とある飛空士への哀唄   作:メザシ

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ISの設定資料に挿絵を下手なりにいれておきました。めしよろしければみてください


第八話

現在、IS学園一年一組授業開始前。周りのざわめきはうるさく、話し声というよりもシャルルには雑音にしか感じなかった。周りを見回してもほぼ全てが女性だ。ーー仕方がないことだ。ISを動かせるのは二名を除いて女性なのだから。シャルルは前の席のほうをみるとガクガクと震えている一人の男子生徒を発見した。ーー恐らくはあれが織斑先生の弟である「織斑一夏」だ。確かについ先日まで一般人だった人がこんな花の園にぶち込まれたら正気でいられる訳がないだろう。ーーシャルルはただそういった正気よりも「空を自由に飛びたい」といった執念の方が優っているため平然としていられるのだ。ここの制服は改造ができるが僕はISーー「海猫」の待機状態である海猫の形をしたバッジの他に海猫をイメージした刺繍をしてある。ーーそれくらいだ。僕はこの世界のISのせいで数が減ってしまっている飛行機の資料を眺めている。どれもこっちの世界より進んでおりあっちの世界からしたらなんて罰当たりなと思ってしまうほどだ。この資料を数百ほど織斑先生から頂いたため、しばらくは退屈はしないであろう。ーーまぁこの死ぬほど分厚いIS教本をあと半分理解できさえすれば。

 

クラスのドアからは山田先生が入ってきており、始めての教員としての授業なのかあたふたしているのが目に見えた。随分と困った人のようだ。織斑先生によればISでの戦闘はトップクラスに属しており、この学園では五本の指に入るほどらしい。ーーそんな彼女でもあたふたするのが傷のようだ。

 

「えーと......この一年間...この一年一組の副担任を務めさせていただきます山田真耶です。それでは.....その担任の先生が来て指示があるまで自己紹介をどうぞ」

 

 

そうしてクラスの自己紹介が始まった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そうして自己紹介をは「お」まできた。その「お」の始まりの人物には此方からわかるほどの痛いほどの視線が当てられている。ーーそうこの「お」の始まりの人物こそが自分の護衛対象である「織斑一夏」だ。顔はかなり整っており少し着飾れば俳優といっても誰も文句を言わないほどだと思われる。ーーなんていうかかなりモテていそうというのが第一印象だ。それもその某元王子の国の方の言葉で「リア充爆発しろ」と言われてしてもおかしくないほどの雰囲気を出している。自分はそういった色恋沙汰はなんというか立場的な関係を雲の上の存在の人とのことぐらいしか思い浮かばない。自分の人生は空が恋人といっても過言ではなかったのだと改めて認識した。

 

「おりむらくん? おりむらくん? おの始まりだから......その自己紹介を......」

 

やっぱり二人しかいない男性に話しかけるのは酷なのか涙眼をしながら話しかけている。それに織斑一夏は気づいたのか、席をたった。その織斑一夏も震えていることがわかる。ーーどうやら緊張の極致にいるようだ。

 

「おっ織斑一夏です。ーーよろしく」

 

そうして織斑一夏の言葉は止まった。ーーいや尽きたといってもいいのかもしれない。なんせもう織斑一夏は座りかけているのだから。

 

「その他にいうことは? 」

 

流石に少ないのに気づいたのか山田先生も織斑一夏に質問するーーがーー

 

「以上です‼ 」

 

するとクラスの皆は劇か何かをやっているかのように一斉にこけた。ーーなんというか驚いた。現実にこんなことあるんだなぁって......多分こけてないのは僕ともう一人のポニーテールの少女と金髪ロールの少女くらいだと思う。

それでもその二人も苦虫を噛んだかのような顔をしていた。

 

そんな中、織斑一夏の上にはなんとも名状し難くーーそして禍々しさを出している出席簿らしきものがロックオンされていた。そうその姿はーー

 

「ほう......自己紹介というのはそんな簡素なものでいいのか」

 

「げぇっ......呂布⁉ 」

 

魔犬のごとし

 

「誰が三国志の英雄だ‼ 馬鹿者‼ 」

 

そういいながらとても出席簿らしきものでは出せないようなグロテスクな音がクラスじゅうに響いた。織斑一夏の頭からは煙が出ており、今にも死にそうだ。

 

「ちっ千冬姉......」

 

「学園では織斑先生だ‼ 」

 

そうしてまた発現しながらも出席簿らしきもので殴られる。そんななかひそひそ声が耳に入る。

 

「苗字が同じで妙に思ったけど千冬様の弟さんだったのね......」

 

「もしかしてそれが関係しているのかも.......なんて羨ましい......」

 

インターネットという大変便利なもので織斑先生について調べたがどうやら初代IS最強らしくカリスマが相当な高さだということがわかった。ーーもしかしたら魔犬クラスの強敵かもしれない。

 

「すまない......待たせたな。私はこの一年間、この一年一組の担任をする織斑千冬だ。ついてこれるものはついてこい‼ ついてこれないものもついてこい‼ わかったな‼ 」

 

ーーなんて横暴な。最初に言っていることと言ってないことでは逆ではないか。ーーしかもこっちをなんか睨んでいるぞ。ーーまさか心を読んだとでもいうのか。読心術なんて使えるとは聞いたことがないぞ。

 

そのとき耳にはまるでエンジンの起動音よりも酷い歓声が鳴り響いた。そうだななんと例えればいいのだろうか。ーー正直にいえばなんといえばいいかわからないほどだ。耳が痛い。しかも大量の問題発言がある。ーーなんだよ結婚した言って意味がわからないよ⁈

 

「全く......私のクラスにはまともなのは集まらないのか......」

 

その意見についてはもっともだと思います。ーーここは兵器訓練施設のはずなのにこの歓声だ。飛行機が改良されたとかなら話は別だがアイドルのような存在が来てもここまでなるとは到底思えない。

 

「そうだな......まだお前は自己紹介をしていないようだなーー狩野、この馬鹿者に自己紹介の手本を見せてやれ‼ 」

 

「はい......わかりました」

 

そうして僕は席を立つ、やはり織斑一夏と同じように痛いほどの視線が自分に当てられる。ーーだがあの魔犬の照準と比べればどうということはない‼

 

「自分の名前は狩野シャルルと言います。年は24で皆さんよりも歳上ですがIS乗りとしては一年生なのでその辺はよろしくお願いします。趣味は空を飛行機で飛ぶことと、飛行機関連の資料を読み漁ることです」

 

そうもう一つの交換条件としてレシプロ機を一台織斑先生から譲ってもらうことが出来たのだ。飛空士免許は偽造してもらえた。ーー織斑先生がいうには普通に受けても軽く突破出来たようだが時間の都合上により偽造したらしい。周りからは少しクスクスと笑う人物もいるようだーーそれもそのはずだ、なぜなら飛行機なんて時代遅れで今はISの時代と世間一般では言われているのだから。

 

そうして僕は自己紹介を終えて席についた。やはりというのか、織斑一夏はもうすでに何人もの女性に好意を持たれているようだというのがわかったーー無論、自分にはそのようなのはないと思った。

 

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