ネトゲをしていたはずの後輩が異世界召喚されて尊敬する先輩の元へ帰るために魔王として頑張る話 作:銅英雄
ブンッ!シュッ!シュシュッ!
「はあっ!」ブンッ!
「…………」ヒョイッ!
エデルガルドの攻撃をさっきから避け続けているディアベルさんです。
(この速度……。恐らくレベル80前後と見ていいな。だがな……!)
「その程度の力量で俺に勝つつもりか?愚かだな」
「……じゃあ、これ、使う」
このままでは勝てないと判断したエデルガルドは槍を上空に掲げた。
「な、何あれ!?」
(サクリファイスチャージか……。確か自身のHPを引き換えにして放つ大技だったな。これを凌げばアイツの戦意を喪失させることができるかもな。なら……!)
「……いいだろう。かかってこい。俺は逃げも隠れもせんぞ!」
「うん、いく……!」
(さて、もしかしたらこの世界に来てから初のダメージになるかもな)
「サクリファイス……チャージ!!」ドンッ!
エデルガルドのサクリファイスチャージが此方に向かってくる……のだが……。
「危なっ」パシッ!
「なっ……!」
「あ、アンズ!?」
「アンズさん!?」
突然現れたアンズがサクリファイスチャージを槍ごと受け止めた。
「アンズがどうして此処に……?」
「ちょっとディアベル達に報告と……そこの魔族の女の子に用事があってね」
「あり、えない……。渾身の、一撃、なのに……」
アンズは槍を受け止めながらそう言う。対するエデルガルドは信じられないという目でアンズを見ている。
「報告だと……?」
「うん、まずはファルトラに魔族が潜入してたんだ。ガラクとかいう奴がその手引きをしてたみたい」
「なんだと!?」
(あの小物……!本当に余計なことしかしねぇな!狙いはボードレールか!?それとも魔王クレブスクルムを封印させているレムか!?急いで町に戻らないと……ってそれならなんでアンズは此処にいるんだ?)
疑問に思っているとアンズが続きを話す。
「まぁソイツは私が消したから問題ないよっていう報告をディアベル達にしたかったんだ」
(成程な。というか消したって……。改めてアンズの規格外っぷりを聞いてしまった気がするな)
「それで……」
「ぐっ……!離、せ!」
「さてさて、君はどうする?君の仲間であろう魔族……名前はグレゴールっていったかな?ソイツは私が跡形もなく消し飛ばしちゃったし、もう攻めに来る理由はないんじゃない?それに……」
「アンズ、終わったわ」
「魔族の軍勢を殲滅させました!」
「君が連れてきた愉快な仲間達は私の仲間によって全滅したようだよ。それでもまだ戦うつもり?」パッ!
アンズは槍を離してエデルガルドに問う。
というかアンズもすげぇが、100体を越える魔族達を俺も一緒に減らしたとはいえたった2人で壊滅させたこの2人もやっぱりすげぇな……。
「っ!……ここは、撤退、する。だけど、私は、魔王様の、復活を、諦めない」
「まだわからんみたいだな。真の魔王はこの俺、魔王ディアベルに他はない!!」ドンッ!
「!!……真の、魔王?」
(なんかディアベルを見ると『勇者の癖に生意気だ』というゲームを思い出すね……)
「くっ!」タンッ!
エデルガルドは得心がいかないといった感じで撤退した。
~そして~
依頼から3日が経過した。魔族の尖兵を町に忍ばせていたらしいが、アンズがソイツを処理したおかげでたいした騒ぎにもならなかったようだ。
依頼が終わってからの俺達はアンズ達と一緒に鍛練をしつつ、新しい依頼をこなすということの繰り返しとなっている。
今ではシェラもアンズの考えたトレーニングメニューを日課としてやっているようだ。……もう武道家にでもなったらいいんじゃないのか?
そしてさらに数日後のある日にシルヴィが俺達のもとに尋ねてきた。
今回はここまでです。
次回、ディアベル達は久し振りに6人で依頼を受けることに……。
リアルが少し忙しくなってきたので投稿速度が落ちます。他の小説を投稿しつつ、次の話を考えます。では!