メルコム「皆さん、劉玄丸が出航しました。1時間後には乗り込みますよ。」
中島達はメルコムが出した空間の歪みの中にいる。
ユキムラ「メルコム、僕達は今、どのあたりに居るんだい?」
メルコム「どのあたり?ホホホ。劉玄丸の船上ですよ。この空間の中ではどこにでも現れる事が可能です。」
ジャック「ヒーホー!それじゃあイングランドにも行けるのか?」
メルコム「ええ。行けますよ。」
中島「イングランド?」
ジャック「ヒーホー!イングランドはオイラの生まれた所だぞ。オイラの兄弟が居るぞ。」
中島「ジャックの兄弟?」
ティンク「へぇ。お兄ちゃん?それとも弟?」
ジャック「人間みたいな奴じゃないぞ。魂で誓いを立てた兄弟だぞ。」
パスカル「ギキョウダイカ」
ユキムラ「義兄弟、イケメンである僕を差し置いてめちゃくちゃカッコいい奴じゃないか!」
中島「要はジャックの大切な友達って事?」
ジャック「そうだぞ。会えば中島達もきっと友達になれるぞ。」
メルコム「そろそろ時間ですね。」
中島「メルコム、お願いなんだな。」
メルコム「分かりました。」
メルコムは空間の歪みを開けて中島だけを外に出した。
ユキムラ「えっ?マスター?」
ジャック「中島?」
ユキムラ「メルコム!君は僕達のマスターを何処にやったんだ!」
メルコム「ホホホ。見張りの悪魔が多くいる劉玄丸の船上ですよ。」
ジャック「ヒーホー!お前!オイラ達を騙したのか!?」
メルコム「騙す?とんでもございません。私は彼の希望に答えただけです。」
パスカル「ウソヲツクナ!」
ユキムラ「いいから空間を開けろよ。僕はマスターを助けに行く。」
メルコム「クーフーリン、彼は自ら囮の役を買って出たのです。空間は開けますが様子を見ましょう。何か策があるみたいですよ。」
ユキムラ「そんな訳ないだろ。」
メルコムは空間の歪みを出して劉玄丸の様子が見える様にした。
メルコム「かなりの数が居ますね…。囲まれています。」
ジャック「大変だぞ!早く助けに行かないと!」
メルコム「彼は貴方達が危険な目に会わない様にあえて一人で出たのです。」
ユキムラ「良いから僕達を出せよ。」
メルコム「お待ちください。何かするつもりです!魔力を暴走させるつもりです!皆さん!伏せてください!1度空間の歪みを閉じます!」
『メギドラオン!!』
メルコム「ま、まさか?何故?彼がその魔法を…。」
歪みを閉じた空間の中でも中島の魔法の衝撃を感じる。
ジャック「ヒィィィ!揺れているぞ!」
ユキムラ「うわあ!」
パスカル「オレサマ トバサレル!」
メルコム「皆さん!伏せてください!」
中島「メルコム、ありがとうなんだな…。」
中島は一人で劉玄丸の船上に出てきた。急に中島が出てきたのでアスラ組の組員が瞬時に中島を取り囲む。
「なんだテメエは?」
中島「ぼ、僕は中島 朱美なんだな。」
「ああ?テメエ!アスラ組を舐めてるのか!ええ!」
中島「ぼ、僕はアスラ組の君達に様があって来たんだな。」
「ケンカ売ってるのかテメエ!」
中島「ひぃ!君達のリーダーに会いたいんだな!」
「舐めた口を聞いてるんじゃねえぞ!」
アスラ組の組員達が中島に襲いかかる!
ティンク「危ない!『マハジオ!』」
中島の胸ポケットに隠れていたティンクが電撃を放つ!アスラ組の組員達が少し怯んだ!
「うお!このチビ!何処から出てきた!」
中島「ティンク!どうして!」
ティンク「メルコムが何かするつもりだったから隠れていたのよ。中島、大丈夫?」
中島「ティンク、僕の胸ポケットに隠れているんだな!」
「テメエ等!まとめてぶっ殺してやる!」
中島「ぼ、僕は君達が悪魔だって事は知っているんだな!」
「ほう?」
周りにいるアスラ組の組員の奥から一人の大男が出てきた。
「中島 朱美。白鷲 弓子の腰巾着だと思って気にしていなかったがお前がバロールを殺ったデビルサマナーだったのか。しかし、そんな妖精一匹しか連れていないお前など殺して魚の餌にしてやる!お前等!もう陸からは離れている!変装する必要はねえ!殺ってしまえ!」
アスラ組の組員がみるみるうちに悪魔の姿に変わっていく!
そしてリーダーであろう大男はさらに大きくなり牛頭の悪魔に変身した!
ストリゴイイが5匹現れた!
ガーゴイルが4匹現れた!
モスマンが2匹現れた!
魔王ミノタウロスが現れた!
ミノタウロス「デビルサマナー、一人で来た事を後悔するがよい!かかれ!」
ミノタウロスの号令で部下の悪魔達が中島に襲いかかる!
ガーゴイルの攻撃!
鋭い爪で中島を切りかかった!
ガーゴイルの攻撃!
ガーゴイルは空を飛び上から中島に向けて突進してきた!
中島「うわっ!」
ガーゴイル達の素早い攻撃に中島はおもわず尻餅をついた。
ティンク「中島!」
中島「ティンク、僕は平気なんだな。危ないから僕の胸ポケットに隠れているんだな。」
ティンク「でも…。」
中島「僕は大丈夫なんだな。周りに命令するだけの悪魔なんかに僕は負けないんだな。」
ミノタウロス「何!?今、なんて言った!」
中島「ぼ、ぼ、僕は、お、思った事を言っただけなんだな!」
ミノタウロス「何!?き、貴様ー!殺れ!八つ裂きにしろ!必ず殺せ!」
ミノタウロスが激怒して悪魔達に命令をする。
「ヒャヒャヒャヒャ!死ね!デビルサマナー!」
ストリゴイイが一斉に中島に襲いかかる!
ストリゴイイはムドを唱えた!
ストリゴイイはムドを唱えた!
死の呪いが中島に襲いかかる!
しかし、中島には効かなかった!
ストリゴイイの攻撃!
毒を帯びた爪で中島に切りかかる!
しかし、中島はストリゴイイの攻撃を受け止めてそのまま突き飛ばした!
中島「君達は何で戦うんだな?暴力は良くないんだな。」
「くぁwせdrfgyふじこlp」
「くぁwせdrfgyふじこlp」
モスマン達が何かを訴えている。
中島は悪魔召喚プログラムを起動させた。
中島『君達の事を教えて欲しいのだな。』
『ミノタウロス サカラエナイ』
『コドモ ツカマッテイル』
中島『僕が君達の子供は助けてあげるんだな。』
『ホントウカ』
中島『だから少し離れていて欲しいのだな。』
「くぁwせdrfgyふじこlp」
「くぁwせdrfgyふじこlp」
モスマン達は船から離れて空に飛んで行った。
ミノタウロス「貴様等!逃げるな!」
中島「君の相手は僕なんだな。子供を捕まえて彼等に無理矢理戦わせようするなんて酷すぎるんだな。」
ミノタウロス「ガーゴイル!アイツ等を捕まえろ!」
ガーゴイルがモスマンを追いかけようと翼を広げる!
ティンク「させないよ!『マハジオ!』」
ティンクはマハジオを唱えた!
翼を広げて飛び立とうとしたガーゴイル達に電撃が襲いかかる!
中島「ティンク、ありがとうなんだな。後は僕に任せて隠れているんだな。」
ティンク「中島?」
中島「僕は大丈夫なんだな。僕はこんな卑怯者なんかに負けないんだな。君達の相手は僕なんだな!かかってくるんだな!」
ミノタウロス「貴様ー!アスラ組を舐めるな!」
中島「うるさい!アスラ組、アスラ組って!僕はみんなの大切な人達を傷つける君達を絶対に許さないんだな!」
ミノタウロス「配下の悪魔を一匹も殺せないお前が偉そうに…。お前等!モスマン共は放っておいていい!デビルサマナーを殺せ!」
中島「君がかかってこい卑怯者!それとも僕が怖いのか!」
中島が珍しく大声を上げてミノタウロスを精一杯挑発する。
ミノタウロス「貴様、どこまで俺を怒らせる気だ。朝にボコボコにしてやったDJと同じ目に会わせてやる。」
中島「君がシャチホコエビフリャーズのみんなを…。許せない。君だけは絶対に許せないんだな。」
ミノタウロス「アスラ組に逆らう奴は全員痛い目に会わせてやる!この様にな!」
ミノタウロスの攻撃!
ミノタウロスは中島の頬を思いっきりぶん殴った!
中島は吹き飛びダウンした!
しかし、ふらつきながらも中島は立ち上がる!
中島「痛くなんか無いんだな。」
ティンク「中島!」
中島「ぼ、僕は平気なんだな。」
ミノタウロス「痩せ我慢しやがって!死ね!」
ミノタウロスの攻撃!
ミノタウロスのパンチのラッシュが中島に襲いかかる!
中島はまともに喰らってダウンした!
ミノタウロス「口だけか…。」
中島「ま、まだ、まだ僕は負けてはいないんだな。」
中島がふらつきながら立ち上がった。
ミノタウロス「まだ殴られ足りないか!お前等!殺れ!」
配下の悪魔達も中島に対して殴る蹴るの暴行を加える!
中島「集中して…。こ、心を強く…。」
ミノタウロスが大きな斧を召喚して振り上げる!
中島「強くもった心を…爆発させるイメージで…。」
中島は自分の内なる魔力を高めている。
ミノタウロス「念仏は唱え終わったかデビルサマナー!これで終わりだ!」
ミノタウロスが中島めがけて斧を振りかぶった!
中島「君は許さないんだな!『メギドラオン!』」
ミノタウロス「何!?」
中島はメギドラオンを唱えた!
核の炎が悪魔達に襲いかかる!
「ギャー!」
「ギェー!」
ストリゴイイは爆発した!
ストリゴイイは爆発した!
ストリゴイイは爆発した!
ストリゴイイは爆発した!
ストリゴイイは爆発した!
ガーゴイルは爆発した!
ガーゴイルは爆発した!
ガーゴイルは爆発した!
ガーゴイルは爆発した!
ミノタウロスの体が爆発して右腕が焼失した!
ミノタウロスの体が爆発して右胸が焼失した!
ミノタウロスは倒れた!
中島「黄泉の世界と同じ様に出来たんだな…。」
ティンク「中島、大丈夫?『ディアラマ!』」
中島「ティンク、ありがとうなんだな。」
倒したと思っているミノタウロスがゆっくりと立ち上がり背後から中島をめがけて斧を振り上げる。
が、遠くから銃声が鳴り響きミノタウロスの眉間に命中した。
「くそっ…。こんなことで…。」
ミノタウロスは斧を振り落とすことなく倒れて死に絶えた。
中島「鉄砲の音?」
デスメル「中島君!大丈夫かい?」
コンテナの中に隠れていた弓子達が出てきた。
弓子「なーかーじーまー!テメエ!あたし等コンテナの中に隠れていたのだぞ!それをなんだあの魔法は!あたしを殺す気か!」
言いがかりである。
中島「ごめんなんだな。」
弓子「それより中島、他の奴等は何処にいる。」
中島「実はメルコムにお願いして先に僕だけ出てきたんだな。」
突如、空間に歪みが現れてメルコム達が出てきた。
メルコム「ホホホ。まさかミノタウロスさんまで倒すとは。」
ジャック「中島!心配したぞ!」
ユキムラ「マスター、無事で良かったよ!」
中島「みんな!」
メルコム「デビルサマナー、そんな切り札を持っていたのなら始めに言っておいて欲しかったですね。おかげさまで私は彼等に悪者扱いですよ?」
ティンク「何さ、普通に悪者じゃない。」
ユキムラ「確かに悪者だね。イケメンじゃないし。」
メルコム「何ですと?貴方達は私に対して敬意が足りなすぎます!こんなことなら夕飯のひつまぶしの代金は返していただきたい!」
パスカル「オレサマ ソレムリ。」
中島「ティンクもユキムラも、メルコムのおかげで船の潜入できたのだから。」
メルコム「そうです!デビルサマナーの彼の言う通りです!」
弓子「おい、メルコム。ひつまぶしってのはどう言うことだ?」
メルコム「ひつまぶし…。そ、そんな事より早く内に入りましょう。敵の悪魔達にまた囲まれてしまいますよ。」
弓子「誤魔化すな!中島!どう言うことだ!蹴り倒されなかったら答えろ!」
中島「メルコムが出前をしてくれたんだな。」
ジャック「特上だったぞ!」
弓子「メルコム、どう言うことだ!愚図のアイツ等がひつまぶしであたし等がコンビニのおにぎりだけだってのはよ!」
メルコム「いや、その、彼等はアスラ組の幹部を倒したので…。」
タダカツ「私も先日にアスラ組の幹部を倒しましたが?」
メルコム「いや、あの…。」
メルコムは弓子達に問い詰められてしどろもどろになっている。
弓子「メルコム!テメエ!ふざけるんじゃねえぞ!」
メルコム「白鷲 弓子、それより早く船内に行かないと…。」
弓子「いいかメルコム!この世で1番偉いのはな、この白鷲 弓子様なんだよ!これは日本の法律で決まっている事なんだよ!だから貢ぎ物は1番最初にあたしに差し出せ!分かったか!」
無茶苦茶な言い分である。
メルコム「いや…。」
弓子「返事しろメルコム!」
ティンク「メルコム、ああなったら弓子は面倒だからとりあえず返事しといてよ。あたし達、巻き沿い喰らいたくないからさ。」
ティンクがメルコムに小声で耳打ちする。
メルコム「わ、分かりました…。」
メルコムは渋々返事をした。
「くぁwせdrfgyふじこlp」
「くぁwせdrfgyふじこlp」
モスマン達が空から中島に飛んで近づいて来た。
中島「あ、君達!」
「くぁwせdrfgyふじこlp」
「くぁwせdrfgyふじこlp」
中島は悪魔召喚プログラムを起動させた。
『コドモ コンテナ』
『ミノタウロス カギモッテル』
中島「コンテナの中に?」
メルコム「ホホホ。それでは私がコンテナを片っ端から開けていきましょう。」
中島「ぼ、僕も手伝うんだな。」
弓子「なーかーじーまー!今はそんな事をしている暇はねえ!」
中島「で、でも…。」
タダカツ「中島殿、貴方はまたそんな甘口小倉パスタのような甘い事を言っているのですか。その悪魔は敵なのですよ?人質を救出したら隙を見て襲いかかるかも知れないのですよ?」
中島「でも…僕は子供を救出するって彼等に約束したんだな。」
タダカツ「しかし!」
弓子「あーもういいタダカツ!」
タダカツ「弓子!貴女まで!」
弓子「中島!お前はそのクソデカイ蛾共のガキを助けてやれ!とりあえずバカ犬だけ置いていくから後の奴等はあたしと船内に行くぞ!」
タダカツ「弓子!」
弓子「タダカツ、心配なのは分かるけどああなったら中島は絶対に折れねえ。ああ見えてけっこうアイツ聞き分けねえんだよ。中島!時間は余りないからな。急げよ!」
中島「弓子さん、ありがとうなんだな。」
「くぁwせdrfgyふじこlp」
「くぁwせdrfgyふじこlp」
モスマン達は喜んで中島と弓子にまとわりつく。
弓子「何だコイツ等!まとわりつくな、離れろ!あたしの服にお前等の鱗粉が付くだろうが!」
中島「ハハハ、彼等は弓子さんにお礼を言っているんだな。」
「くぁwせdrfgyふじこlp」
デスメルは中島の様子を見ている。
タダカツ「デスメルさん、どうしましたか?」
デスメル「中島君…。不思議な人だね。あんなとんでもない魔法を使うのに、今はあの悪魔になつかれている…。」
タダカツ「まあ、少々甘い所はありますが…。」
ユキムラ「それが僕達のマスターの良いところなのさ。」
タダカツ「フッ…。そうですね。」
弓子「お前等!何をしている!とっとと行くぞ!」
ユキムラ「そうだね。」
ジャック「アスラ組の幹部なんてオイラがやっつけてやるぞ!」
タダカツ「直ぐに調子に乗るのはジャック、貴方の悪い癖ですよ。まあ、期待していますよ?」
デスメル「…。」
弓子「デスメル!ぼーっとするな!行くぞ!」
デスメル「あっ!直ぐに行くよ!」
弓子「デスメル、さっきは見事だったぜ!次も頼むぜ、期待しているからな!」
デスメル「任せてよ!」
弓子「その前に、チビ!ちょっと来い。」
ティンク「何よ。」
弓子は船内に入る前にティンクを呼び寄せた。
弓子「お前は何があっても中島から離れるな、いいな?」
ティンク「いきなり何よ。」
弓子「大事な事だ。あたし等が仮に殺されても中島から離れるなよ。」
ティンク「ちょっと…。」
弓子「まあ、この白鷲 弓子様とまともにやりあえる奴はタダカツぐらいだから殺られやしないが、念のためだ。中島から離れるな、いいな?」
ティンク「わ、分かったよ…。」
弓子「頼むぞ。」
そう言うと弓子は仲魔達を連れて船内に入って行った。
メルコム「それではデビルサマナー、我々は急いで作業に取りかかりましょう。」
そう言うとメルコムは、ミノタウロスの死体を調べて1つのカギを取り出した。
メルコム「ありました。これですね、カギのかかっているコンテナは…。けっこうありますね。デビルサマナー、私がカギを開けていきますので貴方はコンテナの扉を開けていってください。」
中島「わ、分かったんだな。」
中島はメルコムがカギを開けていったコンテナを1つ1つ開けていく。
ティンク「あっ!中島、中に誰か居るよ!妖精だ!鳥籠に閉じ込められている!」
中島「あっ!」
中島はコンテナの中に入っていくと沢山の鳥籠に妖精達が閉じ込められていた。
中島「君達、今直ぐに助けてあげるんだな。」
中島は鳥籠に手をかける。が、鳥籠に手をかけた途端に手に電流が走る!
中島「ぐっ!ああ!」
ティンク「中島!ダメ!結界が張られているよ!」
中島「そうだ!これなら!」
中島は悪魔召喚プログラムを起動させて錬気の剣を取り出した。
中島「君達、今この剣で鳥籠を切るからしゃがんでいて欲しいのだな。」
中島は錬気の剣で鳥籠の上部を次々と切る!結界をものともせず中の妖精達を助け出した。
「ピィピィ!」
「ピィピィ!」
中島「君達、もう大丈夫なんだな。」
「ピィピィピィ!」
妖精達は喜んで中島に抱きついている。
ティンク「ちょ!ちょっとあんた達!中島から離れなさいよ!」
「ピィ!」
ティンクは妖精達に蹴り飛ばされた!
ティンク「痛!ちょっと!何をするのよ!」
メルコム「おや?全てカギを開けましたよ、何をしているのですか?」
中島達がコンテナの中から出てこないので気になりメルコムがやって来た。
ティンク「あっメルコム!コイツ等が中島にまとわりついて離れなくて困っているのよ!アイツ等また結界に閉じ込めてよ!」
メルコム「おや?彼女達はカハクですね。普段は人の居ない森の奥深くに住む妖精です。デビルサマナー、その妖精達も連れて他のコンテナも調べて行きましょう。」
中島「分かったんだな。歩きにくいから少し離れて欲しいのだな。」
「ピィピィピィピィ!」
カハクはよほど中島が気に入ったのか離れようとしない。
ティンク「あんた達、中島から離れなさいよ!中島が困っているじゃない!」
「ピィ!」
ティンクはまたカハク達に蹴られてしまった。
メルコム「もうそのままで良いので急ぎましょう。」
中島「分かったんだな。」
中島はコンテナの扉を次々と開けていく。中には盗品と思われる絵画、貴金属、宝石と高価な物が沢山あった。
パスカル「ナカジマ コッチダ!」
パスカルが呼ぶ方のコンテナの扉を開ける。
中にはモスマンの子供と思われる小さい蛾の悪魔が3匹鳥籠に入れられている。
ティンク「こんな小さい子を…。酷い。」
中島「今、僕が出してあげるんだな。」
中島は錬気の剣で鳥籠を切った。
メルコム「錬気の剣ですか。結界を一太刀でとは…。お見事です。」
中島「この剣の事を知っているの?」
メルコム「使用者の魔力に比例して力が増す剣です。普通の人間だと持ち上げる事も不可能です。」
中島「えっ?」
メルコム「はい。この剣は貴方の魔力を吸いとり威力を発揮しています。必要ない時は仕舞って置くことをお勧めします。」
中島「…。わ、分かったんだな。」
中島は悪魔召喚プログラムに錬気の剣を仕舞った。
「くぁwせdrfgyふじこlp」
「くぁwせdrfgyふじこlp」
「くぁwせdrfgyふじこlp」
モスマン達は子供達が無事に助け出せて喜びあっている。
中島「良かった…。無事で本当に良かったんだな…。」
「くぁwせdrfgyふじこlpナカジマ!」
中島「もう君達はアスラ組の言うことを聞く必要なんて無いんだな。」
「ナカジマくぁwせdrfgyふじこlp!」
「くぁwせdrfgyふじこlpナカジマ!」
中島は助け出した悪魔達にもみくちゃにされている。
「ピィピィピィ!」
「くぁwせdrfgyふじこlpナカジマ!」
中島「フフフ。僕も君達の力になれて嬉しいんだな。」
ティンク「中島?悪魔召喚プログラムを起動してないのに言葉が分かるの?」
中島「うん。なんとなくだけど。」
メルコムが中島の様子を遠目で見ている。
メルコム「デビルサマナー、中島 朱美…。あのソロモン王しか使えない魔法、メキドラオンを使い、あれだけの悪魔に慕われている。興味深い方だ…。」
メルコム「!!」
パスカル「ナカジマ!テキダ!」
パスカルの声で中島は周りを見渡す。見るとアスラ組の組員に囲まれていた。
「テメエ等!何してやがる!」
メルコム「不味いですね…。囲まれています。」
ティンク「いつの間に?」
「アスラ組の物を盗むとはいい度胸だな、ええ!」
中島「君達こそ、元々他人の物を盗っているんだな。」
「ピィピィ!」
「くぁwせdrfgyふじこlp」
「あっコイツ!閉じこめた妖精を出していやがる!」
ティンク「中島…。数が多いよ…。」
「よし、コイツ等をやっちまうぞ!」
アスラ組の組員が一斉に中島達に襲いかかる!
「ヒャッハー!殺られるのはお前達だぜー!」
「オレタチ、ニンゲンナドテキデハナイ。」
「お前達の相手は俺達だ。」
「太っちょの探偵さん!助太刀するッス!」
中島「あれ?君達は。」
ティンク「あれ?何でいるの?」
「妖精さん、久し振りッス!探偵さん達の隠れるコンテナの積み込み作業の時に紛れ込んできたッス!」
ティンク「ああ、弓子に無理矢理手伝わされたんだ…。」
「何だテメエ等!」
「コイツ等、コンテナの作業員だぞ!」
「ああ、俺達にヘコヘコしてたへなちょこ野郎じゃねえか。お前等、こんなへなちょこの上司で災難だな。ハハハハハハ!」
アスラ組の組員達が作業員のしたっぱをバカにして笑い出す。
「太っちょ、お前達は女探偵の後を追って船内に行け。」
「アイツラハマカセロ!」
中島「えっ?君達は?」
「先輩、探偵にまとわりついている妖精達をお願いします。」
「ゴブリ、オガ?」
ティンク「あんた達、あの人の所に保護してもらってよ。」
「妖精さん達ここから逃げるッスよ!」
中島「あの人はいい人だから大丈夫なんだな。」
「ピィピィ!」
「くぁwせdrfgyふじこlp」
カハク達とモスマンの親子は作業員のしたっぱの元に行った。
「ここは俺達に任せて先輩は先にそいつ等を連れて救命ボートで脱出してください。」
「しかし、お前達はどうするッスか!」
「オレタチ、アトカラダッシュツスル!」
「分かったッス!オガ、ゴブリ、コボル、無茶したらダメッスよ。妖精さん達とチョウチョさん達は自分を一緒に来るッス!」
「ピィ!」
「くぁwせdrfgyふじこlp」
カハク達とモスマン親子を連れて作業員のしたっぱは救命ボートに乗り脱出した。
「ダハハハハ!あんな救命ボートで逃げれる訳ねえだろ!ダサい奴だぜ!」
「言いたい事はそれだけか!!」
ゴブリンがアスラ組の組員に怒りを露にする。
「アスラ組に逆らう…ぶふぇ!」
オーガがしゃべっている途中の組員を思いっきりぶん殴った!
「オマエタチハ、コロス!」
「太っちょの探偵、コイツ等は俺達が倒すから行け。」
中島「でも…。」
「ヒャッハー!デブチンは邪魔だから行くと良いぜえ!」
「探偵、コイツ等は俺達の先輩を侮辱した。だから許さない。俺達はお前達の為に戦う訳じゃない。だから気にせずに行け。」
「ヒャッハー!そう言うことだぜー!」
メルコム「デビルサマナー、彼等に任せて行きましょう。」
パスカル「カケヌケル ノレナカジマ!」
中島「君達、ありがとうなんだな!」
「ヒャッハー!お礼なら先輩に言うと良いぜえ!」
中島達は巨大化したパスカルに乗り船内に入って行った。
ティンク「アイツ等、悪魔なのにあの人の事が大好きなんだね。」
中島「うん、彼等の為にも早く弓子さん達と合流するんだな。」
助けてくれる者達の為にもより一層、覚悟を決める中島であった。