ネトゲをしていたはずの後輩が異世界召喚されて尊敬する先輩の元へ帰るために魔王として頑張る話 作:銅英雄
俺がエルフ達を止めようとするとアンズが突然前に出てきた。
「そこのエルフさん……セルシオだったっけ?」
「な、なんだ!?」
「君は間違いを4つ犯した。1つ目はシェラを無力だと勝手に決めつけたこと、2つ目に誰から聞いたか知らないけどディアベルを奴隷商人だと言ったこと、3つ目は私達を敵に回したこと、そして4つ目は……。私の仲間であるシェラとディアベルを侮辱したことだよ……!」ゴッ!
「アンズさん……」
(仲…間……?)
アンズは俺のことを仲間だと思ってくれてるのか……?
「くっ……!射て!」バシュッ!バシュッ!
「くだらない……」バシッ!バシッ!
セルシオ達が放った矢をアンズが全て受け止めた。すごいな……。
まぁあいつらが放ったのは普通の矢だけど、それでもアンズはすごいと思う。本当に人間か?
「こんなので私にダメージを与えられると思ったの?興醒めだね。普段何と戦ってるのかな?」
「我等を愚弄するか!?」
「質問しているのは此方なんだけど……。魔族や魔獣と呼ばれる敵とは戦ってないの?」
「と、当然だろう!」
(成程な……。この世界が本家『クロスレヴェリ』よりもレベルが低いわけだ……)
「くっ!化物め……!」スッ
そう言ってセルシオが出したのはゲームで何度も見た突風の矢というアイテムだ。
「なんかえらく風が吹いてる矢だね。それなら多少はダメージを受けるかもね」
(俺もあれならもしかしたらダメージを受けるかも)
「当然だ!これは陛下より授かった秘宝である突然の矢!全てを穿つ至高の矢だ!貴様の邪悪ごと貫いてくれる!!」
「逃げてアンズさん!あの矢はダメ!!」
「ふーん、そんなにすごいんだ……。なら私も攻撃しようかね……」
「どうするつもりだアンズ?」
「それはね……っと、こんなところにいい感じの石を発見……」
「石だと!?そんなので突然の矢を防げるのか!?」
「貫け!!」バシュッ!
「まぁ見ててよ……。目には目を、歯には歯を、風には風を……。ウルトラソニック!!」ビシュッ!
セルシオが放ったの突然の矢に対してアンズはそこに落ちていた石ころを投げた。するとアンズが投げた石に突風の矢と同じかそれ以上の風が吹いた。
ガキンッ!!
「な、なにっ!?」
突風の矢は石によって弾かれて石の方はまだ勢いが衰えずに風を放ちセルシオ達を襲った。
「があああっ!」
「いい感じに吹き飛んでくれたね」
「久々に見たわね。貴方の魔球を……」
「まぁ結構技の使い勝手がいいからね。それに今回は1番威力を抑えた技なんだけど、案外負傷させられるものだ」
「6属性の攻撃は汎用性がありますもんね」
ランドルーフェンとツボミは何度もこれや似たような技を見ているらしく、これでも威力を抑えているらしい。
それにしても魔球って……。
(全くとんでもないなこの一派は……)
俺はアンズ達を見ながらそう思った。
いつもよりも短いですが今回はここまでです。
次回、依頼を終えたディアベル達は……。