ネトゲをしていたはずの後輩が異世界召喚されて尊敬する先輩の元へ帰るために魔王として頑張る話 作:銅英雄
「や~ごめんごめん。ついついアンズちゃんの話に聞き入っちゃったよ。それに意気投合もしちゃったし!」
(おいおい……。まぁ俺も人のことは言えんが)
こんなことになったのはついさっきのこと……。
~回想~
「へぇ~、じゃあアンズちゃんは麻雀ができるんだ?」
「まぁ嗜む程度だけどね」
「じゃあ今度ボクと打ってみようよ!」
「いいよ、機会があったらね」
等とシルヴィとアンズが盛り上がっている。というかこの世界にも麻雀ってあるんだな……とか思ったその時にツボミが口を出す。
「あの……私達の冒険者登録の手続きやディアベルさん達のクエストのこととかはいいんですか……?」
『…………あっ!忘れてた』
「前途多難ね……」ハァ
ランドルーフェンの溜め息を吐いて呆れた目で此方を見ていたのはこれからも忘れないだろう。
~現在~
「う~ん、とはいえ君やアンズちゃんの実力に見合ったクエストはそうないと思うんだけどなぁ……」
(えらく過大評価されてるな……。まぁあれだけの波動を起こしたんだからしょうがないか。それよりもランドルーフェンとツボミの実力が気になるところだな。ツボミの方は剣を持っていることから察するに戦士だとわかる。ランドルーフェンの方は魔術師か……?アンズの仲間ということもあって未知数だな)
「……うん?これは新しいクエストかな?でもこれは……?」
シルヴィが此方を見て何やら思案顔をしていた。新たに入ったクエストに俺達が何か関係あるのか?
「どうしたのですか?」
レムも気になったのかシルヴィに質問する。
「んーちょっとね~。……少し匂うけどやってみる?」
そう言ってシルヴィは俺に依頼書を渡す。いや、俺ここの文字が読めないんですけど……。そう思っているとアンズが俺から依頼書を引ったくる。
「う~んどれどれ?」
「読めるのか?」
「問題ないよ。この世界の言語は昨日の内に一通り覚えたからね」
マジかよ!すごっ!アンズさんすごっ!!
(……アンズの理解能力はとんでもないものよ。前に私達がいた世界もその世界の独自言語だったのだけれど、彼女はそれを一晩で覚えたわ)
(すごいですよね……。私達もまだこの世界の言語は半分も覚えてないというのに……)
ランドルーフェンとツボミが俺にアンズが如何にハイスペックなのかを耳打ちで教えてきた。俺だけに教えたのは俺がアンズ達と同じ境遇だからだろう。
「人喰いの森に出てくるモンスターであるマダラスネイクを討伐するクエストだって。それで実験のためにそのマダラスネイクの目玉が必要って書いてあるね。魔術師協会の人が依頼主みたいだね」
(魔術師協会?ボードレール達か?いや、それとも……)
「そうだ!折角だから君達6人でやってみたらどうかな?依頼主の方にはボクから依頼料は多くもらえるように言っておくから!」
シルヴィが突然俺達とアンズ達で依頼をこなすように提案してきた。それに対してアンズ達は……。
「私達は依頼をもらう立場だからね。君達さえよかったらそれでいいよ」
「……私はアンズがそれでいいなら構わないわ」
「私もアンズがいいならOKです」
とのことらしい。俺はどちらでも構わないのでレムとシェラに聞いてみることにした。
「あたしは賛成!アンズさん達も強そうだし、人喰いの森のモンスターはすっごく強い魔獣が出るから心強いよ!!」
「……私も構いません。アンズさん達の実力も気になるところですし」
というわけで……。
「此方も異論はない」
「じゃあ決まりだね!」
「よろしくねディアベル」
こうして6人組が誕生した。初クエスト頑張ろう!
今回はここまでです。
次回、人喰いの森でディアベル達を待ち受けたのは……?