女神転生 中島   作:ジャックオニール

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潜入!劉玄丸 中編

名古屋城にたどり着いた。いつもは観光客で一杯なのだが様子が違う。パトカーが数台止まっていて名古屋城の入り口が塞がれている。

 

中島「中にユキムラがいるんだな。パスカル、ありがとうなんだな。」

 

パスカルは元の豆シバの姿に戻った。中島達は名古屋城の入り口に向かうが警官に止められた。

 

「立入禁止だ。入るな!」

中島「中に僕の友達がいるんだな。」

ジャック「そうだぞ!中にユキムラがいるんだぞ!」

「立入禁止だ!帰れ!」

 

警官が拳銃を向けて中島達を威嚇する。

 

ジャック「兄ちゃん、そんなの突きつけたら危ないぞ!」

中島「お願いなんだな。中に入れて欲しいんだな!」

「公務執行妨害で逮捕するぞ!」

 

警官が中島の足元に威嚇射撃をした。

 

ジャック「ヒーホー、撃ってきたぞ。」

「逮捕だ、逮捕だ、逮捕だ。」

 

警官の様子がおかしい。

 

中島「様子がおかしいんだな。」

「逮捕だ、死ねー!」バン!

 

警官が撃ってきた銃が中島の頬をかすめた。銃声を聞きつけ中から警官が数人飛び出してきた。皆、様子がおかしい。

 

「逮捕だ、逮捕だ、逮捕だ、逮捕だ。」

「公務執行妨害だ。」

中島「うう…。いっぱい出てきたんだな…。」

 

いつの間にか中島達は警官達に囲まれている。

 

ジャック「中島、囲まれたぞ…。」

中島「なんで…。僕達は何もしていないのに…。」

パスカル「ナカジマ コイツラ アヤツラレテイル」

 

警官が一斉に中島達に襲いかかる!

 

ティンク「今だ!『ドルミナー!』」

 

襲いかかってきた警官達はティンクの魔法で眠りだした。

 

ティンク「中島、今のうちに!」

中島「わ、分かったんだな。」

「待て!逮捕だ!」

ティンク「『ドルミナー!』」

「ま、待て…。zzz…。」

 

警官を眠らせ中島達は名古屋城の正門の奥に入っていく。

 

ジャック「あっ!ユキムラがいたぞ!」

 

名古屋城の正門を抜けて、二ノ丸広場に入る。ユキムラはイケメンおもてなし武将隊に押さえつけられている。身動きのとれないユキムラはスーツ姿の男に傷みつけられていた。周りにはまだ数人の警官がいる。

 

ユキムラ「何をするんだ!みんな、放してくれたまえよ。」

「ククク、我等の事を嗅ぎ回る悪魔クーフーリン。止めを刺させてもらおう。」

ユキムラ「君は?まさか!」

「ユキムラ!お前等!何してるんだ!ユキムラを放せ!」

 

中島達が近づく前に戦国武将の格好をした一人の青年がユキムラを助けに入る。そう、武将隊のリーダー、ノブナガだ。

 

「俺の魔眼に操られていない人間がまだいたとはな。警察に逆らう者は公務執行妨害で逮捕だ。取り押さえろ!」

 

助けに来たノブナガが周りにいた警官に取り押さえられた。

 

「クソッ…。何しやがる!放せ!」

ユキムラ「ノブナガさん!君の狙いはこの僕だけだろ!ノブナガさんを放してくれ!」

「クーフーリン、バカな男だ。そいつ等など見捨てたら良いものを。」

ユキムラ「武将隊のみんなは僕の大切な人達だ。そんな事は出来ないね。」

「そうか、何処までもバカな奴だ。死ね!」

 

スーツ姿の男がユキムラに拳銃を突きつける。

 

中島「ああ!ユキムラが!」

パスカル「ナカジマ オレサマ マカセル!」

 

パスカルがいち早くスーツ姿の男に近づき拳銃を持つ手を噛みつく!

不意を突かれた男は拳銃を落としてしまった。

 

「グッ…。なんだこの犬は!」

 

パスカルは男の手を放さず噛みついている。少し遅れて中島達もユキムラの元にたどり着いた。

 

ティンク「みんな、少しの間眠っていてね。『ドルミナー!』」

 

ティンクの魔法でユキムラを押さえていた武将隊のみんなを眠らせた。

 

中島「ユキムラ、助けに来たんだな。しっかりするんだな。」

ユキムラ「マスター、みんな、僕よりノブナガさんを。」

ティンク「分かったよ、任せて。『ドルミナー!』」

 

ティンクの魔法でノブナガを押さえつけていた警官達を眠らせた。

 

ティンク「大丈夫?」

「なんだ?妖精?」

ユキムラ「ノブナガさん、僕のせいで…。」

「ユキムラ、どうなっている?なんで警察が…。」

ジャック「ヒーホー!兄ちゃん、ここはオイラ達に任せて逃げるんだぞ。」

「逃がすと思っているのか?」

 

スーツ姿の男が立ち塞がる。

 

中島「君の相手は僕なんだな。」

「アスラ組に逆らうデヒルサマナーか。白鷲 弓子とスサノオが居ないお前達など恐れるに足りん。良いだろう、相手をしてやる。」

 

男の姿がみるみるうちに変わっていく。額に大きな目が出てきてスーツがはち切れそうな位の筋肉で体がおおわれ、裂ける位の大きな口から牙が生えている。

 

魔眼のバロールが現れた!

 

バロール「この姿になったら最早手加減は出来んぞ!デビルサマナー!」

中島「れ、錬気の剣!」

 

中島はすかさず悪魔召喚プログラムから錬気の剣を召喚する。

 

中島「う、重い…。なんで…。さっきは簡単に持てたのに…。」

バロール「そんなへっぴり腰でよく俺の前に現れたな!」

 

バロールの攻撃!

バロールは中島の頬に思いっきりパンチを繰り出す!

中島はまともに喰らい吹き飛びダウンした!

 

中島「痛いけど…まだ…まだなんだな。」

 

中島はよろめきながら立ち上がる。

 

ティンク「中島!」

中島「ティンク、僕よりユキムラの傷を回復させて欲しいんだな。」

パスカル「ナカジマ ドケ オマエノアイテハ オレサマダ」

 

パスカルが巨大化して戦闘体勢に入っている。

 

バロール「さっきの犬か!貴様、デビルサマナーの使い魔だったのか!焼け死ね!『アギラオ!』」

 

バロールはアギラオを唱えた!

大きな火の玉がケルベロスに襲いかかる!

しかし、ケルベロスは火の玉を大きな口で飲み込んだ!

 

パスカル「オレサマ オマエ マルカジリ!」

 

ケルベロスの攻撃!

ケルベロスがバロールの右肩を食いちぎる!

 

バロール「グッ…。この犬っころがー!」

パスカル「オレサマ ツヨイ!オレサマ ムテキ!オレサマ オマエ マルカジリ!」

 

パスカルの攻撃!

今度はバロールの左の太ももに食らいつく!

 

バロール「クソッ!コイツ!離れろ!」

 

パスカルがいち早くバロールが攻撃してくるのに気付き距離をとる!

 

バロール「速い!コイツは後だ!他の奴を先に倒す!喰らえ!『マハラギオン!』」

 

バロールはマハラギオンを唱えた!

大きな炎が中島達に襲いかかる!

 

パスカル「ムダダ!」

 

ケルベロスは口からファイアブレスを放ちバロールのマハラギオンを相殺する!

 

ジャック「ヒーホー!パスカルだけじゃなくオイラもいるぞ!これでお前もおしまいだぞ!喰らえ!『ブフーラ!』」

 

ジャックフロストはブフーラを唱えた!

氷の刃がバロールに襲いかかる!

 

バロール「そんな攻撃が効くか!」

 

バロールの額の魔眼が怪しく光り氷の刃を弾き飛ばした!

魔眼が放つ光がバロールを包み込みケルベロスにつけられた傷が塞がっていく。

 

パスカル「ムダダ!」

 

ケルベロスの攻撃!

バロールに猛スピードで突進する!

しかし、バロールの魔眼が怪しく光りケルベロスは弾き飛ばされた!

 

中島「ああ…パスカルが!」

バロール「デビルサマナー次はお前の番だ!」

ジャック「中島は殺らせないぞ!今度はオイラが相手だぞ!」

 

ジャックフロストの雪分身!

雪でできた自分の等身大の分身を作り出した!

 

ジャック「ヒーホー!お前にクイズだぞ!本物のオイラは何処に居るか当ててみるんだぞ!」

バロール「下らん…。所詮は雑魚悪魔だ。『マハラギオン!』」

 

バロールはマハラギオンを唱えた!

燃え盛る火炎がジャックフロストの雪分身を次々と溶かしていった。

 

ジャック「あああ!熱いぞぅ!ああ!」

 

ジャックフロストにも火がつき悶え苦しんでいる!

 

バロール「まずは一匹。死ねー!」

 

バロールの攻撃!

鋭く伸びた爪がジャックフロストに斬りかかる!

しかし、中島がジャックフロストの前に出て錬気の剣でバロールの攻撃を受け止める!

 

バロール「おのれ!デビルサマナー!」

中島「君は僕が相手をするんだな!」

ユキムラ「マスター!しゃがんで!『ザンマ!』」

 

中島がとっさにしゃがんだ瞬間にクーフーリンが放つ風の衝撃魔法が中島の上を通過した。

バロールは対応出来ずにまともに喰らい吹き飛んだ!

しかし、バロールにはあまり効いていなかったのか直ぐに立ち上がる。

 

ユキムラ「マスター、みんな、ごめんよ。HEY!女の子達を連れ去ったアスラ組の悪魔の君、今度はこのイケメンである僕が華麗に相手させてもらうよ。」

バロール「クーフーリン、我等アスラ組の仲間になる気はないか?富も女も全て思いのままだぞ?」

ユキムラ「ハン!冗談は止してくれたまえよ。僕が従うマスターはこの世界では中島 朱美ただ一人だけだよ!君達の仲間なんて死んでもお断りさ。」

バロール「何故だ!何故そんな弱い奴に従う!」

ユキムラ「そんなの答えは簡単さ。それはこの僕がイケメンだからさ!イケメン同士は引かれあう運命だからね!」

バロール「その男がイケメン?笑わせるな!」

ユキムラ「はぁ…。イケメンでない君には分からないんだね、情けない。僕のマスターの心は史上最高のイケメンなのさ!そんな簡単な事が分からないから君達はダメダメなのだよ!」

バロール「どいつもこいつも舐めやがって!魔眼の力を思いしれ!」

 

バロールの額の魔眼が怪しく光り輝く!

 

ユキムラ「それが何だって言うんだい?このイケメンである僕には…。」

バロール「フフフ、ハハハハハ!この魔眼を直接見たな、クーフーリンよ!これでお前もアスラ組の一員だ!ハハハハハ!」

ユキムラ「…。バロール様、ご指示を。」

中島「ユキムラ?どうしたんだな?」

バロール「クーフーリンよ!そのデビルサマナーを殺せ!」

ユキムラ「バロール様の仰せのままに。」

 

クーフーリンはバロールに操られて中島に向けて突進してくる!

 

ジャック「ユキムラ、しっかりするんだぞ!」

バロール「雑魚悪魔がまだ生きていたのか。お前も魔眼の力で我が僕にしてやろう。有りがたく思うがよい。」

 

バロールの額の魔眼が怪しく光り輝く!

 

ジャック「ヒーホー!オイラもバロール様に忠誠を誓うぞ!中島ー!死ねー!」

 

ジャックフロストもバロールに操られて中島に向けて襲いかかる!

 

中島「そんな…。ジャックまで…。」

 

バロール「ハハハハハ!デビルサマナー!これまでだな!魔眼の力を思いしるがよい!」

 

中島「そんな…。ジャック、ユキムラ、正気に戻って欲しいんだな!」

ティンク「中島ー!」

中島「ティンク!武将隊の人達は?」

ティンク「みんな大丈夫だよ!ノブナガさんが眠らせたみんなを安全な所に運んでくれたよ。」

中島「良かった…。良かったんだな…。」

ティンク「中島、人の心配より自分の心配だよ!『メパトラ!』」

 

ハイピクシーの癒しの魔法がクーフーリンとジャックフロストを包み込む。

 

バロール「無駄だ!俺の魔眼の力がそんな魔法で解除出来るか!」

ユキムラ「マスターに逆らう愚か者、イケメンであるこの僕の手で死ぬがよい!」

 

クーフーリンが中島に掴みかかりバロールに聞こえない様に中島に話かける。

 

ユキムラ「マスター、落ち着いて聞いて…。マスターの剣で僕を斬るんだ。」

中島「そ、そんな事出来ないんだな…。」

ユキムラ「マスター、聞いて…。あのバロールを油断させる為のお芝居さ。このように…グッ…」

 

クーフーリンは中島が剣を持つ手をとり剣を自分の腹に突き刺した。

クーフーリンは静かにたおれた…。

 

バロール「ハハハハハ!自分の身を守る為にクーフーリンを刺し殺したか!」

中島「ユキムラ…。」

バロール「デビルサマナー!お前がクーフーリンを殺したのだ!」

パスカル「ダマレ!」

 

吹き飛ばされたケルベロスが戻って来た。

 

バロール「ケルベロスか。貴様もまだアスラ組に逆らうのか?そのデビルサマナーについていてもどうせ自分の保身のために殺されるだけだぞ?そこに転がっているクーフーリンの様にな!」

 

ケルベロスは倒れているクーフーリンの方を一目見てバロールの方を向き直した。

 

パスカル「オレサマ オマエ マルカジリ!」

 

ケルベロスがバロールに突進する!

 

バロール「ジャックフロスト!ケルベロスを足止めしろ!」

ジャック「ううう…。頭が痛いぞ…。」

 

ハイピクシーの魔法が効いていたのかジャックフロストの洗脳が解けかけている。

 

バロール「魔眼の洗脳が?ならばもう一度魔眼の力を受けるがよい!」

 

バロールの額の魔眼が怪しく光り輝く!

 

ジャック「あああ!オイラ、嫌だぞ!あああ!中島達はオイラのオイラのああああああ!」

中島「ジャック!」

ティンク「『パトラ!』ジャック!しっかりして!」

ジャック「ああああああ!」

 

ジャックフロストは頭を抱えて苦しんでいる!

 

バロール「このチビ、俺の魔眼の力を抑えているのか?ならば、貴様から殺してやる!」

パスカル「シヌノハ オマエ!」

バロール「無駄だ!退け!」

 

バロールの魔眼の力でパスカルは再度吹き飛ばされる!

 

中島「パスカル!」

バロール「これで邪魔者は居ない、まずはそこの妖精からだ!死ね!『アギラオ!』」

 

バロールはアギラオを唱えた!

大きな火の玉がハイピクシーに襲いかかる!

しかし、中島が錬気の剣で火の玉を斬り捨てた!

 

ティンク「中島?」

バロール「何?デビルサマナー!何だその剣は?何故、魔法を斬れる?」

中島「許さない…。町の人達を操って…そして僕の大切な友達を…。ぼ、僕は君だけは許さないんだな…。」

バロール「何だ、何か不味い!魔力を全て魔眼の力に使って洗脳してやる!」

 

バロールの額の魔眼が今まで以上の怪しく光り輝く!

中島は錬気の剣を両手に持ちバロールに近づいていく。

 

ティンク「中島!」

中島「ティンク、僕に力を貸して欲しいんだな。」

ティンク「あっ!そうか、分かったよ!」

 

ハイピクシーは両手を錬気の剣に向けて魔力を送り込む!

 

バロール「何をする気だデビルサマナー!」

中島「僕は君を許さない、許さないんだな!」

 

中島の攻撃!

錬気の剣を振り上げバロールに斬りかかる!

バロールは額の魔眼に力を込めてバリアを作り攻撃を受け止めようとする!

 

バロール「ぐっ!何なんだ、この力!俺の魔眼の力を押しきって…。グワッ!」

 

中島の攻撃が魔眼の力を押しきりバリアを破壊してバロールを吹き飛ばした!

バロールはふらつきながら拳銃を持ち立ち上がる。

 

バロール「デビルサマナー…。魔力は強くても拳銃は受け止めれまい…。死ね!」

 

バロールは中島に拳銃を向け狙いを定める。

 

ユキムラ「いいや、残念だけど死ぬのは君さ!このイケメンである僕の必殺魔法を喰らいたまえ!『ブリューナク!』」

 

クーフーリンの攻撃!

風の魔法で作りあげた手槍ブリューナクをバロールの魔眼にめがけて投げつける!

投げた槍は光の速さでバロールの額の魔眼を貫いた!

 

バロール「く、クーフーリン…。何故…。お前は…俺の魔眼で…。操って…いた…。」

ユキムラ「このイケメンである僕にそんな卑怯者の力が聞くと思っていたのかい?全てはこのイケメンである僕のエンターテイメントだったのだよ!」

バロール「くそ…。」

 

バロールを倒した!

 

ユキムラ「イケメンである僕達の華麗なる大勝利だね、マスター。」

中島「ユキムラ、ぼ、僕は…君を刺してしまって…。」ポロポロ

 

中島は泣き出した。

 

ユキムラ「マスター、僕なら大丈夫さ!だから泣かないで。これもエンターテイメントの一環さ!」

ティンク「何がエンターテイメントよ、痩せ我慢してさ!ほら、お腹の傷を回復させるよ。『ディアラマ!』」

 

ティンクの回復魔法でユキムラの刺し傷を回復させた。

 

ジャック「ううう…。お、オイラ…。」

ティンク「ジャック、待ってて!『パトラ!』」

ジャック「おおお?頭が痛いのが治ったぞ!」

パスカル「ナカジマ ヨクヤッタ!」

中島「パスカル!良かった…。無事で。」ポロポロ

ユキムラ「マスター、泣き止んでよ。勝者はカッコ良く華麗に振る舞わないと駄目だよ。そう、このイケメンである僕の様にね。」

中島「う、うん…。」

ティンク「事務所に戻ろうよ。あたし、ちょっと疲れちゃったよ。」

中島「うん。」

「待てよ!」

 

中島達は帰ろうとしたとき何者かに呼び止められた。おもてなしイケメン武将隊の面々である。

 

ユキムラ「ノブナガさん…。」

ノブナガ「ユキムラ、ちゃんと説明しろよ。」

中島「あっ…。」

ユキムラ「マスター、いいんだ。いつかこういう日が来ると思っていたから。」

 

ユキムラは自分達の事、そして今、街を脅かしているアスラ組の事を洗いざらい話した。

 

「………。」

ユキムラ「…。」

 

ユキムラの説明を聞いて武将隊の面々は黙っている。

 

中島「ゆ、ユキムラは、いつもおもてなしイケメン武将隊のお仕事を一生懸命に…。」

ユキムラ「マスター…。いいんだ…。」

ノブナガ「悪魔か…。その倒した奴にそこのデカイ犬や妖精を見たら信じざるを得ないか。前々から思うことがあったんだよな…。」

「ノブナガさん、どうします?」

ノブナガ「ユキムラ、お前が連れてきたタダカツもその…悪魔なんだな?」

ユキムラ「う…。うん。スサノオさ。」

ノブナガ「スサノオ!?日本神話の神様じゃねえか!」

「信じられん…。1番はユキムラがケルト神話の英雄クーフーリンだって所だけど…。」

「そこなんだよな。1番胡散臭い所はユキムラが英雄って所なんだよな。」

ユキムラ「え?いやいや、ちょっとみんな!」

ノブナガ「ハハハハハ!日本神話の神様にケルト神話の英雄が俺達の仲間ってか?ハハハハハ!」

ユキムラ「ノブナガさん、みんな、そう言う事なんだ。僕はそのアスラ組と戦いに行くんだ。みんなに迷惑がかかるからこれ以上は…。」

 

ユキムラが最後まで言うのを静止してノブナガがユキムラに言い放つ。

 

ノブナガ「ユキムラ!」

ユキムラ「は、はい!」

ノブナガ「来週は月に1回の武将隊全員集合の日だ!タダカツの奴も連れて必ずアスラ組ってのを倒して戻ってこい!」

ユキムラ「ノブナガさん?だって僕は悪魔で…。」

ノブナガ「ユキムラ、分かってるよな。全員集合の日は集まる人が多いんだ。絶対に来いよ?いいな?」

ユキムラ「えっ?僕達は悪魔で…。」

「ユキムラ、ノブナガさんが戻ってこいって言ってるんだ。必ずそのアスラ組って奴等を倒してこいよ!」

「拐われた女の子達をちゃんと助け出してしっかり女の子達に振られて来いよ!」

ユキムラ「ちょっと!」

「ユキムラはナンパして振られるまでがお家芸だからな!」

「ハハハハハ!」

ユキムラ「ちょっと!みんな!笑わないでよ!」

「ハハハハハ!」

中島「あ、あの…。」

ノブナガ「おっ?お前、あの時の奴だな?」

中島「あ、僕に輸血をしてくれて…。」

ノブナガ「ああ、気にするな!それより、ユキムラとタダカツがいつもすまないな。」

中島「ぼ、僕の方が二人には助けてもらってばっかりで…。」

ノブナガ「何か困った事があればいつでも手を貸してやる。これからもアイツ等の事を頼む。」

中島「うん。ノブナガさん…。ありがとうなんだな。」

ノブナガ「ああ、それよりも…これをどうするかだ。」

 

ノブナガは倒れたバロールを指さした。

突如、空間に歪みが現れ一人の悪魔が出てきた。

 

中島「あっ、メルコム。」

ティンク「何しに来たのよ!」

メルコム「ホホホ。何しに来たとはいきなりですね。」

「何者だ!」

メルコム「おやおや?初めてお会いする方々も居ますね。イケメン武将隊の皆さん、私は堕天使メルコムと申します。以後お見知りを。」

 

メルコムは武将隊の面々に軽く会釈をした。

 

「何だこいつは。」

ノブナガ「まさか?こいつの仲間か?」

メルコム「ホホホ。武将隊の皆さん、警戒しなくても大丈夫ですよ。」

ユキムラ「みんな、気をつけて!こいつはアスラ組の仲間だよ!」

メルコム「おや?貴方、そこの中島 朱美から聞いていないのですか?私達は共にアスラ組を倒すパートナーになったのです。」

ユキムラ「え?マスター、本当かい?」

中島「う、うん。」

ノブナガ「胡散臭い奴だな。何をしに来た!」

メルコム「そこに転がっているバロールさん、置いといていては警察への対応とか色々と面倒でしょう。ですので私が回収しようと思いましてね。」

バロール「うう…。め、メルコム…。お、俺を…たすけ…ろ…。」

メルコム「おや?魔眼が潰されていますね。」

バロール「はやく…な…かまの…とこ…ろへ…連れて…。」

 

メルコムは落ちている拳銃を拾いそのままバロールの心臓をめがけて数発撃った!

 

バロール「がはっ!き、きさま…。」

メルコム「魔眼のない貴方に価値はありません。」

 

メルコムは更に数発バロールを撃ち抜いた。

バロールはそのまま息絶えた。

 

ノブナガ「お、おい!」

メルコム「私達の周りには結界を張っていますので拳銃の音は私達以外には聞こえない様にしています。心配は要りませんよ。」

「こ、殺しやがった…。」

メルコム「仕方がないのでこの死体は私の作った合成悪魔の餌にでもしますか。出来たら魔眼が綺麗な形で倒して頂きたかったですね。」

中島「魔眼…。」

メルコム「ええ、このバロールさんの魔眼を綺麗にくり貫いてオカルトマニアに高く売りつけようと思っていたのです。オセさんの時もそうでした。スサノオが体を突き破って殺すから毛皮に出来なかったのです。良いですか貴方達、アスラ組の幹部を倒す時は出来るだけ綺麗な形で倒して下さい。良いですね?」

 

必死で戦ったのにそんな事を言われても困る中島達である。

 

ジャック「お前、なんか大輔の兄ちゃんみたいだぞ…。」

メルコム「ホホホ。あんなのと一緒にしないで下さい。」

ティンク「一緒じゃない。お金の事しか興味がない所がさ。」

メルコム「私がお金に執着が高いのは認めます。しかし、デパ地下やスーパーの試食コーナーで腹を満たそうとしたりファーストフード店で有りもしない因縁をつけて購入した物をタダにしようとする乞食と一緒にしないでいただきたい!余りにも失礼です!」

ユキムラ「いや…。いくらケチなお兄さんでも流石に店に因縁をつけてタダにしようとは…。」

メルコム「あれ、目の前で見たら私でも引きますよ…。」

中島「…。」

ジャック「…。」

パスカル「…。」

ユキムラ「…。」

ティンク「…。」

 

何も言い返せない中島達であった。

 

メルコム「それよりこれを片づけましょう。」

 

メルコムは空間に歪みを出しバロールの遺体を投げ込んだ。

 

メルコム「さて、もう必要ないので結界を解きましょう。私は1度失礼します。イケメン武将隊の皆さん、ご縁があればまたお会いしましょう。」

 

メルコムは軽く会釈をして自分も空間の歪みに入り消えていった。

 

ノブナガ「何だったんだアイツは。ユキムラ、後は俺達が片づけておくからお前達は帰れ。」

ユキムラ「ノブナガさん…。」

ノブナガ「いいから早く帰って体を休めておけ!」

中島「ノブナガさん、みんな、ありがとうなんだな。」

 

中島達は礼を言ってイケメン武将隊の面々と別れて事務所に戻った。

 

 

 

事務所に戻ると何やら玄関に出前の人が中島達を待っていた。

 

「中島 朱美さんですね?」

中島「う、うん。そうなんだな。」

「特上ひつまぶしを五人前お持ちしました。サインをお願いします。」

ユキムラ「え?うなぎ?」

ジャック「ヒーホー!特上だぞ!」

中島「え?いや、ぼ、僕は頼んでいないんだな?」

「えっと、別の方からお代は少し前にお店で頂いてこちらに届ける様に言われて来たのですが…。受け取っていただかないと…。とりあえずサインをお願いします。」

中島「わ、分かったんだな。」

 

中島は訳も分からずサインをしてひつまぶしを受け取った。

 

「後、これをお代を頂いた方から渡すように預かっています。」

 

中島は手紙を受け取った。

 

ティンク「中島、それ何?」

中島「手紙みたいなんだな。」

「食べ終わったお櫃は洗って玄関に置いておいて下さい。明日の昼過ぎに回収しますので。それではありがとうございました。」

 

配達の人は帰っていった。

 

ユキムラ「とりあえず中に入ろうよ。」

中島「うん…。」

 

中島は事務所の鍵を開けて中に入り手紙を読んだ。

 

ユキムラ「マスター、誰からだい?」

中島「うん、読むんだな。」

 

「親愛なるデビルサマナー中島 朱美殿

 

先程は魔眼のバロールさんとの死闘お疲れ様でした。細やかではございますがこのひつまぶしを食して英気を養って下さい。以前この私が封印される前の江戸の世から、疲れた時にはうなぎで決まりです。明日、私の空間魔法で貴方達を迎いに行きますので悪しからず。

堕天使メルコムより。

P.S 私はケチではありません。」

 

中島「…。」

ティンク「げっ!メルコムから?」

ユキムラ「毒でも入っているかも知れないよ。」

中島「みんな、せっかくメルコムが持ってきてくれたんだから食べるんだな。」

ジャック「中島?いいのか?」

中島「うん。なんか僕にはメルコムはそんなに悪い悪魔だとは思えないんだな。」

パスカル「オマエタチ イラナイナラ オレサマモラウ!」

ジャック「だ、誰も食べないとは言っていないぞ!」

ユキムラ「そうだよ!うなぎなんて滅多に食べれないんだから食べるよ!」

ティンク「あたし、お茶いれてくるね。」

中島「ティンク、ありがとうなんだな。」

 

中島達はメルコムに感謝しながらひつまぶしを食べる事にした。

 

ティンク「でもさあ、この手紙の最後の『私はケチではありません!』って可笑しいよね。」

ユキムラ「ケチって言われた事を気にしてひつまぶしを送って来たのかなぁ。」

ティンク「なんかメルコムってちょっと人間臭い所あるよね。」

ジャック「アイツも一緒に食べたら良かったのにな。」

中島「うん、ジャック。僕はメルコムとも色々な話をしてみたいんだな。」

パスカル「ナカジマ ヤメトケ。ドウセカネノハナシシカシナイ。」

 

みんなでメルコムの話題で盛り上がっていると突如、空間に歪みが現れメルコムが出てきた。

 

メルコム「貴方達、私が居ないからって好き勝手言わないで頂きたいですね。」

ユキムラ「うわ!」

ティンク「ちょっと!いきなり現れないでよ!ビックリするじゃない!」

メルコム「それは失礼しました。それより緊急事態です。アスラ組の劉玄丸が今晩出航します!」

中島「えっ?今晩?確か明日って。」

メルコム「ええ。貴方達が先程のバロールさんを倒した事により警察への洗脳が解かれたのです。今、愛知県警の捜査4課がアスラ組の組員を捕まえる為に躍起になっています。残った幹部はしたっぱの構成員を切り離して逃げるつもりです。」

ユキムラ「急な展開だね…。」

メルコム「ええ。白鷲 弓子も武井さん達もすでに劉玄丸に潜入しています。後は貴方達だけです。」

中島「そんな、まだ食べ終わってないのに…。」

メルコム「…。食べ終わるまでの時間はあるので早くしてください。」

中島「わ、分かったんだな。」

 

中島達は急いでひつまぶしを食べ終えた。

 

メルコム「皆さん、食後のドリンクです。一気に飲んで下さい。」

中島「分かったんだな。」

 

メルコムは中島達にチャクラポットを手渡し飲ませた。

 

ジャック「ゴホッ!何だこれ!」

ティンク「苦い!何よこれ!」

中島「ゴホッ!」

メルコム「魔力が回復する薬です。苦いのは良薬の証拠です。さあ、皆さん行きますよ!」

 

メルコムは中島達を自らが出した空間の歪みに押し込み劉玄丸に向かった。

 

中島「メルコム、ひつまぶし美味しかったんだな。」

メルコム「いえいえ、喜んでいただけて光栄です。」

中島「あの、みんなにはナイショでお願いがあるんだな。」

メルコム「何か?」

 

中島はメルコムに耳打ちをした。

 

メルコム「…。正気ですか?」

中島「うん。」

メルコム「良いでしょう。」

 

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