女神転生 中島   作:ジャックオニール

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鬼神 スサノオ

翌日…。

弓子は中島達を事務所に集めた。

大輔はまだ帰って来ていない…。

 

弓子「えっと、どこから話したらいいかな。とりあえず簡単に説明するよ。あたしらの親はスサノオに殺されたんだ。以上だ。」

 

説明が簡単すぎる。

 

ティンク「いやいや、それは昨日聞いたよ。ちゃんと説明してよ!」

弓子「いや、あたしもあまりものこごろがついていない頃の話だからな…。兄貴の方が詳しいんだ。」

ユキムラ「弓子もスサノオを倒したいのかい?」

弓子「いや、あたしは親に対してはあまりよく思ってなかったからな。殺してくれて感謝しているぐらいだ。悪魔退治とか言ってほとんど家に居ない癖に帰って来たら魔法の訓練とか言ってあたしらに八つ当たりするキチガイだからな。」

ティンク「…。ねぇ、中島。人間って両親は大事な人じゃないの?」

中島「…。うん。普通はそうだけど…。」

弓子「まぁ、親戚の人から聞いた話だと神社とか立ち入り禁止の所を不法侵入して悪魔退治だもんな。本当に死んでくれて清々するよ。」

 

親に対して酷い言い様である。

 

ユキムラ「で、弓子はどうするんだい?」

弓子「そうだな。まずは兄貴より先にスサノオを見つける事だな。昨日みたいに見境なしに暴れられたらシャレにならないからな。巻き込まれて死人が出なかっただけラッキーだったよ。」

ジャック「ヒーホー…。でもオイラ達じゃスサノオの居場所が分からないぞ。」

弓子「そこでだ、中島。お前は昨日の奴が運ばれて行った病院に行ってスサノオの居場所聞き出せ。」

中島「分かったんだな。」

ティンク「中島、あたしも行くよ!」

ジャック「オイラも行くぞ!ユキのお見舞いもあるしな!」

 

バタン!中島達は事務所を出て病院に向かった。

 

弓子「あっ!しまった!あたし、ユキムラと二人かよ!」

ユキムラ「ハハハ!弓子、このイケメンである僕と二人きりで光栄に思いたまえ!ハハハ!」

弓子「ウゼェ…。」

 

 

 

 

中島達が出ていって少し時間が過ぎた。

コンコン、事務所のドアを叩く音が聞こえる。

 

???「おじゃまするわね。」

弓子「おばはん、兄貴は居ねえから今度にしてくれ。」

マダム「相変わらず失礼ね。知ってるからここに来たのよ。」

弓子「バカ犬も連れて来たのかよ。エサの中島も居ないぞ。残念だったな。」

 

相変わらずの物の言い様である。

 

ユキムラ「弓子、この美しい女性はいったい誰だい?」

マダム「あら?初めて見る顔ね。」

ユキムラ「ハハハ!僕はイケメン武将の真田ユキムラさ!」

弓子「中島の仲魔だ。」

マダム「あら、そうなの?」

ユキムラ「美しきレディ、お近づきにこのイケメンである僕のサインをあげるよ。」

 

マダムはユキムラのサインを手にいれた。

 

パスカル「バウ!バウ!(ゴミを渡すな!)」

 

パスカルはユキムラのサインを食いちぎった。

 

ユキムラ「あああああああ!僕のサインに何てことを!」

弓子「ユキムラ!ゴミを散らかすんじゃねえよ!」

マダム「で、いいかしら?」

弓子「何だよ。あたしらは兄貴より先にスサノオの所を探さないといけないんだよ。」

マダム「その事で話があるのよ。」

弓子「…。」

マダム「昨日の夜、白鷲さんとお会いしてその封印が解かれたスサノオの居場所を聞かれたの。」

弓子「おばはん、知ってるのか!兄貴に教えたのか!」

マダム「ええ、白鷲さんには嘘の居場所を言ったからしばらくは大丈夫よ。」

ユキムラ「嘘の居場所?」

マダム「そうよ。昨日の白鷲さん、精神が異常だったわ。」

弓子「兄貴が友達がいないサイコパスなのはいつもの事じゃないか!」

マダム「そうだけど…ってそう言うことじゃなくて、何か神経に魔法を喰らったような感じだったわ。」

弓子「で、兄貴は何処まで行ったんだ?」

マダム「島根県よ。私が新幹線のチケットを渡したからそれに乗って行ったわよ。」

弓子「兄貴の事だからその新幹線のチケットを払い戻しして安い青春18キップを買って金を浮かすはずだから三日ぐらいは帰って来ないな。」

ユキムラ「弓子、いくらケチなお兄さんでもそれは…。」

マダム「ユキムラ君…白鷲さんならそれくらい事は普通にやるわよ。私はそれをふまえて新幹線のチケットを渡したのだから…。」

 

さすがに酷い言い様である。

 

マダム「まあ、白鷲さん一人だと返り討ちにあって殺されるのは目に見えているから…。弓子ちゃん、行くの?スサノオの所に。」

弓子「ああ、場所は?」

マダム「津島神社よ。行くのなら中島君と一緒に行くのよ。」

弓子「中島?ああ、そう言うことか。それで上手くいったら兄貴も諦めるしかないよな。おばはん、頭いいな!」

マダム「あっ!パスカルちゃんを連れて行って貰えるかしら?」

弓子「何でそのバカ犬連れて行かないといけないんだよ。」

マダム「私ね、しばらく田舎に帰るから預かって欲しいのよ。ほら、パスカルちゃん、中島君になついているし。きっと貴女達の力になるわよ。」

弓子「分かったよ。前から気になってたけどおばはん、何者なんだよ。」

マダム「それは内緒よ。それより弓子ちゃん、顔色悪いけど大丈夫なの?」

弓子「おばはんの化粧を塗りたくった顔色より全然いいよ。ユキムラ、中島と合流するぞ!」

 

 

 

 

 

 

 

その頃中島達は病院にたどり着いていた。

 

ティンク「また、この病院だね。」

ジャック「中島、オイラは先にユキのお見舞いに行ってくるぞ!」

中島「分かったんだな。」

 

中島はナースステーションで昨日の女の子の病室を聞きだした。

 

中島「ここなんだな…。」

ティンク「個室だね…。」

 

コンコン。中島はドアをノックした。

 

「入ってるでー!」

中島「おじゃまするんだな。」

 

ガチャ。中島はドアを開けた。

 

三蔵「邪魔するんなら帰ってやー。」

ティンク「ちょっと!お見舞いに来たのにそんな言い方ないじゃない!」

三蔵「うちのボケを殺すなや!八戒!ちょっとお前、見本みせたれ!」

八戒「ぼ、僕は中島 朱美なんだな。」

三蔵「そのモノマネ止めろや!本物が居るのにややこしなるやろ!そんなんいいからさっさとやれや。」

八戒「分かった。」

 

八戒は病室を出た。

 

八戒「邪魔するでー!」ガチャ

三蔵「邪魔するんなら帰ってやー。」

八戒「ほんじゃあ帰ろかー、ってなんでやねん!」

三蔵「こうや!ホンマに名古屋のもんは基本がなっとれへん!」

ティンク「えー…。」

 

浪花のノリにいまいちのれない中島達であった。

 

中島「これ、お見舞いの品なんだな。」

三蔵「おー!フルーツの詰め合わせやんけ!八戒もどき、気いきくやんけ!」

ティンク「八戒もどき…。」

悟空「千枝ちゃん!これ、メロンもあるやんけ!高っいやつやで!」

三蔵「うちに持ってきたのを勝手に漁るなや!まぁええわ。せっかくやし早速いただくわ。とりあえずリンゴ取ってくれや。」

八戒「分かった。」

 

八戒は棒を取り出した。

 

三蔵「そうそう!これをこうやってリズムに乗ってくぐってな、って、そりゃリンボーやんけ!うちは怪我人や!何やらすねん!もうええ!悟空、ミカンにするわ。ミカン取ってくれや。」

悟空「そらよ。」

三蔵「そうそう!これに水入れてな、火つけてな、ピーってなったらお湯が沸くんや、ってヤカンやろこれ!ブドウにするわ、ブドウ取ってくれや!」

中島「分かったんだな。」

 

中島はブドウ一房を三蔵に渡した。

 

三蔵「ボケろや!」

ティンク「えー…。」

 

いまいち浪花のノリについていけない中島達であった。

 

三蔵「それであんたら、うちらに聞きたい事があって来たんやろ?」

中島「実は…。」

三蔵「言わんでいい!分かっとる!スサノオの事やろ?」

ティンク「うん…。」

中島「それもあるのだけど、僕は先に君達とお兄さんの間に何があったのか教えて欲しいんだな…。」

悟空「そんなん、思い出したくもないわ!俺らはともかく、千枝ちゃんは死にかけてんやぞ!」

三蔵「悟空!黙っとれ!あんたらがうちらを助けてくれたんも事実やしな…。分かった、話したるわ。でも、校長先生の話より長なるけどええか?」

中島「分かったんだな。」

 

三蔵は昨日の出来事を語りだした。

 

三蔵「あれは、中日戦が終わった後の出来事やったけど、うちがバイトしてやっと阪神のナイターチケットを買って見に行った日に限ってな、あのゲレーロの奴がここぞとばかりに好調やってな。気いついたら13対2で阪神のぼろ負けや!あー!思い出しただけでも腹立ってきたわ!メッセンジャーの奴、うちが応援に行った時に限ってポカポカ打たれよってからに。」

悟空「千枝ちゃん、メッセンジャーはようやっとるで。」

三蔵「分かっとるわ、そんなん!」

八戒「昨日は打線もいまいちパッとせえへんかったもんなぁ…。」

悟空「まぁ、今シーズンは始まったばっかりや。」

三蔵「せやな。ヨッシャ!景気付けに六甲おろし歌うか!」

中島「あの…。僕達は…。」

三蔵「あんたらも歌うで!」

ティンク「えー…。」

 

病室内で六甲おろしを熱唱しだした。ガチャ!ドアが突然開いて看護師が入ってきた。

 

「病室内では静かにしてください!隣の病室から苦情が来ています!」バタン!

 

看護師に怒られてしまった。

 

三蔵「なんやねん!腹立つわー、居心地悪い病院やで。」

ティンク「騒ぐからだよ…。」

三蔵「話の続きやったな。それでな、メッセンジャーがノックアウトされて次の中継ぎもあかんかったんや。」

ティンク「野球の話はいいよ…。」

三蔵「ああ、すまん、すまん。それで、ナイターが終わってうちらがドームから出た時にあの兄ちゃんに声かけられたんや。」

 

野球の話が終わってやっと本題が始まった…。

三蔵「ほんでな、あの兄ちゃんがスサノオの居場所を教えてくれって言ってきよったんや。悟空、お前あの兄ちゃんの役やれや。」

悟空「なんでやねん!俺、標準語なんか話せるかいな。」

三蔵「ノリで何とかせいや。」

悟空「しゃあないなぁ…。」

三蔵「ヨッシャ、話の続きや。」

悟空「やぁ、君達。待っていたよ。」

三蔵「なんやねん!全然似てへんやんけ。ちゃんとやれや。」

悟空「お前がやらせたんやんけ。」

三蔵「もうええわ。ほんじゃあ回想シーン入るで。ほわんほわんほわんほわんほほわわわわーん。」

八戒「千枝ちゃん、自分で効果音つけたらあかんで。」

 

ティンク「中島…。全然話が進まないね…。」

中島「うん…。」

 

やはり浪花のノリにはついていけない中島達だった。

 

 

 

 

 

 

大輔「やぁ、君達。少しいいかな?」

悟空「なんや?昼間の兄ちゃんやんけ。」

大輔「昼間、君達が言ってたスサノオについて聞きたい事があるんだ。」

三蔵「…。ここで話すんはあれやから昼間の公園に行こか。」

 

三蔵達は大輔を連れて千種公園に向かった。

 

三蔵「で、先ずは兄ちゃん聞いてくれや。せっかくうちらが球場に足を運んだ時に限ってな。ボコボコに負けよってからに…。」

八戒「せっかく必死でバイトしてチケット買ったのになぁ…。」

悟空「ホンマやで…。俺様なんかバイト2つ掛け持ちしてんぞ、どういう事やねん兄ちゃん!」

大輔「いや、僕が聞きたいのは…。」

三蔵「なんや、兄ちゃんもしかして…中日ファンか?」

大輔「いや、そうじゃなくて…。」

悟空「おっ?って事は阪神ファンか!」

三蔵「なんや、そうやったんか!それならそうとはよ言ってえな。」

大輔「野球の事じゃなくて君達が昼間言ってたスサノオについて教えて欲しいんだけど…。」

八戒「スサノオ…。」

悟空「スサノオか…。兄ちゃん、これは取って置きの奴やで。見てみい!これはなぁ、千枝ちゃんが産まれた時にオカンと繋がっていたスサノオや。」

三蔵「それはヘソの緒やろ!ほんでこれ、入ってる箱に吉田 孝則って書いてるやんけ!誰やねん!」

悟空「そんなん、その辺の家からパクって来たから知らんわ。」

三蔵「吉田 孝則に返して来いや!」

八戒「スサノオか…。兄ちゃん、これは極レアのスサノオのシールや、見てみい!」

三蔵「スサノオのシールってなんやねん。見せてみい、ってこれ、ハリマ王やんけ、ほんでよう見たらビックリマンとかドキドキ学園とか混じってるやろ!オしか合ってへんやろ、ちゃんとやれや!」

悟空「見せてみい。お前、『十字架天使』ダブってるやんけ、1個くれや!」

三蔵「そんなんいいからお前はそれ吉田 孝則に返して来いや!」

大輔「あの…。」

三蔵「兄ちゃん、焦ったあかん。うちが取って置きのスサノオを出したるわ、これや!マスターグレードの100分の1サイズのスサノオや!」

悟空「これ、ズサやろ!モビルスーツやったらちゃんとスサノオあったやろ。」

三蔵「うちが行ったときは売り切れで無かったんや。」

八戒「千枝ちゃん、何で寄りによってこれを買ってん。ガンダムとかザクとかにせな。」

 

 

 

 

三蔵「って感じでうちらの軽快なトークが40分ぐらい続いたんや。」

中島「40分も…。」

ティンク「弓子だったら40秒でキレてるよ…。」

悟空「そんときな、あの兄ちゃんがいきなり『いい加減にしないか!君達!』ってキレて俺様達に攻撃してきたんや。」

八戒「名古屋のもんは短気であかん。」

ティンク「40分も我慢したお兄さんが逆に偉いよ…。」

中島「うん…。」

三蔵「うちが買ったズサもあの兄ちゃんに焼かれてしもうた…。ウケると思って3000円も出して買うたのに…。」

悟空「てか、ようズサなんか売ってたなぁ。」

三蔵「何言ってんねん!でんでんタウンの裏通りのガンダムショップ行ったら何でもあるわ!」

ティンク「ねぇ、スサノオの居場所、知ってるの?」

三蔵「ああ、知ってるで。うちらはあんたらと戦ってみていい勝負できそうやったらスサノオの所に行くつもりやったんや。まぁ、あかんかったけどな。」

中島「…。」

 

その時、病室の外からドアをノックする音が聞こえてきた。

 

三蔵「入ってるでー!」

八戒「千枝ちゃん、便所とちゃうねんで。」

「失礼しますわ。」

 

ブレザーを着た女の子が入ってきた。

 

「武井さん!ああ!ご無事なお顔が見れてわたくしホッと致しましたわ。」

八戒「誰や?」

三蔵「うちのクラスの委員長や…。」

悟空「なんや、千枝ちゃんの友達かいな。」

「あら?いやですわ。わたくしとした事が…。あなた方は武井さんのご友人の方々ですわね、ごきげんよう。」

悟空「ごきげんようって姉ちゃん小堺一機かいな。」

八戒「ワイがライオンちゃんやなくて残念やったなぁ。」

「やはり、武井さんのご友人ですね…。」

三蔵「何しに来たんや。」

八戒「千枝ちゃん、せっかく友達が見舞いに来てくれているのにそんな言い方ないやろ。」

三蔵「どうせ、内申点稼ぎに来たに決まってるわ。」

「わたくしは、同じセイントマルガレタ学園のクラスメートとして…。」

中島「セイントマルガレタ学園…。凄いお嬢様学校なんだな…。」

ティンク「えっ?じゃあ三蔵さんもお嬢様?全然そうは見えないよ?」

三蔵「うちのオカンが見栄はってうちをこの学校に入れよったんや…。なっ、見てみい。クラスメートの代表として見舞いに来たらさぞ先生達からはえらい誉められるやろなあ!」

「そんな…。わたくしは…。」

中島「そんな…。そんな言い方…。絶対ダメなんだな!!」

ティンク「な、中島?」

 

中島が珍しく大声をあげた。

 

三蔵「な、なんやねん。」

中島「セイントマルガレタ学園はとても校則が厳しい学校だって有名なんだな。それなのに…この子は学校を休んでまで君の為にお見舞いに来てくれているんだな。」

三蔵「委員長、そうなんか?」

「え、ええ。わたくし、学校を無断で早退して抜け出したのは初めてですわ。」

三蔵「そうか…。」

「でも、わたくしがしたくてした事ですから武井さんが気にする事はなくってですよ。」

中島「僕達はもうお邪魔だからそろそろ失礼するんだな。」

ティンク「中島、スサノオの居場所聞かなくて良いの?弓子に蹴られちゃうよ?」

中島「うん…。いいんだな。」

 

中島達が病室を出ようとしたとき、三蔵に呼び止められた。

 

三蔵「中島 朱美、ちょっと待たんかい!」

中島「えっ?」

三蔵「津島神社や。スサノオは津島神社におる、気いつけろよ。」

中島「ありがとうなんだな!」

ティンク「教えてくれてありがとう!」

三蔵「ちっこいの、うちらを助けてくれておおきにな。ほんでええサマナーに出会えたな。」

ティンク「うん!」

 

中島達は病室を後にした。

 

 

 

病院から出ると弓子とユキムラが外で待っていた。

 

弓子「中島、遅かったな。行くぞ。」

中島「弓子さん、津島神社なんだな。」

弓子「ああ、お前もちゃんと聞き出せたんだな。」

ユキムラ「マスター、僕達も丁度美しきマダムがイケメンであるこの僕に教えてくれた所なのさ!」

パスカル「バウ!(イクゾ!)」

ティンク「あっ!パスカルだ!」

中島「弓子さん、パスカルも連れて行くの?危険なんだな。」

パスカル「バウ!バウ!(オレサマ、オマエヨリ、ツヨイ!)」ガブ!

 

パスカルは中島の足を思いっきり噛んだ。

 

中島「ああああ!パスカル!僕を噛んだらダメなんだな!」

弓子「中島、お前よりそのバカ犬の方が強いってさ。ハハハ!」

 

しばらくするとジャックフロストがヨモツシコメの婆さんと一緒に出てきた。

 

ジャック「ヒーホー!みんな、遅くなってごめんだぞ!」

弓子「クソダルマ!遊んでるんじゃねえよ!」

「おやおや、これはみんなお揃いで。」

弓子「おっ?ババア!まだ生きていたのか。」

「白鷲 弓子かい。相変わらず失礼な小娘だね。もっと、年寄りは労らないといけないよ。」

弓子「年寄りって言うより悪魔じゃねえか。まあ、元気そうで良かったよ。あたしとの再戦もあるしな。」

「別にあたしゃ、あんたと戦う理由は無いんでね。あんたの勝ちでいいよ。あっ、そうそう。あんた達、たまにはそこの小僧だけじゃなくてあんた達もあの子の見舞いに来てやってくれるかい?」

弓子「何だよ。そんな事かよ、スサノオの奴をぶっ飛ばしたら行ってやるよ。」

中島「あの…お婆さん。」

「おや、太っちょのサマナー。なんだい?」

中島「さっき、僕達がお見舞いに行った部屋の子なんだけど…。個室だから…。怪我が酷いんじゃないかって、心配なんだな。」

「ああ、あの子。あの子はね、始めは一般の所に入れたけど、五月蝿くてね。他の患者に迷惑だから個室にぶちこんだんだよ。後、2、3日で退院だよ。」

中島「良かった…。良かったんだな…。」

弓子「中島、足は用意している。行くぞ。」

「お待ち、白鷲 弓子。顔色が悪いよ?大丈夫なのかい?」

弓子「ババアのしわくちゃの顔より全然いいよ。中島、行くぞ!」

 

弓子は中島達を連れて外に止まっている軽トラに向かった。

 

「探偵さん達!お久しぶりッス!」

弓子「よう、したっぱ!いきなりですまねえな!」

 

この男は前回、道路公団からの依頼で知り合った作業員のしたっぱである。

 

弓子「中島、お前達は荷台に乗れ。あたしが助手席だ。」

中島「分かったんだな。」

 

こうして一同はスサノオがいる津島神社に向かって行った。

 

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