃあ、君は課長と同じように年下の者に振る舞えるかい?」
弓子「あたしは無理だな。」
タダカツ「出来ませんね。」
「そう、普通は出来ない。ましては部下だからね。ただパソコンのプログラムを作成する人はいくらでも代わりは居るけど彼の代わりは誰にも出来ない。だから課長なのさ。社員のみんなもそれを分かっている。どれ、そろそろ朝礼の時間だからみんなに顔を出してくるよ。」
社長さんは朝礼の為に社長室から出ていった。
タダカツ「彼、課長さん。格闘技のたしなみがありますね。下の社員など力で言うことを聞かせた方が早いのでは…。」
弓子「それをあえてしないから課長になれたんだろうな。あたしは探偵で良かったよ。会社勤めなんか絶対出来ねえ。」
ティンク「弓子だったら上司を蹴り飛ばしてそうだもんね。」
弓子「ああ、就職活動の時に何人の面接官をボコボコにしたことか…。」
中島「弓子さん、就職活動してた時があったんだな…。」
弓子「ああ、兄貴が面接だけ社会勉強の為に何度か経験しろってうるさかったからな。それよりお前ら、ちゃんとモニターを見とけよ。」
タダカツ「人間社会ってのは色々と複雑なのですね。心底人間で無くて良かったと思います。」
そろそろお昼休みの時間になった。社員達はオフィスから出ていった。
弓子「もう昼か、早いな。」
タダカツ「何も起きませんね。内部の犯行ではないのでしょうか。」
弓子「気を抜くなよ。」
コンコン、ガチャ。中島達が待機している社長室のドアが開かれた。
「探偵、差し入れを買ってきた。一息いれるがいい。」
課長が差し入れにおにぎりと飲み物を買ってきてくれた。
中島「課長さん、ありがとうなんだな。弓子さん、少し休憩するんだな。」
弓子「なーかーじーまー。気を抜くなって言ったばかりだろうが!」
ティンク「今はオフィスに誰もいないから大丈夫だよ。」
「所で探偵、犯人は見つかったのかね?」
弓子「まだだ。」
「それはそうだろう。うちの社員が犯人な訳ないからな。それより例のグレムリン君達はどうしたんだ?」
タダカツ「彼等は社長さんが何処かに連れて行きました。」
「そうか…。せっかく定食屋に連れて行こうと思っていたのに残念だ。」
タダカツ「課長さん、1つお聞きしてもよろしいですか?」
「君はそこの女探偵と違って礼儀正しいね。なんだね?」
タダカツ「課長さん、あなたは何か武術の心得がありますね?」
「ああ、空手をしているが。一応は黒帯だ。それがなにか?」
タダカツ「ええ、それだけの力があるのにどうして使わないのですか?モニターで見ていましたが部下の者に媚びないであなたの空手で言うことを聞かせた方が早いと思うのですが…。」
「私が部下に媚びている?君は何を言っているのかね?媚びているではない。私は恥ずかしながらパソコンはちんぷんかんぷんでね。だからせめて皆が気持ちよく働ける様にと動いている。だから私は当たり前の事をしているだけだ。それに力では誰も従わない。」
ティンク「課長さん、優しいね。」
中島「課長さん、偉い人なのにとても良い人なんだな。」
「私は何も偉くない。偉いのは社員のみんなだよ。」
弓子「誰か戻って来た。パソコンをいじっている。」
弓子の一言でみんなオフィスが映っているモニターを凝視する。
弓子「課長、こいつは誰か分かるか?」
「ああ、私の息子の忠志だよ。私が社長に頼みこんで入社させたのだよ。」
中島「課長さんの息子さん…。」
「モニターを拡大してくれるか?」
弓子「ああ、どうしたんだ?何か気になる事があるのか?」
「忠志のデスクじゃない。まさか…。」
オフィスのパソコンのプログラムが作動した。
弓子「よし、捕まえるぞ。」
皆、急いでオフィスに向かう。
「なんだこれは!くそっ!」
パソコンのディスプレイが眩しく光っている。
「忠志ー!貴様ー!」
先にオフィスに着いた課長がパソコンのプログラムを消去しようとした犯人の上に乗りタコ殴りにしている。
後から来た弓子達が急いで課長を止めに入る。
弓子「ハゲ!お前が殴ってるんじゃねえよ!」
タダカツ「課長さん、落ち着いてください!」
「探偵!止めるな!」
課長はタダカツに取り押さえられた。
「ちくしょう!」
弓子「おっと、逃げるなよ。お前はあたしにぶっ飛ばされる運命だ。」
タダカツ「課長さん、落ち着いてください。あなたが本気で殴ったらその人は死んでしまいますよ。」
「こんなみんなの足を引っ張るような穀潰しは死んだらいい!」
「クソー!それが親の言う台詞か!ちくしょう!」
弓子に取り押さえられている犯人が暴れようとする。
弓子「てめえ、暴れようとするな。それにな、お前の親父のバーコードハゲはここでは上司になんだから口の聞き方に気を付けろ。」
弓子よ、お前も少しは口を慎め。
「お前にもっと地位があれば俺はなんの苦労はしねえのに!くそが!どいつもこいつも俺を見下しやがって!ちくしょう!」
犯人は自分勝手な主張を繰り返す。
「忠志ー!貴様と言う奴はー!その腐った根性を叩き直してやる!」
課長が再び犯人を殴りにかかる。
中島「課長さん、待って欲しいんだな。君は何でこんな事をするんだな?」
「何でだと?何もかも全てが気に入らねえからだ!この席の奴も俺を見下して!その前の席の女はこの俺の誘いを断りやがり!そして!てめえはそんな奴等にヘコヘコしやがって!挙げ句の果てにはここの社長は少しは親父を見習えとか抜かしやがる!」
ティンク「あんた!勝手過ぎるよ!」
「このチビ!てめえも俺をバカにするのか!もういい!会社もてめえらも町も全て無くなってしまえ!」
犯人の体がみるみるうちに形を変えていく。とっさに弓子は危険を感じて取り押さえた犯人を離す。
犯人は体を炎に包み込まれた姿に変身した!
弓子「ちっ!悪魔の仕業だったか。」
タダカツ「なかなか強い悪霊ですね。」
「忠志が悪魔?」
弓子「バーコードハゲ、ここからはあたし達の仕事だ。下がっていな。」
「オオオオオオ!憎い!全てがあああああ!みんな死ねええええええ!」
「そんな…。忠志が…。」
悪霊 インフェルノが現れた!
「オオオオオオ!憎いいいいい!」
インフェルノはアギラオを唱えた!
大きな火の玉が課長に襲いかかる!
中島「あ、危ないんだな!」
中島はとっさに課長の前に立ち火の玉をまともに喰らいダメージを被った。
「君!大丈夫かね!何故私を庇ってくれた?」
ティンク「中島、大丈夫?」
中島「ぼ、僕は痛いのは慣れっこだから大丈夫なんだな。課長さん、今のうちに避難するんだな。」
「すまない。」
ガチャ。その時、間が悪く外出先から社長さんとグレムリン達が帰ってきた。
「課長、今戻って来た…って、な、な、な、なんだ、あ、あれは!」
弓子「アイツが真犯人だ。このタイミングで戻って来るなよ。」
「あああああ!オオオオオオ!」
インフェルノのパニックボイス!
「うわー!な、なんだ!」
「なんて声だ…頭が痛い。」
「やかましい声だべ。頭が痛いべ…。」
タダカツ「もう理性がありませんね。」
ティンク「みんな、しっかり!『メパトラ!』」
「頭が痛いのが収まった…。」
弓子「チビ、よくやった。社長、ハゲ!今のうちに避難しろ!」
???「おやおや、逃がしはしませんよ。」
突然、空間に出来た歪みから悪魔が1体出てきた。
弓子「何者だテメエは?」
メルコム「ホホホ、私は堕天使メルコムと申します。以後お見知りおきを。」
メルコムと名乗る悪魔は弓子に軽く会釈した。
中島「あ、あ、あ、悪魔がまた出てきたんだな。こ、怖いんだな。」
メルコム「ホホホ、私自身は戦いに来たのではないので怖がらなくてもよろしいですよ。今日は白鷲 弓子、貴女にお礼をかねて来たのですよ。」
弓子「お礼だぁ?」
メルコム「ええ、貴女方がドリアードを倒してくれたので封印が解けましてね。お陰で地上に出ることが出来ました。大変感謝しています。で、ここに来たもう1つの理由は、社長さん。貴方が社長に就任して直ぐに幹部の人間を何人か解雇しましたね?」
「ええ、父さんから会社を受け継いだ時にいた幹部の人達は皆、部下に対するパワハラやモラハラを働く者達だったのでね。当然、直ぐに解雇しましたよ。今からでも当時の社員達が訴えたら実刑判決が出ると思いますよ。証拠は押さえていますので。」
メルコム「ほう、それはそれは。しかし、私はその解雇された方々から貴方の抹殺を依頼されましてね。」
「社長を抹殺だと!」
「社長さんは良い人だべ!」
メルコム「良い人か悪い人かなんて私には関係ありません。私は依頼を受けお金を頂いたから抹殺するだけです。社長さん、貴方を抹殺する悪魔をお呼びいたしましょう。『サバトマ!』」
メルコムが悪魔を召喚した。
「オオオオオオ!」
叫び声をあげながら悪霊 レギオンが現れた!
中島「ま、また出てきたんだな。いっぱい顔があるんだな。」
メルコム「ホホホ、どうですか?私が作成した合成悪魔は、素晴らしいとは思いませんか?」
弓子「合成悪魔だぁ?なんだそれは?」
メルコム「ホホホ、この合成悪魔レギオンは社長さん、貴方に恨みをもつ者達の生き霊、魂、それらを一纏めにしたものです。」
タダカツ「生き霊?と言いましたね?では、この霊魂の肉体は生きていると言うことですか?」
メルコム「ええ、まあこれだけ魂が重なりあうと元の肉体も自我を保っていないでしょうが。」
ティンク「酷い…。」
メルコム「私が酷い?バカを言ってはいけません!手段は選ばないから恨みを晴らしてくれと私にお願いしてきたのは彼等です。それに人間の世界では人を呪えば穴二つと言うではないですか。彼等の自業自得ってやつですよ。」
弓子「ごたくはいい。お前の言う通りその逆恨み野郎共はただの自業自得だしな。メルコムって言ったな。まとめて相手をしてやるからかかってこいよ。」
メルコム「白鷲 弓子、貴女と戦ってもお金にはなりませんからね。私は退散させていただきます。ご縁があればまたお会いしましょう。」
メルコムは空間に歪みを開けてその中に入り消えていった。
弓子「ちっ、逃げやがった。」
タダカツ「弓子、構えてください。来ます!」
弓子「緑のクソガキ共!」
「おっかねえねぇちゃん、なんだべ?」
弓子「お前らはハゲと社長を避難させろ!急げ!」
「分かっただ。」
「オオオオオオ、お前らあああああ、みなごろしいいいいい!」
インフェルノが社長達に襲いかかる!
弓子「おい、火だるま糞野郎!お前の相手はこの白鷲 弓子様だ!先ずは挨拶がわりだ、こいつを喰らいな!」
弓子の攻撃!
弓子のパンダルチャギがインフェルノのこめかみにヒットした!
インフェルノはふらつきダウンした!
弓子「熱っ!、ただ攻撃しても火傷してしまうな…。」
ティンク「弓子!無茶だよ!ジャックやユキムラを呼んでくるよ!」
弓子「そんな暇はねえよ!…。そうか、チビお前が居たな。作戦を言うから耳を貸せ。」
弓子はティンクに自分の考えた作戦を耳打ちした。
ティンク「はぁ?弓子…。バカなの?」
弓子「作戦開始だ!行くぜ、火だるま糞野郎!」
弓子がインフェルノに向かって突進する!
ティンク「ほんとにするの?無茶苦茶だよ…。」
弓子がインフェルノと戦う背後からレギオンが近づいて来た。
「オオオオオオ!ぜぜぜぜんいんんん!しねええええ!」
タダカツ「おっと、弓子の戦いの邪魔はさせませんよ?」
タダカツがレギオンと戦うために構えをとる。
中島「待って欲しいんだな!ぼ、僕に考えがあるんだな!」
中島が悪魔召喚プログラムを起動させた。
タダカツ「何をなさるつもりですか?」
中島「元々は人間だから話ができるかもしれないんだな。」
タダカツ「何を甘い事を、立ち塞がる敵は倒せば良いのです。」
中島「でも、もしかしたら戦わなくても良いかもしれないんだな。『こんにちわ、僕は中島 朱美なんだな。君達の事を教えて欲しいんだな。』」
「オオオオオオ!オオ?オオオ。」
中島の悪魔召喚プログラムの声にレギオンが反応した。
中島『僕は君達に酷い事はしないんだな。だから怖がらなくても大丈夫なんだな。』
「オオ?オオオ?」
中島の悪魔召喚プログラムの声に反応してレギオンに殺意が無くなっていった。
その後ろでタダカツは呆然と中島を見ている。
タダカツ「私にはこの男が理解できない…。何故、敵に心を開くのだ?」
中島がレギオンの相手をしている頃、弓子は懸命に戦っている。
弓子の攻撃!
弓子のトリョチャギがインフェルノの胴にヒットした!
ティンク「『ディア!』」
弓子の攻撃!
弓子のティッチャギがレギオンの腹にヒットした!
ティンク「『ディア!』」
弓子の攻撃!
弓子のティットラチャギがインフェルノの顔面にヒットした!
インフェルノは弓子の連続攻撃にたまらずダウンした!
ティンク「『ディアラマ!』」
ティンクが弓子の火傷した体を瞬時に回復させる!
「オオオオオオ!ガアアアア!」
インフェルノがふらつきながらなんとか立ち上がってくる。
弓子「火だるま糞野郎、次でトドメだ!行くぜ!」
弓子の攻撃!
弓子のアッチャオルギが炸裂する!
インフェルノは蹴り上げられて宙に舞う!
弓子の攻撃!
弓子のティオティッチャギが宙を舞った
インフェルノの顔面に炸裂する!
弓子の攻撃!
散々攻撃を喰らい尻餅ついたインフェルノに対してトドメのネリチャギを放つ!
インフェルノの頭はかち割れた!
インフェルノは断末魔をあげ消滅した!
弓子「よし、見たか!この白鷲 弓子様に逆らう奴はみんなこうなるんだよ!」
タダカツ「弓子!美しき連続技のキレ!素晴らしい勝利です!」
ティンク「…『ディアラマ!』」
弓子「チビ、あたしの靴が火だるま糞野郎の炎で焦げているじゃないか!ちゃんとしろよ!」
ティンク「そこまでは知らないよ!」
弓子はインフェルノを倒した!
弓子「タダカツ、中島はどうした?」
タダカツ「ええ、彼はあの合成悪魔を説得するつもりです。」
弓子「あれは流石に無理だろ?」
弓子達は後ろを振り返った。
「オオオオオオ!アアアアアア!イイイイイイ!」
中島「『大丈夫なんだな。落ち着くんだな。』」
「ワワワワカゾウウウウ!オオオオオオレニイイイイイ!エラソウニイイイイイイ!」
中島「『お、落ち着くんだな。僕は、君達の話を聞きたいだけなんだな。』」
「オオオオオオハナシイイイイ!ナカマアアアアアア!」
レギオンの様子がおかしい…。
ティンク「中島…。」
タダカツ「弓子、私はいつでも破魔魔法をかけれる準備をします。よろしいですか?」
弓子「ああ、なんか様子がおかしい…。」
「ナナナナナナナナカマアアアアアア!オオオオオオオマエエエエエエ!」
中島「『どうしたんだな?』」
レギオンが近づき中島を取り込みだした。
中島「『ううう…。君達…。こんなことになって辛かったんだな…。』」
「オオオオオオ!ナカマアアアアアア!フエルウウウウウ!」
中島はレギオンの置かれている状況に同情して涙した。
「アアアアアア!ナカマアアアアア!」
弓子「中島!コイツらに話は通じねえ!そこから抜け出せ!」
ティンク「中島ー!弓子!中島が!」
弓子「分かってるよ!チビ、あのゲロシャブ野郎を殺った時と同じ要領でいく。いいな?」
ティンク「わ、分かった。」
弓子がレギオンに突進していく!
タダカツ「弓子!いけません!今近づいたら!」
弓子の攻撃!
弓子は勢いをつけてティオヨプチャギをレギオンに取り込まれた中島に向けて放つ!
しかし、弓子の攻撃はレギオンの体をすり抜けた!
「オオオオオオ!アアアアアア!」
弓子「何!?中島は霊体じゃないだろ?何故すり抜けた!」
ティンク「そんな…。中島…。」
タダカツ「弓子!下がってください!私が殺ります!喰らいなさい!『マハンマオン!』」
タダカツの放った破魔魔法がレギオンを消滅させていく!
ティンク「うそ…。消えちゃった…中島…。」
弓子「まさか…。中島ごと殺ったのか?」
タダカツ「ええ…。」
ティンク「なんて事を…。中島を返して!返してよ!」
タダカツ「彼の心があの悪魔の悪意に染まっていなければ大丈夫なはずです…。」
消えたレギオンの居た場所から倒れた中島の姿が現れた。
弓子「中島…。大丈夫なのか?」
ティンクが倒れた中島に近づいた。
ティンク「中島ー!大丈夫?しっかりして!」
中島「ううーん。あれ?ぼ、僕は?」
中島が目を醒ました。
ティンク「中島ー!良かったよう!あの悪魔を一緒に消えちゃったから心配したんだよ!」
中島が無事でティンクが中島に飛びついた。
中島「あの悪魔?消えた?どう言うことなんだな?」
タダカツ「ええ、あの合成悪魔は私が破魔魔法で倒しました。」
中島「え?そんな…彼等は利用されてあんな姿に…。」
タダカツ「…。」バチン!
タダカツが無言で中島の頬に平手打ちをした。
ティンク「ちょ、ちょっと!いきなり何を!」
タダカツ「貴女は黙っててください!!」
ティンク「何よ!」
弓子「ティンク、タダカツの言う通りにしろ。」
ティンク「だって!」
弓子「良いから今はタダカツに任せろ。」
中島「い、痛い…。」
タダカツ「痛いじゃありません!!貴方は!何をしているのですか!!」
中島「ぼ、僕は、彼等を…。」
タダカツ「自分の命を捨ててまですることですか!!」
中島「でも…僕は…。」ポロポロ
中島は泣き出した。
タダカツ「貴方が死んでは元も子もないでしょうが!!」
中島「でも…。」ポロポロ
タダカツ「何がでも…ですか?貴方が死んだら悲しむ者達がいるのです!!それが分からないのですか!!いいですか?今後は敵に対してはその様な八丁味噌かき氷シロップのような甘い考えは捨てる事です。分かりましたね?」
弓子「まあ、そう言うことだ中島。」
中島「僕は…。」
弓子「なーかーじーまー。いいか?あいつらは自業自得だ。そんな奴等の為にお前が命を捨てる事はねえ。これからはそこの所は割りきって行動することだ。」
中島「でも…。もしかしたら…。」
タダカツ「貴方と言う人は…。まだその様な八丁味噌かき氷シロップのような甘い事を言ってるのですか?」
弓子「なーかーじーまー!まだグダグダ言ってると蹴り倒すぞ!」
中島「でも、弓子さんは何もないときも僕を蹴ってくるんだな。」
弓子「口答えするな!」バキ!
中島「痛い…。」
結局弓子に蹴られる中島であった。
弓子「所でタダカツ。」
タダカツ「なんでしょう?」
弓子「さっきからその八丁味噌かき氷シロップって何だよ。例えならもっと何かあるだろ。」
ティンク「味噌のシロップって甘いのかしょっぱいのか分かりにくいよ。」
タダカツ「ああ、八丁味噌かき氷シロップですか。昨日、この会社に向かう途中で見つけて購入したのです。ほら、ジャックはかき氷が好物で今日の朝もかき氷を作って冷凍庫に保管していましたので今朝、私の八丁味噌かき氷シロップをかけておいたのです。きっと彼は今頃、私に感謝しながら喜んで食しているに違いありませんよ。」
弓子「…。」
ティンク「…。」
中島「…。」
タダカツ「皆さん?どうしましたか?」
中島「何でもないんだな…。」
弓子「と、取りあえずは依頼完了だな…。社長達に報告するか…。」
ティンク「そ、そうだね…。」
きっとジャックは今頃、タダカツを恨みながら八丁味噌かき氷を泣きながら食べているであろう。
弓子は一連の事をオフィスの外にいる社長さん達に説明した。
「そうでしたか…。私の行動が原因でその様な事になったとは…。」
弓子「まあ、アイツ等の自業自得だから気にするな。それより緑のガキ共はどうするんだ?」
「そうですね。彼等さえ良ければうちの会社に居て貰いたいのですが…。」
「おら達、ここに居てもいいだべか?」
「君達が居たから会社は大事に至らなかったんだよ。これからもよろしくお願いするよ。」
「やったべー!また、パソコンを使えるべ!」
弓子「大丈夫かよ…。コイツら仮にも悪魔だぞ…。」
中島「みんな、出ていく事がなくて良かったんだな…。」
「おめえ、中島って言ったな?」
中島「うん、そうなんだな。」
「おめえの持っているノートパソコンかしてけろ。」
中島「これ?」
中島は悪魔召喚プログラムをグレムリン達に渡した。
「おら達がバージョンアップしてやるだ。」
グレムリン達が悪魔召喚プログラムをいじりだす。
「よし、おめえのパソコンにオートマッピング機能をつけてやったべ。」
中島「オートマッピング?」
「これはインターネットの地図機能を改良しておめえの仲魔が今、何処にいるかが一発で分かる機能だべ。」
中島「凄い、あっ!ユキムラが今、名古屋城に居るんだな。」
ティンク「凄いね、これ!みんなが何処にいるか分かるよ!」
タダカツ「そろそろ我々はおいとましましょうか。」
弓子「そうだな。」
「探偵、待ってくれ!」
課長が弓子達を呼び止める。
「君達にはいくら感謝しても足りないくらいだ、ありがとう。」
弓子「気にするな。また何かあったらいつでも呼んでくれバーコードハゲ!」
「誰がハゲだ!」
弓子「ハハハ、暇な時にでも事務所に来たら茶ぐらいは出してやるよ。」
「口の悪い女だ。まあ近くに寄るときがあれば顔ぐらいだしてやろう。」
弓子「ああ、またな!お前ら帰るぞ!」
中島「あっ!弓子さん、待って欲しいんだな!」
中島達、一行は依頼を解決させ事務所に戻るのであった。
ティンク「でも、意外だね。弓子が『お茶を出してやるよ』だなんてさ。社長さんじゃなくてあの課長さんにだよ。」
タダカツ「余程あの課長さんの事が気に入ったのではないでしょうか。」
弓子「まあな。依頼じゃなかったらゆっくり話をしたかったな。」
中島「いい人だったんだな。」
弓子「ああ、あんなできた人間はめったにいないからな。アイツの髪の毛をむしりとって全部煎じてケチ臭い兄貴に飲ませてやりたいくらいだよ。」
タダカツ「弓子、そうすると課長さんは髪の毛が無くなり丸ハゲになってしまいます。」
弓子「例えだよ。例え。帰るぞ!」
タダカツ「そうですね。帰りましょう。」
事務所に戻ってきた。
中島「ただいまなんだな。」
ジャック「中島ー!聞いておくれよー!オイラが楽しみにしてたかき氷がー!」
中島「ああ…うん…。」
中島達が帰るなりジャックに泣きつかれた。
ティンク「やっぱり…。」
弓子「ああ…。」
ユキムラ「ハハハ、みんなお帰り!さては、このイケメンである僕が恋しくなって急いで帰って来たんだね!」
弓子「な訳ないだろ!所で兄貴は何処に居るんだ?」
ユキムラ「弓子達とは別の依頼主の所に行っているよ。」
弓子「別の依頼?何だよ大繁盛だな。」
タダカツ「弓子、食事の準備が出来ました。いただきましょう。」
ユキムラ「タダカツ、もしかして君が作ったのかい?」
ティンク「ユキムラ、どうせ弓子と自分の分しか作っていないよ。だってコイツ、弓子の事しか考えていないもん。」
タダカツ「それは貴女の偏見ですよ。今朝だって私はジャックの為に作りおきしていたかき氷に八丁味噌かき氷シロップをかけてあげておいたのです。」
ジャック「お前かー!オイラが楽しみにしてたかき氷をー!」
弓子「うるせえな、お前ら!とっと飯にするぞ!」
タダカツ「そうですね。早く食べましょう。皆さんも席について下さい。」
タダカツに言われるまま皆はテーブルについた。
ユキムラ「あっ!みんなの分があるよ!」
テーブルを見ると人数分のどんぶりが置かれている。
ジャック「あっ!ちゃんとオイラ達の分があるぞ!」
タダカツ「あ、当たり前ではないですか…。」
弓子「まあ、いいや。食べようぜ!」
パスカル「オレサマ オオキイ!リョウガスクナイ!」
見るとパスカルが巨大化している。
弓子「このバカ犬、飯の時だけでかくなるな!蹴り倒すぞ!」
パスカル「オレサマ ハラペコ。イッパイクウ!」
タダカツ「仕方ありませんね。1つ余った分があるのでこれを食べなさい。」
弓子「タダカツ、バカ犬を甘やかすなよ。」
タダカツ「では、次回からはぶん殴って黙らせることにします。ではいただきましょう。」
パスカル(アイツコワイ…。)
中島「ううっ…。」ポロポロ
中島が泣き出している。
ティンク「中島?どうしたの?」
中島「ううっ…。ぼ、僕は…タダカツにあまり好かれていないと思っていたから僕の分もご飯を作ってくれて…。嬉しくて…。」ポロポロ
弓子「はぁ…。なーかーじーまー。いつも言ってるだろ!嬉しい時は笑え!下らない事でいちいち泣くな!」
タダカツ「…。大の男がいちいちつまらない事で泣かないで下さい。」
中島「でも…。僕は…嬉しくて…」ポロポロ
タダカツ「泣かないで下さい。これでは私が貴方を虐めているみたいじゃないですか!ったく。」
ジャック「タダカツお前、中島を虐めているのか?」
タダカツ「虐めてません!ったく。貴方達と一緒だと調子が狂います。」
ユキムラ「みんな!タダカツがせっかく作ってくれたんだから早く食べようではないか!」
皆がどんぶりの蓋を開けた。
ユキムラ「何だいこれは?」
タダカツ「オムライスです。」
ティンク「ご飯の上の玉子にどて焼きがかかっている…。」
ジャック「オイラが知ってるオムライスじゃないぞ!」
タダカツ「そもそもオムライスと言うのはオムレツにライスをくるんだ物をいうのです。」
ティンク「それは知ってるよ。なんでどて焼きがかかっているのよ!」
タダカツ「八丁味噌は世界一の万能の食材です。使うのは当然のことです。」
ユキムラ「まあみんな、せっかくタダカツが作ってくれたんだから早く食べようではないか。」
皆がオムライス?おそるおそる口に入れる。
ユキムラ「結構いけるね…。」
ティンク「意外とあってる…。」
中島「美味しいんだな…とても美味しいんだな!」ポロポロ
弓子「なーかーじーまー!泣くのか食うのかどっちかにしろ!ってかいい加減泣き止め!」
中島「うん、でもとても美味しいんだな。」
タダカツ「ま、まぁ、気に入っていただけて何よりです。しかし、これは改良の余地がありますね。玉子に合う八丁味噌があるはずです。」
タダカツは満足げだ。
ジャック「美味しいけどオムライスではないぞ。」
タダカツ「オムライスです。誰がなんと言おうとこれはオムライスです。」
弓子「タダカツ、このどて焼き玉子丼うまいな!また作ってくれよ!」
タダカツ「分かりました。また弓子の為にこのどて焼き玉子丼お作りしますよ。」
ユキムラ「タダカツ、オムライス?じゃなかったのかい?」
タダカツ「ええ、違います。どて焼き玉子丼です。」
ジャック「さっきは絶対にオムライス?だって言ってたぞ。」
ティンク「ジャック、もう無駄だよ。アイツは弓子の言うことしか聞かないんだよ。」
タダカツが皆と少し打ち解けていって嬉しく思う中島であった。