女神転生 中島   作:ジャックオニール

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決戦前の出来事 後編

話はホーク達がテレビ塔に着く一時間前に遡る。

 

中島「新田君、何から何まで助けてくれてありがとうなんだな。」

新田「中島氏、何を仰いますやら、我が輩こそこのライブにお誘い頂き感謝の極みですぞ。」

ユキムラ「喜んでくれて光栄さ、実は僕もキュートな女の子達に会えるが楽しみなのさ。」

新田「デュフフ。ユキムラ氏は相変わらずでございますな。今回、我が輩としたことがこのライブチケットを取ること出来ずに途方にくれていたのでありますが中島氏のお陰で参戦することが出来たのでありますぞ。今や我が『シャチホコ エビフリャーズ』の人気は天にも届く勢いでございますからな。」

タダカツ「新田殿、有頂天な所申し訳ありませんが、我々はメシア教団との対決があります。皆さんも気を抜かないようにお願いします。」

ジャック「このオイラに任せておけば大丈夫だぞ。ライブが始まるまでに片付けてやるぞ。」

タダカツ「ジャック、お調子に乗るのは貴方の悪い癖ですよ。ライブは1時からですのでメシア教団と対決するのは12時として1時間で決着をつけないと駄目なのですよ?」

ジャック「お、おう、分かっているぞ。それよりお前こそ大丈夫なのか?」

タダカツ「何がですか?」

ジャック「ライブの合いの手だぞ。お前だけ出来て無かったじゃないか。」

タダカツ「フッ、初めは遅れを取りましたが独自の猛特訓の末、見事ロマンスの舞を修得しました。」

ユキムラ「タダカツ、君、直ぐにムキになる所があるよね。」

ティンク「うん、別にそんなの出来ても自慢にならないよ。それにあの動き、なんか気持ち悪いし…。」

新田「ティンク女氏、気持ち悪いとは心外ですな。やはり女氏には理解できないのでござろうか。」

タダカツ「何事も頭から否定するとは嘆かわしい限りです。」

ティンク「いや、嘆かわしいって…。あんたも初めは中島に同じ事を言ってたじゃない。そんな気持ちの悪い舞いを練習する暇があれば鍛練をするべきだってね。」

新田「確かに言っていましたぞ。」

タダカツ「そうですね、確かに言いましたが試してみたらこれはこれで上半身の鍛練にも繋がる動きです。おっと、話こんでいたらそろそろお昼前ですね。少し腹ごしらえをしましょうか。」

 

タダカツはそう言うと皆にラップに巻いた自作のおにぎりを手渡していく。

 

タダカツ「焼きおにぎりです。皆さんどうぞ。」

中島「ありがとうなんだな。」

新田「我が輩もありがたく頂きますぞ。おっ?これは味噌ベースになっておりますな…。これはたいへん美味ですぞ。タダカツ氏、このアイデアは商品化されるかも知れないですぞ。」

ティンク「新田さん、あんまり褒めたら毎日味噌味の何かにされちゃうから褒めたら駄目だよ。」

ユキムラ「うん…。毎日は勘弁だね…。」

タダカツ「貴女達にはまだ八丁味噌の素晴らしさが理解出来ていないのですね…。嘆かわしい限りです。!!皆さん、悪魔の気配がします。上です!」

 

見ると2匹の悪魔が空からライブ会場に入って来ている。

 

ジャック「あ、あれは…。兄弟…。何で兄弟が…。」

タダカツ「ジャック、メシア教団の使い魔です。戦闘準備をして下さい。」

中島「タダカツ、待ってほしいんだな。彼はジャックの大切な友達なんだな。」

タダカツ「中島殿、貴方はまたそのような八丁味噌かき氷シロップの様な甘い事を…。」

中島「でも…。ジャックの大切な友達を傷つける事なんて僕には出来ないんだな。」

ユキムラ「マスター、ジャック、彼の事は任せるよ。僕はあの子にメシア教団のデビルサマナーの居場所を案内してもらうよ。タダカツ、それでいいかい?」

タダカツ「仕方ありませんね、私は会場の人間を襲うつもりでいるあの獣を退治しますか。」

 

タダカツが指を指した方向に獣の悪魔、グリフォンが雄叫びをあげて会場に狙いを定めている。

 

ティンク「退治するって…。あんた、空も飛べないのにどうやって…。」

タダカツ「かめはめ波を使います。」

ユキムラ「は?」

ティンク「は?」

中島「え?」

新田「はい?」

ジャック「使える訳ないだろ?あれはアニメって奴だから出来る訳ないぞ、そんなのバカでも分かるぞ?」

 

真面目な顔をして言うタダカツに皆が聞き直す。

 

タダカツ「いいですかジャック、このかめはめ波という技は最弱の武道家ヤムチャという者でも使える技です。徳川最強の男の異名を持つ私に出来ない訳がありません。」

ユキムラ「いやいや、流石に君でも無理だよ…。」

中島「うん…。」

タダカツ「確かに、以前に弓子とパスカルと鍛練をした時はまだ使えませんでしたが、あれからの鍛練の末に遂に修得しました。では、見ていて下さい。」

ティンク「弓子が前にタダカツが鍛練の時にふざけたって言ってたのって…。」

ユキムラ「多分、弓子の目の前でやったんだろうね。弓子がキレるのも無理ないよ。」

ジャック「バカだろお前。」

タダカツ「ジャック、バカではありません。では、狙いを定めて…。」

 

タダカツは真面目な顔で例の構えをとる。

 

タダカツ「か~~め~~は~~め~~~…。」

ティンク「本当にするんだ…。」

タダカツ「波ーーーー!!!!」

 

暗黒の波動がグリフォンの体を貫き消滅させた!

 

ジャック「本当に出したぞ…。」

中島「す、凄いんだな…。」

新田「しかし、あのような大きな獣を一撃で倒すとは…。我が輩が喰らってしまうと冥界まで吹き飛ばされそうですな。」

ティンク「冥界までって…。流石にそれは言い過ぎなんじゃ…。」

ユキムラ「冥界…。冥界…。冥界波…。」

新田「おお、ユキムラ氏!ナイスネーミングセンスですぞ!一撃必殺の冥界波!とても良い響きですぞ!」

中島「冥界波、僕も良いと思うんだな。」

タダカツ「冥界波、ですか。」

ティンク「そうだね、版権とか色々あるから技の名前、冥界波にしなよ。」

タダカツ「分かりました。ではそうします。」

 

スサノオは冥界波を覚えた。

 

タダカツ「では、悪魔が出てきたって事はホークが現れたって事ですね。」

ユキムラ「タダカツ、君は先に行きたまえ。あの女の子の悪魔はこのイケメンが受け持つさ。」

中島「ジャック、僕達も行くんだな。」

ジャック「中島はオイラの兄弟と戦うつもりなのか!?」

中島「ジャック、彼は何か理由があるのかも知れないんだな。それを聞くにも君に一緒に来て欲しいんだな。」

ジャック「中島、分かったぞ。」

新田「中島氏、お主達は本当に悪魔と戦うつもりで?」

ユキムラ「戦うかどうかは話をしてからさ。まあ、このイケメンである僕がついているので問題ないさ。必ずライブまでには戻って来るよ。キュートな女の子達を見ないといけないしね。」

タダカツ「新田殿、我々は必ず戻って来ます。貴方のお宅にお邪魔していた時はあの珍妙な舞いを踊れなくて遅れを取りましたが私はロマンスの舞いをマスターしました。それを披露しないといけませんからね。」

中島「うん…。新田君、僕達は必ず戻って来るんだな。」

新田「中島氏…。分かりましたぞ。我が輩はお主達の力になれない事が心残りですがここで待っておりますぞ。」

 

中島達はそれぞれ動き出す。

 

「あの写真の人達は何処かな…。探さないとホークに殺されちゃう…。」

 

モー・ジョホーはホーク達に脅されて渋々中島達を捜している。

 

「教会の地下からお外に出られたと思ったのに…。」

 

浮かない顔のモー・ジョホーにユキムラが透かさず声をかける。

 

ユキムラ「HEYお嬢さん?浮かない顔してどうしたんだい?」

「ひぃ!な、何!?」

ユキムラ「ハハハ!怯えなくて良いよ。僕はおもてなしイケメン武将隊の真田 ユキムラさ。」

「あ、アタチをいじめに来たの…?」

ユキムラ「おや?君は誰かにいじめられているのかい?」

「あ、いや…。」

 

モー・ジョホーはユキムラを警戒して言葉を紡ぐ。

 

ユキムラ「ハハハ、心配はいらないよ。このイケメンである僕に全てを話したまえ、君の力になってあげるよ。」

「アタチの事をいじめない?」

ユキムラ「君の様なキュートな女の子をいじめるなんて、とてもじゃないけど僕には考えられないよ。」

「…。本当に?いじめない?」

ユキムラ「もちろんさ、君をいじめる相手はいったい誰なんだい?」

「…。ホーク…。ベス…。」

ユキムラ「その二人なんだね?」

「うん…。ホークは何もしていないアタチ達を叩いたり蹴ったりする…。ベスは、アタチに言うことを聞かないとホークに悪魔合体の材料にさせるって言って脅してくる…。アタチ、メシア教団に無理矢理連れて来られてデビルサマナーのホークと契約させられた。」

ユキムラ「許せない…。ホーク、彼は仲魔をなんだと思っているんだ…。」

 

ユキムラはモー・ジョホーの話を聞き静かに怒りに身を震わせる。

 

ユキムラ「君、そのホークって男の所に僕を案内してくれたまえ。」

「なんで?アタチ、中島って人と白鷲って人達を探さないとホーク達にまたいじめられる…。」

ユキムラ「もう君は…。そんな命令は聞かなくてもいい…。」

「なんで?」

ユキムラ「僕が…。いや、僕達がホーク達と話をつけるからさ。君を絶対にホーク達から助けてあげるよ。」

「本当に?アタチを助けてくれるの?さっきのグリフォンの様に殺したりしない?」

ユキムラ「もちろんさ、さぁ、ホークの所に案内してくれたまえ。」

「分かった…。こっち…。あの…。」

ユキムラ「なんだい?」

「アタチの友達もホークにいじめられている…。一緒に助けてくれる?」

ユキムラ「そんなの当然さ。そう、それはこの僕がイケメンだからさ。」

 

ユキムラはポーズを決める。

 

「なにそれ?」

 

モー・ジョホーはポーズを決めるユキムラを見て少し笑う。

 

ユキムラ「やっと笑ってくれたね。さあ、ホーク達の所に案内してくれたまえ。君がこれから先、ずっと笑顔でいられるために。」

 

モー・ジョホーの案内でユキムラはホークの元に向かう。

 

 

 

中島達は空からライブ会場に侵入してきたジャックランタンの前に立つ。

 

「ヒーホー!中島 朱美!見つけたホ!よくもオイラの兄弟を騙して使い魔にしたな!覚悟するだホ!」

ジャック「兄弟、お前、何を言っているだ?中島はオイラの友達だぞ。」

「兄弟!騙されたらいけないホ!中島 朱美!オイラは全部知っているんだホ!お前が兄弟や他の悪魔を合体の材料にしようとしている事を!」

中島「ジャックランタン君、君はいったい何を言っているんだな?ジャックは僕の友達なんだな。」

ティンク「合体の材料に?」

「そうだホ!デビルサマナーは強い悪魔を作る為に弱い悪魔を合体の材料にするんだホ!あのクーフーリンだって悪魔を合体させて作ったんだホ!」

ティンク「違うよ!」

中島「ジャックランタン君、君は誰に言われて…。」

「ベスがオイラに教えてくれたんだホ!だから兄弟、今すぐ中島 朱美の仲魔をやめるだホ!そうしたら、兄弟は助けてくれるってホークとベスが約束してくれたホ!」

ティンク「君は騙されているよ!中島はそんな酷い事はしないよ!」

「オイラは兄弟が悪い奴に連れて行かれたって聞いてホークとベスの仲魔になったんだホ!」

ジャック「確かにオイラ、昔に悪魔召喚プログラムの中に閉じ込められたけど、それを中島が出してくれたんだぞ。イングランドとは大部離れていて兄弟に連絡出来なかったけど…。」

「オイラはそんなの信じないホ!中島 朱美が兄弟にそう言わせているに違いないホ!中島 朱美は悪魔召喚プログラムをメシア教団から盗んで兄弟や他の悪魔を操る悪党だホ!」

中島「ジャックランタン君、僕は確かに悪魔召喚プログラムを持っているけど…。」

「やっぱりだホ!」

中島「でも…。何を言われてもジャック達は僕の大切な友達なんだな。」

「そんなの…。オイラは信用しないホ。」

中島「君は、なんでホークの言うことを聞いているんだな?」

「そ、それは…。兄弟を助ける為だホ。」

ティンク「ねえ、もしかして…。メシア教団に脅されているの?」

「そ、そんな事は…。」

ジャック「兄弟、そうなのか?」

中島「ジャックランタン君…。ホークは何処にいるんだな?」

「いや…。あの…。」

 

ジャックランタンは核心を突かれてしどろもどろになっている。

 

中島「ジャックランタン君、ホークは何処なんだな。答えて欲しいんだな。ホークは僕の友達を傷つけた、そしてジャックの友達の君に酷い事をしている。」

「お前、何をするつもりだホ?」

中島「そんなホークを僕は許せないんだな。だから、ホークの所に案内して欲しいんだな。」

「でも…。そんな事をしたら兄弟がホークに殺されてしまうホ…。」

ジャック「兄弟、仮にオイラ一人だけ助かっても嬉しくないぞ。みんなと一緒の方が嬉しいぞ。」

中島「ジャックランタン君、何があっても君は絶対に助けるんだな。だから、ホークの所に案内して欲しいんだな。お願いなんだな。」

「わ、分かったホ…。会場の外にホーク達はいるホ。」

 

ジャックランタンを説得して中島達はホークの所に向かう。

 

 

新田「中島氏…。」

 

中島達がホークの悪魔達の所に向かった後、新田は一人でライブの始まりを待っていた。そして、会場はざわつきだしライブ開始の時間になった。DJの声が会場に響きわたる。

 

「みんな今日は『シャチホコ エビフリャーズ』野外ライブ、名古屋テレビ塔公演に来てくれてサンキュー!」うぉー!

 

DJのトークが始まり会場は熱気に包まれる!

 

「今日もシャチホコ エビフリャーズと共に最後まで盛り上がって行こうぜ!」うぉー!

「さあ!早速、シャチホコ エビフリャーズの登場だ!アリス!リリー!セイレン!みんなが待ってるぜ!Come on!」

 

DJの呼び掛けでリリー、セイレンが出てくる。アリスの姿は見当たらない。

 

新田「アリスちゃんが居ないですぞ…。まさかメシア教団という輩に…。いや、それは中島氏達が戦っているはずだから…。我が輩は中島氏達を信じて待つのみですぞ。」

 

新田は中島達を信じてライブを見ながら待っている。

 

「みんなー!アリスは下痢で少し遅れるけど今日は盛り上がって行こうねー!」うぉー!

「リリー…。勝手な事を言ったらアリスに怒られる…。」

「ばれなかったら何を言っても許されるわ。とりあえずアリスが戻って来るまで場を繋げないといけないじゃない。」

「分かった…。」

「それじゃあ、今日はセイレンのソロから行くわよ!バフォメ、お願い!」

 

裏方からDJの声が響きわたる。

 

「OKリリー!アリスが戻って来た時のためにノリの良い曲は後になるけどみんな!今日は最後までよろしく頼むぜ!」

 

アリスが不在のままライブを始まってしまったが中島達はアリスを狙うメシア教団のホーク達を倒すことが出来るのか、信じて待つ新田であった。

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