いつもの病院にたどり着いた。
メルコム「それでは、彼をお出ししますので後はお願いします。」
空間に歪みが現れてジャイアントが出てきた。眠っているのか横になったまま動かない。
弓子「なんだそいつは?」
タダカツ「我々に協力してくれた者です。カンテイセイクンに切り捨てられてしまって…。」
ティンク「息をしている…。タダカツが連れて来た時は確かに死んでいたのに…。」
メルコム「取って置きのアイテム、反魂香を使いました。全く、貴方達のお陰で大赤字ですよ。」
ジャック「ジャイアン、生きてるのか?」
メルコム「ええ、心配入りませんよ。ただしばらくは安静にはしないといけませんが。」
「なんだい、病院の外で騒ぐんじゃないよ!」
外で話をしていたのでヨモツシコメの婆さんが飛び出してきた。
メルコム「不味いですね…。名残惜しいですが皆さん、ご縁があればまたお会いしましょう。」
中島「メルコム、ありがとうなんだな。」
メルコム「デビルサマナー、またお会いしましょう。」
メルコムは軽く会釈をしてからいそいそと空間の歪みの中に入り消えて行った。
「なんだい、またあんた達かい!病院は元気な奴が来るところじゃないんだよ!とっとと帰りな!」
ジャック「ばあちゃん、オイラのともだちを見てやって欲しいんだぞ。」
「なんだい、そこのデカブツかい?ベットで安静にしたら直ぐに良くなるよ。そこの図体デカイあんた、ベットまで運んでおくれ!」
タダカツ「わ、私一人でですか?」
「他に誰がいるんだい!早くしな!」
タダカツ「わ、分かりました…。」
タダカツはジャイアントとおんぶして病院の中に入っていった。
三蔵「ばあちゃんばあちゃん、この病院に佐野のおっさん運ばれてるやろ?」
「佐野?ああ、あの品のない刑事だね。三階の病室だよ。騒がしい悪魔の連中も一緒に居るから直ぐに分かるよ。」
三蔵「そうか。」
「で、あんた達。今度は何をやらかしたんだい?」
弓子「ああ、アスラ組の連中をぶっ飛ばしに行っただけだ。たいした事はしてねえよ。」
「全く、ヤクザ相手に無茶するよ。」
タダカツが戻って来た。
タダカツ「ジャイアントは二、三日したら良くなるようです。そろそろ我々は帰りましょうか。」
三蔵「元気でな。」
弓子「元気でな、じゃねえよ。どうせ直ぐに会うことになるじゃねえか。」
三蔵「いや、ウチ等は大阪に帰る事になるからこれでサヨナラや。」
ティンク「えっ?どうして?」
三蔵「ウチが殺したアスラ組の幹部な、ウチの学校の担任の教師やってな。ウチのクラスの子に殺した所を見られてしもうたんや。だから、学校にはもう居られへんから大阪に帰るんや。」
中島「そんな…。相手は悪魔なのに…。」
三蔵「まあ、もう過ぎた事やから気にすんなや。それはそうと中島 朱美、優しいだけじゃこれから先はやっていかれへんぞ。」
中島「あの…。」
三蔵「仲魔が大事やったらお前が強くならなあかんのや。分かったな?」
中島「わ、分かったんだな。」
三蔵「じゃあな。」
タダカツ「お待ちください。カンテイセイクンは貴女の命も狙っていました。いつ襲われてもおかしくない状況です。」
三蔵「お前が取り逃がしたんからやんけ。」
タダカツ「それを言われると、あれなのですが…。」
三蔵「心配いらん!ウチ等はチームで戦うからな。アイツの力はだいたい分かったから今度来ても返り討ちや。」
弓子「カンテイセイクンか、お前の所に来る前にあたしがやっつけてるかも知れないがな。」
三蔵「ウチは仏教徒やから無駄な殺生はしたないからあんた等が倒してくれたら助かるわ。ウチは佐野のおっさん所に行くからこれで失礼するわ。」
弓子「ああ。」
三蔵は病院の中に入っていった。
ティンク「三蔵さん、もう会えなくなるのかな…。」
弓子「さあな。悪魔の相手をしていたらそのうち会えるかもな。あたしらもそろそろ帰るか。」
ユキムラ「そうだね。」
ジャック「ばあちゃん、また来るぞ!」
「遅いからとっとと帰りな!」
一同は再びワゴン車に乗り事務所に帰って行った。
次の日の夕方、中島達が事務所で昨日の疲れを癒していると客が来た。
デスメル「白鷲さん、みんな、居るかな?」
弓子「おう、デスメルか。兄貴以外はみんな居るぜ。」
デスメル「昨日の事の報告が色々としたくてね。」
中島「昨日の事?」
デスメル「まずはテレビのニュースや新聞でも紹介されているから知っていると思うけど白鷲さん達に協力してくれたイケメンおもてなし武将隊のみんなに警察協力賞が送られたんだ。」
ジャック「何でノブナガの兄ちゃん達だけなんだ?ユキムラとタダカツはもらっていないぞ?」
ユキムラ「ジャック、僕達はそんなのは貰わなくても良いんだよ。」
弓子「目立ちたがりやのバカのユキムラが辞退するなんて珍しいな。」
タダカツ「我々は悪魔ですからね。それにノブナガさん達とは別行動でしたからその場に居なかった事にしてもらいました。」
ユキムラ「ハハハ、そう言うことさ。僕はイケメンだからそんな賞を貰わなくても女の子にモテモテなのさ。さぁ!みんなもイケメンであるこの僕を見習うといいさ!」
デスメル「…。ま、まあ、そう言うことだから明日の名古屋城は人でごった返す事になると思うよ。」
ティンク「デスメルさん、こんにちは。もう夕方になるのにお仕事大変なんだね。」
デスメル「ああ、ティンクちゃん。こんにちは。実は佐野警部のお陰で時間がかかってこの時間になったんだよ。」
弓子「ああ、あの大阪から来た面倒臭いおっさんか。病院にいるんじゃねえのか?」
デスメル「それが…。病室であの武井 千枝子ちゃん達と騒いでいて晩に看護士のお婆さんに追い出されたんだ…。」
弓子「いったい何をやってるんだよあいつ等は…。」
ティンク「何処でも騒ぐんだね…。」
中島「でも、学校を退学して大阪に帰ってしまったからもう会えないと思うと少し寂しいんだな。」
デスメル「いや、学校は退学していないよ。彼女はそのつもりだったみたいだけど、彼女のクラスのみんなに止められて退学は取り消しになったんだ。」
中島「良かったんだな…。」
デスメル「中島君、良くは無いよ。今日1日凄く大変だったんだから。」
ティンク「えっ?どういう事?」
デスメル「まずは、彼女のクラスの子が学校の校長先生に直談判をしに行ったのを始めに先生達と揉め合いになる生徒に暴れだす子に座り込みを始めて授業が出来なくなる始末になってそこに彼女が佐野警部の車で学校に来たものだから、武井 千枝子がヤクザを連れて報復に来たって警察に通報があって騒ぎを止めるのに今の今までかかったんだよ。」
弓子「どんだけ人騒がせな連中なんだよあいつ等は…。デスメル、お前大変な奴とコンビになったんだな…。聞き分けのねえ中島の方がまだ可愛く思えるよ…。」
本当に人騒がせな連中である。
デスメル「うん…。」
ティンク「そうだ、もう夕飯時だからデスメルさんも食べて行ってよ。」
デスメル「そんな…。急に来たのに…。」
弓子「そうだな、デスメル遠慮せずに食って行けよ。ナイター見ながら飯にしようぜ。チビ、今日の飯はなんだ?」
ティンク「クリームシチューだよ。」
タダカツ「いつもの様に最後の味付けの八丁味噌は私が入れときましたのでご安心を。」
中島「…。」
ユキムラ「…。」
ティンク「何してくれるのよ!!」
タダカツ「ですから味の仕上げの八丁味噌を入れたのです。」
ティンク「ふざけないで!!」
タダカツ「これは私が独自にブレンドしたシチュー用の八丁味噌です。」
ティンク「何がシチュー用の八丁味噌よ!!全て同じ味にされたら堪ったもんじゃないわよ!!」
タダカツ「ああ、嘆かわしい。どうして貴女には全ての料理に合うこの八丁味噌の素晴らしさが理解できないのでしょうか…。」
ティンク「あんたなんか一人で船に取り残されたら良かったんだよ!!」
中島「ティ、ティンク、落ち着くんだな…。」
ティンク「中島、練気の剣貸してよ!アスラ組のボスを殺ったみたいに首をちょんぎってやるんだから!」
パスカル「オレサマ ハラペコ ハヤクメシスル!」
こうしていつもの日常に戻っていった白鷲探偵事務所であった。
この世には悪魔と呼ばれる存在が実在し、時には人々を脅かす。
もしも、君にそんな時が訪れたとしたらこの白鷲探偵事務所を訪れると良いだろう。
心強き女探偵、白鷲 弓子と心優しきデビルサマナー中島 朱美と彼を助ける仲魔達がきっと力になってくれるであろう。
「中島、依頼がきた。行くぞ。」
「あっ、弓子さん。待って欲しいんだな。」
「中島、あたしも行くよ!」
to be continue