女神転生 中島   作:ジャックオニール

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メシア教団 前編

翌日、大輔に言われた通りみんな事務所に集まっている。

 

大輔「みんな、集まっているね。」

弓子「ああ、話ってなんだよ。勿体振らずに早く言えよ。」

大輔「昨日、東京からメシア教団の幹部が僕の所に来た。」

中島「メシア教団…。」

大輔「中島君達には話をしたけど僕達の両親にスサノオを倒す様にけしかけた連中だ。」

タダカツ「どういう事でしょうか?」

大輔「今、そこは問題じゃないから省かせてもらうよ。メシア教団の目的は自分達の神、Y・H・V・Hに反する神、ギリシャ神話のゼウスやオーディン、日本の神様、アマテラスにイザナミ、それらを倒して自分達の配下にする事、もちろんスサノオ、君も対象に入っている。」

弓子「メシア教団だぁ?あたしは初めて聞くぞ?兄貴、なんだよそれ?どういう事だよ。」

大輔「メシア教団については弓子には一切話をしなかったからね。」

弓子「はぁ?」

大輔「だって弓子に今の話をしたらスサノオと一緒に喧嘩売りに行くだろう。」

弓子「よく分かっているじゃねえか。」

ユキムラ「そのメシア教団は神様を倒して何がしたいんだい?」

大輔「悪魔召喚プログラムを使って世界各地の神々を配下にして世界を自分達の意のままにする事さ。まずはスサノオ、君は今日から事務所から出ないでくれ。ユキムラ君もだ。」

タダカツ「しかし、明日はイケメン武将隊のお仕事があるので…。」

大輔「話を聞いていたか?お前が1番最初に狙われるから事務所を出るなって言ってるのだよ。」

タダカツ「しかし…。」

 

pipipipipi、弓子の携帯が鳴り響く。

弓子「兄貴、悪い。デスメルからだ。」

ティンク「昨日の不審者についてなにか分かったじゃないかな?」

 

弓子は携帯に出る。

 

弓子「もしもし?」

デスメル『白鷲さん?』

弓子「ああそうだよ、あたしの携帯から知らねえ奴が出たら事件だろ。で、昨日の奴について何か分かったのか?」

デスメル『昨日逮捕した男、メシア教団の人間だと言っていた。』

弓子「メシア教団!?」

デスメル『幸い、タクシーの盗難と運転手の傷害だけで殺しは無かった。』

弓子「そうか。」

デスメル『ただ…。』

弓子「なんだ?」

デスメル『東京の警視庁から犯人の引き渡し要請がかかってしまって…。』

弓子「はぁ?で、引き渡したのかよ。」

デスメル『それは佐野警部がキッパリ断ったから今の所は大丈夫だよ。捜査3課での取り調べが終わったらまた連絡するよ。白鷲さん、無茶はしないでね。』

弓子「ああ、デスメル。メシア教団の中にはデビルサマナーも居るお前も気を付けろよ。」

デスメル『デビルサマナー!?分かった!佐野警部にも伝えておくよ。じゃあ、また何かあったら連絡するよ。』

 

弓子は携帯を切った。

 

弓子「兄貴、昨日デスメルに連行させた男、メシア教団だったそうだ。」

大輔「昨日の男?僕が戻って来る前に何があったんだ?」

弓子「ああ、昨日の帰りのタクシーの運転手、なんか怪しかったから事務所に入れて兄貴が帰ってくるまでに探りを入れながら時間稼ぎをしてたんだが中島の愚図がソイツにキレて騒ぎになりかけたからぶっ倒してデスメルに連行させたんだよ。」

大輔「で、愛知県警は警視庁に釈放するように圧力をかけられている訳か。」

弓子「まだあたしはそこまで言っていないぞ。なんで分かったんだよ。」

大輔「警視庁のお偉いさんもメシア教団の人間が結構居るからね。」

タダカツ「アスラ組の時と手口が同じですね…。」

大輔「規模が違うよ。それにアスラ組の場合は悪魔が県警を操っていたからその悪魔1匹を倒したら良かっただけだけど今回は違う。悪魔じゃなくて普通の人が相手だからね。こっちから乗り込む訳にもいかないのだよ。」

ユキムラ「で、なんでそのメシア教団がいきなり名古屋に来たんだい?」

大輔「いきなりじゃない…。実は前々からメシア教団から僕の所に寄付の要請があったんだよ。僕が他人の為にお金を渡す訳がないから無視して来たんだけど、あまりにしつこく催促してきたから東京まで行って東海地区の集金担当を魔法で焼き殺したら、幹部が乗り込んで来たんだよ。」

弓子「全部兄貴が悪いんじゃねえか!ふざけんじゃねえぞ!」

 

全くもってその通りである。

 

大輔「弓子、デスメル君にメシア教団とは深く関わらないように伝えてくれるか?」

弓子「はぁ?デスメルも仕事だから犯罪者を放置する訳にはいかないだろ。」

大輔「相手はメシア教団だ。魔法も使うし幹部はデビルサマナーだ。人間社会の常識は通用しない。下手したら殺されてしまう。」

中島「そんな…。メシアを信じる人達がどうして他人を…。」

大輔「中島君、君はスサノオと同じくらいメシア教団に狙われている。昨日の様な悪魔に対して見せた甘い考えは捨てることだ。」

中島「彼は…。悪魔なんかじゃないんだな…。いつか生まれ変わったら僕と友達になってくれるって約束してくれたんだな。」

大輔「中島君、昨日はたまたま旨くいっただけだ。甘い考えは捨てるんだ。」

中島「でも…。ちゃんと話を聞いてみないと本当に悪いのかどうかは…。」

大輔「悪魔だ!同情なんかするな!」

弓子「兄貴、落ち着けよ。」

中島「悪魔だとしてもみんながみんな悪い訳ではないんだな。」

大輔「中島君!悪魔は全て人間の敵だ!」

中島「違うんだな!アスラ組の船での時も武井さんの仲魔達もモスマンの親子もアリスちゃん達も作業員の人達も僕達を助けてくれたんだな!それにイケメン武将隊の人達もユキムラ達が悪魔だって知っても助けに来てくれたんだな!だからちゃんと話をしないと分からない事なんだな!」

大輔「まだ言うのか!僕が弓子の様に普段怒らないからっていい気になるな!」

 

大輔は魔力を高めて魔法を使う構えをとる。

 

弓子「兄貴!いい加減にしろ!」

大輔「弓子!君は中島君の肩を持つのか!」

中島「ぼ、僕は間違った事は言っていないをだな!」

 

弓子「中島!テメエもだ!黙れ!」

 

珍しく熱くなった中島と大輔を弓子が止めに入る。

 

ティンク「中島、もうやめて。分からない人には分からないんだよ…。だから、いつもの優しい中島に戻って…。」

ジャック「ケンカなんて中島らしくないぞ!」

中島「うん…。二人ともゴメンなんだな…。」

大輔「悪魔に謝らないで僕に謝れよ。」

 

中島は大輔を睨み付け事務所を出ていった。

 

ティンク「中島!」

 

ティンクも中島を追って事務所を出ていった。

 

弓子「クソダルマ!テメエも中島を追え!」

ジャック「ヒホ?」

弓子「チビよりテメエが適任なんだよ!さっさと行け!」

ジャック「わ、分かったぞ!」

 

ジャックも中島を追って出ていった。

 

大輔「何処にでも行けばいい!!」

 

弓子は無言で携帯で電話をかける。

 

弓子「おう、ノブナガか?」

ノブナガ『女探偵か、何かあったのか?』

弓子「ああ、ちょっとなトラブルがあってな。ユキムラのバカをしばらく休ませる。」

ノブナガ『ユキムラだけか?』

弓子「ああ、タダカツはお前達の護衛をかねて普通に仕事をさせる。」

ノブナガ『悪魔か?』

弓子「いや、人間…。東京のデビルサマナーだ。メシア教団って団体だ。」

ノブナガ『メシア教団?宗教関係が相手か…。相手が人間だったらタダカツも居ない方が良いな。まあ、こっちは旨く誤魔化すから気にするな。』

弓子「仕事の方は良いのか?二人抜けるんだぞ?」

ノブナガ『武将隊全員集合の日は来月だから構わんさ。それよりそのメシア教団って奴をやっつけてくれ。』

弓子「ああ、いつも迷惑かけてすまんな。」

ノブナガ『構わんさ、仕事中だから切るよ。』

弓子「ああ。」ピッ!

 

弓子は携帯を切った。

 

弓子「ユキムラ、中島を追え。それで夕方になったら中島を連れて帰ってこい。」

ユキムラ「弓子、マスターはきっとまだ怒っているんじゃないのか?」

弓子「愚図の中島をなだめる為にクソダルマを先に行かせたんだ。」

タダカツ「弓子、何故ジャックなんですか?ティンクが中島殿と一緒に居るのに…。」

弓子「このクソ兄貴と今だに仲良く出来るのはジャックだけだ。ティンクじゃ中島の味方をするだけでなだめる事は無理だ。」

ユキムラ「分かったよ弓子、マスター達を連れ戻す役目はこのイケメンである僕に任せてくれたまえ。」

弓子「ユキムラ、メシア教団が近づいて来たら問答無用でぶっ飛ばせよ!」

 

ユキムラは事務所を出ていった。

 

大輔「弓子、僕の指示なしに勝手な事をするなよ。」

弓子「兄貴、テメエが中島を怒らせたから尻拭いをしているんじゃねえか!」

大輔「僕が悪い様な言い方だな。」

タダカツ「お兄さん、我々は中島殿の仲魔です。メシア教団の幹部がどれだけの力があるか分かりませんが貴方一人で戦えるなら別にこのままで構いませんが…。中島殿と和解していただけないなら我々は貴方には協力は出来ません。」

弓子「まあ、そうなるよな。兄貴、どうするんだ?中島と和解してメシア教団と戦うか今ここでタダカツに殺されるか好きな方を選べよ。」

大輔「弓子!どういう事だ!」

弓子「そのままの意味だ。あたしがいる手前、兄貴は殺されていないだけだ。あたしだってテメエと血が繋がっていなかったら殺してやる所だからな。それだけ自分の狭い考えだけで物を言ってるんだよ兄貴は。」

大輔「…。」

弓子「あたしらは少し出てくるからしばらく考えておけ。タダカツ、外に行く。少し付き合え。」

タダカツ「わ、分かりました。」

 

弓子達は大輔を残して出ていった。

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