ネトゲをしていたはずの後輩が異世界召喚されて尊敬する先輩の元へ帰るために魔王として頑張る話 作:銅英雄
アルプスフォールを発動しようとしていたエミールを吹き飛ばした俺はこう思った。
(まるで素人を相手にしているみたいだったぞ……。この世界ではプレイヤースキルも低いのか?まぁコイツが馬鹿なだけかもしれんが……ん?)
「俺は負けーん!!」ガバッ!
「ほぅ?根性だけはあるみたいだな」
「この俺様が敵の前で倒れるなどありえん!」
根性のある奴は総じてタフだから戦う分にはかなり面倒なんだよな……。
「虐げられてる女性のためにも……俺は戦う!!」
「いいだろう……。俺も少し本気を出してやる。来い」
「行くぞ……!はぁっ!」
「「ストーップ!!」」
エミールが立ち向かおうとするとシェラとレムが制止をかけた。
「レムちゃん!?シェラちゃん!?」
「もういいんですエミール」
「希望を捨てるなレムちゃん!今俺が……!」
「そうではなく……」
「ん?」
「勘違い……かな?」
「へ?」
レムとシェラがこうなった経緯を話す。ようやく誤解が解けたか……。まぁ俺も久し振りの対人戦で熱くなっていたからな。
~そして~
「いやー、良かった良かった!隷従の首輪を強要された女性はいなかったんだな!!」
(ポジティブだな……。そしてメンタルも強い)
「すまなかったな混魔族よ。名はなんという?」
「……ディアベルだ」
「我が名はエミール・ビュシェルベルジェールの全ての女性と女性の味方の味方だ!」
(要約すると女好きでありながら女好きの味方というわけね……)
(しっ!言っちゃいけません!)
「力が必要な時は何時でも俺様を頼るがいい。まぁおまえも中々のものだがな!」
「そうか……」
(なんで上からなんだよ……)
「また会おう!友よ!!」
エミールは高笑いしながら去っていった。まぁ悪い奴ではないんだろうが……。
「すみません、私達のせいで誤解を招いてしまい……」
「気にすることはない」
「エミールは悪い人ではないし、実力も確かなのですが……」
「でもあの人馬鹿っぽいよね~!」
(言っちゃったよ……)
「まぁシェラとは仲良くなれそうな感じだがな」
「ちょっ!それどういう意味!?」
「じゃあ私とレムは此方だから。4人共頑張ってね」
「あぁ、アンズも頑張れよ」
俺達はそれぞれ依頼へと向かった。
アンズside
ディアベル達と別れて、レムとも別れて私は依頼に向かいながら考えた。
(どうもディアベル達が行っている依頼はレムが断ることを見越しての依頼という感じがするね。セレスティーヌ・ボードレール……。彼女とレムは知り合いらしい。また彼女が私達というよりはディアベルだけを指名している気がする。そしてディアベルを指名しての依頼ということはディアベルとレムを引き離すのが目的という感じがする。なんにせよ早めに終わらせてレムの所へ行かないとね)
私は早足で依頼へと向かった。
かなり短いですが今回はここまでです。
次回、ウルグ橋砦へと向かうディアベル達。そして依頼を終わらせたアンズは……?